中途採用で、デンソーに転職したい、と考えている方はいらっしゃるのではないでしょうか。日本を代表する自動車部品メーカーです。
このページでは、デンソーへの転職について、どうしたら正確な情報を得られるか、そのうえで転職したいと思ったらどう対処すべきか、現役エージェントの知見から、デンソーへの転職について触れたいと思います。
ちゅうちゅう

新卒向けの内容は省き、完全に転職者・中途入社社員に特化した内容です。読んで損はないはずです。

リアルリアル

(デンソー。うおォンうおォン。)

デンソーの転職難易度は比較的高いと言えます。トヨタグループの一員であり、自動車部品メーカーとしての知名度も抜群であることから人気も高いです。3~5年以上の実務経験や技術英語の読解力・会話力が求められる職種もあり、応募のハードルは高めと言えるでしょう。
ただ、デンソーは中途採用に積極的であり、2020年度に21%だった中途採用比率は2022年度には36%まで伸びています。自社サイト、各種転職サイトにも多くの求人があります。また、特に採用に注力している領域として、モビリティの電動化、車載半導体を挙げており、先進安全や自動運転の領域で活躍するソフトウェア技術者も積極的に採りたいと考えています。これらの領域に知見のある方は、比較的有利と言えるかもしれません。

2.デンソーへの転職についての所見まとめ

次章以降で詳細について触れますが、デンソーへの転職についての所見をまとめます。

転職を考える際、押さえるべきデンソーの特徴

  • 世界第二位の売上規模を誇る、グローバルな自動車部品メーカー。
  • 真面目で法令遵守意識が高く、製品の品質と安全管理については徹底的にやる社風。
  • 生産性手当などがあり、メーカーの中でも高い給与水準。
  • 幅広い職種で多数の求人があるが、特にソフトウェア開発の求人が多い。
  • 各種転職サイトで多くの公開求人がある。
  • ワークライフバランスの取りやすさは部署による差が大きい。

デンソーへ転職するために、押さえておくべきポイント

  • 残業時間は部署によってかなり異なり、企画系部門やソフトウェア系は残業が多めのようなので注意が必要。
  • 一般に公開されていない求人を知るためにも、転職エージェントを使うのがおすすめ。

3.デンソーってどんな会社?

項目 内容
会社名 株式会社デンソー
代表者 代表取締役社長 林 新之助
本社所在地 愛知県刈谷市昭和町1-1
設立 1949年12月16日
資本金 1,875 億円(2023年3月31日現在)
主な事業内容 自動車部品、システム、自動車技術を中心に、生活・産業関連機器なども展開する自動車部品メーカー。
従業員数 単体:44,758名 連結:164,572名(2023年3月31日現在)

事業内容

トヨタ自動車のグループ会社であるデンソーは、世界2位、国内最大手の自動車部品メーカーであり、自動車関連分野を中心に、生活・産業関連機器など自動車技術を応用した様々な事業を展開しています。海外売上高比率も高く、世界中の様々なカーメーカーにエアコンシステムや、HV・EVなどの駆動に必要な電動化システム、クルマの安全性向上に欠かせない画像センサーやミリ波レーダーなどを提供しています。

今後の事業展開

デンソーは、2030年の目指す姿として「長期方針」を策定しており、「地球に、社会に、すべての人に、笑顔広がる未来を届けたい。」というスローガンを掲げています。この実現のための道筋として、2025年を達成年度とする「電動化、自動運転の実現に伴うモビリティの新領域で成長により売上収益7兆円、営業利益率10%を実現する」という成長目標を定めており、以下の4つの分野に注力するとしています。
  1. 電動化
  2. 先進安全/自動運転
  3. コネクティッド
  4. 非車載事業(FA/農業)

海外展開

デンソーは自動車部品メーカーの中では世界No.2の売上規模をほこり、売上に占める海外比率は53%となっています。世界35の国とエリアに拠点があり、地域ごとのニーズに合わせた付加価値の高い製品を提供しています。顧客先の近くで製造することを基本原則としており、北米、欧州、中国、インドを含むアジア、日本の5つの地域で競争力の高い生産体制を構築しています。今後も、デンソー流モノづくりノウハウと生産資源を最大限に活かした、強固なグローバル生産供給体制の構築を目指すとしています。

4.デンソーの現役社員・元社員からの評判は?(口コミ)

デンソーの口コミや内部情報について、転職口コミサイトのOpenWorkenライトハウス転職会議キャリコネを参考に紹介します。新卒入社と中途入社では当然差があることを踏まえ、中途入社した人のみの内部情報です。
項目 コメント
給与・福利厚生
  • 年功序列から脱却しつつある。
  • 給与が安定していて手当ても充実。
  • メーカーの中では高い給与水準。
  • 住宅補助、保養所など福利厚生が充実。
ワークライフバランス
  • 残業規制が厳しく、バランスを調整しやすい。
  • 部署によっては有休を取りやすい。
  • 部署による差がかなり大きい。
  • 裁量労働の担当係長以上は残業が多い。
社風
  • 仲間意識が強く、チームワークで仕事をする文化。
  • 気さくな雰囲気があり上司と話しやすい。
  • 変化よりも安全、安心、確実性の優先度が高い。
  • 保守的で安定感のある社風。
成長機会・キャリア開発
  • 勉強機会が多く刺激が多い。
  • 若いうちから大きな仕事を任される。
  • 海外で活躍するチャンスが比較的多い。
  • 社名が通っているので、社外での人脈形成がしやすい。
入社後のギャップ
  • 製造業独特の工場文化のようなものが根付いている。
  • 思ったより事業部が強く、営業の位置づけが微妙。
  • 開発スピードが非常に遅い。
  • 愛知県出身者が多く、村社会感がやや強い。
退職検討理由
  • スピード感を持って業務を進められない。
  • 社内調整や顧客折衝ではなく、技術の仕事をしたかったから。
  • 愛知県という閉鎖的な文化に馴染めなかった。
  • 社外でも通用するスキルを身につけたかったから。
ワークスタイル
  • 在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)が可能。
  • 時短勤務制度あり。
  • 休みはトヨタカレンダーに準拠。
  • フレックス制度がある。

給与・福利厚生

給与は同業他社、他業種と比べても高い水準で満足しているという声が多くありました。コロナ禍で世の中の経済が低迷していた時期にも、これまでと変わらずしっかり賞与が出たようです。30代後半で年収1,000万円前後となるようです。評価については、まだ年功序列感があるという意見と、実力主義に変わってきているという意見が両方あったので、過渡期と言えそうです。
福利厚生は各種充実していて満足している方が多いようです。健康保険料の会社負担分が大きく、高額医療に対する独自の補助があるという口コミがありました。また、トヨタグループ健康保険組合の保養所を利用できるようです。

ワークライフバランス

部署による差が非常に大きいようで、意見にバラつきが見られました。間接部門は休日出勤、残業もほとんどなくワークライフバランスを取りやすいようですが、企画系部門やソフトウェア系はかなり忙しいようです。管理職ではその傾向がより強くなり、裁量労働が認められる担当係長以上になると長時間残業が常態化しているという口コミがありました。有休については、会社として平均取得日数を上げようとしており、以前より取りやすくなっているようです。

社風

過度な成果や競争は求められない穏和な雰囲気の会社のようです。伝統ある会社ということもあり、昔からやってきたことを基本的には変えない面がある、品質や安全に関しては厳しいルールがあるなどの意見もありました。その他、仲間意識が強くチームワークで仕事をする文化がある、技術系の社員が強い、最近入社してくる人たちがとても優秀である等の声がありました。

成長機会・キャリア開発

専門の教育する部があり、独自の教育カリキュラムがあるようです。トヨタ主催のセミナーや大学の研究会などの学びの機会、トレーニー制度などがあり、やる気のある人には色々なチャンスが回ってくる環境だという声がありました。その他、開発の方で設計や開発スキルは身につきにくいという意見もありました。業務内容は基本的に調整業務であり、設計や開発は下請けや他の専門メーカーに委託しているため、実際の設計・開発の経験を積みにくいようです。

入社後のギャップ

エンジニアの方で、思ったより外注の管理が多く自ら手を動かす機会が少ないため、手に職をつける環境としては不十分であったという意見がいくつかありました。また、予想以上にトヨタからの影響が大きく、たまにやりにくいことがあるという声も見られました。その他、大企業であるが良くも悪くも愛知県という地方の企業であり、定年まで刈谷で働くことをしっかりとイメージした方がよいという意見がありました。

退職検討理由

技術者の方では、もっと自分で手を動かしたい、上流工程メインで仕事に魅力を感じない、他でも通用するスキルが身に付かないなどの理由が多いようです。生産系では、夜勤が想像よりきつくストレスだった、激務でこの先やっていけるか不安になったなどの意見があり、体力的な辛さがあるようです。また、地元の方は気にならないのかもしれませんが、愛知県の地域性に馴染めなかったという声もありました。

ワークスタイル

在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)は部署によってはかなり浸透しているようで、フルリモートの方もいるようです。在宅勤務推奨の部署が多数あるという口コミがありました。一方、製造に関わる部署では現場に出る必要があるため、難しいようです。全般的には、在宅勤務やフレックス制度などを使って柔軟に働けているという意見が多かったです。子育て世代が多く理解があるので働きやすいという声もありました。
ちゅうちゅう

給与は同業他社と比べても高い水準で、福利厚生も整っており、満足している方が多いようです。ワークライフバランスは部署による差が大きそうです。

リアルリアル

(考えるな。感じるんだ。)

5.デンソーは、転職者に対してどんな人材を求めている?

募集職種

中途採用で募集中の職種は、ソフトウェア開発、システム設計、生産技術、研究開発、営業など多岐にわたっています。現時点では幅広い職種で多数の求人があるようです。特に技術系の職種は多くの募集があり、その中でもソフトウェア開発やコネクティッドの求人が多いです。職種によっては3~5年以上の経験や自動車業界での開発経験が求められるようです。

求める人材

デンソーの採用情報ページには、求める人物像として以下のメッセージが寄せられています。

自ら学び、自ら考え、新たな価値の実現に向けて挑戦し続けていく人財

仕事の中で実現したい夢・志を持ち、高い目標へ挑戦し続けていく

強い好奇心を持って広く物事を学び、前提や常識にとらわれず柔軟に発想する

周囲と一歩踏み込んだコミュニケーションを行い、互いの個性を高め合う

また、デンソーには、1949年の設立以来培ってきた価値観や信念を明文化し、世界中のデンソー社員と共有したデンソースピリット「先進」、「信頼」「総智・総力」があります。
これらのメッセージから
  • 自ら社会の変化を敏感に察知し、将来求められるニーズを考えられる人材
  • 柔軟な発想と豊かな想像力を持ち、新しい価値を生み出せる人材
  • 正しく現状を把握し、誠実に現状より少しでも上を目指せる人材
を求めていると考えられます。
また、デンソーの採用情報ページには、社員の方のインタビューやプロジェクト紹介などが詳しく載っており、転職へのヒントを与えてくれると思います。どこの部署の社員が、日頃何を考え、どのように仕事に取り組んでいるのか、人間性も含め感じることができるでしょう。あなたが興味のある事業に取り組む社員の方の意見は、書類・面接対策においても必ず目を通しておきましょう。

給料(年収)

平均年間給与:811万円(2023年3月31日現在)
平均年齢:44.5歳(2023年3月31日現在)
平均勤続年数:22.9年(2023年3月31日現在))

労働時間

平均残業時間:28~30時間/月
残業時間は部署による差が大きいようです。残業がほぼない部署もあれば、月に30時間程度でちょうど良い部署もあり、中には休日出勤ありで月に60~70時間残業の部署もあるようです。ただ残業規制が厳しくなってきており、以前より残業時間は減っているようです。管理職はいくらでも残業できる環境ですが、それでも常識の範囲内で収まっているという意見もありました。
ちゅうちゅう

自ら学び、考え、新たな価値の実現に向けて挑戦し続けていく人材を求めているようですね。幅広い職種で多数の募集があり、特に各種エンジニアを広く募集しているようです。

リアルリアル

(いいじゃないか。)

6.デンソーの求人情報にはどんな傾向がある?

転職サイトを各種調べたところ、事業企画、ソフトウェア開発、組み込みエンジニア、回路設計などの求人がありました。その求人を調べると、以下の傾向があります。
  • 2024年2月時点で、dodaの場合200件以上の求人がある。
  • ソフトウェア開発やプロセスエンジニアなど技術職を広く募集している。
  • TOEIC600点以上が歓迎条件となっている求人もある。
  • 求人は業務単位で細かく分かれている。
ただ、これはあくまで一般に公開されている求人であり、非公開の求人というものがある可能性があります。
例えば、転職エージェントのdodaの場合、非公開求人が公開求人の3倍以上の規模に上るため、doda非公開求人の方には他の技術系・事務系職種も含まれている可能性があります。
ちゅうちゅう

幅広い職種で募集があるようですが、隠れ求人の存在は気になるところです。

リアルリアル

(いわゆる裏メニューってやつか。悪くない。)

7.デンソーの選考対策

デンソーの選考ステップや経験者の口コミについて、転職口コミサイトのワンキャリアプラスOpenWorkを参考に紹介します。
デンソーの面接では、業界知見やスキル以上に人間性を重視しているようです。人の内面をとにかくよく見ているので、根拠のない、気持ちのこもっていない言葉に対して深く追求してくるという声がありました。自己についてはかなり深掘りされるようなので、これまでの経験と、その経験から何を感じたかを明確に詳しく話せるよう準備する必要があります。この際、学生時代も含めて振り返ってみてください。
また、調和や周囲と協力できるかどうかも大切にしているようなので、周囲を巻き込んで成し遂げたエピソードなどがあればアピールすると良いでしょう。面接では、人間関係で心掛けていることや、他の人と意見に食い違いがあった場合どうするかを聞かれるなど、他人との関わり合い方を見ているようです。

選考ステップ

デンソーの選考ステップは、以下のように進みます。詳細に見ていきましょう。
  1. 応募・書類選考

  2. 適性検査

  3. 面接複数回

応募・書類選考

デンソーに応募するには、大まかに3つの方法があります。
  1. 公式サイトから直接自分で応募する。
  2. 転職サイトや転職エージェント経由で応募する。
  3. 既にデンソーで働いている友人・知人に紹介してもらう。
現時点で、各種転職サイトには多くのデンソーの公開求人があります。転職エージェントが持つ非公開求人は更に多いので、転職エージェントに登録した方がより多くの求人から選択できます。また、デンソーは2023年より本格的にリファラル採用を導入しました。キャリア採用を積極化する中でリファラル採用にも注力していくようなので、デンソーに知り合いがいる方は会社の様子を聞いてみると良いかもしれません。
また、履歴書・職務経歴書はかなり重要です。デンソーの面接は、履歴書類に沿った質問をして、それを深掘りしていくタイプのようなので、しっかりと作りこんでいく必要があります。心配な方は、キャリアアドバイザーに添削してもらうことをおすすめします。

適性検査

職種によってはWebテストが行われているようです。口コミが少なく正確なことは分かりませんが、SPIが行われているようです。参考までに新卒採用では、SPIやデザイン思考テストが行われているようです。転職エージェント経由で応募する方は、どのようなテストが行われているのか聞いてみると良いかもしれません。転職エージェントには企業担当がいて人事の方と情報交換していますので、色々とためになる情報を教えてくれます。遠慮せずどんどん使いましょう。

面接複数回

原則Webで、面接が複数回(2~3回)行われるようです。履歴書に沿った質問が多く、あまり変わった質問はないという意見が大半でした。口コミサイトによると、実際の面接では以下のような質問がされたようです。
  • トヨタグループの中でどうしてデンソーなのか。
  • 大学時代の部活動、研究について。
  • これまでの挫折経験はどんなものか。
  • 当社の理念についてどう思うか。
  • 志望動機をデンソーのイメージと絡めて説明してください。
  • 5Sとはなにか、5Sで1番大切なものは何か。
  • 組み込み業界の将来性について。
  • あなたにとって車とは何か、どんな車を作りたいか。
  • トヨタも受けているようだけれど、内定を出したら来てくれるか。
これまでの経験や、強み・弱み、どうやって成果を出してきたかなど一般的な質問が多いようですが、大学時代のことを聞かれたという口コミが意外と多くありました。就活の時のように大学時代の部活動や研究内容について聞かれたので、職歴だけでなく学生時代のことを振り返っておくと良いという意見がありました。
また、一つの質問に対して「なぜ」を繰り返し深掘りしていくタイプの面接のようです。基本的に、履歴書・職務経歴書に書かれた内容に対しての「なぜ」なので想定しやすく、事前に十分な対策をすることができるという口コミがありました。特に自分がどんな人間なのか、深掘りしておく必要がありそうです。

選考の口コミ

回路設計

技術的な部分よりは、会社へのフィット感やコミュニケーション力を見られている印象。 

生産技術

なぜなぜを繰り返して深掘りしていく面接だった。複数回の面接で面接官も変わるが、質問内容はほぼ同じ。

生産管理

他部署などを巻き込んだ時のマネジメント経験や、他部門と意見が割れた時の対応経験について聞かれた。

営業

周囲を巻き込んでどのような影響を与えたかなど、周囲の人たちとの関係構築能力が重要視されていると感じた。

デンソーの面接の雰囲気は和やかで話しやすかったという声がいくつかありましたが、全体的に少し硬めの雰囲気で面接官の反応は終始薄かった、質問や深堀りに関しては厳しめの質問がほとんどだったという口コミもありました。どの会社の面接でも、面接官の個人差による違いや、最終面接特有の緊張感などはあると思います。予備知識を得て、事前準備することで不安は軽減されるものなので、しっかりと対策していきましょう。

8.デンソーへの転職を成功させるには?

ここまで読んで、デンソーへの転職意欲は高まりましたか?

デンソーに転職する方法で一番おすすめしたいのは、転職エージェントの活用です。

※転職エージェントとは?
「エージェント」というのは、いわゆる「代理人」です。転職エージェントは、転職希望者と中途採用の求人を出している企業とをつなげるのが役割です。転職エージェントは、採用が成功した場合に企業から手数料がもらえるので、転職希望者からはお金をもらいません。そのため無料で利用できるサービスです。これらのサービスは、サイト上で登録をすると転職エージェントの方から面談の誘いがメールで来ます。そのうえで日程を調整してその転職エージェントの企業に訪問し、面談を行います。面談では、「具体的に転職を考えているのか」「なぜ今の会社を辞めようと思っているのか」「どういった会社に移りたいと思っているのか」というような質問があり、それに答えていくかたちになります。転職エージェントに登録する転職希望者は、「一刻も早く転職したい」という人もいれば、「特にまだ転職は考えていないが、良い求人があれば転職したい」など様々な思いを抱いています。そのため、面談で「具体的に転職を考えているのか」という質問に対して、「今は情報収集している段階です。」と答えても、まずイヤな顔はされないと思って大丈夫です。
では、デンソーに転職する場合に転職エージェントを活用すべき理由ですが、以下4点です。
  • 一般には公開されていない、デンソーの求人情報について入手できる可能性がある。
  • 書類選考・面接について、デンソーに特化した対策を行ってもらえる。
  • 年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
  • 転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

一般には公開されていない、デンソーの求人情報について入手できる可能性がある。

例えばdodaの場合、サイト上で公開されている求人の3倍以上もの非公開求人を取り扱っています。

※転職エージェントはなぜ全ての求人を公開しないのか?
転職エージェントは全ての求人を公開しない、というよりは公開できないのです。これはなぜかと言うと、企業は人ありきとよく言われますが、あくまでビジネスあってこその人と言うこともできます。要するに、既存ビジネスの強化・新規ビジネスの創出を行うために人が必要なのです。そのため、特に新規ビジネスについては、開始する前、もしくは開始して間もなくは他社にそのことを知られたくありません。中途採用の募集を行ううえでも、自社のサイトはもちろん、転職サイトにもその情報を載せたくないのです。そうすると、転職エージェントにそのような中途採用求人が集まることになります。なぜ転職エージェントなのかと言うと、転職希望者個人と対面する必要があり、情報をオープンにする必要が無いからです。ちなみに、公開されている求人と比べて、戦略的な採用という色が濃いため年収やポジションも好条件のものが多いのが一般的です。
転職エージェントの大手であればあるほど、デンソーの非公開求人も取り扱っています。
あなたのような転職希望者の適性に応じて提示してくれますし、適性に合う求人が無い場合でも、デンソーに対して適性に合う求人が無いか、あなたを売り込みに行ってくれることもあります。
そのため、デンソーのサイトや転職サイト・転職エージェントのサイト上の求人を見て、自分に合う求人が無い場合には、非公開で取り扱いが無いか、転職エージェントに尋ねてみることをおすすめします。

書類選考・面接について、デンソーに特化した対策を行ってもらえる。

転職エージェントは、過去に多くの転職希望者の転職を実現させているため、転職人気企業であればあるほど、その機会に多く携わっています。そのため、選考スタイルや選考プロセスについて熟知しており、ノウハウが豊富です。

どんな人なら受かって、どんな人なら落ちてしまうのか。面接でどういう質問がされ、それにどう答えれば受かり、落ちる場合は答え方がまずかったのか、答える内容自体が間違っていたのか。そのような過去実績に基づく膨大なデータを保有しています。
その根拠データやノウハウを用いて、デンソーの書類選考を突破するために、職務経歴書上でどんな内容をどんな風にアピールした方が良いのか、面接の段階では想定される複数の質問に対して、どう答えた方が良いのか、サポートしてもらえます
さらに、面接担当者にはどんな傾向があるのか(結論から論理立てて話すようにしないと、60分の面接でも30分で終わってしまうなど。。)、求人情報ではまず触れられるはずのない情報も持っているため、転職サイトや企業サイトから応募するよりも圧倒的に有利に進められます。
なお、これは意外だと思いますが、このように転職エージェントは転職人気企業ほどパイプが太いため、仮に採用企業側が面接であなたを落とすと判断した場合でも、掛け合ってくれて通過させてくれることもあったりします
基本的に、面接については終了後に転職エージェントに「面接終了しました。」と電話連絡を入れるステップがあります。その際、「おつかれさまでした。面接はいかがでした?」と面接の苦労を労ってもらえるとともに、「うまく答えられなかった質問はありましたか?」など丁寧にフォローを入れてくれます。その内容をもって、転職エージェントはあなたの代理となり、その後採用企業側にフォローを入れてくれるのです。
ただ、全ての転職エージェントがそういった対応を行ってくれるわけではありません。転職エージェントは良いところだけを選ぶようにしましょう

年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。

転職するうえで、重要なものの1つは年収でないでしょうか。 年収については、残業の有無と同様に面接で質問することは難しいと思います。

「年収〇万円以上」「年収〇万円~〇万円」という求人情報がほとんどですが、転職エージェントは、転職希望者の適性と過去の転職成功者の適正をマッチングして、「この人なら年収〇万円だろう」などとあたりをつけます。そのうえで、最終面接、もしくはその後に企業から実際の金額について転職エージェントに連絡が入ります。
その段階で、前もってあなたが事前に伝えていた金額よりも低ければ企業側と交渉してくれます。さらに、もしあなたが事前に伝えていた額と同等であった場合でも、それより高くならないか、掛け合ってくれるのです。
これは直接応募ではまず不可能なことだと思うので、転職エージェントに頼りましょう。

転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

これまで見ていただいたとおり、会社自体の情報は事前に仕入れることができても、実際に配属される部署についての情報を仕入れることは不可能に近い、というか不可能でしょう。

一緒に働くうえで、その部署の上司・同僚のタイプや新卒中途・男女の比率、他の関連部署との力関係、会社の中での位置づけなど、事前に知っておくことに越したことはありません。転職エージェントはそういった情報も保有していますので、気になることはどんどん聞いてみましょう。
併せて、気になった会社については、いろいろ悪い口コミ情報などもネットなどで見かけることがあるでしょう。そういった口コミ情報が正しいのか、間違っているのかについても、聞いてみるのが良いでしょう。
ちゅうちゅう

そもそも自分に合った会社なのか、合う場合、受かるためにどうしたら良いか、転職エージェントを味方につけるのが効率的ですね。

リアルリアル

(う~ん、そうきたか。)

9.デンソーへの転職で、おすすめの転職エージェントは?

転職エージェントは有名な会社だけでも10社近くあります。
実際相手にする担当者との相性含め、当たり外れが多いのが実際のところです。登録や面談の手間、日ごろの電話・メール対応も考えると、どの転職エージェントと付き合うかについては、失敗は許されないと言っても過言ではありません。
デンソーに転職するために登録すべき転職エージェントを、以下の観点で選びました。
  • デンソーの求人について、取り扱い実績がある。
  • デンソーへの転職をサポートできるノウハウを持っている。
  • デンソー以外の求人情報についても豊富に保有しており、そのような求人についても成功までサポートするノウハウを保有している。
これらの要素が全て当てはまる、具体的におすすめしたい転職エージェントは以下4社です。 登録自体は2~3分で済みます。無料なので費用面のリスクもありません。
登録すべきか 特徴
リクルートエージェント 業界最大手。デンソーへの転職サポート実績多数。
doda 業界2番手。デンソーへの転職サポート実績多数。提案力に強み。
ビズリーチ ダイレクトリクルーティングが活発で、職務経歴書が目につけば人事担当者が連絡してくる可能性あり。
特に『リクルートエージェント』『doda』の2社は登録を強くお勧めします。
ただ、この2社については最大手でもあり、他の転職希望者も多数抱えるため、対応スピードなどサポートに満足が行かない場合もあるかもしれません。それも踏まえ、『ビズリーチ』も登録しておく方が良いでしょう。
ちなみに、登録完了後、転職エージェントから連絡が来るタイミングはマチマチです。早いところもあれば遅いところもあります。一方で、登録する内容については転職エージェントによる違いはほとんど無く、同じ作業の繰り返しです。
そのため、登録するエージェントが決まったら、一気にまとめて登録してしまう方が効率的です。
各社の特徴は、以下のとおりです。

リクルートエージェント|業界最大手・求人企業からの圧倒的な信頼度

リクルートエージェント』は、リクルートが運営する業界No.1の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。
業界最大手のため、デンソーへの転職実績は多数あり、以下のメリットがあります。
  • デンソーへの転職実績が多数あり、転職希望者へのサポートノウハウが豊富
  • デンソー側からの信頼も厚く、非公開求人の充実につながっている。
デンソーへの転職に一番直結する転職エージェントと言えるでしょう。
リクルートエージェント公式サイトhttps://www.r-agent.com/

doda|業界No.2・転職希望者に対する高い提案力

doda

doda』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する業界No.2の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。 非公開求人は8万件、登録者数は370万人の規模に上ります。 拠点は全国に10カ所(※)あります。 ※東京、札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、京都、兵庫、広島、福岡
おすすめの求人を紹介してくれる段階になると、結構絞って紹介してくれます。 また、求人企業とのやりとりは担当が別なので、求人について細かい質問をした時など、その場で回答をもらえないこともあります。当然後からきちんと回答はもらえますので、聞きたいことは遠慮せずに聞いておくべきです。
転職希望者のニーズを掘り下げてくれるため、面談時間も2時間ぐらい見ておいた方が良いでしょう。
doda公式サイトhttp://doda.jp/

ビズリーチ|企業の採用担当者からダイレクトリクルーティングに強み

ビズリーチ』は、人材系ベンチャーのビズリーチが運営する転職支援サービスです。
特徴的なのは、ダイレクトリクルーティングという概念を日本にもたらした第一人者的な存在というところです。数多くの転職希望者のデータを求人企業に公開、転職エージェントなどを通さずに企業側が直接転職希望者にアプローチできる、画期的な取り組みです。この方法を取り入れる企業は拡大する一方のようです。なお、ダイレクトリクルーティングだけではなく、多数のヘッドハンターも利用するサービスのため、転職エージェントとは違う角度で求人を入手できる機会も望めるサービスです。
ビズリーチ公式サイト https://www.bizreach.jp/
ちゅうちゅう

リクルートエージェント』『doda』は大手だからまずオススメってことですね。転職エージェントは何社登録してもタダですしね。そのうえで、いろんな担当者と意見交換できるわけですし。

リアルリアル

どーだ、どーなんだ。)

10.転職エージェントを上手に使いこなすには?

ここからは、実際に『リクルートエージェント』『doda』『ビズリーチ』のいずれか、もしくは全て登録完了した後の話になります。
転職エージェントの担当者から、面談の誘いについての連絡が入ります。その後面談を行うわけですが、そこからの注意点をお伝えします。

仕事観や人生設計含め、転職エージェントに対しては、本音トークを心がけましょう。

転職希望者にとって、転職は人生を賭けた勝負です。そのため、転職エージェントとは最初から本音トークを行いましょう。隠し事はもちろん遠慮して本音を伝えないと、後から「お互い時間の無駄」になってしまいます。
求人企業との面接とは違い、転職エージェントは橋渡し役の立場になるため、「どんな会社を受けたいのか、どんな会社は受けたくないのか」「どんな仕事がしたいのか、どんな仕事はやりたくないのか」この辺は遠慮なく伝えてください。
言ってしまえば、転職エージェントにとって、転職希望者は「商品」という位置付けです。そのため、転職希望者がどんな人間なのか?もちろん初対面ですから知らないわけで、それを知ることによって、提示される求人の精度が高まります。あなたにとっても、求める求人情報以外は提示されたくないと思いますので、遠慮なく最初に本音を伝えておきましょう。
また、複数の転職エージェントを利用する場合、その旨も先に伝えておきましょう。そうすることで、他の転職エージェントに勝つために、あなたへの対応優先度が上がる可能性があります。

転職エージェントから紹介された求人情報に断りを入れる際は、次につながる断り方をしましょう。

転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「うーん、この会社か、あんまりいい話聞かないな。。」とか「うーん、この会社にはすごく入りたいんだけど、この仕事はちょっとな。。」と思う時が必ず訪れるでしょう。その際は、転職エージェント側の気持ちを踏まえ、以下のように次につながる断り方をしましょう。
  • 断りを入れる前に、その求人情報が自分に合うと、どの点で判断したのか聞いてみる。そのうえで、自分の希望に合わない点を伝えたうえで断りを入れる。
  • その会社で働いている(働いていた)知人や友人がいて、内情を聞いている限りどうしても興味が湧かない、と伝えたうえで断りを入れる。
※「ネット上での口コミを見て興味が持てない」というのは、現実性に乏しく、あまりおすすめできません。ただ、その際はその口コミ内容を伝えたうえで、実際はどうなのか聞いてみると良いでしょう。また、転職エージェントの担当者によっては、「口コミサイトは当てにならないし、見ない方がいいですよ。」とあなたに言ってくる場合もあります。そういった担当者に当たった場合は、担当者を変更してもらうことも視野に入れたうえで興味が湧かず断りたい、と意思を表示しましょう。
逆に、以下のような断り方はやめましょう
  • 理由を伝えることなく断りを入れる。
  • 最初の対面時ではなく、後日メールでの紹介があった場合、そのメールを無視して返信しない。
このような対応を行うと、その後紹介される求人がガクっと減ってしまうなど、担当者にとってのあなたの対応優先度が低くなってしまい損につながります。

転職エージェントから紹介された求人情報に興味を持った場合、その求人情報の背景を把握しましょう。

転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「お!これはぜひ受けてみたい!」という瞬間が訪れることがあるでしょう。その際は、転職エージェントに対して、あなたがその求人に興味を持っていることを伝えるとともに、併せて以下のように質問してみましょう。
  • なぜ中途社員が必要なのか(例、新しいポジションか、既存社員が辞めた埋め合わせか、業績向上による人員増強か、など)
  • いつ頃から募集しているのか。
  • 現時点で決まっていない理由は何なのか。
  • 面接に受かる人にはどんな傾向があるのか。逆に落ちる場合はどんな傾向があるのか。
このような確認を行い、得られた情報を書類選考・面接対策に反映することで、あなたの転職成功確率が高まることでしょう。

転職エージェントの担当者と合わない場合は、担当者変更を要求しましょう。

転職エージェントから求人情報の紹介が始まった後が一般的ですが、次のような場合は担当者に直接、担当者変更を依頼しましょう。
  • うまく付き合おうと努力を重ねたが、人間としての相性も含め自分とは合わない。
  • 見当違いの企業ばかり紹介してくる。
  • 求人情報について、担当者自身が詳細把握できていない。
  • メール返信等、対応がとても遅い。
転職エージェントにとっても、避けたいのはあなたが他の転職エージェントに逃げてしまうことです。そのため、その担当者に対して、思い切って担当者変更を依頼しましょう。
その際、注意点は以下のとおりです。
  • (これは必須です!)これまでサポートしてもらった感謝の気持ちを伝える。
  • 転職活動に慣れていないため不安が大きく、「他の担当者の意見も聞きたい」と伝える。要するに、その担当者に外れて欲しいのではなく、別の担当者の意見も聞きたいと伝える。
このように依頼すれば、悪い印象を与えることなく、スムーズな担当者変更につながるはずです。

主導権は転職エージェントではなく、あなたにあることをしっかり肝に銘じましょう。

これが一番重要なのですが、転職エージェントと面談を行い、その後コミュニケーションを続けていく中で、あなた自身の気持ちや担当者との相性によって、「何のために転職活動をしているのか」よく分からなくなってしまう場合があります。
転職エージェントは転職のプロとして、あなたと対等の立場で接してくることが多いです。ただ、中には「どんどん応募しないといつまでも決まりませんよ。多少希望と違ったとしても、まずは受けてみましょう」など、とにかく数をこなすよう促される場合もあります。
その際、転職エージェントに振り回されることなど決して無いよう「主導権は自分にある」ということを肝に銘じましょう「転職エージェントと上手に付き合う」というのは、「転職エージェントを上手に使いこなす」ということです。
決して高慢な態度を出してはいけませんが、「この転職希望者にはぜひ成功して欲しい!しっかり協力しよう!」と、気持ち良く仕事をしてもらうようにしましょう。担当者もあなたと同じ人間です。「最低限のビジネスマナーを守る」「約束は守る、できない約束はしない」「なるべく早めの対応を心がける」など、普段の仕事と同様の感覚で接しておけば間違いないと言えるでしょう。
ちゅうちゅう

転職エージェントはあなたの味方なので、本音で接しつつ協力してもらうためにきちんとビジネスライクに付き合えば何の問題もないってことですね。

リアルリアル

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ここまで読んでいただいた、あなたに
デンソーへの転職について、必要な情報は全て提示しました。
転職人気企業ですが、部署によっては激務だったりと、部署単位で満足度が異なる企業という側面もあります。会社としてだけで判断するのではなく、実際どんな環境で働くのか、部署レベルまで落とし込んだ情報収集を行い、そのうえでチャレンジしてみることを強くおすすめします。
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ちゅうちゅう

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リアルリアル

(ごちそうさまでした!)