中途採用で、花王に転職したい、と考えている方は多いかと思います。化粧品やトイレタリーで有名なメーカーとして、知らない人はいませんね。
転職するために、「本当に大丈夫なのか?」と情報を探してみても、転職サイトやその企業のサイトには表向きの情報しか無いのは間違いありません。また、最近口コミ系のサイトが流行っていますが、それを見てみたとしても、そのサイト自体に登録するためのハードルもあり、登録したとしても情報量が膨大で見るのも大変です。結果、本当に転職して大丈夫なのか?と思ってしまうでしょう。
その一方で、この方法なら失敗しないという唯一無二のやり方が、単純ですがあります。
このページでは、花王への転職について、どうしたら正確な情報を得られるか、そのうえで転職したいと思ったらどう対処すべきか、現役エージェントの知見から、花王への転職について触れたいと思います。
このページを読んでいただければ、花王への転職についての情報は一通り揃っているかと思います。あなたが花王に転職すべきかの判断材料になり、さらに転職したいと思った場合、花王に理想の転職が実現できる可能性が高まるはずです。
ちゅう
花王に転職したい方向けの記事です。ちょっと長いですが、読んで損はないはずです。
リアル
次章以降で詳細について触れますが、花王への転職についての所見をまとめます。
転職を考える際、押さえるべき花王の特徴
- 化粧品、スキンケア・ヘアケア商品などを扱う会社であり、国内におけるトイレタリー市場のトップ。
- 真面目で法令遵守意識の高い社風。
- 基本的にワークライフバランスは調整しやすく、産休や育児休暇も気兼ねなく取得できる。
- 現時点で公開されている求人はない。
- 誠実・勤勉を心がけ、協働で成果をあげる人材を求めている。
- 役職が付くまで年功序列の給与体系であり、ボーナスは年3回支給される。
- 福利厚生は充実しており、住宅手当、扶養手当が手厚い。
花王へ転職するために、押さえておくべきポイント
- 会社を挙げて残業時間を減らす取り組みを行っているが、マーケティング部門は、部署によってはかなりハードなようなので注意が必要。
- 一般に公開されていない求人を知るためにも、転職エージェントを使うのがおすすめ。
2.花王ってどんな会社?
項目 |
内容 |
会社名 |
花王株式会社 |
代表者 |
代表取締役 社長執行役員 澤田 道隆 |
本社所在地 |
東京都中央区日本橋茅場町一丁目14番10号 |
設立 |
1940年5月(昭和15年) |
資本金 |
854億円 |
主な事業内容 |
化粧品、スキンケア・ヘアケア、おむつなどトイレタリー、油脂製品や界面活性剤などのケミカル事業を展開。 |
従業員数 |
単体:7,655名 連結:33,664名(2018年12月31日現在) |
事業内容
花王グループには、以下のように5つの事業分野があります。
- 化粧品:スキンケア商品やメイクアップ商品など。
- スキンケア・ヘアケア:「ビオレ」に代表される洗顔料や全身洗浄料、「メリット」などのヘアケア商品など。
- ヒューマンヘルスケア:生理用品、紙おむつ、入浴剤など。
- ファブリック&ホームケア:洗濯用洗剤、食器用洗剤、「クイックルワイパー」などのホームケア製品など。
- ケミカル:油脂製品や界面活性剤などの機能材料製品、トナー・トナーバインダーなどのスペシャルティケミカルズ製品など。
1から4までの事業分野で、一般消費者に向けたコンシューマープロダクツ事業を、また5の「ケミカル」事業分野において、産業界のニーズにきめ細かく対応したケミカル製品を幅広く展開しています。花王は国内におけるトイレタリー市場のトップであり、皆さんが愛用している製品もあるかもしれませんね。
今後の事業展開
化粧品事業においては、グローバル戦略ブランドとして選定した11ブランド「G11」の展開エリアを拡大しながら、一方でトラベルリテール事業を強化していくことで日本を含むアジア・欧州での育成を加速していくとしています。
スキンケア・ヘアケア事業では、ユニークで付加価値の高い商品を開発し、高収益事業としてグローバル拡張を牽引していくことを目指しています。例えば、スキンケアグローバルブランド「ビオレ」「ジャーゲンズ」は、グローバルで展開できるフォーメーションの整備、商品ラインの開発により展開国の拡張を推進しています。
ESG戦略
昨今、ESGへの取り組みの流れは大きく加速しており、花王も事業戦略とESG(環境、社会、企業統治)戦略を融合することで、事業の拡大や消費者、社会への貢献を目指しています。2018年7月にはESG部門を立ち上げ、これまでのサステナビリティ推進活動の強みを活かしつつ、新たなESG戦略を構築してきました。このESG戦略を実現するためには、原材料の調達から生産、使用、廃棄に至るあらゆる段階で、イノベーションを起こす必要があるとしています。
こうした新しい取り組みを「Kirei Action」と名付け、高い技術力を活用してより大きく社会に貢献できることを目標としています。具体的には、プラスチック容器の完全リサイクル化を目指した取り組みや、これまで有効活用されてこなかった油脂原料を活かしたサステナブル洗浄基剤「バイオIOS」の研究などがあります。
3.花王は、転職者に対してどんな人材を求めている?
募集職種
現時点で、中途採用の募集は行っていないようです。採用情報ページを確認したところ、新卒の採用情報のみとなっていました。ただ、事務系に関しては、既卒三年まで応募可能となっています(就労の有無は問わない)。
求める人材
花王の求める人財像は以下のようになっています。
『花王は、こころ豊かな生活文化を提案する企業として、共に成長し、次の世代へバトンをつないでいこうという意志を持った人財を求めています。人財の成長は、企業の成長に直結します。チャレンジ意欲あふれる皆さんの活躍に期待すると共に、花王もまた、社員一人ひとりの能力・個性を最大限に発揮できる仕組みと風土創りを目指していきます。』
引用元: 花王採用情報ページ
このメッセージから
- 高い専門性を持ち、チャレンジを続けられる人財
- 高い倫理観を持ちつつ、国際感覚豊かな人財
- チームワークを大切に、協働で成果をあげる人財
を求めていると考えられます。
さらに、花王グループの企業理念「花王ウェイ」の中に「正道を歩む」という言葉があります。花王は、米シンクタンクのエシスフィア・インスティテュートが発表する「世界で最も倫理的な企業(World’s Most Ethical Companies)」に13年連続選ばれており、「正道を歩む」という企業理念の実践を体現しています。この企業理念から、誠実・勤勉を心がけ、商品と事業活動における安全性の重要さを理解できる人財を求めていると言えるのではないでしょうか。
また、花王の採用情報ページには、社員インタビューや仕事紹介などが載っています。どこの部署の社員が、日頃何を考え、どのように仕事に取り組んでいるのか、人間性も含め感じることができるでしょう。あなたが興味のある事業に取り組む社員の方の意見は、書類・面接対策においても必ず目を通しておきましょう。
給料(年収)
平均年間給与:821万円 (2019年6月現在)
平均年齢:40.8歳(2019年6月現在)
平均勤続年数:17.9年(2018年現在)
労働時間
平均残業時間:25~28時間/月
働き方改革に会社を挙げて取り組んでおり、夜遅くなった場合は音楽等で帰宅を促すなど、残業時間を短くする努力をしているそうです。基本的に残業量はそこまで多くなくプライベートが充実している人も多数いるようですが、マーケティング部門は残業が多い部署もあるようです。マーケティングでは、月40時間以上残業がある、平日は仕事中心の生活であるという声がいくつかありました。ただ、マーケティングの中でも、帰りにくい雰囲気はなく残業時間も平均であるという情報があったので、部署による違いが大きいようです。
ちゅう
誠実・勤勉を心がけ、チームワークを大切にしながら協働で成果をあげる人財を求めているようですね。現時点では、中途採用の募集はないようなので注意が必要です。
リアル
4.花王の求人情報にはどんな傾向がある?
転職サイトを各種調べたところ、花王の求人は見つかりませんでした。花王の採用情報ページも確認したところ、現時点で中途採用の募集はありませんでした。
ただ、これはあくまで一般に公開されている求人であり、非公開の求人というものがある可能性があります。
例えば、転職エージェントの
dodaの場合、
非公開求人が公開求人の3倍以上の規模に上るため、
dodaの
非公開求人の方には他の技術系・事務系職種も含まれている可能性があります。
ちゅう
現時点で公開されている求人はありませんが、隠れ求人の存在は気になるところです。
リアル
5.花王の現役社員・元社員からの評判は?(口コミ)
口コミや内部情報を以下にまとめました。新卒入社と中途入社では当然差があることを踏まえ、中途入社した人のみの内部情報です。
※参照元:OpenWork、enライトハウス、転職会議、キャリコネ他
項目 |
コメント |
給与・福利厚生 |
- 給与は業界の中で高い水準。
- 役職が付くまで基本的に年功序列の給与体系で、ほぼ横並び。
- 給与、ボーナスの額は安定している。
- 社員食堂が充実している。
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ワークライフバランス |
- フレックス制、フレキシブルタイム制などが導入されている。
- 有休消化を強く奨励している。
- 在宅勤務も理由があれば認められる。
- 残業を少なくするよう、会社として取り組んでいる。
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社風 |
- 体育会系ではなく、おっとりした雰囲気。
- 典型的な日系企業。
- 自由に発言ができ、個々の意見が尊重される雰囲気。
- 真面目で慎重な社風。
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成長機会・キャリア開発 |
- 選抜で海外留学や英語、簿記等の研修を受けることができる。
- プロジェクトの進め方、調査方法は独自の物があり勉強になった。
- 資格や検定等の補助が出る。
- 教える文化があまりなく、自分から情報を取りに行く姿勢が必要。
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入社後のギャップ |
- 企業文化が独特。
- マーケティングより研究開発が思いの他強く、理系の会社だった。
- 安定感がありすぎて、現場の冒険する意識が低い。
- 国内外を問わず、転勤の可能性がある。
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退職検討理由 |
- 人を育てようとする文化が非常に乏しく、放置が当たり前だった。
- どこに転勤するか分からなかったから。
- 意思決定のスピードが遅い。
- 自分の力が外でどれだけ通用するのか試したくなった。
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ワークスタイル |
- 在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)だけではない勤務体制へと段階的に移行。
- サテライトオフィスなどを組み合わせた柔軟な働き方を検討中。
- フレキシブルに出社・退社時間を設定できる。
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給与・福利厚生
飛びぬけて給与が高いというわけではありませんが、業界内では高い水準を保っているようです。賞与は年3回、6、12、3月に支給されるようで、3月のボーナスは、業績+評価でのボーナスということです。昇給は年1回で、役職が付かない限りは大幅な昇給は見込めないとの声がありました。また、仕事の内容に対しては高めの給与が出ており、残業代・深夜手当て・休日出勤手当てもきちんと支払われるという意見もありました。
福利厚生は、大手企業らしく充実しているという意見が複数ありました。箱根と和歌山に保養所があり、住宅手当、扶養手当も充実しているようです。また、転勤が伴う際の家賃は、ほぼ会社持ちとなるそうです。
ワークライフバランス
ワークライフバランスは調整しやすいという意見が多くありました。会社としても非常に力を入れており、完全フレックス制度や時間休暇の制度を導入し、有休消化率の向上を目指して各職場に目標値が与えられているとのことです。
また、女性管理職の方も多く、女性にとってはかなり働きやすい企業だという声もありました。産休や育児休暇は取りやすく、同僚たちも全く気兼ねなく取得しており、男性の育児休暇取得についても積極的であるとのことです。一方、マーケティングは、人によってはかなり忙しく、ワークライフバランスを調整しにくいという声もありました。
社風
典型的な日本の大企業であるという意見が多かったです。基本的には古い考え方の会社だけれど、時代の流れに合わせて制度改革等は少しずつ行われているようです。また、非常に真面目な会社で、法令遵守は他の企業に比べても特に大事にしており、チャレンジ志向より失敗しない、上司の言う通りの仕事を素直にする人間が評価される傾向にあると感じている方もいらっしゃいました。他には、歴史のある会社ではあるが、良い意味で軽い雰囲気があり、個々の意見が尊重される雰囲気があったという意見がありました。
成長機会・キャリア開発
分からないことは上司が手取り足取り教えてくれるため、仕事にも力を入れることができたという意見が一部ありましたが、成長は個人次第であり、人を育てようとする文化が根付いていないので、自分で失敗しながら多くの事を経験して学ぶ覚悟が必要であるという意見の方が多くありました。
自ら手を挙げれば支援してもらえるため成長は早いけれど、ぼんやりとしていると特に指摘もされずずっとそのままであるという意見がありました。他には、調査を非常に重視しており、様々な調査を年間何本も実施・分析することになるので、調査設計・分析スキルはある程度身につくという声もありました。
入社後のギャップ
全ての部署との全体調整役をマーケティングに求めるため、想像以上にハードであったという意見がありました。マーケティング職は、デザインセンス、生産、営業、薬事法など求められることが多すぎて、他の部署が楽しすぎていると感じている方もいらっしゃいました。また、海外展開についてスピード感がなく、グローバル化の中で競争力を持ち続けられるのか不安であるという意見もありました。
特に不安もなく働くことができるが、その分、上昇志向や挑戦マインドを持った人が少なく、やりがいを感じることがあまりないという意見もありました。
退職検討理由
会社の意思決定が遅い、慎重すぎるため成長のスピードが遅いという意見が複数ありました。株主に対して安定成長、安定増配が使命になっていることもあって、薬事に対して法律のさらに上をいくような厳しさがあるとのことです。他社のようなシャープな訴求ができず埋もれる商品が多数あり、その全責任がマーケティングにのしかかるという不満の声もありました。また、挑戦する雰囲気がなく、他の業界で新たにチャレンジしたかったため退職を検討したという意見がありました。
ワークスタイル
花王は、在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)を継続しつつ、出社が必要な業務については感染拡大防止を徹底した上で必要最小限から再開し、
感染状況を踏まえながら段階的に拡大していく方針です。
今後は、オフィス勤務に自宅やサテライトオフィスなどを組み合わせた働き方を検討しており、社員・マネージャー・経営それぞれの立場から在宅勤務のプラス面、マイナス面といった意見を出してもらい、議論していくとしています。
ちゅう
給与は、業界内で高い水準を保っており、賞与は年3回支給されるようです。基本的にワークライフバランスは調整しやすく、育児・介護にも理解が深いため、女性にとっても働きやすい職場だということです。
リアル
6.花王への転職を成功させるには?
ここまで読んで、花王への転職意欲は高まりましたか?
花王に転職する方法で一番おすすめしたいのは、転職エージェントの活用です。
※転職エージェントとは?
「エージェント」というのは、いわゆる「代理人」です。転職エージェントは、転職希望者と中途採用の求人を出している企業とをつなげるのが役割です。転職エージェントは、採用が成功した場合に企業から手数料がもらえるので、転職希望者からはお金をもらいません。そのため無料で利用できるサービスです。これらのサービスは、サイト上で登録をすると転職エージェントの方から面談の誘いがメールで来ます。そのうえで日程を調整してその転職エージェントの企業に訪問し、面談を行います。面談では、「具体的に転職を考えているのか」「なぜ今の会社を辞めようと思っているのか」「どういった会社に移りたいと思っているのか」というような質問があり、それに答えていくかたちになります。転職エージェントに登録する転職希望者は、「一刻も早く転職したい」という人もいれば、「特にまだ転職は考えていないが、良い求人があれば転職したい」など様々な思いを抱いています。そのため、面談で「具体的に転職を考えているのか」という質問に対して、「今は情報収集している段階です。」と答えても、まずイヤな顔はされないと思って大丈夫です。
では、花王に転職する場合に転職エージェントを活用すべき理由ですが、以下4点です。
- 一般には公開されていない、花王の求人情報について入手できる可能性がある。
- 書類選考・面接について、花王に特化した対策を行ってもらえる。
- 年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
- 転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。
一般には公開されていない、花王の求人情報について入手できる可能性がある。
例えば
dodaの場合、サイト上で公開されている求人の3倍以上もの非公開求人を取り扱っています。
※転職エージェントはなぜ全ての求人を公開しないのか?
転職エージェントは全ての求人を公開しない、というよりは公開できないのです。これはなぜかと言うと、企業は人ありきとよく言われますが、あくまでビジネスあってこその人と言うこともできます。要するに、既存ビジネスの強化・新規ビジネスの創出を行うために人が必要なのです。そのため、特に新規ビジネスについては、開始する前、もしくは開始して間もなくは他社にそのことを知られたくありません。中途採用の募集を行ううえでも、自社のサイトはもちろん、転職サイトにもその情報を載せたくないのです。そうすると、転職エージェントにそのような中途採用求人が集まることになります。なぜ転職エージェントなのかと言うと、転職希望者個人と対面する必要があり、情報をオープンにする必要が無いからです。ちなみに、公開されている求人と比べて、戦略的な採用という色が濃いため年収やポジションも好条件のものが多いのが一般的です。
転職エージェントの大手であればあるほど、花王の非公開求人も取り扱っています。
あなたのような転職希望者の適性に応じて提示してくれますし、適性に合う求人が無い場合でも、花王に対して適性に合う求人が無いか、あなたを売り込みに行ってくれることもあります。
そのため、花王のサイトや転職サイト・転職エージェントのサイト上の求人を見て、自分に合う求人が無い場合には、非公開で取り扱いが無いか、転職エージェントに尋ねてみることをおすすめします。
書類選考・面接について、花王に特化した対策を行ってもらえる。
転職エージェントは、過去に多くの転職希望者の転職を実現させているため、転職人気企業であればあるほど、その機会に多く携わっています。そのため、選考スタイルや選考プロセスについて熟知しており、ノウハウが豊富です。
どんな人なら受かって、どんな人なら落ちてしまうのか。面接でどういう質問がされ、それにどう答えれば受かり、落ちる場合は答え方がまずかったのか、答える内容自体が間違っていたのか。そのような過去実績に基づく膨大なデータを保有しています。
その根拠データやノウハウを用いて、花王の書類選考を突破するために、職務経歴書上でどんな内容をどんな風にアピールした方が良いのか、面接の段階では想定される複数の質問に対して、どう答えた方が良いのか、サポートしてもらえます。
さらに、面接担当者にはどんな傾向があるのか(結論から論理立てて話すようにしないと、60分の面接でも30分で終わってしまうなど。。)、求人情報ではまず触れられるはずのない情報も持っているため、転職サイトや企業サイトから応募するよりも圧倒的に有利に進められます。
なお、これは意外だと思いますが、このように転職エージェントは転職人気企業ほどパイプが太いため、仮に採用企業側が面接であなたを落とすと判断した場合でも、掛け合ってくれて通過させてくれることもあったりします。
基本的に、面接については終了後に転職エージェントに「面接終了しました。」と電話連絡を入れるステップがあります。その際、「おつかれさまでした。面接はいかがでした?」と面接の苦労を労ってもらえるとともに、「うまく答えられなかった質問はありましたか?」など丁寧にフォローを入れてくれます。その内容をもって、転職エージェントはあなたの代理となり、その後採用企業側にフォローを入れてくれるのです。
ただ、全ての転職エージェントがそういった対応を行ってくれるわけではありません。転職エージェントは良いところだけを選ぶようにしましょう。
年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
転職するうえで、重要なものの1つは年収でないでしょうか。 年収については、残業の有無と同様に面接で質問することは難しいと思います。
「年収〇万円以上」「年収〇万円~〇万円」という求人情報がほとんどですが、転職エージェントは、転職希望者の適性と過去の転職成功者の適正をマッチングして、「この人なら年収〇万円だろう」などとあたりをつけます。そのうえで、最終面接、もしくはその後に企業から実際の金額について転職エージェントに連絡が入ります。
その段階で、前もってあなたが事前に伝えていた金額よりも低ければ企業側と交渉してくれます。さらに、もしあなたが事前に伝えていた額と同等であった場合でも、それより高くならないか、掛け合ってくれるのです。
これは直接応募ではまず不可能なことだと思うので、転職エージェントに頼りましょう。
転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。
これまで見ていただいたとおり、会社自体の情報は事前に仕入れることができても、実際に配属される部署についての情報を仕入れることは不可能に近い、というか不可能でしょう。
一緒に働くうえで、その部署の上司・同僚のタイプや新卒中途・男女の比率、他の関連部署との力関係、会社の中での位置づけなど、事前に知っておくことに越したことはありません。転職エージェントはそういった情報も保有していますので、気になることはどんどん聞いてみましょう。
併せて、気になった会社については、いろいろ悪い口コミ情報などもネットなどで見かけることがあるでしょう。そういった口コミ情報が正しいのか、間違っているのかについても、聞いてみるのが良いでしょう。
ちゅう
そもそも自分に合った会社なのか、合う場合、受かるためにどうしたら良いか、転職エージェントを味方につけるのが効率的ですね。
リアル
7.花王への転職で、おすすめの転職エージェントは?
転職エージェントは有名な会社だけでも10社近くあります。
実際相手にする担当者との相性含め、当たり外れが多いのが実際のところです。登録や面談の手間、日ごろの電話・メール対応も考えると、どの転職エージェントと付き合うかについては、失敗は許されないと言っても過言ではありません。
花王に転職するために登録すべき転職エージェントを、以下の観点で選びました。
- 花王の求人について、取り扱い実績がある。
- 花王への転職をサポートできるノウハウを持っている。
- 花王以外の求人情報についても豊富に保有しており、そのような求人についても成功までサポートするノウハウを保有している。
これらの要素が全て当てはまる、具体的におすすめしたい転職エージェントは以下4社です。 登録自体は2~3分で済みます。無料なので費用面のリスクもありません。
|
登録すべきか |
特徴 |
リクルートエージェント |
◎ |
業界最大手。花王への転職サポート実績多数。 |
doda |
◎ |
業界2番手。花王への転職サポート実績多数。提案力に強み。 |
ビズリーチ |
〇 |
ダイレクトリクルーティングが活発で、職務経歴書が目につけば人事担当者が連絡してくる可能性あり。 |
ただ、この2社については最大手でもあり、他の転職希望者も多数抱えるため、対応スピードなどサポートに満足が行かない場合もあるかもしれません。それも踏まえ、『
ビズリーチ』も登録しておく方が良いでしょう。
ちなみに、登録完了後、転職エージェントから連絡が来るタイミングはマチマチです。早いところもあれば遅いところもあります。一方で、登録する内容については転職エージェントによる違いはほとんど無く、同じ作業の繰り返しです。
そのため、登録するエージェントが決まったら、一気にまとめて登録してしまう方が効率的です。
各社の特徴は、以下のとおりです。
リクルートエージェント|業界最大手・求人企業からの圧倒的な信頼度

若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。
業界最大手のため、花王への転職実績は多数あり、以下のメリットがあります。
- 花王への転職実績が多数あり、転職希望者へのサポートノウハウが豊富
- 花王側からの信頼も厚く、非公開求人の充実につながっている。
花王への転職に一番直結する転職エージェントと言えるでしょう。
doda|業界No.2・転職希望者に対する高い提案力

『
doda』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する業界No.2の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。 非公開求人は8万件、登録者数は370万人の規模に上ります。 拠点は全国に10カ所(※)あります。 ※東京、札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、京都、兵庫、広島、福岡
おすすめの求人を紹介してくれる段階になると、結構絞って紹介してくれます。 また、求人企業とのやりとりは担当が別なので、求人について細かい質問をした時など、その場で回答をもらえないこともあります。当然後からきちんと回答はもらえますので、聞きたいことは遠慮せずに聞いておくべきです。
転職希望者のニーズを掘り下げてくれるため、面談時間も2時間ぐらい見ておいた方が良いでしょう。
ビズリーチ|企業の採用担当者からダイレクトリクルーティングに強み
『
ビズリーチ』は、人材系ベンチャーのビズリーチが運営する転職支援サービスです。
特徴的なのは、ダイレクトリクルーティングという概念を日本にもたらした第一人者的な存在というところです。数多くの転職希望者のデータを求人企業に公開、転職エージェントなどを通さずに企業側が直接転職希望者にアプローチできる、画期的な取り組みです。この方法を取り入れる企業は拡大する一方のようです。なお、ダイレクトリクルーティングだけではなく、多数のヘッドハンターも利用するサービスのため、転職エージェントとは違う角度で求人を入手できる機会も望めるサービスです。
リアル
8.転職エージェントを上手に使いこなすには?
ここからは、実際に『
リクルートエージェント
』『
doda』『
ビズリーチ』のいずれか、もしくは全て登録完了した後の話になります。
転職エージェントの担当者から、面談の誘いについての連絡が入ります。その後面談を行うわけですが、そこからの注意点をお伝えします。
仕事観や人生設計含め、転職エージェントに対しては、本音トークを心がけましょう。
転職希望者にとって、転職は人生を賭けた勝負です。そのため、転職エージェントとは最初から本音トークを行いましょう。隠し事はもちろん遠慮して本音を伝えないと、後から「お互い時間の無駄」になってしまいます。
求人企業との面接とは違い、転職エージェントは橋渡し役の立場になるため、「どんな会社を受けたいのか、どんな会社は受けたくないのか」「どんな仕事がしたいのか、どんな仕事はやりたくないのか」この辺は遠慮なく伝えてください。
言ってしまえば、転職エージェントにとって、転職希望者は「商品」という位置付けです。そのため、転職希望者がどんな人間なのか?もちろん初対面ですから知らないわけで、それを知ることによって、提示される求人の精度が高まります。あなたにとっても、求める求人情報以外は提示されたくないと思いますので、遠慮なく最初に本音を伝えておきましょう。
また、複数の転職エージェントを利用する場合、その旨も先に伝えておきましょう。そうすることで、他の転職エージェントに勝つために、あなたへの対応優先度が上がる可能性があります。
転職エージェントから紹介された求人情報に断りを入れる際は、次につながる断り方をしましょう。
転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「うーん、この会社か、あんまりいい話聞かないな。。」とか「うーん、この会社にはすごく入りたいんだけど、この仕事はちょっとな。。」と思う時が必ず訪れるでしょう。その際は、転職エージェント側の気持ちを踏まえ、以下のように次につながる断り方をしましょう。
- 断りを入れる前に、その求人情報が自分に合うと、どの点で判断したのか聞いてみる。そのうえで、自分の希望に合わない点を伝えたうえで断りを入れる。
- その会社で働いている(働いていた)知人や友人がいて、内情を聞いている限りどうしても興味が湧かない、と伝えたうえで断りを入れる。
※「ネット上での口コミを見て興味が持てない」というのは、現実性に乏しく、あまりおすすめできません。ただ、その際はその口コミ内容を伝えたうえで、実際はどうなのか聞いてみると良いでしょう。また、転職エージェントの担当者によっては、「口コミサイトは当てにならないし、見ない方がいいですよ。」とあなたに言ってくる場合もあります。そういった担当者に当たった場合は、担当者を変更してもらうことも視野に入れたうえで興味が湧かず断りたい、と意思を表示しましょう。
逆に、以下のような断り方はやめましょう。
- 理由を伝えることなく断りを入れる。
- 最初の対面時ではなく、後日メールでの紹介があった場合、そのメールを無視して返信しない。
このような対応を行うと、その後紹介される求人がガクっと減ってしまうなど、担当者にとってのあなたの対応優先度が低くなってしまい損につながります。
転職エージェントから紹介された求人情報に興味を持った場合、その求人情報の背景を把握しましょう。
転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「お!これはぜひ受けてみたい!」という瞬間が訪れることがあるでしょう。その際は、転職エージェントに対して、あなたがその求人に興味を持っていることを伝えるとともに、併せて以下のように質問してみましょう。
- なぜ中途社員が必要なのか(例、新しいポジションか、既存社員が辞めた埋め合わせか、業績向上による人員増強か、など)
- いつ頃から募集しているのか。
- 現時点で決まっていない理由は何なのか。
- 面接に受かる人にはどんな傾向があるのか。逆に落ちる場合はどんな傾向があるのか。
このような確認を行い、得られた情報を書類選考・面接対策に反映することで、あなたの転職成功確率が高まることでしょう。
転職エージェントの担当者と合わない場合は、担当者変更を要求しましょう。
転職エージェントから求人情報の紹介が始まった後が一般的ですが、次のような場合は担当者に直接、担当者変更を依頼しましょう。
- うまく付き合おうと努力を重ねたが、人間としての相性も含め自分とは合わない。
- 見当違いの企業ばかり紹介してくる。
- 求人情報について、担当者自身が詳細把握できていない。
- メール返信等、対応がとても遅い。
転職エージェントにとっても、避けたいのはあなたが他の転職エージェントに逃げてしまうことです。そのため、その担当者に対して、思い切って担当者変更を依頼しましょう。
その際、注意点は以下のとおりです。
- (これは必須です!)これまでサポートしてもらった感謝の気持ちを伝える。
- 転職活動に慣れていないため不安が大きく、「他の担当者の意見も聞きたい」と伝える。要するに、その担当者に外れて欲しいのではなく、別の担当者の意見も聞きたいと伝える。
このように依頼すれば、悪い印象を与えることなく、スムーズな担当者変更につながるはずです。
主導権は転職エージェントではなく、あなたにあることをしっかり肝に銘じましょう。
これが一番重要なのですが、転職エージェントと面談を行い、その後コミュニケーションを続けていく中で、あなた自身の気持ちや担当者との相性によって、
「何のために転職活動をしているのか」よく分からなくなってしまう場合があります。
転職エージェントは転職のプロとして、あなたと対等の立場で接してくることが多いです。ただ、中には「どんどん応募しないといつまでも決まりませんよ。多少希望と違ったとしても、まずは受けてみましょう」など、とにかく数をこなすよう促される場合もあります。
その際、転職エージェントに振り回されることなど決して無いよう「主導権は自分にある」ということを肝に銘じましょう。「転職エージェントと上手に付き合う」というのは、「転職エージェントを上手に使いこなす」ということです。
決して高慢な態度を出してはいけませんが、「この転職希望者にはぜひ成功して欲しい!しっかり協力しよう!」と、気持ち良く仕事をしてもらうようにしましょう。担当者もあなたと同じ人間です。「最低限のビジネスマナーを守る」「約束は守る、できない約束はしない」「なるべく早めの対応を心がける」など、普段の仕事と同様の感覚で接しておけば間違いないと言えるでしょう。
ちゅう
転職エージェントはあなたの味方なので、本音で接しつつ協力してもらうためにきちんとビジネスライクに付き合えば何の問題もないってことですね。
リアル
ここまで読んでいただいた、あなたに
花王への転職について、必要な情報は全て提示しました。
転職人気企業ですが、部署によっては激務だったりと、部署単位で満足度が異なる企業という側面もあります。会社としてだけで判断するのではなく、実際どんな環境で働くのか、部署レベルまで落とし込んだ情報収集を行い、そのうえでチャレンジしてみることを強くおすすめします。
花王への転職に成功するために抽出した転職エージェント
転職が実現した後、どんな人生を描けるかが本当の勝負です。
「この会社に転職してみて、確かに大変なところもあるけど、それはある程度事前に知っていたことだ。決めたのは自分なんだから頑張って続けよう。」
そういった転職が実現できるよう、少しでも力になれましたら光栄です。
ちゅう
リアル