中途採用で、全日本空輸(ANA)に転職したい、と考えている方は多いかと思います。日本を代表する老舗の航空会社として、もはや知らない人はいませんね。
このページでは、ANAへの転職について、どうしたら正確な情報を得られるか、そのうえで転職したいと思ったらどう対処すべきか、現役エージェントの知見から、ANAへの転職について触れたいと思います。
ちゅうちゅう

新卒向けの内容は省き、完全に転職者・中途入社社員に特化した内容です。読んで損はないはずです。

リアルリアル

(ANA。うおォンうおォン。)

ANAの転職難易度は非常に高いと言えます。dodaの業種別(運輸・物流・エネルギー)転職人気企業ランキング2023では1位にランクインするほど求職者に人気の企業で、応募者はかなりの数になると思われます。グループ会社の求人は転職サイトでも多くありますが、ANA本体の公開求人は2023年10月時点でほとんどなく(非公開求人である場合があります)、少ない枠を大人数で争うことになり、必然的に難易度は上がります。
実務経験の他に英語力も必須で、グローバルスタッフ職はTOEIC730点以上、客室乗務職はTOEIC600点程度もしくはGTEC260点程度以上の英語力が必要です。また、卒業後 3 年以内でエントリー時に他社に就業していない場合は新卒採用に応募できます。
ANAはコロナ禍による旅行需要の落ち込みで客室乗務員の採用を控えていましたが、2023年に4年ぶりに再開しました。今後、旅行需要は更に増加していくことを見込んでおり、中途採用も活発になる可能性があります。

2.ANAへの転職についての所見まとめ

次章以降で詳細について触れますが、ANAへの転職についての所見をまとめます。

転職を考える際、押さえるべきANAの特徴

  • ANAグループ経営の要であり、航空運送事業を手掛ける業界首位の会社。
  • コンプライアンス意識が高く、社員のモラルも高い。
  • 社員優待搭乗制度があり、自由に国内線に乗れる。
  • 公式サイトではグローバルスタッフ職・客室乗務職の求人があるが、エントリー期間が決まっている。
  • グローバルスタッフ職の応募はTOEIC730点以上が目安。
  • 残業時間は少なめ。
  • 給与は年功序列型に近く、各種手当てが非常に手厚い。

ANAへ転職するために、押さえておくべきポイント

  • 転職サイトにてグループ会社の求人は多くあるが、ANA本体の公開求人はほぼない。
  • 一般に公開されていない求人を知るためにも、転職エージェントを使うのがおすすめ。

3.ANAってどんな会社?

項目 内容
会社名 全日本空輸株式会社
代表者 代表取締役社長 井上 慎一
本社所在地 東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター
発足 2012年4月2日
資本金 25,000百万円
主な事業内容 定期航空運送事業、不定期航空運送事業、航空機使用事業 その他附帯事業など。
従業員数 12,803名(2023年3月31日現在)

事業内容

ANAグループ経営の舵取りとともに航空運送事業の柱となる航空機の運航を担っており、ANA(全日本空輸)、エアージャパン、ANAウイングスの航空運送会社3社で、ANAブランドの国内線・国際線・貨物路線のネットワークを形成しています。また、LCCのPeach Aviationを連結子会社化し、2021年8月からはANAとPeachのコードシェア(共同運航)を開始しています。

今後の事業展開

コロナ禍で大きな打撃を受けた航空業界ですが、ANAは2023年~2025年を変革の3年間と位置付け、航空事業を中心に収益を拡大しつつノンエア事業を強化するとしています。2023年下期には中距離国際線の新ブランド「AirJapan」の就航を予定しており、ANA、Peach、AirJapanの3ブランド展開により、航空事業の市場シェア拡大と利益拡大を狙います。

国内線・国際線旅客サービスシステムの統合

ANAは、1988年度から別々に運行してきた国内線と国際線の旅客サービスシステムを、2025年度から2026年度にかけて1つのプラットホームに統合すると発表しています。具体的には、自社保有の国内線旅客サービスシステムを、スペインのアマデウス社が提供する国際線旅客サービスシステムに統合する形となります。
国内線と国際線の予約を共同管理することで、Webサイトでの予約確認、各種サービスの申し込み、空港での乗り継ぎ手続きなど、顧客情報の円滑な連携が可能になります。

4.ANAの現役社員・元社員からの評判は?(口コミ)

ANAの口コミや内部情報について、転職口コミサイトのOpenWorkenライトハウス転職会議キャリコネを参考に紹介します。新卒入社と中途入社では当然差があることを踏まえ、中途入社した人のみの内部情報です。
項目 コメント
給与・福利厚生
  • 職掌によって給与の格差が大きい。
  • 基本給は少なめだが手当てが非常に手厚い。
  • 年功序列色が残っている。
  • 航空券の優待制度がある。
ワークライフバランス
  • 一か月休暇制度など、大型の休みを取りやすい。
  • 現場に近い部署は残業もほぼなく、自分の時間を取れる。
  • 部署による差が大きい。
  • フレックス制度を使って早めに帰ることもできる。
社風
  • コンプライアンス意識が極めて高く、社員のモラルも高い。
  • チームワーク、安全安心が第一。
  • 挑戦の文化があり、前に突き進む雰囲気がある。
  • 若手に元気があり、チャレンジしようという風土がある。
成長機会・キャリア開発
  • 現場での仕事はやりがいが多く、対人スキルがかなり向上した。
  • ジョブローテーションにより国内外、他社出向など多くの環境を経験できる。
  • イレギュラー時に短時間で解決策を見出す力、忍耐力がついた。
  • 見分を広めることが出来、英語力がついた。
入社後のギャップ
  • 顧客サービス業であり、現場でのクレーム対応は大変。
  • 現場と管理部門の温度差が大きい。
  • 想像以上に事業領域が広く、責任が重い。
  • シフト勤務は体力的にきつかった。
退職検討理由
  • 狭い業界の為、今後社会全般で通用する能力を身につけたかった。
  • 新しい分野での挑戦をしたくなった為。
  • 作業的要素ではなく、独創性を活かせる仕事がしたかったから。
  • 転勤を懸念して退職した。
ワークスタイル
  • 本社部門では在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)が浸透している。
  • 時短勤務制度がある。
  • フレックス勤務が可能。
  • コロナ禍から副業OKになった。

給与・福利厚生

パイロットや客室乗務員は基本給にフライト手当が付きますが、基本給は低めに設定されている為、フライトの数によって給与が左右されるようです。また、賞与は業績に大きく連動しており、コロナ禍では厳しい数字だったようです。
福利厚生の一番の魅力はやはり、社員優待搭乗制度のようですね。国内線はほぼ無料、国際線は格安で航空券を予約できるようです。その他、提携ホテルの割引、社員持株会、カフェテリアプランなど充実しており、満足しているという口コミが多くありました。

ワークライフバランス

社員のほとんどがシフト勤務で、ワークライフバランスは基本的にとてもよいという意見が多かったです。ただ、管理職になると部署によっては残業が多く、休日も仕事をしているという声がありました。客室乗務員は、深夜早朝など不規則勤務も多いが、その分、休日も多いようです。

社風

体育会系だという意見が多くありましたが、少しずつ変わってきているという意見もありました。社会の重要インフラを担う責任を持ち、安全第一の精神が徹底されている、チームワークを重んじているなどの意見もありました。愛社精神の強い人も多く、基本的にANAで働くことに誇りを持っているようです。

成長機会・キャリア開発

スペシャリストよりゼネラリストを育てようとしており、約3年ほどでジョブローテーションが行われるようです。自己研鑽意欲のある人には積極的にサポートする体制が整っており、成長のチャンスは多いと感じるという意見がありました。また、常にグローバルスタンダードである国際基準に照らしながら業務に当たる為、広い視野で物事を考える癖がつくという声もありました。
一方、航空業界という特殊な世界での業界用語や専門知識が多くなるため、他業種へのキャリアアップは難しいという意見もありますので注意が必要です。

入社後のギャップ

ミスが許されない仕事である為、決められたルールやマニュアルを遵守することが重要であり、自由に仕事をやりたい人には向いていないという意見がありました。また、職種によっては全国、全世界への転勤もあるようです。花形の業界であった過去とは若干異なり、近年は競争環境が激化しているため華やかなイメージだけを持って入社するのは危険という意見も多くありました。

退職検討理由

特殊な業界である為、自分のキャリアが航空業界でしか通用しなくなることを恐れて退職したという意見が多くありました。総合職であっても業務内容は専門知識を求められることが多く、一般的な社会人としてのスキルや知識を獲得しにくいという声もありました。その他、この業界で培った力を様々な業界で試してみたかったというポジティブな退職理由もありました。

ワークスタイル

現業部門は難しいですが、総合職では在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)が浸透しているようです。女性が多い職種のため、時短など働きやすい制度が整っているという口コミもありました。ワーケーション(=休暇取得しながら働く)やブリ―ジャー制度(=出張前後に休暇を取得)などもあるようです。
また、新型コロナ感染症の影響で航空需要が落ち込んだ際に全従業員を対象として副業を認めていますが、申請から許可が下りるまでに時間がかかるようです。
ちゅうちゅう

福利厚生が充実していて、航空業界ならではの社員優待搭乗制度が人気のようです。長期の休みも取りやすいということですから、旅行好きな方には見逃せない会社ですね。

リアルリアル

(考えるな。感じるんだ。)

5.ANAは、転職者に対してどんな人材を求めている?

募集職種

中途採用で募集中の職種は、グローバルスタッフ職(オペレーション、マーケティング、経理、人事、法務、品質管理など)、客室乗務職がありますが、通年採用ではないようです。2023年度では、7月中にエントリー、8月に選考というスケジュールになっていました。
グローバルスタッフ職は、グループ企業への出向もあるようです。客室乗務職はTOEIC600点程度もしくはGTEC260点程度以上の英語力が必要です。

求める人材

  • 職種によっては異業種からの応募も歓迎している。ただし職種に見合った専門性は必要。
  • 応募にあたり、グローバルスタッフ職はTOEIC730点以上を目安としている。
  • グループ行動指針「ANA’s Way」を正確に理解し、チームとして協働できる人材を求めている。

「現在窮乏、将来有望」「和協」など、ANAには、70年超の歴史の中で、先輩方から受け継がれている力強い言葉やマインドがあります。
そして、飛行機は一人では飛ばせません。パイロット、整備士、客室乗務員、旅客係員、運航管理者、運航支援者、企画、営業・・・たくさんのプロフェッショナルのバトンが繋がって、ようやく飛ぶものです。
自身の強みや専門性を発揮し、チーム一丸となって、お客様のため、社会のために頑張ることが好きな方にはとてもフィットする会社だと思います。皆さんのご応募を心からお待ちしています。

ANAの公式サイトはANAの理念や仕事、キャリア入社者のインタビューなどのコンテンツが充実しています。どこの部署の社員が、日頃何を考え、どのように仕事に取り組んでいるのか、人間性も含め感じることができるでしょう。あなたが興味のある事業に取り組む社員の方の意見は、書類・面接対策においても必ず目を通しておきましょう。

給料(年収)

平均年間給与:ー(非上場) 平均年齢:ー(非上場) 平均勤続年数:ー(非上場)
ANAの平均年収は、非上場につき公開されていません。

 

労働時間

平均残業時間:8~20時間/月
部署によって繁忙期は忙しくなりますが、基本的に残業はそれほど過度ではなく管理もしっかりとされているようです。現場部門では残業が少なく、間接部門ではやや多いようなので注意が必要です。ごく一部の部門を除いては残業は基本的に20時間未満が平均値であり、プライベートとのバランスは良好だという意見もありました。
ちゅうちゅう

採用スケジュールが決まっているようです。英語力を持ち、チームとして協働できる人材を求めているようですね。

リアルリアル

(いいじゃないか。)

6.ANAの求人情報にはどんな傾向がある?

転職サイトを各種調べたところ、グループ会社の求人は数多くありましたがANA本体の求人は見つかりませんでした。そこで、同社のサイトに掲載されている求人を調べると、以下の傾向があります。
  • 客室乗務職の場合、社会人としての就労経験は問われないが、公共交通機関を利用し120分以内で羽田空港と成田空港に通勤可能な場所に居住または居住予定であることが応募資格となっている。
  • グローバルスタッフ職にはポテンシャル枠があり、業種・業界は不問。
  • グローバルスタッフ職の場合、国内外の各事業所に配属される可能性がある。
ただ、これはあくまで一般に公開されている求人であり、非公開の求人というものがある可能性があります。
例えば、転職エージェントのdodaの場合、非公開求人が公開求人の3倍以上の規模に上るため、doda非公開求人の方には他の技術系・事務系職種も含まれている可能性があります。
ちゅうちゅう

公開求人はないようですが、隠れ求人の存在は気になるところです。

リアルリアル

(いわゆる裏メニューってやつか。悪くない。)

7.ANAの選考対策

ANAの選考ステップや経験者の口コミについて、転職口コミサイトのワンキャリアプラスOpenWorkを参考に紹介します。
ANAの面接で意識しておきたいのは、自分がチームの一員として力を発揮できるか、チームを引っ張っていけるリーダー資質があるかどうかです。飛行機を安全に運航するためには、関係各所が綿密なチーム行動を行う必要があります。個人として優秀でも周囲と力を合わせられない人は、面接突破は厳しいかもしれません。
また、航空業界という特殊な業界を志望する明確な理由が必要です。航空業界への憧れや強い思いを抱いている志望者がほとんどだと思いますので、頭一つ抜けるには詳細な自己分析が重要です。自己分析に自信がない方には、転職エージェントの利用をおすすめします。第三者に見てもらった方が、自己分析が深まることも多々あります。

選考ステップ

ANAの選考ステップは、以下のように進みます。詳細に見ていきましょう。
  1. 応募・書類選考

  2. 1次選考

  3. 適性検査

  4. 最終選考

応募・書類選考

ANAの応募方法は大まかに言って、公式サイトから直接自分で応募するか、転職サイト・転職エージェント経由で応募するか二通りの方法があります。
エントリーシートをWeb上で提出後、職務経歴書と顔写真を提出します。客室乗務職の場合、動画とTOEICまたはGTEC-LRの証憑提出があります(応募に際し、TOEIC600点程度もしくはGTEC260点程度以上の英語力が必要です)。
ANAの公式サイトによると、エントリーの期間は限られています。自分が「転職しよう!」と思い立った時と、エントリー期間が一致するとは限りません。ビズリーチリクルートダイレクトスカウトのようなスカウト型サービスを持つハイクラス向けの転職サービスに登録して、オファーを待つのが得策です。

1次選考

客室乗務職の場合、グループ面接のようです。自己紹介や現職のことなど基本的な自分自身のことを話したという口コミがありました。面接官はにこやかで、終始和やかな雰囲気だったという口コミもありました。
グローバルスタッフ職の1次選考は個人面接で、Web上で行われます。志望動機はなかなか聞かれず、「あなたはどういう人か?」を問われる質問が多いようです。今はどうか分かりませんが、内定後に面接のフィードバックがあり、全ての面接官が抱いた印象を伝えてくれることもあるようです。

適性検査

グローバルスタッフ職、客室乗務職ともに適性検査があります。SPIが行われるようです。客室乗務職の場合、TOEICまたはGTEC-LRの証憑提出が難しい時は英語試験(GTEC-LR)を受験します。
TOEICは早めに受験しておいた方がよいという意見がありました。選考時にも必要ですが、実際に働きだすとより必要性を感じるようです。現役の客室乗務員は、英語に限らずフランス語や中国語を勉強するなど向上心の高い人が多いようです。

最終選考

グローバルスタッフ職、客室乗務職ともに対面で個人面接が行われるようです。1次選考と大差ない質問に加え、志望動機なども聞かれるようです。航空業界経験者の場合、志望理由はかなり深掘りされるという口コミがありました。その他、入社後にやりたい事業、当社の改善点、なぜANAなのかを聞かれるようなので、同業他社と比較しつつ企業研究を入念に行う必要があります。
客室乗務職では身体検査があります。応募資格として以下が挙げられていますのでご注意ください。
  • 裸眼またはコンタクトレンズ矯正視力が両眼とも1.0以上であること。
  • 航空機乗務に際し必要な体力を有し、呼吸器・循環器・耳鼻咽喉・眼球・腰椎等に支障がないこと。

選考の口コミ

CA・FA・グランドスタッフ

自身が行いたいサービスやおもてなしなど具体的に問われる質問があったので、企業研究を通し客室乗務員として働いた時のイメージを答えられるといいと思う。

技術関連職

必要以上に構えず論理的に答えるとよい。グローバルを志して入社する方も多いが、部門によっては全くグローバルなことができない可能性があるので注意。また、入社時点で配属が明かされない。

営業

二次面接では入社後に挑戦してみたいことを題材にしたプレゼンテーションを行わなければなかった為、パワーポイントで資料を作った。

CA・FA・グランドスタッフ

コミュニケーション能力はもちろん、これまでの自分の経験が今後の仕事にどのように活かせるかを説明できるかが重要視されていると思った。内定者の中には航空業界以外からの転職者も多く、私のようにエアラインスクールなどに通ったことがない方もいた。

ANAの面接の雰囲気は和やかなものであるようです。明るく素直な人柄が好まれるようなので、あまり作りこまず、自身のことを伝えられるようにするといいかもしれません。客室乗務職に限った話ですが、内定者はエアラインスクールに通っていない人の方が多かったという口コミがありました。自然体の姿が評価されるようなので、特別な準備をしていなくても十分チャンスはあります。

8.ANAへの転職を成功させるには?

ここまで読んで、ANAへの転職意欲は高まりましたか?

ANAに転職する方法で一番おすすめしたいのは、転職エージェントの活用です。

※転職エージェントとは?
「エージェント」というのは、いわゆる「代理人」です。転職エージェントは、転職希望者と中途採用の求人を出している企業とをつなげるのが役割です。転職エージェントは、採用が成功した場合に企業から手数料がもらえるので、転職希望者からはお金をもらいません。そのため無料で利用できるサービスです。これらのサービスは、サイト上で登録をすると転職エージェントの方から面談の誘いがメールで来ます。そのうえで日程を調整してその転職エージェントの企業に訪問し、面談を行います。面談では、「具体的に転職を考えているのか」「なぜ今の会社を辞めようと思っているのか」「どういった会社に移りたいと思っているのか」というような質問があり、それに答えていくかたちになります。転職エージェントに登録する転職希望者は、「一刻も早く転職したい」という人もいれば、「特にまだ転職は考えていないが、良い求人があれば転職したい」など様々な思いを抱いています。そのため、面談で「具体的に転職を考えているのか」という質問に対して、「今は情報収集している段階です。」と答えても、まずイヤな顔はされないと思って大丈夫です。
では、ANAに転職する場合に転職エージェントを活用すべき理由ですが、以下4点です。
  • 一般には公開されていない、ANAの求人情報について入手できる可能性がある。
  • 書類選考・面接について、ANAに特化した対策を行ってもらえる。
  • 年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
  • 転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

一般には公開されていない、ANAの求人情報について入手できる可能性がある。

例えばdodaの場合、サイト上で公開されている求人の3倍以上もの非公開求人を取り扱っています。

※転職エージェントはなぜ全ての求人を公開しないのか?
転職エージェントは全ての求人を公開しない、というよりは公開できないのです。これはなぜかと言うと、企業は人ありきとよく言われますが、あくまでビジネスあってこその人と言うこともできます。要するに、既存ビジネスの強化・新規ビジネスの創出を行うために人が必要なのです。そのため、特に新規ビジネスについては、開始する前、もしくは開始して間もなくは他社にそのことを知られたくありません。中途採用の募集を行ううえでも、自社のサイトはもちろん、転職サイトにもその情報を載せたくないのです。そうすると、転職エージェントにそのような中途採用求人が集まることになります。なぜ転職エージェントなのかと言うと、転職希望者個人と対面する必要があり、情報をオープンにする必要が無いからです。ちなみに、公開されている求人と比べて、戦略的な採用という色が濃いため年収やポジションも好条件のものが多いのが一般的です。
転職エージェントの大手であればあるほど、ANAの非公開求人も取り扱っています。
あなたのような転職希望者の適性に応じて提示してくれますし、適性に合う求人が無い場合でも、ANAに対して適性に合う求人が無いか、あなたを売り込みに行ってくれることもあります。
そのため、ANAのサイトや転職サイト・転職エージェントのサイト上の求人を見て、自分に合う求人が無い場合には、非公開で取り扱いが無いか、転職エージェントに尋ねてみることをおすすめします。

書類選考・面接について、ANAに特化した対策を行ってもらえる。

転職エージェントは、過去に多くの転職希望者の転職を実現させているため、転職人気企業であればあるほど、その機会に多く携わっています。そのため、選考スタイルや選考プロセスについて熟知しており、ノウハウが豊富です。

どんな人なら受かって、どんな人なら落ちてしまうのか。面接でどういう質問がされ、それにどう答えれば受かり、落ちる場合は答え方がまずかったのか、答える内容自体が間違っていたのか。そのような過去実績に基づく膨大なデータを保有しています。
その根拠データやノウハウを用いて、ANAの書類選考を突破するために、職務経歴書上でどんな内容をどんな風にアピールした方が良いのか、面接の段階では想定される複数の質問に対して、どう答えた方が良いのか、サポートしてもらえます
さらに、面接担当者にはどんな傾向があるのか(結論から論理立てて話すようにしないと、60分の面接でも30分で終わってしまうなど。。)、求人情報ではまず触れられるはずのない情報も持っているため、転職サイトや企業サイトから応募するよりも圧倒的に有利に進められます。
なお、これは意外だと思いますが、このように転職エージェントは転職人気企業ほどパイプが太いため、仮に採用企業側が面接であなたを落とすと判断した場合でも、掛け合ってくれて通過させてくれることもあったりします
基本的に、面接については終了後に転職エージェントに「面接終了しました。」と電話連絡を入れるステップがあります。その際、「おつかれさまでした。面接はいかがでした?」と面接の苦労を労ってもらえるとともに、「うまく答えられなかった質問はありましたか?」など丁寧にフォローを入れてくれます。その内容をもって、転職エージェントはあなたの代理となり、その後採用企業側にフォローを入れてくれるのです。
ただ、全ての転職エージェントがそういった対応を行ってくれるわけではありません。転職エージェントは良いところだけを選ぶようにしましょう

年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。

転職するうえで、重要なものの1つは年収でないでしょうか。 年収については、残業の有無と同様に面接で質問することは難しいと思います。

「年収〇万円以上」「年収〇万円~〇万円」という求人情報がほとんどですが、転職エージェントは、転職希望者の適性と過去の転職成功者の適正をマッチングして、「この人なら年収〇万円だろう」などとあたりをつけます。そのうえで、最終面接、もしくはその後に企業から実際の金額について転職エージェントに連絡が入ります。
その段階で、前もってあなたが事前に伝えていた金額よりも低ければ企業側と交渉してくれます。さらに、もしあなたが事前に伝えていた額と同等であった場合でも、それより高くならないか、掛け合ってくれるのです。
これは直接応募ではまず不可能なことだと思うので、転職エージェントに頼りましょう。

転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

これまで見ていただいたとおり、会社自体の情報は事前に仕入れることができても、実際に配属される部署についての情報を仕入れることは不可能に近い、というか不可能でしょう。

一緒に働くうえで、その部署の上司・同僚のタイプや新卒中途・男女の比率、他の関連部署との力関係、会社の中での位置づけなど、事前に知っておくことに越したことはありません。転職エージェントはそういった情報も保有していますので、気になることはどんどん聞いてみましょう。
併せて、気になった会社については、いろいろ悪い口コミ情報などもネットなどで見かけることがあるでしょう。そういった口コミ情報が正しいのか、間違っているのかについても、聞いてみるのが良いでしょう。
ちゅうちゅう

そもそも自分に合った会社なのか、合う場合、受かるためにどうしたら良いか、転職エージェントを味方につけるのが効率的ですね。

リアルリアル

(う~ん、そうきたか。)

9.ANAへの転職で、おすすめの転職エージェントは?

転職エージェントは有名な会社だけでも10社近くあります。
実際相手にする担当者との相性含め、当たり外れが多いのが実際のところです。登録や面談の手間、日ごろの電話・メール対応も考えると、どの転職エージェントと付き合うかについては、失敗は許されないと言っても過言ではありません。
ANAに転職するために登録すべき転職エージェントを、以下の観点で選びました。
  • ANAの求人について、取り扱い実績がある。
  • ANAへの転職をサポートできるノウハウを持っている。
  • ANA以外の求人情報についても豊富に保有しており、そのような求人についても成功までサポートするノウハウを保有している。
これらの要素が全て当てはまる、具体的におすすめしたい転職エージェントは以下4社です。 登録自体は2~3分で済みます。無料なので費用面のリスクもありません。
登録すべきか 特徴
リクルートエージェント 業界最大手。ANAへの転職サポート実績多数。
doda 業界2番手。ANAへの転職サポート実績多数。提案力に強み。
ビズリーチ ダイレクトリクルーティングが活発で、職務経歴書が目につけば人事担当者が連絡してくる可能性あり。
特に『リクルートエージェント』『doda』の2社は登録を強くお勧めします。
ただ、この2社については最大手でもあり、他の転職希望者も多数抱えるため、対応スピードなどサポートに満足が行かない場合もあるかもしれません。それも踏まえ、『ビズリーチ』も登録しておく方が良いでしょう。
ちなみに、登録完了後、転職エージェントから連絡が来るタイミングはマチマチです。早いところもあれば遅いところもあります。一方で、登録する内容については転職エージェントによる違いはほとんど無く、同じ作業の繰り返しです。
そのため、登録するエージェントが決まったら、一気にまとめて登録してしまう方が効率的です。
各社の特徴は、以下のとおりです。

リクルートエージェント|業界最大手・求人企業からの圧倒的な信頼度

リクルートエージェント』は、リクルートが運営する業界No.1の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。
業界最大手のため、ANAへの転職実績は多数あり、以下のメリットがあります。
  • ANAへの転職実績が多数あり、転職希望者へのサポートノウハウが豊富
  • ANA側からの信頼も厚く、非公開求人の充実につながっている。
ANAへの転職に一番直結する転職エージェントと言えるでしょう。
リクルートエージェント公式サイトhttps://www.r-agent.com/

doda|業界No.2・転職希望者に対する高い提案力

doda

doda』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する業界No.2の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。 非公開求人は8万件、登録者数は370万人の規模に上ります。 拠点は全国に10カ所(※)あります。 ※東京、札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、京都、兵庫、広島、福岡
おすすめの求人を紹介してくれる段階になると、結構絞って紹介してくれます。 また、求人企業とのやりとりは担当が別なので、求人について細かい質問をした時など、その場で回答をもらえないこともあります。当然後からきちんと回答はもらえますので、聞きたいことは遠慮せずに聞いておくべきです。
転職希望者のニーズを掘り下げてくれるため、面談時間も2時間ぐらい見ておいた方が良いでしょう。
doda公式サイトhttp://doda.jp/

ビズリーチ|企業の採用担当者からダイレクトリクルーティングに強み

ビズリーチ』は、人材系ベンチャーのビズリーチが運営する転職支援サービスです。
特徴的なのは、ダイレクトリクルーティングという概念を日本にもたらした第一人者的な存在というところです。数多くの転職希望者のデータを求人企業に公開、転職エージェントなどを通さずに企業側が直接転職希望者にアプローチできる、画期的な取り組みです。この方法を取り入れる企業は拡大する一方のようです。なお、ダイレクトリクルーティングだけではなく、多数のヘッドハンターも利用するサービスのため、転職エージェントとは違う角度で求人を入手できる機会も望めるサービスです。
ビズリーチ公式サイト https://www.bizreach.jp/
ちゅうちゅう

リクルートエージェント』『doda』は大手だからまずオススメってことですね。転職エージェントは何社登録してもタダですしね。そのうえで、いろんな担当者と意見交換できるわけですし。

リアルリアル

どーだ、どーなんだ。)

10.転職エージェントを上手に使いこなすには?

ここからは、実際に『リクルートエージェント』『doda』『ビズリーチ』のいずれか、もしくは全て登録完了した後の話になります。
転職エージェントの担当者から、面談の誘いについての連絡が入ります。その後面談を行うわけですが、そこからの注意点をお伝えします。

仕事観や人生設計含め、転職エージェントに対しては、本音トークを心がけましょう。

転職希望者にとって、転職は人生を賭けた勝負です。そのため、転職エージェントとは最初から本音トークを行いましょう。隠し事はもちろん遠慮して本音を伝えないと、後から「お互い時間の無駄」になってしまいます。
求人企業との面接とは違い、転職エージェントは橋渡し役の立場になるため、「どんな会社を受けたいのか、どんな会社は受けたくないのか」「どんな仕事がしたいのか、どんな仕事はやりたくないのか」この辺は遠慮なく伝えてください。
言ってしまえば、転職エージェントにとって、転職希望者は「商品」という位置付けです。そのため、転職希望者がどんな人間なのか?もちろん初対面ですから知らないわけで、それを知ることによって、提示される求人の精度が高まります。あなたにとっても、求める求人情報以外は提示されたくないと思いますので、遠慮なく最初に本音を伝えておきましょう。
また、複数の転職エージェントを利用する場合、その旨も先に伝えておきましょう。そうすることで、他の転職エージェントに勝つために、あなたへの対応優先度が上がる可能性があります。

転職エージェントから紹介された求人情報に断りを入れる際は、次につながる断り方をしましょう。

転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「うーん、この会社か、あんまりいい話聞かないな。。」とか「うーん、この会社にはすごく入りたいんだけど、この仕事はちょっとな。。」と思う時が必ず訪れるでしょう。その際は、転職エージェント側の気持ちを踏まえ、以下のように次につながる断り方をしましょう。
  • 断りを入れる前に、その求人情報が自分に合うと、どの点で判断したのか聞いてみる。そのうえで、自分の希望に合わない点を伝えたうえで断りを入れる。
  • その会社で働いている(働いていた)知人や友人がいて、内情を聞いている限りどうしても興味が湧かない、と伝えたうえで断りを入れる。
※「ネット上での口コミを見て興味が持てない」というのは、現実性に乏しく、あまりおすすめできません。ただ、その際はその口コミ内容を伝えたうえで、実際はどうなのか聞いてみると良いでしょう。また、転職エージェントの担当者によっては、「口コミサイトは当てにならないし、見ない方がいいですよ。」とあなたに言ってくる場合もあります。そういった担当者に当たった場合は、担当者を変更してもらうことも視野に入れたうえで興味が湧かず断りたい、と意思を表示しましょう。
逆に、以下のような断り方はやめましょう
  • 理由を伝えることなく断りを入れる。
  • 最初の対面時ではなく、後日メールでの紹介があった場合、そのメールを無視して返信しない。
このような対応を行うと、その後紹介される求人がガクっと減ってしまうなど、担当者にとってのあなたの対応優先度が低くなってしまい損につながります。

転職エージェントから紹介された求人情報に興味を持った場合、その求人情報の背景を把握しましょう。

転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「お!これはぜひ受けてみたい!」という瞬間が訪れることがあるでしょう。その際は、転職エージェントに対して、あなたがその求人に興味を持っていることを伝えるとともに、併せて以下のように質問してみましょう。
  • なぜ中途社員が必要なのか(例、新しいポジションか、既存社員が辞めた埋め合わせか、業績向上による人員増強か、など)
  • いつ頃から募集しているのか。
  • 現時点で決まっていない理由は何なのか。
  • 面接に受かる人にはどんな傾向があるのか。逆に落ちる場合はどんな傾向があるのか。
このような確認を行い、得られた情報を書類選考・面接対策に反映することで、あなたの転職成功確率が高まることでしょう。

転職エージェントの担当者と合わない場合は、担当者変更を要求しましょう。

転職エージェントから求人情報の紹介が始まった後が一般的ですが、次のような場合は担当者に直接、担当者変更を依頼しましょう。
  • うまく付き合おうと努力を重ねたが、人間としての相性も含め自分とは合わない。
  • 見当違いの企業ばかり紹介してくる。
  • 求人情報について、担当者自身が詳細把握できていない。
  • メール返信等、対応がとても遅い。
転職エージェントにとっても、避けたいのはあなたが他の転職エージェントに逃げてしまうことです。そのため、その担当者に対して、思い切って担当者変更を依頼しましょう。
その際、注意点は以下のとおりです。
  • (これは必須です!)これまでサポートしてもらった感謝の気持ちを伝える。
  • 転職活動に慣れていないため不安が大きく、「他の担当者の意見も聞きたい」と伝える。要するに、その担当者に外れて欲しいのではなく、別の担当者の意見も聞きたいと伝える。
このように依頼すれば、悪い印象を与えることなく、スムーズな担当者変更につながるはずです。

主導権は転職エージェントではなく、あなたにあることをしっかり肝に銘じましょう。

これが一番重要なのですが、転職エージェントと面談を行い、その後コミュニケーションを続けていく中で、あなた自身の気持ちや担当者との相性によって、「何のために転職活動をしているのか」よく分からなくなってしまう場合があります。
転職エージェントは転職のプロとして、あなたと対等の立場で接してくることが多いです。ただ、中には「どんどん応募しないといつまでも決まりませんよ。多少希望と違ったとしても、まずは受けてみましょう」など、とにかく数をこなすよう促される場合もあります。
その際、転職エージェントに振り回されることなど決して無いよう「主導権は自分にある」ということを肝に銘じましょう「転職エージェントと上手に付き合う」というのは、「転職エージェントを上手に使いこなす」ということです。
決して高慢な態度を出してはいけませんが、「この転職希望者にはぜひ成功して欲しい!しっかり協力しよう!」と、気持ち良く仕事をしてもらうようにしましょう。担当者もあなたと同じ人間です。「最低限のビジネスマナーを守る」「約束は守る、できない約束はしない」「なるべく早めの対応を心がける」など、普段の仕事と同様の感覚で接しておけば間違いないと言えるでしょう。
ちゅうちゅう

転職エージェントはあなたの味方なので、本音で接しつつ協力してもらうためにきちんとビジネスライクに付き合えば何の問題もないってことですね。

リアルリアル

(お頼み申します!)

ここまで読んでいただいた、あなたに
ANAへの転職について、必要な情報は全て提示しました。
転職人気企業ですが、部署によっては激務だったりと、部署単位で満足度が異なる企業という側面もあります。会社としてだけで判断するのではなく、実際どんな環境で働くのか、部署レベルまで落とし込んだ情報収集を行い、そのうえでチャレンジしてみることを強くおすすめします。
ANAへの転職に成功するために抽出した転職エージェント
転職が実現した後、どんな人生を描けるかが本当の勝負です。
「この会社に転職してみて、確かに大変なところもあるけど、それはある程度事前に知っていたことだ。決めたのは自分なんだから頑張って続けよう。」
そういった転職が実現できるよう、少しでも力になれましたら光栄です。
ちゅうちゅう

ANA攻略がんばりましょう!

リアルリアル

(ごちそうさまでした!)