中途採用で、JTBに転職したい、と考えている方は多いかと思います。日本を代表する旅行代理店として、知らない人はいませんね。
このページでは、JTBへの転職について、どうしたら正確な情報を得られるか、そのうえで転職したいと思ったらどう対処すべきか、現役エージェントの知見から、JTBへの転職について触れたいと思います。
ちゅうちゅう

新卒向けの内容は省き、完全に転職者・中途入社社員に特化した内容です。読んで損はないはずです。

リアルリアル

(JTB。うおォンうおォン。)

JTBの転職難易度は高いと言えます。旅行業界の最大手であり、知名度が高く求職者に人気があることから応募倍率はかなりのものになると思われます。更にJTBは新卒採用に力を入れている為、中途採用はそれほど活発に行われていません。コロナ禍だったということもありますが、2021年度の中途採用比率は3.8%となっています。
ただ、即戦力となるデジタル人材は中途採用したいようです。リードエンジニアやWebディレクターのような、個人的なスキルだけでなくマネージメント能力を持つエンジニアが求められているので、経験が浅い方には難しいと思われます。
2024年1月現在、第二新卒枠の募集は終了していますが、急速な市場回復に伴って今後採用を拡大する可能性もあります。個人で公式サイトをこまめにチェックするのは大変かもしれませんね。転職エージェントに登録して、情報を逃さないようにしましょう。

2.JTBへの転職についての所見まとめ

次章以降で詳細について触れますが、JTBへの転職についての所見をまとめます。

転職を考える際、押さえるべきJTBの特徴

  • 国内最大手の旅行会社で、旅行業以外も展開。
  • 法令遵守の意識が高く、慎重な社風。
  • 研修プランとして、視察目的で旅行すれば安く行ける。
  • 公式サイトで募集中の職種は、テクニカルディレクター、リードエンジニア、営業など。
  • 転職サイトには、グループ会社の公開求人がある。
  • 残業時間は部署により違いがあり、店頭勤務は終業時間が遅い場合もある。
  • 旅行業界の中では高水準の年収。

JTBへ転職するために、押さえておくべきポイント

  • 旅行好きなだけではやっていけない面があるので、仕事として旅行業に携わりたい明確な理由があるかどうかが重要。
  • 一般に公開されていない求人を知るためにも、転職エージェントを使うのがおすすめ。

3.JTBってどんな会社?

項目 内容
会社名 株式会社JTB
代表者 代表取締役社長 髙橋 広行
本社所在地 東京都品川区東品川二丁目3番11号
設立 1963年11月12日
資本金 1億円
主な事業内容 旅行業を中心とした事業を営むJTBグループの統括。
従業員数 18,663名(グループ全体 2023年3月31日現在)

事業内容

旅行会社として国内最大手のJTBグループは、観光庁が公表している旅行会社取扱額ランキングにおいて群を抜いています。2020年から利用可能になったダイナミックパッケージ(価格変動型の交通手段付き宿泊パックプラン)の拡充に合わせて、店舗のあり方も変化しています。旅行業以外にも観光地デジタル化支援、ビジネスソリューション事業、グローバルマーケティング支援など幅広く事業を展開しています。

今後の事業展開

JTBはこれまで旅行業を中心とした事業構造をとっていましたが、「ツーリズム」、「エリアソリューション」、「ビジネスソリューション」の3領域に組織を再編しました。その活動基盤はデジタルソリューションと人の力の融合としており、DXを加速させています。
これまで店頭、コールセンター、Webでそれぞれ完結していた旅行販売を見直し、スマートデバイス起点でのOMO(Online Merges with Offline)に移行しています。具体的には、スマホやPCからJTBグループにアクセスした利用客に対し、実際の店舗スタッフが必要に応じて接客します。

JTBデータコネクトHUB

多くの宿泊事業者は、宿泊予約や販売価格などを管理するシステム(PMS)を導入していますが、自動精算などのデジタルソリューションは複数のサービスが存在し、事業者によって異なるシステムが導入されています。その為、デジタルソリューション上のデータをPMSと連携させなければ有効活用できず、結局手作業が発生するという課題がありました。
そこでJTBは、PMSと様々な宿泊施設向けシステムを連携させる「JTBデータコネクトHUB」を開発し、宿泊事業者向けにサービスの提供を開始しました。このようなサービスは宿泊業界では「初」となり、公益財団法人日本生産性本部主催の“日本のサービスイノベーション2022”にも選出されました。

4.JTBの現役社員・元社員からの評判は?(口コミ)

JTBの口コミや内部情報について、転職口コミサイトのOpenWorkenライトハウス転職会議キャリコネを参考に紹介します。新卒入社と中途入社では当然差があることを踏まえ、中途入社した人のみの内部情報です。
項目 コメント
給与・福利厚生
  • 業界の中では高水準。
  • 賞与は、個人業績よりチームの業績が大きく反映される。
  • 基本的に年功序列。
  • 社割で旅行に行ける。
ワークライフバランス
  • 労働組合がしっかりしており、積極的に有休が取れる。
  • 誕生日休暇や、アニバーサリー休暇などがある。
  • 店頭勤務では、繁忙期に残業が続く。
  • 土日に出張やイベントが入りやすい。
社風
  • 法令遵守意識が強い。
  • チャレンジよりは安定志向。
  • 組織が大きいので、事業部、支店によって社風は異なる。
  • 縦割り感が強く部署間の連携がしにくい。
成長機会・キャリア開発
  • 営業として鍛えられる。
  • 臨機応変な対応力が身につく。
  • 旅行以外にも多くのプログラムがあり、提案の幅は大きく裁量権も大きい。
  • 同時案件が多く、優先順位の付け方が鍛えられる。
入社後のギャップ
  • 旅行が好きだけでは務まらず、趣味程度の旅行知識は無意味だった。
  • 業務量が多くこなすことに精一杯で、想いを込めて仕事するのが難しい。
  • 数字を追い求めることや体育会系だと感じる場面が多い。
  • 繁忙期はかなり忙しく、体力的にきつい。
退職検討理由
  • 旅行業界の将来に不安があったから。
  • デジタル化の波に乗れていない。
  • シフト制で、世間一般の大型連休に休めない。
  • 業務量が多く、持ち帰り残業もあった。
ワークスタイル
  • 部署により在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)可能。
  • 勤務日数短縮制度がある。
  • サテライト勤務、ワーケーション勤務が可能。
  • 時短勤務制度がある。

給与・福利厚生

他業界に比べて旅行業界自体の給与水準が低いが、その中でもJTBは多く貰えているようです。新型コロナ流行による業績悪化の為、基本給やボーナスのカットがあった時期があるようですが、現在はもとに戻ってきているという口コミがありました。賞与に関してはチームの成績が重視されるようです。
福利厚生は充実しているという声が多かったです。住宅補助や持株会、宿泊補助など色々なものがあるようです。その他、家族手当やレジャー施設の割引などもあるようです。

ワークライフバランス

業界の特性上、繁忙期と閑散期の差が非常に大きく、繁忙期は遅くまで残業が続くようです。ショッピングセンター内店舗などは営業時間が長い為、夜からの予定が入れられないといった意見もありました。長期休暇については、周りの理解があり取りやすいようです。旅行好きな人が多く、実際に現地に行くことで学ぶことも多いので、連休を取って海外旅行に行くと言いやすい環境だという声が複数ありました。

社風

JTBは2018年4月より15社を本社に統合して一社化しており、社風はそれぞれの部署により異なるようです。また、管理職クラスは交通公社時代からの社員が多くかなり保守的であり、新しいことを進めるのに労力が要るという意見がありました。冒険的なことや革新的なことに慎重である、法令遵守の意識が高いなどの意見もありました。

成長機会・キャリア開発

プレッシャーもあるが、やりがいを感じている人が多いようです。社外で何か新しいことを提案する際、知名度の高い会社なので話も聞かずに断られるようなことはほぼない、会社の名前をうまく使って面白い仕事ができる環境があるという声がありました。また、研修制度が充実していて、座学から現地研修まで色々ある、人を育てようとする空気があるという意見も見られました。

入社後のギャップ

旅行が好きだからという理由だけで入社してしまうと、入社後にギャップを感じやすいのかもしれません。あくまで他人の旅行のお世話をすることが仕事であり、自分で旅行を楽しむ余裕はないということ、人を楽しませる、喜ばせるということが好きな人には向いている仕事だという意見がありました。また、華やかな世界を想像していたが、実際には緻密な作業の連続という声もありました。

退職検討理由

旅行業界全体に言えることですが、給料があまり高くない割に業務量が多いという理由が多くありました。繁忙期はかなり忙しく、若いうちは頑張れるが、この先ずっと続けるには体力的に不安があったという意見も複数ありました。新型コロナ感染症の流行により給与が下がり、モチベーションを保てなくなったという声もありました。その他、業務のデジタル化が遅れており、世の中の波に乗り遅れているという指摘もありました。

ワークスタイル

JTBは出社と在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)を組合せたハイブリッドな働き方を推進しています。また、「週5日勤務」という従来の働き方にとらわれることなく、社員の希望に応じて年間の勤務日数を選択できる「勤務日数短縮制度」の導入や、転勤が必要となる異動が発生してもテレワークをベースとして生活の拠点を移さない「ふるさとワーク制度」の導入などにより、柔軟な働き方が可能です。ただ、これらを利用できる部署は限られており、店頭勤務の場合は出社の必要があるようです。
ちゅうちゅう

旅行業界の中ではトップクラスの給与水準のようです。JTBの知名度を活かして、面白い仕事をすることができるかもしれませんね。

リアルリアル

(考えるな。感じるんだ。)

5.JTBは、転職者に対してどんな人材を求めている?

募集職種

中途採用で募集中の職種は、テクニカルディレクター、リードエンジニア、営業などがありました。また、第二新卒枠として、営業、デジタル職の募集がありました。新型コロナ流行後の急激な市場回復に伴い、即戦力となるデジタル人材を必要としています。

求める人材

JTBの公式サイトには、目指すべき人財像として以下が記されています。

目指すべき人財像(自律創造型人財)

ONE JTB Values」に心から共感し、グループ経営方針を体現できる人財

  1. マーケットや外部環境の変化をチャンスと捉え、自ら課題をたて、迅速に行動し、挑戦し続ける人
  2. 自らの意思と努力で専門性を磨き、夢と好奇心で未来を描き、自己成長し続ける人
  3. 国際的な視野をもち、多様性を持つ社内外のメンバーと協働し、新たな価値を創造し続ける人
  • 人と人とのリアルな出会いやコミュニケーションを大切にし、ホスピタリティマインドに溢れる人材を求めている。
  • 物事や組織の課題を認識し、その解決に向けて自律的・主体的 に考え、行動できることを求めている。
  • 細かなスキルよりは人間性を重視した求人活動を行っている。
また、JTBの採用ページには社員の方のインタビューや働く環境などが詳しく載っており、転職へのヒントを与えてくれると思います。どこの部署の社員が、日頃何を考え、どのように仕事に取り組んでいるのか、人間性も含め感じることができるでしょう。あなたが興味のある事業に取り組む社員の方の意見は、書類・面接対策においても必ず目を通しておきましょう。

給料(年収)

平均年間給与:ー(非上場)
平均年齢:ー(非上場)
平均勤続年数:ー(非上場)
JTBの平均年収は、非上場につき公開されていません。

労働時間

平均残業時間:18~24時間/月
部署や店舗により違いはありますが、残業管理は厳しく行われているようです。繁忙期は長時間残業が続くようですが、残業代はきっちり出るという口コミがありました。基本的に残業をしてはいけない雰囲気があり、繁忙期以外は定時で上がれるという声もありました。また、店頭勤務の場合は配属店舗による差も大きいようです。店舗によっては長時間労働の傾向があるようなので、注意が必要です。
ちゅうちゅう

エンジニアや営業などの職種で募集があるようです。また、高いコミュニケーション力を持つ、ホスピタリティ精神に溢れた人材を求めているようですね。

リアルリアル

(いいじゃないか。)

6.JTBの求人情報にはどんな傾向がある?

転職サイトを各種調べたところ、公開されている求人は見つかりませんでした。JTBアセットマネジメントやJTBコミュニケーションデザインなど、グループ会社の求人はありました。
ただ、これはあくまで一般に公開されている求人であり、非公開の求人というものがある可能性があります。
例えば、転職エージェントのdodaの場合、非公開求人が公開求人の3倍以上の規模に上るため、doda非公開求人の方には他の技術系・事務系職種も含まれている可能性があります。
ちゅうちゅう

転職サイトに公開求人はないようですが、隠れ求人の存在は気になるところです。

リアルリアル

(いわゆる裏メニューってやつか。悪くない。)

7.JTBの選考対策

JTBの選考ステップや経験者の口コミについて、転職口コミサイトのワンキャリアプラスOpenWorkを参考に紹介します。
JTBの面接では、志望度合いや一緒に働きたいと思える人物かどうかを重視しているようです。旅行業界を目指す理由や、その中でもJTBで働きたい理由を掘り下げて考えておく必要があります。最終面接では、質問の受け答えよりも入社意欲を重視している印象を受けたという口コミがありました。
また、多くの質問をされるのではなく、一つの質問を掘り下げるタイプの面接のようです。旅行先についての質問は多いようなので、なぜその場所を旅行先に選んだのか、どんなことが印象に残ったか、旅先で起こった出来事に対しどのように感じたかなどをまとめておくと良いかもしれません。

選考ステップ

JTBの選考ステップは、以下のように進みます。詳細に見ていきましょう。
  1. 応募・書類選考

  2. 適性検査

  3. 面接複数回

応募・書類選考

JTBの応募方法は大まかに言って、公式サイトから直接自分で応募するか、転職サイト・転職エージェント経由で応募するか二通りの方法があります。現在、転職サイト等で公開求人はないようですが、非公開求人としてある可能性があります。JTBのような人気企業の場合、応募者が集中するのを防ぐため求人を非公開にすることがあります。転職エージェントに登録し、非公開求人にアクセスすることをおすすめします。
公式サイトでは、キャリア求人と第二新卒に分けて募集しています。応募日時点の年齢が29歳以下で、4年制大学以上を卒業していれば第二新卒枠で応募できますが、2024年1月現在、第二新卒の募集は終了しています。キャリア求人は通年で募集があり、応募の際にはTOEICの受検有無やスコアを入力するようになっています。未受検の方は、時間がある時にTOEICを受けておくと良いかもしれません。

適性検査

公式サイトに選考情報が載っていないので確かなことは分かりませんが、適性検査があるようです。中途採用に関する情報が少なく、実際にどのような適性検査が行われたのかは不明です。参考までに、新卒採用では「eF-1G」という適性検査が実施されています。あまりメジャーな適性検査ではないので、聞きなれない名前かもしれません。基礎力や学力だけでなく、ビジネスシーンで求められる頭の回転の速さを測るのを目的としています。一般的なWebテストに比べて、瞬発的・柔軟な思考力を求められる問題が多いことが特徴です。

面接複数回

JTBの面接では以下のような質問がされるようです。
  • なぜ旅行会社に入りたいのか。
  • 老夫婦の最後の旅行でどこを提案するか。
  • JTBで一番高いと思う商品は何か。
  • どういった企画がしてみたいか、その企画が他社と同じだったらどうするか。
  • どんな時にどのような感情を感じるか。
面接では志望理由などの基本的な内容に加えて、やはり旅行に関する質問が多くされるようです。旅行業界の動向に関する質問をされたという口コミもあったので、企業研究だけでなく業界研究も必要です。自身の旅行先についても聞かれるようなので、これまで行ったことのある旅行先の印象などをまとめておくと良いかもしれません。
その他、接客業務がある職種の場合、一緒に働きたいと思える人物か、お客に好かれそうな人物かで判断しているという声もありました。1次面接を行うのは実際に現場で働く社員なので、スキルや経験以上に人柄や相性を重視しているのかもしれませんね。

選考の口コミ

旅行サービス関連職

どの面接でも旅行先に関する質問をされたので、どこか印象的な旅行経験があるといいと思う。

旅行サービス関連職

今まで行った国で良かったところをプレゼンしてくださいと言われた。

事業統括

周囲の社員を巻き込んで自分自身が推進した経験をエピソード化し、JTBでも同様に活躍できることをアピールしたほうが良いと思う。

法人営業

ストレス耐性があるか、長く働けるかどうかを見ていると感じた。

JTBの面接の雰囲気は、カジュアルで緊張しなかった、和やかに進んだ、事務的に淡々と進んだなどの口コミがありました。一部、圧迫気味だったという声もありましたが、和やかだったという意見の方が多かったので、心配する必要はなさそうです。久しぶりの面接に不安がある方は、転職エージェントで模擬面接をしてもらうと良いでしょう。面接の受け答えは、回数を重ねれば確実に向上します。

8.JTBへの転職を成功させるには?

ここまで読んで、JTBへの転職意欲は高まりましたか?

JTBに転職する方法で一番おすすめしたいのは、転職エージェントの活用です。

※転職エージェントとは?
「エージェント」というのは、いわゆる「代理人」です。転職エージェントは、転職希望者と中途採用の求人を出している企業とをつなげるのが役割です。転職エージェントは、採用が成功した場合に企業から手数料がもらえるので、転職希望者からはお金をもらいません。そのため無料で利用できるサービスです。これらのサービスは、サイト上で登録をすると転職エージェントの方から面談の誘いがメールで来ます。そのうえで日程を調整してその転職エージェントの企業に訪問し、面談を行います。面談では、「具体的に転職を考えているのか」「なぜ今の会社を辞めようと思っているのか」「どういった会社に移りたいと思っているのか」というような質問があり、それに答えていくかたちになります。転職エージェントに登録する転職希望者は、「一刻も早く転職したい」という人もいれば、「特にまだ転職は考えていないが、良い求人があれば転職したい」など様々な思いを抱いています。そのため、面談で「具体的に転職を考えているのか」という質問に対して、「今は情報収集している段階です。」と答えても、まずイヤな顔はされないと思って大丈夫です。
では、JTBに転職する場合に転職エージェントを活用すべき理由ですが、以下4点です。
  • 一般には公開されていない、JTBの求人情報について入手できる可能性がある。
  • 書類選考・面接について、JTBに特化した対策を行ってもらえる。
  • 年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
  • 転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

一般には公開されていない、JTBの求人情報について入手できる可能性がある。

例えばdodaの場合、サイト上で公開されている求人の3倍以上もの非公開求人を取り扱っています。

※転職エージェントはなぜ全ての求人を公開しないのか?
転職エージェントは全ての求人を公開しない、というよりは公開できないのです。これはなぜかと言うと、企業は人ありきとよく言われますが、あくまでビジネスあってこその人と言うこともできます。要するに、既存ビジネスの強化・新規ビジネスの創出を行うために人が必要なのです。そのため、特に新規ビジネスについては、開始する前、もしくは開始して間もなくは他社にそのことを知られたくありません。中途採用の募集を行ううえでも、自社のサイトはもちろん、転職サイトにもその情報を載せたくないのです。そうすると、転職エージェントにそのような中途採用求人が集まることになります。なぜ転職エージェントなのかと言うと、転職希望者個人と対面する必要があり、情報をオープンにする必要が無いからです。ちなみに、公開されている求人と比べて、戦略的な採用という色が濃いため年収やポジションも好条件のものが多いのが一般的です。
転職エージェントの大手であればあるほど、JTBの非公開求人も取り扱っています。
あなたのような転職希望者の適性に応じて提示してくれますし、適性に合う求人が無い場合でも、JTBに対して適性に合う求人が無いか、あなたを売り込みに行ってくれることもあります。
そのため、JTBのサイトや転職サイト・転職エージェントのサイト上の求人を見て、自分に合う求人が無い場合には、非公開で取り扱いが無いか、転職エージェントに尋ねてみることをおすすめします。

書類選考・面接について、JTBに特化した対策を行ってもらえる。

転職エージェントは、過去に多くの転職希望者の転職を実現させているため、転職人気企業であればあるほど、その機会に多く携わっています。そのため、選考スタイルや選考プロセスについて熟知しており、ノウハウが豊富です。

どんな人なら受かって、どんな人なら落ちてしまうのか。面接でどういう質問がされ、それにどう答えれば受かり、落ちる場合は答え方がまずかったのか、答える内容自体が間違っていたのか。そのような過去実績に基づく膨大なデータを保有しています。
その根拠データやノウハウを用いて、JTBの書類選考を突破するために、職務経歴書上でどんな内容をどんな風にアピールした方が良いのか、面接の段階では想定される複数の質問に対して、どう答えた方が良いのか、サポートしてもらえます
さらに、面接担当者にはどんな傾向があるのか(結論から論理立てて話すようにしないと、60分の面接でも30分で終わってしまうなど。。)、求人情報ではまず触れられるはずのない情報も持っているため、転職サイトや企業サイトから応募するよりも圧倒的に有利に進められます。
なお、これは意外だと思いますが、このように転職エージェントは転職人気企業ほどパイプが太いため、仮に採用企業側が面接であなたを落とすと判断した場合でも、掛け合ってくれて通過させてくれることもあったりします
基本的に、面接については終了後に転職エージェントに「面接終了しました。」と電話連絡を入れるステップがあります。その際、「おつかれさまでした。面接はいかがでした?」と面接の苦労を労ってもらえるとともに、「うまく答えられなかった質問はありましたか?」など丁寧にフォローを入れてくれます。その内容をもって、転職エージェントはあなたの代理となり、その後採用企業側にフォローを入れてくれるのです。
ただ、全ての転職エージェントがそういった対応を行ってくれるわけではありません。転職エージェントは良いところだけを選ぶようにしましょう

年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。

転職するうえで、重要なものの1つは年収でないでしょうか。 年収については、残業の有無と同様に面接で質問することは難しいと思います。

「年収〇万円以上」「年収〇万円~〇万円」という求人情報がほとんどですが、転職エージェントは、転職希望者の適性と過去の転職成功者の適正をマッチングして、「この人なら年収〇万円だろう」などとあたりをつけます。そのうえで、最終面接、もしくはその後に企業から実際の金額について転職エージェントに連絡が入ります。
その段階で、前もってあなたが事前に伝えていた金額よりも低ければ企業側と交渉してくれます。さらに、もしあなたが事前に伝えていた額と同等であった場合でも、それより高くならないか、掛け合ってくれるのです。
これは直接応募ではまず不可能なことだと思うので、転職エージェントに頼りましょう。

転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

これまで見ていただいたとおり、会社自体の情報は事前に仕入れることができても、実際に配属される部署についての情報を仕入れることは不可能に近い、というか不可能でしょう。

一緒に働くうえで、その部署の上司・同僚のタイプや新卒中途・男女の比率、他の関連部署との力関係、会社の中での位置づけなど、事前に知っておくことに越したことはありません。転職エージェントはそういった情報も保有していますので、気になることはどんどん聞いてみましょう。
併せて、気になった会社については、いろいろ悪い口コミ情報などもネットなどで見かけることがあるでしょう。そういった口コミ情報が正しいのか、間違っているのかについても、聞いてみるのが良いでしょう。
ちゅうちゅう

そもそも自分に合った会社なのか、合う場合、受かるためにどうしたら良いか、転職エージェントを味方につけるのが効率的ですね。

リアルリアル

(う~ん、そうきたか。)

9.JTBへの転職で、おすすめの転職エージェントは?

転職エージェントは有名な会社だけでも10社近くあります。
実際相手にする担当者との相性含め、当たり外れが多いのが実際のところです。登録や面談の手間、日ごろの電話・メール対応も考えると、どの転職エージェントと付き合うかについては、失敗は許されないと言っても過言ではありません。
JTBに転職するために登録すべき転職エージェントを、以下の観点で選びました。
  • JTBの求人について、取り扱い実績がある。
  • JTBへの転職をサポートできるノウハウを持っている。
  • JTB以外の求人情報についても豊富に保有しており、そのような求人についても成功までサポートするノウハウを保有している。
これらの要素が全て当てはまる、具体的におすすめしたい転職エージェントは以下4社です。 登録自体は2~3分で済みます。無料なので費用面のリスクもありません。
登録すべきか 特徴
リクルートエージェント 業界最大手。JTBへの転職サポート実績多数。
doda 業界2番手。JTBへの転職サポート実績多数。提案力に強み。
ビズリーチ ダイレクトリクルーティングが活発で、職務経歴書が目につけば人事担当者が連絡してくる可能性あり。
特に『リクルートエージェント』『doda』の2社は登録を強くお勧めします。
ただ、この2社については最大手でもあり、他の転職希望者も多数抱えるため、対応スピードなどサポートに満足が行かない場合もあるかもしれません。それも踏まえ、『ビズリーチ』も登録しておく方が良いでしょう。
ちなみに、登録完了後、転職エージェントから連絡が来るタイミングはマチマチです。早いところもあれば遅いところもあります。一方で、登録する内容については転職エージェントによる違いはほとんど無く、同じ作業の繰り返しです。
そのため、登録するエージェントが決まったら、一気にまとめて登録してしまう方が効率的です。
各社の特徴は、以下のとおりです。

リクルートエージェント|業界最大手・求人企業からの圧倒的な信頼度

リクルートエージェント』は、リクルートが運営する業界No.1の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。
業界最大手のため、JTBへの転職実績は多数あり、以下のメリットがあります。
  • JTBへの転職実績が多数あり、転職希望者へのサポートノウハウが豊富
  • JTB側からの信頼も厚く、非公開求人の充実につながっている。
JTBへの転職に一番直結する転職エージェントと言えるでしょう。
リクルートエージェント公式サイトhttps://www.r-agent.com/

doda|業界No.2・転職希望者に対する高い提案力

doda

doda』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する業界No.2の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。 非公開求人は8万件、登録者数は370万人の規模に上ります。 拠点は全国に10カ所(※)あります。 ※東京、札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、京都、兵庫、広島、福岡
おすすめの求人を紹介してくれる段階になると、結構絞って紹介してくれます。 また、求人企業とのやりとりは担当が別なので、求人について細かい質問をした時など、その場で回答をもらえないこともあります。当然後からきちんと回答はもらえますので、聞きたいことは遠慮せずに聞いておくべきです。
転職希望者のニーズを掘り下げてくれるため、面談時間も2時間ぐらい見ておいた方が良いでしょう。
doda公式サイトhttp://doda.jp/

ビズリーチ|企業の採用担当者からダイレクトリクルーティングに強み

ビズリーチ』は、人材系ベンチャーのビズリーチが運営する転職支援サービスです。
特徴的なのは、ダイレクトリクルーティングという概念を日本にもたらした第一人者的な存在というところです。数多くの転職希望者のデータを求人企業に公開、転職エージェントなどを通さずに企業側が直接転職希望者にアプローチできる、画期的な取り組みです。この方法を取り入れる企業は拡大する一方のようです。なお、ダイレクトリクルーティングだけではなく、多数のヘッドハンターも利用するサービスのため、転職エージェントとは違う角度で求人を入手できる機会も望めるサービスです。
ビズリーチ公式サイト https://www.bizreach.jp/
ちゅうちゅう

リクルートエージェント』『doda』は大手だからまずオススメってことですね。転職エージェントは何社登録してもタダですしね。そのうえで、いろんな担当者と意見交換できるわけですし。

リアルリアル

どーだ、どーなんだ。)

10.転職エージェントを上手に使いこなすには?

ここからは、実際に『リクルートエージェント』『doda』『ビズリーチ』のいずれか、もしくは全て登録完了した後の話になります。
転職エージェントの担当者から、面談の誘いについての連絡が入ります。その後面談を行うわけですが、そこからの注意点をお伝えします。

仕事観や人生設計含め、転職エージェントに対しては、本音トークを心がけましょう。

転職希望者にとって、転職は人生を賭けた勝負です。そのため、転職エージェントとは最初から本音トークを行いましょう。隠し事はもちろん遠慮して本音を伝えないと、後から「お互い時間の無駄」になってしまいます。
求人企業との面接とは違い、転職エージェントは橋渡し役の立場になるため、「どんな会社を受けたいのか、どんな会社は受けたくないのか」「どんな仕事がしたいのか、どんな仕事はやりたくないのか」この辺は遠慮なく伝えてください。
言ってしまえば、転職エージェントにとって、転職希望者は「商品」という位置付けです。そのため、転職希望者がどんな人間なのか?もちろん初対面ですから知らないわけで、それを知ることによって、提示される求人の精度が高まります。あなたにとっても、求める求人情報以外は提示されたくないと思いますので、遠慮なく最初に本音を伝えておきましょう。
また、複数の転職エージェントを利用する場合、その旨も先に伝えておきましょう。そうすることで、他の転職エージェントに勝つために、あなたへの対応優先度が上がる可能性があります。

転職エージェントから紹介された求人情報に断りを入れる際は、次につながる断り方をしましょう。

転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「うーん、この会社か、あんまりいい話聞かないな。。」とか「うーん、この会社にはすごく入りたいんだけど、この仕事はちょっとな。。」と思う時が必ず訪れるでしょう。その際は、転職エージェント側の気持ちを踏まえ、以下のように次につながる断り方をしましょう。
  • 断りを入れる前に、その求人情報が自分に合うと、どの点で判断したのか聞いてみる。そのうえで、自分の希望に合わない点を伝えたうえで断りを入れる。
  • その会社で働いている(働いていた)知人や友人がいて、内情を聞いている限りどうしても興味が湧かない、と伝えたうえで断りを入れる。
※「ネット上での口コミを見て興味が持てない」というのは、現実性に乏しく、あまりおすすめできません。ただ、その際はその口コミ内容を伝えたうえで、実際はどうなのか聞いてみると良いでしょう。また、転職エージェントの担当者によっては、「口コミサイトは当てにならないし、見ない方がいいですよ。」とあなたに言ってくる場合もあります。そういった担当者に当たった場合は、担当者を変更してもらうことも視野に入れたうえで興味が湧かず断りたい、と意思を表示しましょう。
逆に、以下のような断り方はやめましょう
  • 理由を伝えることなく断りを入れる。
  • 最初の対面時ではなく、後日メールでの紹介があった場合、そのメールを無視して返信しない。
このような対応を行うと、その後紹介される求人がガクっと減ってしまうなど、担当者にとってのあなたの対応優先度が低くなってしまい損につながります。

転職エージェントから紹介された求人情報に興味を持った場合、その求人情報の背景を把握しましょう。

転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「お!これはぜひ受けてみたい!」という瞬間が訪れることがあるでしょう。その際は、転職エージェントに対して、あなたがその求人に興味を持っていることを伝えるとともに、併せて以下のように質問してみましょう。
  • なぜ中途社員が必要なのか(例、新しいポジションか、既存社員が辞めた埋め合わせか、業績向上による人員増強か、など)
  • いつ頃から募集しているのか。
  • 現時点で決まっていない理由は何なのか。
  • 面接に受かる人にはどんな傾向があるのか。逆に落ちる場合はどんな傾向があるのか。
このような確認を行い、得られた情報を書類選考・面接対策に反映することで、あなたの転職成功確率が高まることでしょう。

転職エージェントの担当者と合わない場合は、担当者変更を要求しましょう。

転職エージェントから求人情報の紹介が始まった後が一般的ですが、次のような場合は担当者に直接、担当者変更を依頼しましょう。
  • うまく付き合おうと努力を重ねたが、人間としての相性も含め自分とは合わない。
  • 見当違いの企業ばかり紹介してくる。
  • 求人情報について、担当者自身が詳細把握できていない。
  • メール返信等、対応がとても遅い。
転職エージェントにとっても、避けたいのはあなたが他の転職エージェントに逃げてしまうことです。そのため、その担当者に対して、思い切って担当者変更を依頼しましょう。
その際、注意点は以下のとおりです。
  • (これは必須です!)これまでサポートしてもらった感謝の気持ちを伝える。
  • 転職活動に慣れていないため不安が大きく、「他の担当者の意見も聞きたい」と伝える。要するに、その担当者に外れて欲しいのではなく、別の担当者の意見も聞きたいと伝える。
このように依頼すれば、悪い印象を与えることなく、スムーズな担当者変更につながるはずです。

主導権は転職エージェントではなく、あなたにあることをしっかり肝に銘じましょう。

これが一番重要なのですが、転職エージェントと面談を行い、その後コミュニケーションを続けていく中で、あなた自身の気持ちや担当者との相性によって、「何のために転職活動をしているのか」よく分からなくなってしまう場合があります。
転職エージェントは転職のプロとして、あなたと対等の立場で接してくることが多いです。ただ、中には「どんどん応募しないといつまでも決まりませんよ。多少希望と違ったとしても、まずは受けてみましょう」など、とにかく数をこなすよう促される場合もあります。
その際、転職エージェントに振り回されることなど決して無いよう「主導権は自分にある」ということを肝に銘じましょう「転職エージェントと上手に付き合う」というのは、「転職エージェントを上手に使いこなす」ということです。
決して高慢な態度を出してはいけませんが、「この転職希望者にはぜひ成功して欲しい!しっかり協力しよう!」と、気持ち良く仕事をしてもらうようにしましょう。担当者もあなたと同じ人間です。「最低限のビジネスマナーを守る」「約束は守る、できない約束はしない」「なるべく早めの対応を心がける」など、普段の仕事と同様の感覚で接しておけば間違いないと言えるでしょう。
ちゅうちゅう

転職エージェントはあなたの味方なので、本音で接しつつ協力してもらうためにきちんとビジネスライクに付き合えば何の問題もないってことですね。

リアルリアル

(お頼み申します!)

ここまで読んでいただいた、あなたに
JTBへの転職について、必要な情報は全て提示しました。
転職人気企業ですが、部署によっては激務だったりと、部署単位で満足度が異なる企業という側面もあります。会社としてだけで判断するのではなく、実際どんな環境で働くのか、部署レベルまで落とし込んだ情報収集を行い、そのうえでチャレンジしてみることを強くおすすめします。
JTBへの転職に成功するために抽出した転職エージェント
転職が実現した後、どんな人生を描けるかが本当の勝負です。
「この会社に転職してみて、確かに大変なところもあるけど、それはある程度事前に知っていたことだ。決めたのは自分なんだから頑張って続けよう。」
そういった転職が実現できるよう、少しでも力になれましたら光栄です。
ちゅうちゅう

JTBの攻略がんばりましょう!

リアルリアル

(ごちそうさまでした!)