中途採用で、キヤノンに転職したい、と考えている方は多いかと思います。カメラや複合機で有名な、日本を代表するメーカーですね。
このページでは、キヤノンへの転職について、どうしたら正確な情報を得られるか、そのうえで転職したいと思ったらどう対処すべきか、現役エージェントの知見から、キヤノンへの転職について触れたいと思います。
ちゅうちゅう

新卒向けの内容は省き、完全に転職者・中途入社社員に特化した内容です。読んで損はないはずです。

リアルリアル

(キヤノン。うおォンうおォン。)

キヤノンの転職難易度は一般に比べやや高いと言えます。世界的に有名で求職者に人気も高く、職種によってはかなり専門的な知識が必要とされます。ただ、転職サイトには第二新卒歓迎や複数名採用の求人も比較的多くあり、2022年の中途採用比率は39%と中途採用に積極的です。
面接は人物重視で、キヤノンの社風や求める人物像に当てはまるかを見ているようなので、準備次第では十分転職チャンスがあると言えます。とは言っても、職種ごとにどのような人物像を求めているのか、実際に面接でどんなことを聞かれるのか、個人で情報収集するには限りがありますね。
転職エージェントは、企業データや過去にキヤノンに内定した求職者のデータを持っているため、的確なアドバイスが可能です。個人での活動に不安がある方や忙しく時間が取れない方は、一度、転職エージェントの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

2.キヤノンへの転職についての所見まとめ

次章以降で詳細について触れますが、キヤノンへの転職についての所見をまとめます。

転職を考える際、押さえるべきキヤノンの特徴

  • 各種カメラ、複合機、X線CT診断装置などを扱う大手電気機器メーカー。
  • 法令遵守意識が高く、風通しの良い社風。
  • グレードごとに給与水準が決まっている。
  • 中途採用で募集中の職種は、ソフトウェア開発、ITエンジニア、回路設計など。
  • 転職サイトには第二新卒歓迎の求人もある。
  • 残業が少ないなどワークライフバランスは調整しやすく、有休も取得しやすい。
  • 年に5日連続で休みが取れるフリーバカンス制度がある。

キヤノンへ転職するために、押さえておくべきポイント

  • 給与を上げるためには、難易度の高い昇格試験に受かることが絶対条件のようなので、注意が必要。
  • 一般に公開されていない求人を知るためにも、転職エージェントを使うのがおすすめ。

3.キヤノンってどんな会社?

項目 内容
会社名 キヤノン株式会社
代表者 代表取締役会長CEO御手洗 冨士夫
本社所在地 東京都大田区下丸子3丁目30番2号
設立 1937年8月10日
資本金 174,762百万円(2023年12月31日現在)
主な事業内容 一眼レフカメラ、ミラーレスカメラ、プリンターなど家庭用機器をはじめ、半導体・液晶露光装置、監視カメラ、オフィス向け複合機、X線CT診断装置など幅広く展開。
従業員数 24,717人(2022年12月31日現在)

事業内容

キヤノンと言えばカメラのイメージが強いですが、以下の5つの事業領域があります。
  1. プリンティング:プリンター、商業印刷機など。
  2. イメージング:カメラ、レンズ、映像機器、ネットワークカメラなど。
  3. メディカル:各種診断装置など。「ITヘルスケア」や「体外診断」の領域にも注力。
  4. インダストリアル:半導体露光装置などの産業機器。
  5. その他の事業:機能性材料、センサー、プリント配線板など。
プリンティング事業は売上高の56%を占めており、キヤノンの主力事業となっています。オフィス向けにはネットワーク機能を充実させた複合機やITソリューションを提供し、商業印刷では多品種・小ロットにも対応できるようデジタル印刷を推進しています。

今後の事業展開

キヤノンには、1996年から推進する中長期経営計画「グローバル優良企業グループ構想」があります。2021年から2025年までをPhase VIとし、「生産性向上と新事業創出によるポートフォリオの転換を促進する」を基本方針として打ち出しています。グループ別の主要戦略は以下の通りです。
  • プリンティング:商業印刷事業を拡大しつつ産業印刷事業を確立し、デジタル印刷市場をリードする。また、DX対応の製品ラインアップ拡充と原価低減の両立を図る。
  • イメージング:カメラはミラーレスでも世界シェアNo.1を確立し、ネットワークカメラは本体とソフトのトータルソリューションを強化する。
  • メディカル:CTは世界シェアNo.1の獲得を目指すと同時に、MRI、超音波診断装置の競争力を強化する。
  • インダストリアル:半導体製造装置においては事業の拡大強化に努め、欧米市場の再拡大を図る。

海外展開

キヤノンは事業の多角化と並んで、グローバル化を戦略の柱としています。1950年代半ばからグローバル市場に目を向け、現在では連結ベースで79%が海外での売り上げとなっています。米州、欧州、日本、アジア・オセアニアの売上高構成比は、バランスが取れており、特定の市場の良し悪しに左右されにくい構造となっています。また、オフィス複合機、レンズ交換式カメラ、レーザープリンター、FPD露光装置は世界シェアNo.1であり、その他製品も世界で上位ポジションを獲得しています。

4.キヤノンの現役社員・元社員からの評判は?(口コミ)

キヤノンの口コミや内部情報について、転職口コミサイトのOpenWorkenライトハウス転職会議キャリコネを参考に紹介します。新卒入社と中途入社では当然差があることを踏まえ、中途入社した人のみの内部情報です。
項目 コメント
給与・福利厚生
  • 昇格試験に受からないと給料は上がらない。
  • 業界内では高い給与水準。
  • 手当類がない分、基本給が高め。
  • 財形貯蓄、持株会などがある。
ワークライフバランス
  • 5日連続で有休消化ができるフリーバカンス制度がある。
  • 育児休業が取りやすく、男性社員の取得も増加。
  • 役職問わず転勤の可能性がある。
  • 非管理職はワークライフバランスが取りやすい。
社風
  • ここ20年はトップダウンが強まった。
  • 技術志向の文化が浸透している。
  • 事業部ごとに、仕事のやり方や管理の仕方が異なる。
  • 保守的で、法令遵守意識が高い。
成長機会・キャリア開発
  • 開発の為の設備が充実している。
  • 研修が豊富で充実している。
  • 世界トップの物づくりを学ぶことが出来る。
  • 社内転職制度がある。
入社後のギャップ
  • 割とのんびりした雰囲気がある。
  • 昇格試験が想像以上に難しい。
  • ルールが非常に多い。
  • 現場も事務もアナログな部分が残っている。
退職検討理由
  • 昇格試験に受からなかったため。
  • 昭和的企業の要素が多々ある。
  • 新しいことにチャレンジする姿勢がなく、仕事が面白くなくなった。
  • 保守的で、開発スピードが遅い。
ワークスタイル
  • 7月~9月はサマータイム(8時始業、4時15分終業)
  • 在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)は制限的。
  • 時短勤務可能。
  • シフト勤務は可能だが、フレックス制度はない。

給与・福利厚生

管理職前の社員にはG1~G4のグレードが存在し、グレードごとに給与水準が決まっているようです。中途社員はG2で入社することが多く、G2は残業代込みで年収500~750万円になるという口コミがありました。G3、G4への昇格には試験があり、これに合格できず給与が伸び悩む人が多いそうです。賞与は基本給の何カ月分という計算ではなく、会社業績から賞与の原資を算出し、それを従業員で分け合う方式だという口コミがありました。
福利厚生はそれほど充実していないという意見がいくつかありました。住宅補助や寮はなく、その分が給与に上乗せされているようなので注意が必要です。

ワークライフバランス

非管理職の場合、ワークライフバランスはかなり良いという声が多くありました。残業は少なめで有休は取りやすく、産休育休後も復帰しやすい環境だという意見がありました。5年ごとにリフレッシュ休暇制度があり、連続休暇が取得できるようです。この連休を取得すると数十万円の報奨金がもらえる為、社員全員が取得するようです。一方、部門によっては開発日程を守ることが優先で、ワークライフバランスを取りにくいという意見もありました。

社風

各事業本部の下に製品カテゴリー毎の事業部が存在し、各事業部どうしの繋がりはほとんどないため、典型的な縦割り組織となっているようです。各事業部が独立しているため、職場の雰囲気も様々であるという意見がありました。コンプライアンスやセキュリティは役所以上に重視しており、機密保持や権利確保の業務が多いという声もありました。また、どちらかというとトップダウン気質の会社のようです。

成長機会・キャリア開発

大企業なので学ぶ機会は沢山あり、様々なキャリアパスが用意されているという意見がありました。海外赴任のチャンスがあれば、少人数で異文化という厳しい環境の下、ビジネスパーソンとして急速に成長できるという声もありました。また、キャノンには社内転職制度があります。組織変更や部署異動があった場合でも、できるだけ本人の希望を尊重しようとしているので、配置転換希望を出して空きがあればキャリア変更できるようです。

入社後のギャップ

入社後のギャップはあまりないという意見がいくつかありました。入社前のイメージ通り、グローバル企業らしく世界各地域の主要拠点メンバーとプロジェクトを進めていき、職場も働きやすい環境であるという意見がありました。また、思ったよりIT化が進んでいない部分もあるようです。アナログなところが残っており、システムが統一されていないという口コミがいくつかありました。

退職検討理由

考え方が古いところや、昭和の企業的なところが嫌で退職を検討する方もいるようです。未だにフレックス制度が導入されていないことや、頑なにサマータイムを続ける姿勢を見ると将来が不安になるという声がありました。保守的であり、新しい技術の開発や導入にものすごく慎重で退屈になったという意見も見られました。また、トップダウンが強く自分の意見を発しにくい雰囲気があるようです。

ワークスタイル

キヤノンは7月~9月はサマータイムとなり、8時始業、4時15分終業となります。終業後の時間を長く使えるので良いという意見と、家族がいるので8時までに出社はきつい、仕事のリズムが狂うなど様々な意見がありました。在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)出来るかどうかは部署により異なり、全体的には非推奨のようです。また、在宅勤務はみなし勤務という形になるので残業代は出ないとのことです。
ちゅうちゅう

給与を上げるためには、昇格試験に受かることが絶対条件のようですね。有休は取りやすく、リフレッシュ休暇取得の際には報奨金が出るようです。

リアルリアル

(考えるな。感じるんだ。)

5.キヤノンは、転職者に対してどんな人材を求めている?

募集職種

中途採用で募集中の職種は、ソフトウェア開発、ITエンジニア、回路設計、材料開発など多岐にわたっています。現時点では幅広い職種で募集しているようです。事業別にみるとプリンティング事業の募集が多く、プリンティングエンジンをデザインする技術者や、機能性材料開発などの求人があります。人事、広報、経理などの求人は少ないようです。

求める人材

キヤノンの採用情報ページには、以下のメッセージが寄せられています。

変化に立ち向かい、粘り強く挑戦を続けられる人、そんな人たちと一緒に、まだ見ぬ世界を切り開いていきたいと思っています!

~中略~

今日のキヤノンがあるのは、社内に「進取の気性」というDNAが息づいているから。「前例にとらわれず、常に新しい価値を求めていく」創業当時からのDNAが、グローバル企業になった今でも脈々と受け継がれ、社員一人ひとりが、まだ見ぬ世界を切り開くため、日々挑戦しつづけています。

 

脈々と受け継がれるキヤノンの企業DNAとして「人間尊重」「技術優先」「進取の気性」があります。また、創業時から今もなお大切にされている行動指針として「自発・自治・自覚」の「三自の精神」があります。
これらのメッセージから
  • 変化に立ち向かい、常に新しい価値を求めていく「進取の気性」を持つ人材
  • 困難に直面しても、何度でも粘り強く挑戦を続けられるマインドを持つ人材
  • 自分が置かれている立場・役割・状況を認識し、自分自身を管理でき、自発的に動ける人材
を求めていると考えられます。
また、キヤノンの採用情報ページには、社員の方のインタビューが紹介されています。どこの部署の社員が、日頃何を考え、どのように仕事に取り組んでいるのか、人間性も含め感じることができるでしょう。あなたが興味のある事業に取り組む社員の方の意見は、書類・面接対策においても必ず目を通しておきましょう。

給料(年収)

平均年間給与:808万円(2022年12月31日現在)
平均年齢:43.8歳(2022年12月31日現在)
平均勤続年数:18.8年(2022年12月31日現在)

労働時間

平均残業時間:16~25時間/月
管理部門は残業がかなり少なく、休日出勤も基本的にはないようです。一方で、製品開発に携わる事業部は残業がそれなりにあり、特に新製品発売前などはプライベートな時間を取れないという意見がありました。ただ、全体的に見るとやはり労働時間は一般より短く、自分の時間を取りやすい会社のようです。
ちゅうちゅう

常に新しい価値を追求し、粘り強く挑戦を続けられる自立した人材を求めているようですね。幅広い職種で募集があり、特にプリンティング事業の求人が多いようです。

リアルリアル

(いいじゃないか。)

6.キヤノンの求人情報にはどんな傾向がある?

転職サイトを各種調べたところ、ソフトウェア開発、機械設計、材料開発などの求人がありました。その求人を調べると、以下の傾向があります。
  • 機械設計や回路設計など技術者の求人が多い。
  • 第二新卒歓迎や5名以上採用の求人もある。
  • 事業により勤務地は様々。
ただ、これはあくまで一般に公開されている求人であり、非公開の求人というものがある可能性があります。
例えば、転職エージェントのdodaの場合、非公開求人が公開求人の3倍以上の規模に上るため、doda非公開求人の方には他の技術系・事務系職種も含まれている可能性があります。
ちゅうちゅう

現時点では技術者の求人がメインとなっていますが、隠れ求人の存在は気になるところです。

リアルリアル

(いわゆる裏メニューってやつか。悪くない。)

7.キヤノンの選考対策

キヤノンの選考ステップや経験者の口コミについて、転職口コミサイトのワンキャリアプラスOpenWorkを参考に紹介します。
キヤノンの面接では、求める人物像と性格的な部分が一致しているかを重視しているようです。キヤノンの社員は穏やかで真面目な方が多いようで、中途採用においても、尖ったタイプではなく穏やかなタイプが好まれるようです。不確実性の高い新しいことを次々とやるよりも、着実に成果を出すような人材を求めているという意見もありました。
また、面接では辛かったことや苦労したこと、そこで学んだことなどが多く聞かれています。困難に直面した時に、どのように切り拓いていく人物なのかを見ていると思われます。履歴書・職務経歴書を作成する際には、いかにして困難を乗り越えたかという点を意識したエピソードを入れておくと良いかもしれません。

選考ステップ

キヤノンの選考ステップは、以下のように進みます。詳細に見ていきましょう。
  1. Webエントリー

  2. 書類選考・適性検査

  3. 面接(2~3回)

Webエントリー

キヤノンに応募するには、大まかに3つの方法があります。
  1. 公式サイトから直接自分で応募する。
  2. 転職サイトや転職エージェント経由で応募する。
  3. 既にキヤノンで働いている友人・知人に紹介してもらう。
希望する職種が現在募集していない場合や、どの職種が自分にマッチするか聞いてみたい場合は「キャリア登録」を行います。リファラル採用も増えているようなので、キヤノンに知り合いがいる方は会社の内情を聞いてみるとよいかもしれません。
各種採用イベントも行われています。中途入社のエンジニアが、リアルタイムに質問に答えるチャットセッション(ウェビナー) や、事業紹介・仕事紹介・座談会・個別面談を実施するジョブマッチングフェアなどがあります。
実際にジョブマッチングフェアでカジュアル面談を行い、そこで良い感触を得て、後日キヤノンから「面談しませんか」という依頼を受けたという口コミがありました。興味のあるイベントがあったら、ぜひ積極的に参加してみましょう。

書類選考・適性検査

書類選考と並行して適性検査を受検します。書類選考期間は3週間程度かかることもあるようです。口コミサイトには、履歴書・職務経歴書をしっかりと書くことが大事だというアドバイスがありました。この書類選考の段階で、ある程度(ほとんど)絞ってしまうような印象を受けたようです。特に職務経歴書の内容は面接で深掘りされたという情報があったので、作りこんだ方がよいでしょう。
適性検査に関しては、口コミが少なく確かなことは分かりませんが、SPIかTG-WEBのどちらかが行われるようです。TG-WEBは従来型と新型があり、従来型は難易度が高いことで有名です。書籍等で、SPI、TG-WEB両方の対策をしておきましょう。

面接(2~3回)

面接では一般的なことを多く聞かれるようです。志望動機や転職理由などが聞かれ、特段難しい質問や意地悪な質問はなかったという口コミがありました。実際の面接では、以下のようなことが質問されるようです。
  • 今までで一番苦労した事例、現場で苦労した経験は何か。
  • 前職の会社で何が一番つらかったか。
  • 数ある精密機器企業の中でキヤノンを選択した理由。
  • 強みと弱み。
  • チームで意見が食い違ったらどうするか。
  • ものづくりは好きか。
  • 事業の将来性について。
キヤノンの面接ではスキルよりも人間性を重視しているようで、雑談中も人柄を見ている、面接でのやりとりの中で、求める人物像に性格的な部分が一致しているかを鋭く評価されている印象を受けたという声がありました。また、面接前に履歴書とは別に自己紹介シートを提出する必要があるようです。この自己紹介シートで、志望動機や転職理由を明確にしておいたほうがよいという意見がありました。

選考の口コミ

研究開発(半導体)

同時期に採用された中途入社者は、有名企業、有名大学出身の人が多い印象。

購買

卒業論文の内容について聞かれたので、業務経歴だけでなく学業の棚卸も必要だと思った。 

商品企画

中学生の頃どんな人だったか聞かれた。

建築・土木関連

一般的な質問が多かった。特に印象に残った質問はなかった。

キヤノンの面接の雰囲気は、和やかであるようです。社員も穏やかな方が多いようで、面接も終始穏やかだったという口コミがありました。特殊な面接や圧迫面接ではないようなので、一般的な面接対策をしておけば問題ないでしょう。初めての転職で新卒時の面接経験しかない方は不安があるかもしれませんね。新卒と中途では、面接で聞かれる内容や準備の仕方が異なります。心配な方は、転職エージェントに相談してみるのも良いかもしれません。

8.キヤノンへの転職を成功させるには?

ここまで読んで、キヤノンへの転職意欲は高まりましたか?

キヤノンに転職する方法で一番おすすめしたいのは、転職エージェントの活用です。

※転職エージェントとは?
「エージェント」というのは、いわゆる「代理人」です。転職エージェントは、転職希望者と中途採用の求人を出している企業とをつなげるのが役割です。転職エージェントは、採用が成功した場合に企業から手数料がもらえるので、転職希望者からはお金をもらいません。そのため無料で利用できるサービスです。これらのサービスは、サイト上で登録をすると転職エージェントの方から面談の誘いがメールで来ます。そのうえで日程を調整してその転職エージェントの企業に訪問し、面談を行います。面談では、「具体的に転職を考えているのか」「なぜ今の会社を辞めようと思っているのか」「どういった会社に移りたいと思っているのか」というような質問があり、それに答えていくかたちになります。転職エージェントに登録する転職希望者は、「一刻も早く転職したい」という人もいれば、「特にまだ転職は考えていないが、良い求人があれば転職したい」など様々な思いを抱いています。そのため、面談で「具体的に転職を考えているのか」という質問に対して、「今は情報収集している段階です。」と答えても、まずイヤな顔はされないと思って大丈夫です。
では、キヤノンに転職する場合に転職エージェントを活用すべき理由ですが、以下4点です。
  • 一般には公開されていない、キヤノンの求人情報について入手できる可能性がある。
  • 書類選考・面接について、キヤノンに特化した対策を行ってもらえる。
  • 年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
  • 転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

一般には公開されていない、キヤノンの求人情報について入手できる可能性がある。

例えばdodaの場合、サイト上で公開されている求人の3倍以上もの非公開求人を取り扱っています。

※転職エージェントはなぜ全ての求人を公開しないのか?
転職エージェントは全ての求人を公開しない、というよりは公開できないのです。これはなぜかと言うと、企業は人ありきとよく言われますが、あくまでビジネスあってこその人と言うこともできます。要するに、既存ビジネスの強化・新規ビジネスの創出を行うために人が必要なのです。そのため、特に新規ビジネスについては、開始する前、もしくは開始して間もなくは他社にそのことを知られたくありません。中途採用の募集を行ううえでも、自社のサイトはもちろん、転職サイトにもその情報を載せたくないのです。そうすると、転職エージェントにそのような中途採用求人が集まることになります。なぜ転職エージェントなのかと言うと、転職希望者個人と対面する必要があり、情報をオープンにする必要が無いからです。ちなみに、公開されている求人と比べて、戦略的な採用という色が濃いため年収やポジションも好条件のものが多いのが一般的です。
転職エージェントの大手であればあるほど、キヤノンの非公開求人も取り扱っています。
あなたのような転職希望者の適性に応じて提示してくれますし、適性に合う求人が無い場合でも、キヤノンに対して適性に合う求人が無いか、あなたを売り込みに行ってくれることもあります。
そのため、キヤノンのサイトや転職サイト・転職エージェントのサイト上の求人を見て、自分に合う求人が無い場合には、非公開で取り扱いが無いか、転職エージェントに尋ねてみることをおすすめします。

書類選考・面接について、キヤノンに特化した対策を行ってもらえる。

転職エージェントは、過去に多くの転職希望者の転職を実現させているため、転職人気企業であればあるほど、その機会に多く携わっています。そのため、選考スタイルや選考プロセスについて熟知しており、ノウハウが豊富です。

どんな人なら受かって、どんな人なら落ちてしまうのか。面接でどういう質問がされ、それにどう答えれば受かり、落ちる場合は答え方がまずかったのか、答える内容自体が間違っていたのか。そのような過去実績に基づく膨大なデータを保有しています。
その根拠データやノウハウを用いて、キヤノンの書類選考を突破するために、職務経歴書上でどんな内容をどんな風にアピールした方が良いのか、面接の段階では想定される複数の質問に対して、どう答えた方が良いのか、サポートしてもらえます
さらに、面接担当者にはどんな傾向があるのか(結論から論理立てて話すようにしないと、60分の面接でも30分で終わってしまうなど。。)、求人情報ではまず触れられるはずのない情報も持っているため、転職サイトや企業サイトから応募するよりも圧倒的に有利に進められます。
なお、これは意外だと思いますが、このように転職エージェントは転職人気企業ほどパイプが太いため、仮に採用企業側が面接であなたを落とすと判断した場合でも、掛け合ってくれて通過させてくれることもあったりします
基本的に、面接については終了後に転職エージェントに「面接終了しました。」と電話連絡を入れるステップがあります。その際、「おつかれさまでした。面接はいかがでした?」と面接の苦労を労ってもらえるとともに、「うまく答えられなかった質問はありましたか?」など丁寧にフォローを入れてくれます。その内容をもって、転職エージェントはあなたの代理となり、その後採用企業側にフォローを入れてくれるのです。
ただ、全ての転職エージェントがそういった対応を行ってくれるわけではありません。転職エージェントは良いところだけを選ぶようにしましょう

年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。

転職するうえで、重要なものの1つは年収でないでしょうか。 年収については、残業の有無と同様に面接で質問することは難しいと思います。

「年収〇万円以上」「年収〇万円~〇万円」という求人情報がほとんどですが、転職エージェントは、転職希望者の適性と過去の転職成功者の適正をマッチングして、「この人なら年収〇万円だろう」などとあたりをつけます。そのうえで、最終面接、もしくはその後に企業から実際の金額について転職エージェントに連絡が入ります。
その段階で、前もってあなたが事前に伝えていた金額よりも低ければ企業側と交渉してくれます。さらに、もしあなたが事前に伝えていた額と同等であった場合でも、それより高くならないか、掛け合ってくれるのです。
これは直接応募ではまず不可能なことだと思うので、転職エージェントに頼りましょう。

転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

これまで見ていただいたとおり、会社自体の情報は事前に仕入れることができても、実際に配属される部署についての情報を仕入れることは不可能に近い、というか不可能でしょう。

一緒に働くうえで、その部署の上司・同僚のタイプや新卒中途・男女の比率、他の関連部署との力関係、会社の中での位置づけなど、事前に知っておくことに越したことはありません。転職エージェントはそういった情報も保有していますので、気になることはどんどん聞いてみましょう。
併せて、気になった会社については、いろいろ悪い口コミ情報などもネットなどで見かけることがあるでしょう。そういった口コミ情報が正しいのか、間違っているのかについても、聞いてみるのが良いでしょう。
ちゅうちゅう

そもそも自分に合った会社なのか、合う場合、受かるためにどうしたら良いか、転職エージェントを味方につけるのが効率的ですね。

リアルリアル

(う~ん、そうきたか。)

9.キヤノンへの転職で、おすすめの転職エージェントは?

転職エージェントは有名な会社だけでも10社近くあります。
実際相手にする担当者との相性含め、当たり外れが多いのが実際のところです。登録や面談の手間、日ごろの電話・メール対応も考えると、どの転職エージェントと付き合うかについては、失敗は許されないと言っても過言ではありません。
キヤノンに転職するために登録すべき転職エージェントを、以下の観点で選びました。
  • キヤノンの求人について、取り扱い実績がある。
  • キヤノンへの転職をサポートできるノウハウを持っている。
  • キヤノン以外の求人情報についても豊富に保有しており、そのような求人についても成功までサポートするノウハウを保有している。
これらの要素が全て当てはまる、具体的におすすめしたい転職エージェントは以下4社です。 登録自体は2~3分で済みます。無料なので費用面のリスクもありません。
登録すべきか 特徴
リクルートエージェント 業界最大手。キヤノンへの転職サポート実績多数。
doda 業界2番手。キヤノンへの転職サポート実績多数。提案力に強み。
ビズリーチ ダイレクトリクルーティングが活発で、職務経歴書が目につけば人事担当者が連絡してくる可能性あり。
特に『リクルートエージェント』『doda』の2社は登録を強くお勧めします。
ただ、この2社については最大手でもあり、他の転職希望者も多数抱えるため、対応スピードなどサポートに満足が行かない場合もあるかもしれません。それも踏まえ、『ビズリーチ』も登録しておく方が良いでしょう。
ちなみに、登録完了後、転職エージェントから連絡が来るタイミングはマチマチです。早いところもあれば遅いところもあります。一方で、登録する内容については転職エージェントによる違いはほとんど無く、同じ作業の繰り返しです。
そのため、登録するエージェントが決まったら、一気にまとめて登録してしまう方が効率的です。
各社の特徴は、以下のとおりです。

リクルートエージェント|業界最大手・求人企業からの圧倒的な信頼度

リクルートエージェント』は、リクルートが運営する業界No.1の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。
業界最大手のため、キヤノンへの転職実績は多数あり、以下のメリットがあります。
  • キヤノンへの転職実績が多数あり、転職希望者へのサポートノウハウが豊富
  • キヤノン側からの信頼も厚く、非公開求人の充実につながっている。
キヤノンへの転職に一番直結する転職エージェントと言えるでしょう。
リクルートエージェント公式サイトhttps://www.r-agent.com/

doda|業界No.2・転職希望者に対する高い提案力

doda

doda』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する業界No.2の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。 非公開求人は8万件、登録者数は370万人の規模に上ります。 拠点は全国に10カ所(※)あります。 ※東京、札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、京都、兵庫、広島、福岡
おすすめの求人を紹介してくれる段階になると、結構絞って紹介してくれます。 また、求人企業とのやりとりは担当が別なので、求人について細かい質問をした時など、その場で回答をもらえないこともあります。当然後からきちんと回答はもらえますので、聞きたいことは遠慮せずに聞いておくべきです。
転職希望者のニーズを掘り下げてくれるため、面談時間も2時間ぐらい見ておいた方が良いでしょう。
doda公式サイトhttp://doda.jp/

ビズリーチ|企業の採用担当者からダイレクトリクルーティングに強み

ビズリーチ』は、人材系ベンチャーのビズリーチが運営する転職支援サービスです。
特徴的なのは、ダイレクトリクルーティングという概念を日本にもたらした第一人者的な存在というところです。数多くの転職希望者のデータを求人企業に公開、転職エージェントなどを通さずに企業側が直接転職希望者にアプローチできる、画期的な取り組みです。この方法を取り入れる企業は拡大する一方のようです。なお、ダイレクトリクルーティングだけではなく、多数のヘッドハンターも利用するサービスのため、転職エージェントとは違う角度で求人を入手できる機会も望めるサービスです。
ビズリーチ公式サイト https://www.bizreach.jp/
ちゅうちゅう

リクルートエージェント』『doda』は大手だからまずオススメってことですね。転職エージェントは何社登録してもタダですしね。そのうえで、いろんな担当者と意見交換できるわけですし。

リアルリアル

どーだ、どーなんだ。)

10.転職エージェントを上手に使いこなすには?

ここからは、実際に『リクルートエージェント』『doda』『ビズリーチ』のいずれか、もしくは全て登録完了した後の話になります。
転職エージェントの担当者から、面談の誘いについての連絡が入ります。その後面談を行うわけですが、そこからの注意点をお伝えします。

仕事観や人生設計含め、転職エージェントに対しては、本音トークを心がけましょう。

転職希望者にとって、転職は人生を賭けた勝負です。そのため、転職エージェントとは最初から本音トークを行いましょう。隠し事はもちろん遠慮して本音を伝えないと、後から「お互い時間の無駄」になってしまいます。
求人企業との面接とは違い、転職エージェントは橋渡し役の立場になるため、「どんな会社を受けたいのか、どんな会社は受けたくないのか」「どんな仕事がしたいのか、どんな仕事はやりたくないのか」この辺は遠慮なく伝えてください。
言ってしまえば、転職エージェントにとって、転職希望者は「商品」という位置付けです。そのため、転職希望者がどんな人間なのか?もちろん初対面ですから知らないわけで、それを知ることによって、提示される求人の精度が高まります。あなたにとっても、求める求人情報以外は提示されたくないと思いますので、遠慮なく最初に本音を伝えておきましょう。
また、複数の転職エージェントを利用する場合、その旨も先に伝えておきましょう。そうすることで、他の転職エージェントに勝つために、あなたへの対応優先度が上がる可能性があります。

転職エージェントから紹介された求人情報に断りを入れる際は、次につながる断り方をしましょう。

転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「うーん、この会社か、あんまりいい話聞かないな。。」とか「うーん、この会社にはすごく入りたいんだけど、この仕事はちょっとな。。」と思う時が必ず訪れるでしょう。その際は、転職エージェント側の気持ちを踏まえ、以下のように次につながる断り方をしましょう。
  • 断りを入れる前に、その求人情報が自分に合うと、どの点で判断したのか聞いてみる。そのうえで、自分の希望に合わない点を伝えたうえで断りを入れる。
  • その会社で働いている(働いていた)知人や友人がいて、内情を聞いている限りどうしても興味が湧かない、と伝えたうえで断りを入れる。
※「ネット上での口コミを見て興味が持てない」というのは、現実性に乏しく、あまりおすすめできません。ただ、その際はその口コミ内容を伝えたうえで、実際はどうなのか聞いてみると良いでしょう。また、転職エージェントの担当者によっては、「口コミサイトは当てにならないし、見ない方がいいですよ。」とあなたに言ってくる場合もあります。そういった担当者に当たった場合は、担当者を変更してもらうことも視野に入れたうえで興味が湧かず断りたい、と意思を表示しましょう。
逆に、以下のような断り方はやめましょう
  • 理由を伝えることなく断りを入れる。
  • 最初の対面時ではなく、後日メールでの紹介があった場合、そのメールを無視して返信しない。
このような対応を行うと、その後紹介される求人がガクっと減ってしまうなど、担当者にとってのあなたの対応優先度が低くなってしまい損につながります。

転職エージェントから紹介された求人情報に興味を持った場合、その求人情報の背景を把握しましょう。

転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「お!これはぜひ受けてみたい!」という瞬間が訪れることがあるでしょう。その際は、転職エージェントに対して、あなたがその求人に興味を持っていることを伝えるとともに、併せて以下のように質問してみましょう。
  • なぜ中途社員が必要なのか(例、新しいポジションか、既存社員が辞めた埋め合わせか、業績向上による人員増強か、など)
  • いつ頃から募集しているのか。
  • 現時点で決まっていない理由は何なのか。
  • 面接に受かる人にはどんな傾向があるのか。逆に落ちる場合はどんな傾向があるのか。
このような確認を行い、得られた情報を書類選考・面接対策に反映することで、あなたの転職成功確率が高まることでしょう。

転職エージェントの担当者と合わない場合は、担当者変更を要求しましょう。

転職エージェントから求人情報の紹介が始まった後が一般的ですが、次のような場合は担当者に直接、担当者変更を依頼しましょう。
  • うまく付き合おうと努力を重ねたが、人間としての相性も含め自分とは合わない。
  • 見当違いの企業ばかり紹介してくる。
  • 求人情報について、担当者自身が詳細把握できていない。
  • メール返信等、対応がとても遅い。
転職エージェントにとっても、避けたいのはあなたが他の転職エージェントに逃げてしまうことです。そのため、その担当者に対して、思い切って担当者変更を依頼しましょう。
その際、注意点は以下のとおりです。
  • (これは必須です!)これまでサポートしてもらった感謝の気持ちを伝える。
  • 転職活動に慣れていないため不安が大きく、「他の担当者の意見も聞きたい」と伝える。要するに、その担当者に外れて欲しいのではなく、別の担当者の意見も聞きたいと伝える。
このように依頼すれば、悪い印象を与えることなく、スムーズな担当者変更につながるはずです。

主導権は転職エージェントではなく、あなたにあることをしっかり肝に銘じましょう。

これが一番重要なのですが、転職エージェントと面談を行い、その後コミュニケーションを続けていく中で、あなた自身の気持ちや担当者との相性によって、「何のために転職活動をしているのか」よく分からなくなってしまう場合があります。
転職エージェントは転職のプロとして、あなたと対等の立場で接してくることが多いです。ただ、中には「どんどん応募しないといつまでも決まりませんよ。多少希望と違ったとしても、まずは受けてみましょう」など、とにかく数をこなすよう促される場合もあります。
その際、転職エージェントに振り回されることなど決して無いよう「主導権は自分にある」ということを肝に銘じましょう「転職エージェントと上手に付き合う」というのは、「転職エージェントを上手に使いこなす」ということです。
決して高慢な態度を出してはいけませんが、「この転職希望者にはぜひ成功して欲しい!しっかり協力しよう!」と、気持ち良く仕事をしてもらうようにしましょう。担当者もあなたと同じ人間です。「最低限のビジネスマナーを守る」「約束は守る、できない約束はしない」「なるべく早めの対応を心がける」など、普段の仕事と同様の感覚で接しておけば間違いないと言えるでしょう。
ちゅうちゅう

転職エージェントはあなたの味方なので、本音で接しつつ協力してもらうためにきちんとビジネスライクに付き合えば何の問題もないってことですね。

リアルリアル

(お頼み申します!)

ここまで読んでいただいた、あなたに
キヤノンへの転職について、必要な情報は全て提示しました。
転職人気企業ですが、部署によっては激務だったりと、部署単位で満足度が異なる企業という側面もあります。会社としてだけで判断するのではなく、実際どんな環境で働くのか、部署レベルまで落とし込んだ情報収集を行い、そのうえでチャレンジしてみることを強くおすすめします。
キヤノンへの転職に成功するために抽出した転職エージェント
転職が実現した後、どんな人生を描けるかが本当の勝負です。
「この会社に転職してみて、確かに大変なところもあるけど、それはある程度事前に知っていたことだ。決めたのは自分なんだから頑張って続けよう。」
そういった転職が実現できるよう、少しでも力になれましたら光栄です。
ちゅうちゅう

キヤノンの攻略がんばりましょう!

リアルリアル

(ごちそうさまでした!)