中途採用で、JR東日本に転職したい、と考えている方は多いかと思います。日本を代表する鉄道会社として、知らない人はいませんね。
このページでは、JR東日本への転職について、どうしたら正確な情報を得られるか、そのうえで転職したいと思ったらどう対処すべきか、現役エージェントの知見から、JR東日本への転職について触れたいと思います。
ちゅう
新卒向けの内容は省き、完全に転職者・中途入社社員に特化した内容です。読んで損はないはずです。
リアル
JR東日本の転職難易度は職種によって異なります。総合職の場合、2023年度の採用予定人数は10名程度とかなりの狭き門で、難易度は非常に高いといえます。求められるスキルも高いです。また、重点・成長分野の事業を推進する人材を、新卒・経験者問わず最大100人採用予定ですが、2023年度の経験者採用比率は22%なのでそれほど中途採用の枠は多くないと言えます。
エリア職の採用予定数は110名程度ですが、通年採用ではなく応募期間が決まっています。応募資格は高卒以上で年齢制限なく、職務経歴は問われないポテンシャル採用なので総合職に比べると難易度は低いですが、東日本を支える鉄道インフラとして求職者に大変人気が高い為、競争倍率はかなり高くなるでしょう。
2.JR東日本への転職についての所見まとめ
次章以降で詳細について触れますが、JR東日本への転職についての所見をまとめます。
転職を考える際、押さえるべきJR東日本の特徴
- 主に関東地方に鉄道路線を有する鉄道最大手で、他にも旅行業、不動産業、ホテル事業など幅広く展開。
- 連携プレーを大事にする、古き良き文化を残す社風。
- 鉄道を使った旅行には社内割引等が使える。
- 総合職、エリア職分かれての募集で、事業開発、研究開発、輸送関連、駅・乗務員、機械設備などの職種で募集がある。
- 総合職は即戦力採用でハイスキルが求められ、エリア職はポテンシャル採用。
- 残業時間は部署ごとに異なり、現業部門では泊まり勤務がある。
- 昇進試験制度があり、試験に合格することで基本給が上がる。
JR東日本へ転職するために、押さえておくべきポイント
- 現業部門と非現業部門とで、勤務形態や残業時間が異なるため注意が必要。
- 一般に公開されていない求人を知るためにも、転職エージェントを使うのがおすすめ。
3.JR東日本ってどんな会社?
項目 |
内容 |
会社名 |
東日本旅客鉄道株式会社 |
代表者 |
代表取締役社長 深澤 祐二 |
本社所在地 |
東京都渋谷区代々木二丁目2番2号 |
設立 |
1987年4月1日 |
資本金 |
2,000億円(2023年4月1日現在) |
主な事業内容 |
旅客鉄道事業、貨物鉄道事業、旅行業、駅スペース活用業など |
従業員数 |
単体:46,051人(2023年4月1日現在) |
事業内容
1987年4月に日本国有鉄道が分割民営化され、6つの地域別の「旅客鉄道会社」と1つの「貨物鉄道会社」が発足しました。このうち、東北地方、関東地方、甲信越地方を中心とした地域に鉄道路線を有するのが、鉄道最大手の東日本旅客鉄道(通称JR東日本)です。
主力事業である輸送業の他、IT・Suicaサービス、旅行業、不動産業、ホテル事業、遊園地や映画館の経営など、非常に幅広く事業展開しています。
今後の事業展開
JR東日本は「ポストコロナ」と「インバウンド」をキーワードに、新たな取り組みを進めています。例えば、訪日外国人旅行者向け「ジャパン・レール・パス」の見直しや、事前予約・豊富な情報の入手が可能なモバイルサービスなど様々な施策を進めています。DXについてはさらに力を入れていくとしています。
また、新幹線による荷物輸送「はこビュン」については、さらに大きな規模で運ぶための実証実験を繰り返しており、新たなサービスを提供していくとしています。
海外展開
対象各国のニーズに合わせて、輸送サービスと生活サービス等を組み合わせたパッケージを提供するなど、長期的に持続可能な国際事業の経営を目指しています。シンガポールでは「ルミネ」、台湾では「アトレ」を開業し、生活サービス事業の更なる展開を推進しています。また、インド高速鉄道プロジェクトの技術支援を行っており、現地での建設工事が着実に進んでいます。
4.JR東日本の現役社員・元社員からの評判は?(口コミ)
項目 |
コメント |
給与・福利厚生 |
- 定期昇給があるので、ある程度までは上がる。
- 昇進試験制度があり、試験に合格すると基本給が大きく上がる。
- 乗務員だと、乗務手当や夜勤手当がつく。
- 自社の鉄道は割安で利用できる。
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ワークライフバランス |
- 基本的に残業の量は少なく、定時退社が可能。
- 当直があると体力的、精神的に疲れる。
- 泊まり勤務が多い為、プライベートの時間は多く取れる。
- 2か月前に大体の勤務がわかるため休みの計画は立てやすい。
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社風 |
- 保守的で安定志向。
- チームワークを重んじる。
- 縦割り感のある会社。
- 安全第一が徹底されている。
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成長機会・キャリア開発 |
- 研修は種類が多く、研修施設も充実している。
- JRグループ内で通用するスキルは身につく。
- 毎年試験が受けられ、キャリアアップしていける。
- 臨機応変な対応力が磨かれ、接客業としてかなり成長できる。
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入社後のギャップ |
- 入社前に想像していたレベル以上の経験を積むことが出来た。
- 泊まり勤務がきつい。
- 与えられた仕事がメインであり、惰性で仕事が出来てしまう。
- 非常にチームワークが重要視される。
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退職検討理由 |
- 成長スピードが遅い。
- ワークライフバランスが取りにくい。
- 仕事内容に変化がない。
- 泊まり勤務と現場での対応が大変だった。
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ワークスタイル |
- 在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)OKの職場もある。
- 非現業部門はフルフレックスタイム制度あり。
- 現場は基本的に泊まり勤務。
- グループ会社でのみ副業可能。
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給与・福利厚生
基本給の他に、勤務地によっては都市手当、夜勤者であれば不規則勤務に対する特殊勤務手当、資格手当など様々な手当てがあるようです。勤務地が都内の場合、最大で基本給の15%が都市手当として付くという口コミがありました。基本給は低めで、賞与で補う形のようです。
福利厚生は、住宅手当や扶養手当などがあり、カフェテリアポイントや社宅などもあって充実しているようです。また、自社管内は乗り放題で、特急料金やグリーン料金は半額となるようです。
ワークライフバランス
労働組合が強く労務管理はしっかりしているようですが、ワークライフバランスの取りやすさは部署によってだいぶ異なるようです。現業部門では残業は少ないようですが、夜勤があるので拘束時間が長く、体力的にきついという意見も複数ありました。また、土日やお盆、年末など世間が一斉に休暇を取る時期は休みを取りにくいようです。メンテナンスや技術職では緊急の呼び出しがあるので、オンオフの切り替えが難しいという声もありました。
社風
縦割り文化であるという意見が多かったです。尖ったタイプの社員は少なく、チームワークを大事にしてみんなで業務を回そうとする社風のようです。安全意識は非常に高く、仕事の随所に法令遵守や安全第一が分かりやすく表れているという声がありました。その他、コロナ禍前は飲み会や旅行会、野球観戦などのイベントがあったようですが、今はだいぶ減ってきているという口コミがありました。
成長機会・キャリア開発
定期的な異動もあるようですが、自分から配置転換を希望できる制度があり、幅広く事業展開している大企業だからこそ多様な職場に異動するチャンスがあるという意見がありました。また、研修が充実しており、通信教育や応募型研修、海外研修などもあるようです。その他、鉄道という特殊な業態である為、他業界で使えるスキルが身につくのかよく分からないという意見も複数ありました。
入社後のギャップ
多くの人に必要とされ社会的存在価値も高いとは思うが、決して人に感謝される仕事ではないという意見がありました。組織が大きい為、ただ鉄道が好きだからという理由で入ると、希望の仕事ができずそのギャップに悩むという意見もありましたので、注意が必要です。とにかく思った以上にチームワークが重要視され、個人主義の方にはあまり向いていないという意見もかなりありました。
退職検討理由
仕事内容がほとんどルーティーン化されており、将来的な成長を思い描けないという意見がいくつかありました。在宅勤務の浸透や人口減少等により、鉄道業自体が縮小するかもしれないという懸念もあるようです。また、基本的に年功序列であり、頑張っても大幅な昇給が望めなかったという意見もありました。個人的に成果を上げて、スピーディーに出世したい方には物足りない環境なのかもしれません。
ワークスタイル
企画部門のような非現業部門では、フルフレックスタイム制度の導入や在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)の推奨により、自分のペースで仕事ができるという声がありました。ただ、上司によって在宅勤務のしやすさは異なるようなので注意が必要です。現場勤務の場合はシフト制なので、好きな時間に働くことはできませんが、夜勤後に動ける元気があれば自由な時間は多いという意見もありました。
ちゅう
鉄道を使っての旅行には社内割引等が利用でき、旅行好きの方には人気のようですね。残業時間は、現業部門と非現業部門で違いがあるようなので、注意が必要です。
リアル
5.JR東日本は、転職者に対してどんな人材を求めている?
募集職種
総合職とエリア職に分かれての募集となります。総合職は4年制大学以上を卒業していることが必要で、即戦力採用です。事業開発、DX推進、研究開発、輸送関連、法務、国際事業などの幅広い職種で募集があります。
エリア職の応募資格は高卒以上で、年齢制限はありません。職務経歴は問われないポテンシャル採用です。エントリー時に、関東・甲信越エリア、東北エリアから希望エリアを選びます。募集職種は、駅・乗務員、機械設備、建築、技術事務などがあります。エリア職は募集期間が決まっていて、2023年11月時点で、2024年4月入社採用の応募受け付けは終了していました。
求める人材
JR東日本採用ページには、社長メッセージとして以下が記されています。
「変革を力強く推し進める多様な人材の活躍」
「人物本位、実力本位の採用を行い、人材をじっくり育て、一人ひとりが持つ能力を最大限に引き出していきたい」というのが、当社の人材に対する基本姿勢です。
~中略~
時代の変わり目で、新しいチャンスがうまれようとしているこの今、お客さまの日常や地域社会を支える使命感・責任感・誠実さに加え、環境の変化に対応して「変革」を推し進める柔軟な発想とチャレンジ・スピリットを持っている、意欲にあふれる多様な人材を求めています。
引用元: JR東日本採用情報ページ
募集要項には、求められることとして以下が挙げられています。
<総合職>
- 高い専門能力を持ちながらも、変革を恐れることなく、いかなる環境にも対応できる柔軟な思考力
- 自ら課題を設定し、社内外のさまざまな関係者と調整を行いながら、プロジェクトをマネジメントし、目標を達成する能力
- 新たな領域に自ら進んで挑戦し、JR東日本グループの無限の可能性を率先して追い求める熱い探究心
<エリア職>
- 「究極の安全」の追求や「サービス品質」の向上に向けた不断の努力
- さまざまな関係者と協力関係を築き、鉄道事業を支える技術を継承するとともに、より良く改善していこうとする行動力
- 視野を広げて、新たな領域にも積極的に挑戦する意欲
JR東日本の採用情報ページは、中途入社者のインタビューや各コースの仕事内容紹介など内容がかなり充実しています。どこの部署の社員が、日頃何を考え、どのように仕事に取り組んでいるのか、人間性も含め感じることができるでしょう。あなたが興味のある事業に取り組む社員の方の意見は、書類・面接対策においても必ず目を通しておきましょう。
給料(年収)
平均年間給与:676万円(2023年3月31日現在)
平均年齢:38.3歳(2023年3月31日現在)
平均勤続年数:15.7年(2023年3月31日現在)
労働時間
平均残業時間:14~21時間/月
現業部門と非現業部門で、労働時間に差があるようです。駅勤務、乗務員などの現業部門はシフト勤務なので基本的に残業なしのようですが、一日の拘束時間が長い泊まり勤務があります。非現業部門は部署によって残業にバラツキがあるようです。残業はあるがそこまで多くないという意見がある一方、人手不足で残業が多いという意見もありました。
ちゅう
総合職とエリア職に分かれての募集となっているようです。エリア職はポテンシャル採用なので挑戦しやすそうですね。
リアル
6.JR東日本の求人情報にはどんな傾向がある?
転職サイトを各種調べたところ、法務、UI・UXデザイナー、知財、研究開発、国際事業などの求人がありました。その求人を調べると、以下の傾向があります。
- グループ会社の求人は多くある。
- 転職サイト上では、JR東日本の公開求人は少ない。総合職の募集がメインでエリア職の募集はほぼない。
- 総合職は4年制大学以上卒業で、募集職種の業務内容に関連した十分な経験・能力を有することが求められる。
ただ、これはあくまで一般に公開されている求人であり、非公開の求人というものがある可能性があります。
例えば、転職エージェントの
dodaの場合、
非公開求人が公開求人の3倍以上の規模に上るため、
dodaの
非公開求人の方には他の技術系・事務系職種も含まれている可能性があります。
ちゅう
幅広い職種で募集があるようですが、隠れ求人の存在は気になるところです。
リアル
7.JR東日本の選考対策
JR東日本の面接は、志望動機や入社してやりたいこと等、オーソドックスな質問が多いようです。現場職は泊まり勤務など体力勝負な面がある為、元気の良さが重視されているという口コミがありました。どちらかというと体育会系の人間を求めている印象という声もありました。
誠実さや人柄を見ているという意見もあったので、自分のやりたいことを明確にして、ありのままの素直な気持ちで面接に臨んだ方が良い結果が得られるかもしれません。また、趣味の延長ではなくビジネスとして鉄道に興味があることを伝えた方が良いという口コミもありました。
選考ステップ
JR東日本の選考ステップは、以下のように進みます。詳細に見ていきましょう。
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エントリー・適性検査
JR東日本の応募方法は大まかに言って、公式サイトから直接自分で応募するか、転職サイト・転職エージェント経由で応募するか二通りの方法があります。
公式サイトからの場合、エントリーシートを登録して適性検査を受検した時点で、エントリー完了となります。適性検査はSPIのようです。
書類選考
書類選考の結果は、エントリー完了から1カ月以内を目途に合否に関わらずお知らせがあるようです。JR東日本のような人気企業の場合、書類選考突破は至難の業です。書類作成に自信のない方は、転職エージェントに登録しておくことをおすすめします。
転職エージェントは、企業ごとに「どのようなアピールの仕方が好まれるのか」などの情報を持っているので、アドバイスを受けた方が書類選考の通過率が上がります。同じスキルや経験でも、書き方ひとつで印象が変わることもあります。応募人数が多い企業の場合は、そういったわずかな差が合否を分けることもあるので、最善を尽くしましょう。
面接複数回
<総合職の場合>
およそ1カ月半の期間で、複数回の面接が実施されるようです。よく聞かれる質問として、口コミサイトに以下のようなものがありました。
- 転職理由、志望動機やこれまで経験した仕事内容について。
- 長所と短所は何か。
- 他の鉄道会社ではなく、なぜJRを選んだのか。
- 当社に入ってやりたいことは何か。
- 前職でお客とのかかわりで印象に残っていること。
- 鉄道会社の建築の特徴は何か。
<エリア職の場合>
エリア職の場合は、書類選考後にWeb面接、会場で適性検査・健康診断の流れになります。ここでの適性検査は「内田クレペリン検査」のようです。左から右へと、隣り合う一桁の数字の足し算を延々と繰り返すものです。真偽のほどは定かではありませんが、書類選考とクレペリン検査で大量にふるい落とされるので、これを切り抜ければだいぶ内定に近づくという口コミがありました
その後、指定会場で面接が行われます。この面接でもやはり、たくさんの鉄道会社の中からJR東日本を選んだ理由を聞かれるようです。特に答えにくいような変わった質問は少なく、一般的な質問が多いようです。回答に対してある程度の深掘りはされるようですが、あっさりしているという口コミの方が多い印象を受けました。
選考の口コミ
建築設計
一般的なSPIや面接に加えて、鉄道会社特有のクレペリン検査がある。
個人営業
特に変わったことは聞かれなかった。転勤は問題ないかは聞かれた。
その他職種
現職や転職理由について深掘りされた。現職の業務内容と、それをJR東日本でどう活かせるか簡潔に説明できるようにしておくとよい。
エリア職
泊まり勤務に耐えられるか、駅勤務だと配属駅で人身事故発生の現場を見ることになるかもしれないが、耐性はあるかなどを聞かれた。
JR東日本の面接の雰囲気は、特にカジュアルでも高圧的でもなく、ごく一般的な面接の雰囲気のようです。圧迫気味と聞いていたが、淡々と進んでいく印象だったという口コミもありました。会社の事業内容について聞かれることもあるようなので、同社のHPを読み込んで一通り頭に入れておきましょう。
8.JR東日本への転職を成功させるには?
ここまで読んで、JR東日本への転職意欲は高まりましたか?
JR東日本に転職する方法で一番おすすめしたいのは、転職エージェントの活用です。
※転職エージェントとは?
「エージェント」というのは、いわゆる「代理人」です。転職エージェントは、転職希望者と中途採用の求人を出している企業とをつなげるのが役割です。転職エージェントは、採用が成功した場合に企業から手数料がもらえるので、転職希望者からはお金をもらいません。そのため無料で利用できるサービスです。これらのサービスは、サイト上で登録をすると転職エージェントの方から面談の誘いがメールで来ます。そのうえで日程を調整してその転職エージェントの企業に訪問し、面談を行います。面談では、「具体的に転職を考えているのか」「なぜ今の会社を辞めようと思っているのか」「どういった会社に移りたいと思っているのか」というような質問があり、それに答えていくかたちになります。転職エージェントに登録する転職希望者は、「一刻も早く転職したい」という人もいれば、「特にまだ転職は考えていないが、良い求人があれば転職したい」など様々な思いを抱いています。そのため、面談で「具体的に転職を考えているのか」という質問に対して、「今は情報収集している段階です。」と答えても、まずイヤな顔はされないと思って大丈夫です。
では、JR東日本に転職する場合に転職エージェントを活用すべき理由ですが、以下4点です。
- 一般には公開されていない、JR東日本の求人情報について入手できる可能性がある。
- 書類選考・面接について、JR東日本に特化した対策を行ってもらえる。
- 年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
- 転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。
一般には公開されていない、JR東日本の求人情報について入手できる可能性がある。
例えばdodaの場合、サイト上で公開されている求人の3倍以上もの非公開求人を取り扱っています。
※転職エージェントはなぜ全ての求人を公開しないのか?
転職エージェントは全ての求人を公開しない、というよりは公開できないのです。これはなぜかと言うと、企業は人ありきとよく言われますが、あくまでビジネスあってこその人と言うこともできます。要するに、既存ビジネスの強化・新規ビジネスの創出を行うために人が必要なのです。そのため、特に新規ビジネスについては、開始する前、もしくは開始して間もなくは他社にそのことを知られたくありません。中途採用の募集を行ううえでも、自社のサイトはもちろん、転職サイトにもその情報を載せたくないのです。そうすると、転職エージェントにそのような中途採用求人が集まることになります。なぜ転職エージェントなのかと言うと、転職希望者個人と対面する必要があり、情報をオープンにする必要が無いからです。ちなみに、公開されている求人と比べて、戦略的な採用という色が濃いため年収やポジションも好条件のものが多いのが一般的です。
転職エージェントの大手であればあるほど、JR東日本の非公開求人も取り扱っています。
あなたのような転職希望者の適性に応じて提示してくれますし、適性に合う求人が無い場合でも、JR東日本に対して適性に合う求人が無いか、あなたを売り込みに行ってくれることもあります。
そのため、JR東日本のサイトや転職サイト・転職エージェントのサイト上の求人を見て、自分に合う求人が無い場合には、非公開で取り扱いが無いか、転職エージェントに尋ねてみることをおすすめします。
書類選考・面接について、JR東日本に特化した対策を行ってもらえる。
転職エージェントは、過去に多くの転職希望者の転職を実現させているため、転職人気企業であればあるほど、その機会に多く携わっています。そのため、選考スタイルや選考プロセスについて熟知しており、ノウハウが豊富です。
どんな人なら受かって、どんな人なら落ちてしまうのか。面接でどういう質問がされ、それにどう答えれば受かり、落ちる場合は答え方がまずかったのか、答える内容自体が間違っていたのか。そのような過去実績に基づく膨大なデータを保有しています。
その根拠データやノウハウを用いて、JR東日本の書類選考を突破するために、職務経歴書上でどんな内容をどんな風にアピールした方が良いのか、面接の段階では想定される複数の質問に対して、どう答えた方が良いのか、サポートしてもらえます。
さらに、面接担当者にはどんな傾向があるのか(結論から論理立てて話すようにしないと、60分の面接でも30分で終わってしまうなど。。)、求人情報ではまず触れられるはずのない情報も持っているため、転職サイトや企業サイトから応募するよりも圧倒的に有利に進められます。
なお、これは意外だと思いますが、このように転職エージェントは転職人気企業ほどパイプが太いため、仮に採用企業側が面接であなたを落とすと判断した場合でも、掛け合ってくれて通過させてくれることもあったりします。
基本的に、面接については終了後に転職エージェントに「面接終了しました。」と電話連絡を入れるステップがあります。その際、「おつかれさまでした。面接はいかがでした?」と面接の苦労を労ってもらえるとともに、「うまく答えられなかった質問はありましたか?」など丁寧にフォローを入れてくれます。その内容をもって、転職エージェントはあなたの代理となり、その後採用企業側にフォローを入れてくれるのです。
ただ、全ての転職エージェントがそういった対応を行ってくれるわけではありません。転職エージェントは良いところだけを選ぶようにしましょう。
年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
転職するうえで、重要なものの1つは年収でないでしょうか。 年収については、残業の有無と同様に面接で質問することは難しいと思います。
「年収〇万円以上」「年収〇万円~〇万円」という求人情報がほとんどですが、転職エージェントは、転職希望者の適性と過去の転職成功者の適正をマッチングして、「この人なら年収〇万円だろう」などとあたりをつけます。そのうえで、最終面接、もしくはその後に企業から実際の金額について転職エージェントに連絡が入ります。
その段階で、前もってあなたが事前に伝えていた金額よりも低ければ企業側と交渉してくれます。さらに、もしあなたが事前に伝えていた額と同等であった場合でも、それより高くならないか、掛け合ってくれるのです。
これは直接応募ではまず不可能なことだと思うので、転職エージェントに頼りましょう。
転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。
これまで見ていただいたとおり、会社自体の情報は事前に仕入れることができても、実際に配属される部署についての情報を仕入れることは不可能に近い、というか不可能でしょう。
一緒に働くうえで、その部署の上司・同僚のタイプや新卒中途・男女の比率、他の関連部署との力関係、会社の中での位置づけなど、事前に知っておくことに越したことはありません。転職エージェントはそういった情報も保有していますので、気になることはどんどん聞いてみましょう。
併せて、気になった会社については、いろいろ悪い口コミ情報などもネットなどで見かけることがあるでしょう。そういった口コミ情報が正しいのか、間違っているのかについても、聞いてみるのが良いでしょう。
ちゅう
そもそも自分に合った会社なのか、合う場合、受かるためにどうしたら良いか、転職エージェントを味方につけるのが効率的ですね。
リアル
9.JR東日本への転職で、おすすめの転職エージェントは?
転職エージェントは有名な会社だけでも10社近くあります。
実際相手にする担当者との相性含め、当たり外れが多いのが実際のところです。登録や面談の手間、日ごろの電話・メール対応も考えると、どの転職エージェントと付き合うかについては、失敗は許されないと言っても過言ではありません。
JR東日本に転職するために登録すべき転職エージェントを、以下の観点で選びました。
- JR東日本の求人について、取り扱い実績がある。
- JR東日本への転職をサポートできるノウハウを持っている。
- JR東日本以外の求人情報についても豊富に保有しており、そのような求人についても成功までサポートするノウハウを保有している。
これらの要素が全て当てはまる、具体的におすすめしたい転職エージェントは以下4社です。 登録自体は2~3分で済みます。無料なので費用面のリスクもありません。
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登録すべきか |
特徴 |
リクルートエージェント |
◎ |
業界最大手。JR東日本への転職サポート実績多数。 |
doda |
◎ |
業界2番手。JR東日本への転職サポート実績多数。提案力に強み。 |
ビズリーチ |
〇 |
ダイレクトリクルーティングが活発で、職務経歴書が目につけば人事担当者が連絡してくる可能性あり。 |
ただ、この2社については最大手でもあり、他の転職希望者も多数抱えるため、対応スピードなどサポートに満足が行かない場合もあるかもしれません。それも踏まえ、『
ビズリーチ』も登録しておく方が良いでしょう。
ちなみに、登録完了後、転職エージェントから連絡が来るタイミングはマチマチです。早いところもあれば遅いところもあります。一方で、登録する内容については転職エージェントによる違いはほとんど無く、同じ作業の繰り返しです。
そのため、登録するエージェントが決まったら、一気にまとめて登録してしまう方が効率的です。
各社の特徴は、以下のとおりです。
リクルートエージェント|業界最大手・求人企業からの圧倒的な信頼度
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。
業界最大手のため、JR東日本への転職実績は多数あり、以下のメリットがあります。
- JR東日本への転職実績が多数あり、転職希望者へのサポートノウハウが豊富
- JR東日本側からの信頼も厚く、非公開求人の充実につながっている。
JR東日本への転職に一番直結する転職エージェントと言えるでしょう。
doda|業界No.2・転職希望者に対する高い提案力
『
doda』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する業界No.2の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。 非公開求人は8万件、登録者数は370万人の規模に上ります。 拠点は全国に10カ所(※)あります。 ※東京、札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、京都、兵庫、広島、福岡
おすすめの求人を紹介してくれる段階になると、結構絞って紹介してくれます。 また、求人企業とのやりとりは担当が別なので、求人について細かい質問をした時など、その場で回答をもらえないこともあります。当然後からきちんと回答はもらえますので、聞きたいことは遠慮せずに聞いておくべきです。
転職希望者のニーズを掘り下げてくれるため、面談時間も2時間ぐらい見ておいた方が良いでしょう。
ビズリーチ|企業の採用担当者からダイレクトリクルーティングに強み
『
ビズリーチ』は、人材系ベンチャーのビズリーチが運営する転職支援サービスです。
特徴的なのは、ダイレクトリクルーティングという概念を日本にもたらした第一人者的な存在というところです。数多くの転職希望者のデータを求人企業に公開、転職エージェントなどを通さずに企業側が直接転職希望者にアプローチできる、画期的な取り組みです。この方法を取り入れる企業は拡大する一方のようです。なお、ダイレクトリクルーティングだけではなく、多数のヘッドハンターも利用するサービスのため、転職エージェントとは違う角度で求人を入手できる機会も望めるサービスです。
リアル
10.転職エージェントを上手に使いこなすには?
ここからは、実際に『
リクルートエージェント』『
doda』『
ビズリーチ』のいずれか、もしくは全て登録完了した後の話になります。
転職エージェントの担当者から、面談の誘いについての連絡が入ります。その後面談を行うわけですが、そこからの注意点をお伝えします。
仕事観や人生設計含め、転職エージェントに対しては、本音トークを心がけましょう。
転職希望者にとって、転職は人生を賭けた勝負です。そのため、転職エージェントとは最初から本音トークを行いましょう。隠し事はもちろん遠慮して本音を伝えないと、後から「お互い時間の無駄」になってしまいます。
求人企業との面接とは違い、転職エージェントは橋渡し役の立場になるため、「どんな会社を受けたいのか、どんな会社は受けたくないのか」「どんな仕事がしたいのか、どんな仕事はやりたくないのか」この辺は遠慮なく伝えてください。
言ってしまえば、転職エージェントにとって、転職希望者は「商品」という位置付けです。そのため、転職希望者がどんな人間なのか?もちろん初対面ですから知らないわけで、それを知ることによって、提示される求人の精度が高まります。あなたにとっても、求める求人情報以外は提示されたくないと思いますので、遠慮なく最初に本音を伝えておきましょう。
また、複数の転職エージェントを利用する場合、その旨も先に伝えておきましょう。そうすることで、他の転職エージェントに勝つために、あなたへの対応優先度が上がる可能性があります。
転職エージェントから紹介された求人情報に断りを入れる際は、次につながる断り方をしましょう。
転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「うーん、この会社か、あんまりいい話聞かないな。。」とか「うーん、この会社にはすごく入りたいんだけど、この仕事はちょっとな。。」と思う時が必ず訪れるでしょう。その際は、転職エージェント側の気持ちを踏まえ、以下のように次につながる断り方をしましょう。
- 断りを入れる前に、その求人情報が自分に合うと、どの点で判断したのか聞いてみる。そのうえで、自分の希望に合わない点を伝えたうえで断りを入れる。
- その会社で働いている(働いていた)知人や友人がいて、内情を聞いている限りどうしても興味が湧かない、と伝えたうえで断りを入れる。
※「ネット上での口コミを見て興味が持てない」というのは、現実性に乏しく、あまりおすすめできません。ただ、その際はその口コミ内容を伝えたうえで、実際はどうなのか聞いてみると良いでしょう。また、転職エージェントの担当者によっては、「口コミサイトは当てにならないし、見ない方がいいですよ。」とあなたに言ってくる場合もあります。そういった担当者に当たった場合は、担当者を変更してもらうことも視野に入れたうえで興味が湧かず断りたい、と意思を表示しましょう。
逆に、以下のような断り方はやめましょう。
- 理由を伝えることなく断りを入れる。
- 最初の対面時ではなく、後日メールでの紹介があった場合、そのメールを無視して返信しない。
このような対応を行うと、その後紹介される求人がガクっと減ってしまうなど、担当者にとってのあなたの対応優先度が低くなってしまい損につながります。
転職エージェントから紹介された求人情報に興味を持った場合、その求人情報の背景を把握しましょう。
転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「お!これはぜひ受けてみたい!」という瞬間が訪れることがあるでしょう。その際は、転職エージェントに対して、あなたがその求人に興味を持っていることを伝えるとともに、併せて以下のように質問してみましょう。
- なぜ中途社員が必要なのか(例、新しいポジションか、既存社員が辞めた埋め合わせか、業績向上による人員増強か、など)
- いつ頃から募集しているのか。
- 現時点で決まっていない理由は何なのか。
- 面接に受かる人にはどんな傾向があるのか。逆に落ちる場合はどんな傾向があるのか。
このような確認を行い、得られた情報を書類選考・面接対策に反映することで、あなたの転職成功確率が高まることでしょう。
転職エージェントの担当者と合わない場合は、担当者変更を要求しましょう。
転職エージェントから求人情報の紹介が始まった後が一般的ですが、次のような場合は担当者に直接、担当者変更を依頼しましょう。
- うまく付き合おうと努力を重ねたが、人間としての相性も含め自分とは合わない。
- 見当違いの企業ばかり紹介してくる。
- 求人情報について、担当者自身が詳細把握できていない。
- メール返信等、対応がとても遅い。
転職エージェントにとっても、避けたいのはあなたが他の転職エージェントに逃げてしまうことです。そのため、その担当者に対して、思い切って担当者変更を依頼しましょう。
その際、注意点は以下のとおりです。
- (これは必須です!)これまでサポートしてもらった感謝の気持ちを伝える。
- 転職活動に慣れていないため不安が大きく、「他の担当者の意見も聞きたい」と伝える。要するに、その担当者に外れて欲しいのではなく、別の担当者の意見も聞きたいと伝える。
このように依頼すれば、悪い印象を与えることなく、スムーズな担当者変更につながるはずです。
主導権は転職エージェントではなく、あなたにあることをしっかり肝に銘じましょう。
これが一番重要なのですが、転職エージェントと面談を行い、その後コミュニケーションを続けていく中で、あなた自身の気持ちや担当者との相性によって、
「何のために転職活動をしているのか」よく分からなくなってしまう場合があります。
転職エージェントは転職のプロとして、あなたと対等の立場で接してくることが多いです。ただ、中には「どんどん応募しないといつまでも決まりませんよ。多少希望と違ったとしても、まずは受けてみましょう」など、とにかく数をこなすよう促される場合もあります。
その際、転職エージェントに振り回されることなど決して無いよう「主導権は自分にある」ということを肝に銘じましょう。「転職エージェントと上手に付き合う」というのは、「転職エージェントを上手に使いこなす」ということです。
決して高慢な態度を出してはいけませんが、「この転職希望者にはぜひ成功して欲しい!しっかり協力しよう!」と、気持ち良く仕事をしてもらうようにしましょう。担当者もあなたと同じ人間です。「最低限のビジネスマナーを守る」「約束は守る、できない約束はしない」「なるべく早めの対応を心がける」など、普段の仕事と同様の感覚で接しておけば間違いないと言えるでしょう。
ちゅう
転職エージェントはあなたの味方なので、本音で接しつつ協力してもらうためにきちんとビジネスライクに付き合えば何の問題もないってことですね。
リアル
ここまで読んでいただいた、あなたに
JR東日本への転職について、必要な情報は全て提示しました。
転職人気企業ですが、部署によっては激務だったりと、部署単位で満足度が異なる企業という側面もあります。会社としてだけで判断するのではなく、実際どんな環境で働くのか、部署レベルまで落とし込んだ情報収集を行い、そのうえでチャレンジしてみることを強くおすすめします。
JR東日本への転職に成功するために抽出した転職エージェント
転職が実現した後、どんな人生を描けるかが本当の勝負です。
「この会社に転職してみて、確かに大変なところもあるけど、それはある程度事前に知っていたことだ。決めたのは自分なんだから頑張って続けよう。」
そういった転職が実現できるよう、少しでも力になれましたら光栄です。
ちゅう
リアル