中途採用で、花王に転職したい、と考えている方は多いかと思います。化粧品やトイレタリーで有名なメーカーとして、知らない人はいませんね。
このページでは、花王への転職について、どうしたら正確な情報を得られるか、そのうえで転職したいと思ったらどう対処すべきか、現役エージェントの知見から、花王への転職について触れたいと思います。
ちゅうちゅう

新卒向けの内容は省き、完全に転職者・中途入社社員に特化した内容です。読んで損はないはずです。

リアルリアル

(花王。うおォンうおォン。)

花王の転職難易度は高いと言えます。新卒採用が基本となっており、ポジションに空きが出た場合に中途採用を行うので求人が少ないようです。経営も安定していて給与や福利厚生も良いので、求職者からの人気も高いです。
現時点で、花王は公式サイト上で求人を公開していないので、応募要件の詳細などが分かりません。キャリア登録して待つのも良いですが、能動的に動きたい方は転職エージェントに登録することをおすすめします。職種によって取り扱う転職エージェントが異なるので、複数の転職エージェントに登録すると良いでしょう。
特に大手転職エージェントであるリクルートエージェントは22万件以上の非公開求人を持っているので、花王に限らず、求職者の希望に沿った求人が見つかる可能性が高いです。登録しておいて損はないでしょう。

2.花王への転職についての所見まとめ

次章以降で詳細について触れますが、花王への転職についての所見をまとめます。

転職を考える際、押さえるべき花王の特徴

  • 化粧品、スキンケア・ヘアケア商品などを扱う会社であり、国内におけるトイレタリー市場のトップ。
  • 真面目で法令遵守意識の高い社風。
  • 基本的にワークライフバランスは調整しやすく、産休や育児休暇も気兼ねなく取得できる。
  • 公式サイトでキャリア登録するか、人材紹介会社経由での応募となっている。
  • 高い倫理観を持ち、協働で成果をあげる人材を求めている。
  • 役職が付くまで年功序列の給与体系であり、ボーナスは年3回支給される。
  • 給与は業界内でも高い水準で、福利厚生が充実している。

花王へ転職するために、押さえておくべきポイント

  • 会社を挙げて残業時間を減らす取り組みを行っているが、マーケティング部門は、部署によってはかなりハードなようなので注意が必要。
  • 一般に公開されていない求人を知るためにも、転職エージェントを使うのがおすすめ。

3.花王ってどんな会社?

項目 内容
会社名 花王株式会社
代表者 代表取締役 社長執行役員 長谷部 佳宏
本社所在地 東京都中央区日本橋茅場町一丁目14番10号
設立 1940年5月(昭和15年)
資本金 854億円
主な事業内容 化粧品、スキンケア・ヘアケア、おむつなどトイレタリー、油脂製品や界面活性剤などのケミカル事業を展開。
従業員数 単体:8,403名 連結:35,411名(2022年12月31日現在)

事業内容

花王には以下の5つの事業分野があります。
  1. ハイジーン&リビングケア:洗剤などのホームケア製品、サニタリー製品など。
  2. ヘルス&ビューティケア:洗顔料や全身洗浄料、ヘアケア商品など。
  3. ライフケア:企業や団体からの衛生に関するニーズに即したソリューションを提供。
  4. 化粧品:スキンケア商品やメイクアップ商品など。
  5. ケミカル:油脂、機能材料、情報材料などのケミカル製品を幅広く展開。
1~4は一般消費者に向けたコンシューマープロダクツ事業を、5の「ケミカル事業」では産業界のニーズにきめ細かく対応した製品を幅広く展開しています。

今後の事業展開

花王は中期経営計画「K27」において、以下の5つの事業分野でそれぞれ重点戦略を定めています。
  1. ハイジーン&リビングケア:アジアのローカルニーズに着目した商品開発や啓発活動により、グローバルに愛される強いブランドづくりを推進する。
  2. ヘルス&ビューティケア:「ビオレ」「Jergens」などの主要ブランドの高付加価値化。
  3. ライフケア:BtoB衛生ソリューション事業とのシナジーによる業務用衛生製品事業の収益拡大。
  4. 化粧品:中国・欧州におけるEC売上構成比を拡大する。
  5. ケミカル:オレオ誘導体事業のNo.1の地位を強化。
また2023年にはDX戦略部門を新設しており、双方向デジタルプラットフォーム「My Kao」をグローバル展開しています。

海外展開

花王は成長ドライバー領域のグローバル拡大に向けて、化粧品事業とスキンケア事業の成長戦略を加速する方針を打ち出しています。グローバル化粧品市場は今後、アジア市場が拡大し、フレグランスやダーマコスメ市場が成長すると予測しており、2027年12月期には3,000億円規模の化粧品事業の売上高を計画しています。乾燥性敏感肌用のスキンケアブランド「キュレル」は、既に展開する12の国(日本、中国、タイ、シンガポールなど)の売り上げを拡大し、欧州での進出国を増やす方針です。

4.花王の現役社員・元社員からの評判は?(口コミ)

花王の口コミや内部情報について、転職口コミサイトのOpenWorkenライトハウス転職会議キャリコネを参考に紹介します。新卒入社と中途入社では当然差があることを踏まえ、中途入社した人のみの内部情報です。
項目 コメント
給与・福利厚生
  • 給与は業界の中で高い水準。
  • 基本的に年功序列で給与にあまり差が出ない。
  • 給与、ボーナスの額は安定している。
  • 家族手当、住宅補助制度がある。
ワークライフバランス
  • 女性社員が多く子育て世代に理解がある。
  • 部署による差が大きい。
  • 定時が早いので、アフター5を充実させることができる。
  • 現場作業員は有休を取りにくい。
社風
  • 体育会系ではなく、おっとりした雰囲気。
  • 風通しが良く、穏やかな人が多い。
  • 自由に発言ができ、個々の意見が尊重される雰囲気。
  • 真面目で慎重な社風。
成長機会・キャリア開発
  • 選抜で海外留学や英語、簿記等の研修を受けることができる。
  • 組織が大きい分、いろいろな選択肢がある。
  • 資格や検定等の補助が出る。
  • 教える文化があまりなく、自分から情報を取りに行く姿勢が必要。
入社後のギャップ
  • 想像以上に働きやすい。
  • 古い思想の人が多い。
  • ドメスティックな会社だった。
  • OJTがあまり機能していない。
退職検討理由
  • 仕事ができる社員に業務が集中している。
  • キャリアプランが見えない。
  • 昔ながらの日本企業感があった。
  • よりキャリアアップができる新しい環境に身を置きたいから。
ワークスタイル
  • 在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)は部署次第。
  • 育児、介護での時短勤務は推奨されている。
  • フレックスタイム制度がある。
  • 副業が認められている。

給与・福利厚生

飛びぬけて給与が高いというわけではありませんが、業界内では高い水準を保っているようです。 賞与のタイミングは6、12月だけでなく、業績賞与として3月も支給され、この業績賞与は評価によって支給額に差が付くという意見もありました。大幅な昇給はありませんが、仕事内容に対して高めの給料であり、各種手当もあるので満足している方が多いようです。
福利厚生は、基本的なものは全て揃っているようです。住宅補助は結婚すると約二倍になるという情報もありました。その他、ディズニーリゾートのチケット割引もあるようです。社員食堂は取材されるほど充実しているようで、満足しているという声が多数ありました。

ワークライフバランス

会社としてワークライフバランスを整えようという雰囲気があり、以前に比べると有休が取りやすかったり残業時間が少なくなったりしているようです。ただ、部署による差はそれなりにあるようなので、配属部署によってはバランスを取りにくいようです。その他、女性管理職の方が多く、女性にとってはかなり働きやすい企業だという声もありました。産休や育児休暇は取りやすく、同僚たちも全く気兼ねなく取得しており、男性の育児休暇取得についても積極的であるとのことです。

社風

新卒が多い為、価値観の似た人が多いようです。家族的な雰囲気があり、新卒からずっといる人は居心地が良さそうという意見がありました。挑戦を求められるものの、保守的な風土があり実現が難しいという声もありました。その他、日々の業務で「花王ウェイ」を大切にしており、基本的に穏やかで真面目な人が多いという口コミがありました。

成長機会・キャリア開発

様々なカリキュラムがあり、自発的に動けば自己研鑽できる環境のようです。自分から動かないと何も変わらずそのままだが、手を挙げれば支援してもらえるので早く成長できるという声もありました。ある程度出世コースにのっていると、定期的なキャリア開発の声がかかるという口コミもありました。また、組織が大きい分、選択の幅は広いようです。明確な理由があれば他部署への異動もしやすいという声がありました。

入社後のギャップ

マーケティング職は、デザインセンス、生産、営業、薬事法など求められることが多すぎて想像以上にハードであったという意見がありました。また、かなり保守的だと感じる方もいるようで、時代の波に乗りたい人には合わないと思うという意見がありました。その他、特にギャップはないという声もいくつかありましたので、イメージ通りの会社のようです。

退職検討理由

もっと厳しい環境に身を置いてキャリアアップしたいという意見がいくつか見られました。花王には既に完璧な仕組みが出来上がっていて、その仕組みを回す側は誰でもいいのではないかと思ったという声がありました。また、成果主義を取り入れると言ってはいるが実際は年功序列であることに不満を感じる方も多いようです。その他、企業風土になじめなかった、プロジェクトが大きい分、自分の裁量が小さくやりたいことが出来ないといった意見がありました。

ワークスタイル

新型コロ感染症の流行を機に、在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)がだいぶ進んだという声がありました。そのまま在宅勤務推奨の部署と、出社ベースに戻りそうな部署と様々なようです。時短勤務の社員も多く、フレックスや在宅勤務制度を使って柔軟に働けているという声が多くありました。また、本社勤務の社員を対象に、就業時間内に積極的な「休息・休憩」を取り入れた働き方「休み休みWork Style」を実施し、これまで以上に働きやすい環境づくりを推進しています。
ちゅうちゅう

給与は、業界内で高い水準を保っており、賞与は年3回支給されるようです。基本的にワークライフバランスは調整しやすく、育児・介護にも理解が深いため、女性にとっても働きやすい職場だということです。

リアルリアル

(考えるな。感じるんだ。)

5.花王は、転職者に対してどんな人材を求めている?

募集職種

公式サイトでは求人を公開していません。キャリア登録して、経験やスキルにマッチした募集があった場合に連絡が来るのを待つか、転職エージェントなどの人材紹介会社を通して応募するかの二択となります。人材紹介会社ごとに取り扱っている職種が異なるので、詳細は人材紹介会社に確認してくださいと公式サイトに記載がありました。

求める人材

花王の使命として以下が記されています。

豊かな共生世界の実現
私たちは、志をひとつに熱意をこめて、日々をよりこころ豊かにすることに邁進し、Kirei Life~すべての人と地球にとってより清潔で美しくすこやかな暮らし方~を創造します。優れた価値を生みだす革新を通して喜びを分かち合い、すべてのいのちにとって安心で調和のとれた世界を実現します。

花王が目指す人財像や使命から
  • 高い専門性を持ち、チャレンジを続けられる人財
  • 高い倫理観を持ちつつ、国際感覚豊かな人財
  • チームワークを大切に、協働で成果をあげる人財
を求めていると考えられます。
花王グループの企業理念「花王ウェイ」の中に「正道を歩む」という言葉があります。花王は、米シンクタンクのエシスフィア・インスティテュートが発表する「世界で最も倫理的な企業(World’s Most Ethical Companies)」に毎年選ばれており、同賞が創設されて以来、17年連続で選定されているアジア、および日本で唯一の企業です。このことから、高い倫理観を持っているかどうかは重要なポイントと言えそうです。
また、花王の採用情報ページには、社員インタビューや仕事紹介などが載っています。どこの部署の社員が、日頃何を考え、どのように仕事に取り組んでいるのか、人間性も含め感じることができるでしょう。あなたが興味のある事業に取り組む社員の方の意見は、書類・面接対策においても必ず目を通しておきましょう。

給料(年収)

平均年間給与:787万円 (2022年12月31日現在)
平均年齢:40.9歳(2022年12月31日現在)
平均勤続年数:17.6年(2022年12月31日現在)

労働時間

平均残業時間:23~28時間/月
昔に比べて残業時間は減ってきており、自分の裁量でコントロールできるという声がありました。全体的にそこまで多くはないようですが、部署による差は大きいようで、特にマーケティングは忙しいという意見がいくつかありました。人員に余裕のある部署とそうでない部署との差が大きいようです。花王の就業時間は8:30~17:00までなので、残業が無い部署は終業後の時間を長く使えて良いという口コミもありました。
ちゅうちゅう

高い倫理観を持ち、チームワークを大切にしながら協働できる人材を求めているようですね。現時点で中途採用の募集はほとんどないようなので注意が必要です。

リアルリアル

(いいじゃないか。)

6.花王の求人情報にはどんな傾向がある?

転職サイトを各種調べたところ、グラフィックデザイナー/プロダクトデザイナーの求人がありました。現時点で中途採用の公開求人はほとんどないようです。
    ただ、これはあくまで一般に公開されている求人であり、非公開の求人というものがある可能性があります。
    例えば、転職エージェントのdodaの場合、非公開求人が公開求人の3倍以上の規模に上るため、doda非公開求人の方には他の技術系・事務系職種も含まれている可能性があります。
    ちゅうちゅう

    現時点で公開されている求人はほとんどありませんが、隠れ求人の存在は気になるところです。

    リアルリアル

    (いわゆる裏メニューってやつか。悪くない。)

    7.花王の選考対策

    花王の選考ステップや経験者の口コミについて、転職口コミサイトのワンキャリアプラスOpenWorkを参考に紹介します。
    花王の面接は、過去の職務経歴に関する質問を中心とした内容になっているようです。即戦力を期待している為、専門的な知識があるかどうか、求めるスキルレベルに達しているかなどが見られ、どのブランドに携わりたいかなど具体的なキャリアプランを問われるようです。
    また、企業理念に関する質問をされたという口コミがありました。花王の企業理念「花王ウェイ」について一通り確認し、どこに共感できるか、どのように仕事にリンクさせるかなど、自分の考えをまとめておくと良いでしょう。

    選考ステップ

    花王の選考ステップは、以下のように進みます。詳細に見ていきましょう。
    1. 応募・書類選考

    2. 適性検査

    3. 面接(1~2回)

    応募・書類選考

    花王に応募するには、2つの方法があります。
    1. 公式サイトからキャリア登録する。
    2. 転職サイトや転職エージェント経由で応募する。
    公式サイトからキャリア登録した場合、経験やスキルにマッチする職種の募集があった場合に、花王の人事担当者等から連絡が来ます。現時点で公式サイトに公開求人はないので、職種を選んでの応募は出来ません。転職サイトや転職エージェントなど人材紹介会社を通じて応募する場合、人材紹介会社ごとに取り扱っている職種が異なります。
    例えば、アート・デザインに特化した求人サイト「Job by 美術手帖」にグラフィックデザイナーの公開求人がありました。非公開求人の多さを考えると、リクルートエージェントdodaなどの大手にも登録しておいた方が良いでしょう。
    書類選考は2週間ほどかかるようです。人事部による面接では、履歴書の細かい部分まで読み込んで面接が行われたという口コミがあったので入念に準備しましょう。

    適性検査

    面接期間中に適性検査が行われるようです。思ったより適性検査が難しく落ちてしまったという口コミがありました。その他、SEの方で、サイコロの展開図や確率に関する問題など数学に関する問題で難しいものが多く、半分も終わらなかったという口コミがありました。性格診断は一般的なものであったようです。
    また、少し古い口コミではSKK式適性検査「V-CAT」が行われたという情報もありました。「V-CAT」はメンタルヘルスと個人の「持ち味」を把握する適性検査で、内田クレペリン検査のように隣り合った数字を足し算する作業を繰り返すものです。 なお、現在新卒採用では「V-CAT」を運営する日本能率協会マネジメントセンター提供の「Q-DOG」が行われているようです。「V-CAT」も「Q-DOG」もストレス耐性を見ているので、ストレスに弱い方は適性検査に注意が必要です。

    面接(1~2回)

    書類選考後、個別面接が行われます。面接回数は1~2回で、職種により対面の場合とオンラインの場合があります。
    1次面接は二部構成となっていて、まず人事担当者との面接が15分程度あり、次に現場担当者との面接が45分程度あるようです。カジュアルな雰囲気で、今までの経歴や志望動機、転職理由を聞かれるようです。アイスブレイクの意味合いもあるかもしれません。
    面接では以下のような質問がされるようです。
    • 新しい技術やサービスの勉強等を普段からしているか。
    • 何を意識して働きたいか。
    • これからの会社経営方針に必要な物は何か。
    • コミニュケーションスキルに自信はあるか。
    • ストレス耐性はあるか。
    • どのブランドに携わりたいか。
    • 自社の製品を知っているか。
    難しい質問や答えにくい質問はあまりなく、一般的な質問がほとんどという口コミが多かったです。前職での苦労やそれをどうやって乗り越えたか、タスクをどのようにこなしてきたかなど、職歴に関する具体的な質問が多いようです。
    また、デザイン系の職種では面接までにしっかりとした課題が課されることもあるようです。面接はその課題プレゼンと深掘り質問がメインで、過去作品に対する質問や中途採用面接でよく聞かれるような質問などはあまりなかったという声がありました。

    選考の口コミ

    情報SE

    花王の企業理念のどこに共感するか聞かれたので、自身のエピソードを交えて考えておくとよいと思う。

    商品企画

    商品価値、ブランド力をどうやって高めるかという思考を持ち合わせているかを問われる。

    商品企画

    人事部面談では履歴書の細かい部分まで読み込んで面談が行われる。誤記載がないように注意した方が良いと思う。

    営業関連職

    難しい質問はなかったが、受ける部門の専門性を答えられるように準備をしておいた方が良いと思う。

    花王の面接の雰囲気は和やかなものであるようです。特に厳しい質問もなく穏やか雰囲気だった、お互いに気持ちよく面談ができたなどの意見が多くありました。大企業にありがちな硬い面接ではなく、こちらの話をよく聞いてくれる面接だったという声もあったので、あまり緊張せず臨めそうですね。

    8.花王への転職を成功させるには?

    ここまで読んで、花王への転職意欲は高まりましたか?

    花王に転職する方法で一番おすすめしたいのは、転職エージェントの活用です。

    ※転職エージェントとは?
    「エージェント」というのは、いわゆる「代理人」です。転職エージェントは、転職希望者と中途採用の求人を出している企業とをつなげるのが役割です。転職エージェントは、採用が成功した場合に企業から手数料がもらえるので、転職希望者からはお金をもらいません。そのため無料で利用できるサービスです。これらのサービスは、サイト上で登録をすると転職エージェントの方から面談の誘いがメールで来ます。そのうえで日程を調整してその転職エージェントの企業に訪問し、面談を行います。面談では、「具体的に転職を考えているのか」「なぜ今の会社を辞めようと思っているのか」「どういった会社に移りたいと思っているのか」というような質問があり、それに答えていくかたちになります。転職エージェントに登録する転職希望者は、「一刻も早く転職したい」という人もいれば、「特にまだ転職は考えていないが、良い求人があれば転職したい」など様々な思いを抱いています。そのため、面談で「具体的に転職を考えているのか」という質問に対して、「今は情報収集している段階です。」と答えても、まずイヤな顔はされないと思って大丈夫です。
    では、花王に転職する場合に転職エージェントを活用すべき理由ですが、以下4点です。
    • 一般には公開されていない、花王の求人情報について入手できる可能性がある。
    • 書類選考・面接について、花王に特化した対策を行ってもらえる。
    • 年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
    • 転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

    一般には公開されていない、花王の求人情報について入手できる可能性がある。

    例えばdodaの場合、サイト上で公開されている求人の3倍以上もの非公開求人を取り扱っています。

    ※転職エージェントはなぜ全ての求人を公開しないのか?
    転職エージェントは全ての求人を公開しない、というよりは公開できないのです。これはなぜかと言うと、企業は人ありきとよく言われますが、あくまでビジネスあってこその人と言うこともできます。要するに、既存ビジネスの強化・新規ビジネスの創出を行うために人が必要なのです。そのため、特に新規ビジネスについては、開始する前、もしくは開始して間もなくは他社にそのことを知られたくありません。中途採用の募集を行ううえでも、自社のサイトはもちろん、転職サイトにもその情報を載せたくないのです。そうすると、転職エージェントにそのような中途採用求人が集まることになります。なぜ転職エージェントなのかと言うと、転職希望者個人と対面する必要があり、情報をオープンにする必要が無いからです。ちなみに、公開されている求人と比べて、戦略的な採用という色が濃いため年収やポジションも好条件のものが多いのが一般的です。
    転職エージェントの大手であればあるほど、花王の非公開求人も取り扱っています。
    あなたのような転職希望者の適性に応じて提示してくれますし、適性に合う求人が無い場合でも、花王に対して適性に合う求人が無いか、あなたを売り込みに行ってくれることもあります。
    そのため、花王のサイトや転職サイト・転職エージェントのサイト上の求人を見て、自分に合う求人が無い場合には、非公開で取り扱いが無いか、転職エージェントに尋ねてみることをおすすめします。

    書類選考・面接について、花王に特化した対策を行ってもらえる。

    転職エージェントは、過去に多くの転職希望者の転職を実現させているため、転職人気企業であればあるほど、その機会に多く携わっています。そのため、選考スタイルや選考プロセスについて熟知しており、ノウハウが豊富です。

    どんな人なら受かって、どんな人なら落ちてしまうのか。面接でどういう質問がされ、それにどう答えれば受かり、落ちる場合は答え方がまずかったのか、答える内容自体が間違っていたのか。そのような過去実績に基づく膨大なデータを保有しています。
    その根拠データやノウハウを用いて、花王の書類選考を突破するために、職務経歴書上でどんな内容をどんな風にアピールした方が良いのか、面接の段階では想定される複数の質問に対して、どう答えた方が良いのか、サポートしてもらえます
    さらに、面接担当者にはどんな傾向があるのか(結論から論理立てて話すようにしないと、60分の面接でも30分で終わってしまうなど。。)、求人情報ではまず触れられるはずのない情報も持っているため、転職サイトや企業サイトから応募するよりも圧倒的に有利に進められます。
    なお、これは意外だと思いますが、このように転職エージェントは転職人気企業ほどパイプが太いため、仮に採用企業側が面接であなたを落とすと判断した場合でも、掛け合ってくれて通過させてくれることもあったりします
    基本的に、面接については終了後に転職エージェントに「面接終了しました。」と電話連絡を入れるステップがあります。その際、「おつかれさまでした。面接はいかがでした?」と面接の苦労を労ってもらえるとともに、「うまく答えられなかった質問はありましたか?」など丁寧にフォローを入れてくれます。その内容をもって、転職エージェントはあなたの代理となり、その後採用企業側にフォローを入れてくれるのです。
    ただ、全ての転職エージェントがそういった対応を行ってくれるわけではありません。転職エージェントは良いところだけを選ぶようにしましょう

    年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。

    転職するうえで、重要なものの1つは年収でないでしょうか。 年収については、残業の有無と同様に面接で質問することは難しいと思います。

    「年収〇万円以上」「年収〇万円~〇万円」という求人情報がほとんどですが、転職エージェントは、転職希望者の適性と過去の転職成功者の適正をマッチングして、「この人なら年収〇万円だろう」などとあたりをつけます。そのうえで、最終面接、もしくはその後に企業から実際の金額について転職エージェントに連絡が入ります。
    その段階で、前もってあなたが事前に伝えていた金額よりも低ければ企業側と交渉してくれます。さらに、もしあなたが事前に伝えていた額と同等であった場合でも、それより高くならないか、掛け合ってくれるのです。
    これは直接応募ではまず不可能なことだと思うので、転職エージェントに頼りましょう。

    転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

    これまで見ていただいたとおり、会社自体の情報は事前に仕入れることができても、実際に配属される部署についての情報を仕入れることは不可能に近い、というか不可能でしょう。

    一緒に働くうえで、その部署の上司・同僚のタイプや新卒中途・男女の比率、他の関連部署との力関係、会社の中での位置づけなど、事前に知っておくことに越したことはありません。転職エージェントはそういった情報も保有していますので、気になることはどんどん聞いてみましょう。
    併せて、気になった会社については、いろいろ悪い口コミ情報などもネットなどで見かけることがあるでしょう。そういった口コミ情報が正しいのか、間違っているのかについても、聞いてみるのが良いでしょう。
    ちゅうちゅう

    そもそも自分に合った会社なのか、合う場合、受かるためにどうしたら良いか、転職エージェントを味方につけるのが効率的ですね。

    リアルリアル

    (う~ん、そうきたか。)

    9.花王への転職で、おすすめの転職エージェントは?

    転職エージェントは有名な会社だけでも10社近くあります。
    実際相手にする担当者との相性含め、当たり外れが多いのが実際のところです。登録や面談の手間、日ごろの電話・メール対応も考えると、どの転職エージェントと付き合うかについては、失敗は許されないと言っても過言ではありません。
    花王に転職するために登録すべき転職エージェントを、以下の観点で選びました。
    • 花王の求人について、取り扱い実績がある。
    • 花王への転職をサポートできるノウハウを持っている。
    • 花王以外の求人情報についても豊富に保有しており、そのような求人についても成功までサポートするノウハウを保有している。
    これらの要素が全て当てはまる、具体的におすすめしたい転職エージェントは以下4社です。 登録自体は2~3分で済みます。無料なので費用面のリスクもありません。
    登録すべきか 特徴
    リクルートエージェント 業界最大手。花王への転職サポート実績多数。
    doda 業界2番手。花王への転職サポート実績多数。提案力に強み。
    ビズリーチ ダイレクトリクルーティングが活発で、職務経歴書が目につけば人事担当者が連絡してくる可能性あり。
    特に『リクルートエージェント』『doda』の2社は登録を強くお勧めします。
    ただ、この2社については最大手でもあり、他の転職希望者も多数抱えるため、対応スピードなどサポートに満足が行かない場合もあるかもしれません。それも踏まえ、『ビズリーチ』も登録しておく方が良いでしょう。
    ちなみに、登録完了後、転職エージェントから連絡が来るタイミングはマチマチです。早いところもあれば遅いところもあります。一方で、登録する内容については転職エージェントによる違いはほとんど無く、同じ作業の繰り返しです。
    そのため、登録するエージェントが決まったら、一気にまとめて登録してしまう方が効率的です。
    各社の特徴は、以下のとおりです。

    リクルートエージェント|業界最大手・求人企業からの圧倒的な信頼度

    リクルートエージェント』は、リクルートが運営する業界No.1の転職エージェントです。
    若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。
    業界最大手のため、花王への転職実績は多数あり、以下のメリットがあります。
    • 花王への転職実績が多数あり、転職希望者へのサポートノウハウが豊富
    • 花王側からの信頼も厚く、非公開求人の充実につながっている。
    花王への転職に一番直結する転職エージェントと言えるでしょう。
    リクルートエージェント公式サイトhttps://www.r-agent.com/

    doda|業界No.2・転職希望者に対する高い提案力

    doda

    doda』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する業界No.2の転職エージェントです。
    若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。 非公開求人は8万件、登録者数は370万人の規模に上ります。 拠点は全国に10カ所(※)あります。 ※東京、札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、京都、兵庫、広島、福岡
    おすすめの求人を紹介してくれる段階になると、結構絞って紹介してくれます。 また、求人企業とのやりとりは担当が別なので、求人について細かい質問をした時など、その場で回答をもらえないこともあります。当然後からきちんと回答はもらえますので、聞きたいことは遠慮せずに聞いておくべきです。
    転職希望者のニーズを掘り下げてくれるため、面談時間も2時間ぐらい見ておいた方が良いでしょう。
    doda公式サイトhttp://doda.jp/

    ビズリーチ|企業の採用担当者からダイレクトリクルーティングに強み

    ビズリーチ』は、人材系ベンチャーのビズリーチが運営する転職支援サービスです。
    特徴的なのは、ダイレクトリクルーティングという概念を日本にもたらした第一人者的な存在というところです。数多くの転職希望者のデータを求人企業に公開、転職エージェントなどを通さずに企業側が直接転職希望者にアプローチできる、画期的な取り組みです。この方法を取り入れる企業は拡大する一方のようです。なお、ダイレクトリクルーティングだけではなく、多数のヘッドハンターも利用するサービスのため、転職エージェントとは違う角度で求人を入手できる機会も望めるサービスです。
    ビズリーチ公式サイト https://www.bizreach.jp/
    ちゅうちゅう

    リクルートエージェント』『doda』は大手だからまずオススメってことですね。転職エージェントは何社登録してもタダですしね。そのうえで、いろんな担当者と意見交換できるわけですし。

    リアルリアル

    どーだ、どーなんだ。)

    10.転職エージェントを上手に使いこなすには?

    ここからは、実際に『リクルートエージェント』『doda』『ビズリーチ』のいずれか、もしくは全て登録完了した後の話になります。
    転職エージェントの担当者から、面談の誘いについての連絡が入ります。その後面談を行うわけですが、そこからの注意点をお伝えします。

    仕事観や人生設計含め、転職エージェントに対しては、本音トークを心がけましょう。

    転職希望者にとって、転職は人生を賭けた勝負です。そのため、転職エージェントとは最初から本音トークを行いましょう。隠し事はもちろん遠慮して本音を伝えないと、後から「お互い時間の無駄」になってしまいます。
    求人企業との面接とは違い、転職エージェントは橋渡し役の立場になるため、「どんな会社を受けたいのか、どんな会社は受けたくないのか」「どんな仕事がしたいのか、どんな仕事はやりたくないのか」この辺は遠慮なく伝えてください。
    言ってしまえば、転職エージェントにとって、転職希望者は「商品」という位置付けです。そのため、転職希望者がどんな人間なのか?もちろん初対面ですから知らないわけで、それを知ることによって、提示される求人の精度が高まります。あなたにとっても、求める求人情報以外は提示されたくないと思いますので、遠慮なく最初に本音を伝えておきましょう。
    また、複数の転職エージェントを利用する場合、その旨も先に伝えておきましょう。そうすることで、他の転職エージェントに勝つために、あなたへの対応優先度が上がる可能性があります。

    転職エージェントから紹介された求人情報に断りを入れる際は、次につながる断り方をしましょう。

    転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「うーん、この会社か、あんまりいい話聞かないな。。」とか「うーん、この会社にはすごく入りたいんだけど、この仕事はちょっとな。。」と思う時が必ず訪れるでしょう。その際は、転職エージェント側の気持ちを踏まえ、以下のように次につながる断り方をしましょう。
    • 断りを入れる前に、その求人情報が自分に合うと、どの点で判断したのか聞いてみる。そのうえで、自分の希望に合わない点を伝えたうえで断りを入れる。
    • その会社で働いている(働いていた)知人や友人がいて、内情を聞いている限りどうしても興味が湧かない、と伝えたうえで断りを入れる。
    ※「ネット上での口コミを見て興味が持てない」というのは、現実性に乏しく、あまりおすすめできません。ただ、その際はその口コミ内容を伝えたうえで、実際はどうなのか聞いてみると良いでしょう。また、転職エージェントの担当者によっては、「口コミサイトは当てにならないし、見ない方がいいですよ。」とあなたに言ってくる場合もあります。そういった担当者に当たった場合は、担当者を変更してもらうことも視野に入れたうえで興味が湧かず断りたい、と意思を表示しましょう。
    逆に、以下のような断り方はやめましょう
    • 理由を伝えることなく断りを入れる。
    • 最初の対面時ではなく、後日メールでの紹介があった場合、そのメールを無視して返信しない。
    このような対応を行うと、その後紹介される求人がガクっと減ってしまうなど、担当者にとってのあなたの対応優先度が低くなってしまい損につながります。

    転職エージェントから紹介された求人情報に興味を持った場合、その求人情報の背景を把握しましょう。

    転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「お!これはぜひ受けてみたい!」という瞬間が訪れることがあるでしょう。その際は、転職エージェントに対して、あなたがその求人に興味を持っていることを伝えるとともに、併せて以下のように質問してみましょう。
    • なぜ中途社員が必要なのか(例、新しいポジションか、既存社員が辞めた埋め合わせか、業績向上による人員増強か、など)
    • いつ頃から募集しているのか。
    • 現時点で決まっていない理由は何なのか。
    • 面接に受かる人にはどんな傾向があるのか。逆に落ちる場合はどんな傾向があるのか。
    このような確認を行い、得られた情報を書類選考・面接対策に反映することで、あなたの転職成功確率が高まることでしょう。

    転職エージェントの担当者と合わない場合は、担当者変更を要求しましょう。

    転職エージェントから求人情報の紹介が始まった後が一般的ですが、次のような場合は担当者に直接、担当者変更を依頼しましょう。
    • うまく付き合おうと努力を重ねたが、人間としての相性も含め自分とは合わない。
    • 見当違いの企業ばかり紹介してくる。
    • 求人情報について、担当者自身が詳細把握できていない。
    • メール返信等、対応がとても遅い。
    転職エージェントにとっても、避けたいのはあなたが他の転職エージェントに逃げてしまうことです。そのため、その担当者に対して、思い切って担当者変更を依頼しましょう。
    その際、注意点は以下のとおりです。
    • (これは必須です!)これまでサポートしてもらった感謝の気持ちを伝える。
    • 転職活動に慣れていないため不安が大きく、「他の担当者の意見も聞きたい」と伝える。要するに、その担当者に外れて欲しいのではなく、別の担当者の意見も聞きたいと伝える。
    このように依頼すれば、悪い印象を与えることなく、スムーズな担当者変更につながるはずです。

    主導権は転職エージェントではなく、あなたにあることをしっかり肝に銘じましょう。

    これが一番重要なのですが、転職エージェントと面談を行い、その後コミュニケーションを続けていく中で、あなた自身の気持ちや担当者との相性によって、「何のために転職活動をしているのか」よく分からなくなってしまう場合があります。
    転職エージェントは転職のプロとして、あなたと対等の立場で接してくることが多いです。ただ、中には「どんどん応募しないといつまでも決まりませんよ。多少希望と違ったとしても、まずは受けてみましょう」など、とにかく数をこなすよう促される場合もあります。
    その際、転職エージェントに振り回されることなど決して無いよう「主導権は自分にある」ということを肝に銘じましょう「転職エージェントと上手に付き合う」というのは、「転職エージェントを上手に使いこなす」ということです。
    決して高慢な態度を出してはいけませんが、「この転職希望者にはぜひ成功して欲しい!しっかり協力しよう!」と、気持ち良く仕事をしてもらうようにしましょう。担当者もあなたと同じ人間です。「最低限のビジネスマナーを守る」「約束は守る、できない約束はしない」「なるべく早めの対応を心がける」など、普段の仕事と同様の感覚で接しておけば間違いないと言えるでしょう。
    ちゅうちゅう

    転職エージェントはあなたの味方なので、本音で接しつつ協力してもらうためにきちんとビジネスライクに付き合えば何の問題もないってことですね。

    リアルリアル

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    転職人気企業ですが、部署によっては激務だったりと、部署単位で満足度が異なる企業という側面もあります。会社としてだけで判断するのではなく、実際どんな環境で働くのか、部署レベルまで落とし込んだ情報収集を行い、そのうえでチャレンジしてみることを強くおすすめします。
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