中途採用で、京セラに転職したい、と考えている方は多いかと思います。創業者の稲盛和夫氏は経営や哲学に関する書籍を多数出版しているため、ご存じの方も多いかもしれませんね。
このページでは、京セラへの転職について、どうしたら正確な情報を得られるか、そのうえで転職したいと思ったらどう対処すべきか、現役エージェントの知見から、京セラへの転職について触れたいと思います。
ちゅうちゅう

新卒向けの内容は省き、完全に転職者・中途入社社員に特化した内容です。読んで損はないはずです。

リアルリアル

(京セラ。うおォンうおォン。)

京セラの転職難易度は中~高程度と言えます。京セラの主力製品として半導体製造装置向け部品や半導体パッケージなどがありますが、今後、半導体市場は中長期的な拡大が見込まれており、京セラも高収益が期待できます。よって、京セラを志望する求職者は更に増えることとなり、応募倍率は高くなると予想されます。
応募倍率は高いですが中途採用には積極的であり、2023年度の中途採用比率は約42%となっています。また、30歳くらいまでの方であれば職歴に関係なく第二新卒採用に挑戦できるので、きちんと対策を立てれば十分にチャンスはあると言えます。
応募書類の作成や面接対策は、応募する企業ごとに合わせて変える必要があります。企業によって重視するポイントが異なるからです。これらの対策を個人で行うのは、なかなか大変なことですね。転職エージェントに登録すれば、キャリアアドバイザーから情報をもらいながら対策できるので、効率よく転職活動を進められます。

2.京セラへの転職についての所見まとめ

次章以降で詳細について触れますが、京セラへの転職についての所見をまとめます。

転職を考える際、押さえるべき京セラの特徴

  • 素材、部品、デバイス、機器、ネットワーク事業などをグローバル展開。
  • 創業者である稲盛氏の「京セラフィロソフィ」を重視する社風で、アメーバ経営を採用。
  • 研究開発、設計、営業、ソフトウェアエンジニア等の求人がある。
  • エンジニアを中心に幅広く募集、第二新卒も積極的に採用。
  • 労働時間は部門により差があるが、減少傾向にある。
  • 社内試験に合格すると年収が大きく上がる。

京セラへ転職するために、押さえておくべきポイント

  • 京セラフィロソフィに共感できないと居づらい会社のようなので、自分に合うかどうか見極めが重要。
  • 一般に公開されていない求人を知るためにも、転職エージェントを使うのがおすすめ。

3.京セラってどんな会社?

項目 内容
会社名 京セラ株式会社
代表者 代表取締役社長 谷本 秀夫
本社所在地 京都府京都市伏見区竹田鳥羽殿町6番地
設立 1959年4月1日
資本金 115,703百万円(2024年3月31日現在)
主な事業内容 情報通信、自動車関連、環境・エネルギー、医療・ヘルスケア市場において、素材、部品、デバイス、機器、各種サービスなどを提供。
従業員数 21,156名(2024年3月31日現在)

事業内容

京セラは、ファインセラミック技術や無線通信技術などの多様な要素技術を強みとして、幅広い事業領域でグローバル展開しています。特に以下の4市場を、注力すべき重点市場としています。
  1. 情報通信
  2. 自動車関連
  3. 環境・エネルギー
  4. 医療・ヘルスケア
また創業以来、黒字経営を継続している京セラは「アメーバ経営」を行っています。「アメーバ経営」とは京セラの創業者である稲盛和夫氏が考案した経営手法で、組織を小さな集団(アメーバ)に分け、それぞれの集団が市場に直結した独立採算制により運営を行います。

今後の事業展開

京セラは2024年~2026年の中期経営計画の中で、以下の3点を貢献領域として挙げています。
  1. 近年の産業全体における半導体不足の解消に向け、関連部品を供給する。
  2. DXの進展で需要が高まる車載/電子機器市場に部品・機器を供給する。
  3. 環境配慮製品や社会課題解決型のソリューションを供給する。
また、過去最大規模の積極投資を継続的に実施することで高成長を実現し、デジタル技術を最大限活用して収益性の向上を目指すとしています。

海外展開

ファインセラミックスなどの素材から、電子部品、デバイス、機器など幅広い事業領域でグローバル展開を行っており、海外売上高比率は約7割に達しています。今後、さらに事業領域を拡大させる為、主要事業を3つのセグメント(コアコンポーネント・電子部品・ソリューション)に集約しました。
例えば「電子部品」セグメントでは、米国・欧州に広範な販路を持つ米国の子会社AVX Corporationと京セラの電子部品事業とを統合することにより、グローバルシェアを拡大させています。

4.京セラの現役社員・元社員からの評判は?(口コミ)

京セラの口コミや内部情報について、転職口コミサイトのOpenWorkenライトハウス転職会議キャリコネを参考に紹介します。新卒入社と中途入社では当然差があることを踏まえ、中途入社した人のみの内部情報です。
項目 コメント
給与・福利厚生
  • 年功序列の給与体系。
  • 賞与は安定して出る。
  • 社内試験に合格すると年収が大きく上がる。
  • 家族手当、住宅補助、持株会などがある。
ワークライフバランス
  • 年に一度、5日間の連休取得が義務づけられている。
  • 部門による差が大きい。
  • 定時退社日が設定されている。
  • 休日に実施される社内行事がある。
社風
  • 「京セラフィロソフィ」を尊重する文化。
  • チャレンジを認める文化。
  • アメーバ経営が徹底している。
  • プロパーと中途入社者の間に隔たりがない。
成長機会・キャリア開発
  • 若手でも仕事を任される環境がある。
  • 審査を通過すれば留学できる制度がある。
  • 若手向けの勉強会・研修が充実している。
  • 製造現場はキャリア開発が難しい。
入社後のギャップ
  • 営業と技術系で、働く環境が全く異なる。
  • 社内システムが古く、紙文化が残っている。
  • 拠点によって雰囲気がガラリと変わる。
  • 思想教育的な社内研修が多い。
退職検討理由
  • 企業文化が合わなかった。
  • 転勤が多い。
  • コスト管理が厳しい。
  • 職種格差を感じたから。
ワークスタイル
  • 在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)が可能。
  • フレックスタイム制度が使える部署もある。
  • 育児・介護のための時短勤務が可能。
  • 1回3時間/年間40時間を上限に、時間休を取得できる。

給与・福利厚生

給与は大手製造業として悪くない水準であり、賞与もきちんと出ているようです。評価の高い社員は社内試験を受けることができ、合格すると基本給の上げ幅が大きくなるようです。評価については分かりにくいという声が複数ありました。賞与査定のフィードバックが基本的にないので、どこを評価されているのか曖昧なようです。
福利厚生は一通り揃っているという口コミがありました。自社製品の社内販売があり、割安で購入できるようです。

ワークライフバランス

ワークライフバランスは部署による差が大きいようですが、在宅勤務ができるようになったり、有休が以前より取りやすくなったりと、改善傾向にあるようです。年に一度の5日連続休暇は取得義務があり、海外旅行を楽しむ社員も多いようです。また、以前は強制参加だった運動会がコロナ禍でなくなり、自由参加のスポーツ大会になったという口コミがありました。

社風

創業者の稲盛和夫氏が、実体験や経験則から導き出した経営哲学「京セラフィロソフィ」を尊重する文化であるという意見が多数ありました。部署によっては朝礼で京セラフィロソフィの本を輪読する習慣があるようです。一方で、コロナ禍後にはフィロソフィの強い教育が少なくなったという口コミもありました。実際、時代にそぐわないフィロソフィについては見直そうという柔軟な考えもあるようです。

成長機会・キャリア開発

研究職で採用された場合、最先端の技術開発や研究に携わることができるのでキャリアを伸ばすことができるという意見がありました。日々勉強することがあり、しっかりやれば非常にレベルアップできる環境という声もありました。また、失敗に終わってもチャレンジした人を評価するという考えがあり、若い人にとってもチャレンジしやすい環境があるようです。

入社後のギャップ

京セラフィロソフィに共感して入社したが、実践できている人は非常に少ないという声がありました。社内研修などでフィロソフィに関する教育を受ける機会が多いようですが、実際に体現できるかどうかは別の話のようです。そのほか、想像以上に事業領域が広く日本全国に拠点があり、出張が多いという声もありました。

退職検討理由

企業文化が合わなかったという意見が多かったです。京セラはフィロソフィをかなり重視しているので、そこに共感できないと長く働くのは難しいようです。また、独立採算制のため経費には非常にシビアで、業績が悪化すると、残業規制やテーマ削減、人の再配置、出張規制などが実施されるという口コミがありました。所属事業部の採算が厳しく、本来の業務ができなくなったので退社したという声もありました。

ワークスタイル

在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)制度やフレックスタイム制度などがあるようですが、リモートワークの頻度やフレックスの使いやすさなどは、部署や業務内容によって大きく異なるようです。時短勤務はやりやすい雰囲気があり、育児・介護をしながらでも働きやすいという声がありました。1時間単位で取得できる時間休も非常に便利なようです。
ちゅうちゅう

企業理念をとても大事にしている会社のようです。共感できない場合は短期離職につながる恐れもあるので、しっかり確認しておきましょう。

リアルリアル

(考えるな。感じるんだ。)

5.京セラは、転職者に対してどんな人材を求めている?

募集職種

中途採用で募集中の職種として、研究開発、設計、営業などがあります。技術系の募集が多く管理部門の募集はありません。
また、職種を特定せずに応募する「チャレンジエントリー」があります。チャレンジエントリーの場合は職歴の有無は問われず、30歳位までの方が応募できるようになっています。

求める人材

  • 経営哲学「京セラフィロソフィ」に共感できることが重要で、基本的な倫理観や道徳観から物事を判断することが求められる。
  • チャレンジ精神があり、高い目標に向かって努力し続けられるような人材を求めている。
  • 第二新卒採用に積極的であり、経験やスキルではなく「京セラで働いてみたい」という熱意を重視している。

世界に誇れる技術をつくる、京セラのDNA。

新たな目標を立てるときはあえて自分の能力以上のものを。
人間の能力は未来に向けて成長し、進歩していく。
京セラは、能力を未来進行形でとらえ、高い目標を設定し、その目標に向かって努力することで飛躍的な成長を遂げています。
これは私たちが仕事をする上で常に意識し、行動指針としながら、日々業務に勤めている大切な考え方の1つです。

京セラの採用情報ページには、社員の方のインタビューや働く環境についての紹介が載っていますどこの部署の社員が、日頃何を考え、どのように仕事に取り組んでいるのか、人間性も含め感じることができるでしょう。あなたが興味のある事業に取り組む社員の方の意見は、書類・面接対策においても必ず目を通しておきましょう。

給料(年収)

平均年間給与:692万円(2024年3月31日現在)
平均年齢:40.0歳(2024年3月31日現在)
平均勤続年数:15.6年(2024年3月31日現在)

労働時間

平均残業時間:21~33時間/月
労務管理がしっかりしており、サービス残業できない仕組みとなっているようです。部門による差はあるようですが、ここ数年、働き方改革で残業時間の規制が厳しくなり、長時間残業や休日出勤が減ったという声もありました。職種によっては残業するのに事前承認が必要だという情報もあり、労働時間はかなり厳しく管理されていると言えそうです。
ちゅうちゅう

技術系の募集が多く、第二新卒の採用にも積極的です。残業時間は以前と比べてかなり減ってきているようです。

リアルリアル

(いいじゃないか。)

6.京セラの求人情報にはどんな傾向がある?

転職サイトを各種調べたところ、半導体設計開発、生産技術、営業、ソフトウェアエンジニア、社内SE等の求人がありました。その求人を調べると、以下の傾向があります。
  • 回路設計、営業の募集が多い。
  • コーポレート部門の求人はほとんどない。
  • 求人によって勤務地が様々である。
ただ、これはあくまで一般に公開されている求人であり、非公開の求人というものがある可能性があります。
例えば、転職エージェントのdodaの場合、非公開求人が公開求人の3倍以上の規模に上るため、doda非公開求人の方には他の技術系・事務系職種も含まれている可能性があります。
ちゅうちゅう

幅広い職種で募集があるようですが、隠れ求人の存在は気になるところです。

リアルリアル

(いわゆる裏メニューってやつか。悪くない。)

7.京セラの選考対策

京セラの選考ステップや経験者の口コミについて、転職口コミサイトのワンキャリアプラスOpenWorkを参考に紹介します。
京セラの面接では、京セラをどこまで理解できているか、社風に合うかどうかを主に見ているようです。京セラのイメージや社風、フィロソフィについての質問が多く、しっかりと企業研究を行っていないと答えにくい質問がされるようです。
京セラは、国内外の従業員に手のひらサイズで携帯できる「京セラフィロソフィ手帳」を配布するなど、企業理念をかなり大切にしています。こういった企業文化を受け入れられるかどうか、選考前によく考えた方がいいという口コミもありました。
また面接は、京セラ指定フォーマットの職務経歴書を確認する形で行われるようです。これまでの業務内容や実績が正確に伝わるよう、数値を盛り込むなどして具体的に書きましょう。

選考ステップ

京セラの選考ステップは、以下のように進みます。詳細に見ていきましょう。
  1. 応募・書類選考

  2. 適性検査

  3. 面接(1~2回)

応募・書類選考

京セラの応募方法は大まかに言って、公式サイトから直接自分で応募するか、転職サイト・転職エージェント経由で応募するか二通りの方法があります。
公式サイトからの応募もよいですが、転職エージェント経由での応募がおすすめです。公式サイトでは募集していない職種がいくつか、転職エージェントの公開求人にありました。非公開求人があることも考えると、転職エージェントに登録したほうがより多くの求人を選択肢に入れることができます。
また、京セラは第二新卒採用を積極的に行っています。特に職歴の有無やスキルは問われず、京セラに興味がある方、京セラで働いてみたいという熱い想いがある方ならば応募できます。一般に第二新卒というと、4年制大学を卒業した場合は25歳前後の方が対象となることが多いですが、京セラは30歳くらいまでを第二新卒採用の対象としています。

適性検査

適性検査はSPI(言語、非言語、性格検査)が行われているようです。実際に適性検査の結果がどこまで重視されているか分かりませんが、「入社時にSPIの点数が高かったと言われたので、それなりに重視していると思う。きちんと対策しておいた方が良い。」という口コミがありました。書籍等で一通り復習し、苦手な部分がないようにしておいた方が安心ですね。

面接(1~2回)

京セラ指定フォーマットの履歴書・職務経歴書を事前に提出し、この職務経歴書をなぞる形で面接が行われるようです。自己紹介、志望動機、経歴確認など一般的な質問が多かったという口コミがありました。
実際に以下のような質問がされたようです。
  • 京セラにどんなイメージを持っているか、社風についてどう思うか。
  • なぜ新卒の時点では応募しなかったのか。
  • 転勤は可能か、海外出張はできるか。
  • 京セラフィロソフィのどの部分に共感できるか、何を感じるか。
  • アメーバ経営について。
  • 京セラがどんな会社か知っているか。
  • 運動会や飲み会など、会社の行事等に積極的に参加できるか。
  • 入社後に何をしたいか、将来のキャリアビジョン。
  • 後輩への指導で気を付けていること。
  • 成果を出すための工夫。
海外営業の場合、面接は英語で行われるという口コミがありました。英語で受け答えができるように準備しておきましょう。他の職種でもどこまで英会話ができるか聞かれたという口コミがあったので、英語力がある方はどんどんアピールしましょう。
また、京セラをどこまで理解できているかについての質問も多いようです。京セラフィロソフィについてそれほど深く聞かれなかったという口コミも一部ありましが、京セラフィロソフィやアメーバ経営に関する質問が中心だったという口コミの方が多くありました。企業HPや稲盛氏の著書などで、企業研究をしっかり行っておきましょう。

選考の口コミ

法人営業

職務経歴書をなぞる形で面接が進んだ。

生産技術

一次面接の比重が大きく、二次面接は意思確認の要素が強いと感じた。

物流・購買

明るく前向きな人材を欲しているので、とにかくそういった内容で話した方がいい。

法人営業

アメーバ経営や京セラフィロソフィについて理解しておいた方が良い。

京セラの面接は、とても話しやすい雰囲気のようです。他社と比べて柔らかい雰囲気の中、素の自分で楽しく話せた、終始こちらが緊張しないような雰囲気作りをしてくれたなどの声がありました。気さくな形で進むようなので、気負わずに面接に臨みましょう。

8.京セラへの転職を成功させるには?

ここまで読んで、京セラへの転職意欲は高まりましたか?

京セラに転職する方法で一番おすすめしたいのは、転職エージェントの活用です。

※転職エージェントとは?
「エージェント」というのは、いわゆる「代理人」です。転職エージェントは、転職希望者と中途採用の求人を出している企業とをつなげるのが役割です。転職エージェントは、採用が成功した場合に企業から手数料がもらえるので、転職希望者からはお金をもらいません。そのため無料で利用できるサービスです。これらのサービスは、サイト上で登録をすると転職エージェントの方から面談の誘いがメールで来ます。そのうえで日程を調整してその転職エージェントの企業に訪問し、面談を行います。面談では、「具体的に転職を考えているのか」「なぜ今の会社を辞めようと思っているのか」「どういった会社に移りたいと思っているのか」というような質問があり、それに答えていくかたちになります。転職エージェントに登録する転職希望者は、「一刻も早く転職したい」という人もいれば、「特にまだ転職は考えていないが、良い求人があれば転職したい」など様々な思いを抱いています。そのため、面談で「具体的に転職を考えているのか」という質問に対して、「今は情報収集している段階です。」と答えても、まずイヤな顔はされないと思って大丈夫です。
では、京セラに転職する場合に転職エージェントを活用すべき理由ですが、以下4点です。
  • 一般には公開されていない、京セラの求人情報について入手できる可能性がある。
  • 書類選考・面接について、京セラに特化した対策を行ってもらえる。
  • 年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
  • 転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

一般には公開されていない、京セラの求人情報について入手できる可能性がある。

例えばdodaの場合、サイト上で公開されている求人の3倍以上もの非公開求人を取り扱っています。

※転職エージェントはなぜ全ての求人を公開しないのか?
転職エージェントは全ての求人を公開しない、というよりは公開できないのです。これはなぜかと言うと、企業は人ありきとよく言われますが、あくまでビジネスあってこその人と言うこともできます。要するに、既存ビジネスの強化・新規ビジネスの創出を行うために人が必要なのです。そのため、特に新規ビジネスについては、開始する前、もしくは開始して間もなくは他社にそのことを知られたくありません。中途採用の募集を行ううえでも、自社のサイトはもちろん、転職サイトにもその情報を載せたくないのです。そうすると、転職エージェントにそのような中途採用求人が集まることになります。なぜ転職エージェントなのかと言うと、転職希望者個人と対面する必要があり、情報をオープンにする必要が無いからです。ちなみに、公開されている求人と比べて、戦略的な採用という色が濃いため年収やポジションも好条件のものが多いのが一般的です。
転職エージェントの大手であればあるほど、京セラの非公開求人も取り扱っています。
あなたのような転職希望者の適性に応じて提示してくれますし、適性に合う求人が無い場合でも、京セラに対して適性に合う求人が無いか、あなたを売り込みに行ってくれることもあります。
そのため、京セラのサイトや転職サイト・転職エージェントのサイト上の求人を見て、自分に合う求人が無い場合には、非公開で取り扱いが無いか、転職エージェントに尋ねてみることをおすすめします。

書類選考・面接について、京セラに特化した対策を行ってもらえる。

転職エージェントは、過去に多くの転職希望者の転職を実現させているため、転職人気企業であればあるほど、その機会に多く携わっています。そのため、選考スタイルや選考プロセスについて熟知しており、ノウハウが豊富です。

どんな人なら受かって、どんな人なら落ちてしまうのか。面接でどういう質問がされ、それにどう答えれば受かり、落ちる場合は答え方がまずかったのか、答える内容自体が間違っていたのか。そのような過去実績に基づく膨大なデータを保有しています。
その根拠データやノウハウを用いて、京セラの書類選考を突破するために、職務経歴書上でどんな内容をどんな風にアピールした方が良いのか、面接の段階では想定される複数の質問に対して、どう答えた方が良いのか、サポートしてもらえます
さらに、面接担当者にはどんな傾向があるのか(結論から論理立てて話すようにしないと、60分の面接でも30分で終わってしまうなど。。)、求人情報ではまず触れられるはずのない情報も持っているため、転職サイトや企業サイトから応募するよりも圧倒的に有利に進められます。
なお、これは意外だと思いますが、このように転職エージェントは転職人気企業ほどパイプが太いため、仮に採用企業側が面接であなたを落とすと判断した場合でも、掛け合ってくれて通過させてくれることもあったりします
基本的に、面接については終了後に転職エージェントに「面接終了しました。」と電話連絡を入れるステップがあります。その際、「おつかれさまでした。面接はいかがでした?」と面接の苦労を労ってもらえるとともに、「うまく答えられなかった質問はありましたか?」など丁寧にフォローを入れてくれます。その内容をもって、転職エージェントはあなたの代理となり、その後採用企業側にフォローを入れてくれるのです。
ただ、全ての転職エージェントがそういった対応を行ってくれるわけではありません。転職エージェントは良いところだけを選ぶようにしましょう

年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。

転職するうえで、重要なものの1つは年収でないでしょうか。 年収については、残業の有無と同様に面接で質問することは難しいと思います。

「年収〇万円以上」「年収〇万円~〇万円」という求人情報がほとんどですが、転職エージェントは、転職希望者の適性と過去の転職成功者の適正をマッチングして、「この人なら年収〇万円だろう」などとあたりをつけます。そのうえで、最終面接、もしくはその後に企業から実際の金額について転職エージェントに連絡が入ります。
その段階で、前もってあなたが事前に伝えていた金額よりも低ければ企業側と交渉してくれます。さらに、もしあなたが事前に伝えていた額と同等であった場合でも、それより高くならないか、掛け合ってくれるのです。
これは直接応募ではまず不可能なことだと思うので、転職エージェントに頼りましょう。

転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

これまで見ていただいたとおり、会社自体の情報は事前に仕入れることができても、実際に配属される部署についての情報を仕入れることは不可能に近い、というか不可能でしょう。

一緒に働くうえで、その部署の上司・同僚のタイプや新卒中途・男女の比率、他の関連部署との力関係、会社の中での位置づけなど、事前に知っておくことに越したことはありません。転職エージェントはそういった情報も保有していますので、気になることはどんどん聞いてみましょう。
併せて、気になった会社については、いろいろ悪い口コミ情報などもネットなどで見かけることがあるでしょう。そういった口コミ情報が正しいのか、間違っているのかについても、聞いてみるのが良いでしょう。
ちゅうちゅう

そもそも自分に合った会社なのか、合う場合、受かるためにどうしたら良いか、転職エージェントを味方につけるのが効率的ですね。

リアルリアル

(う~ん、そうきたか。)

9.京セラへの転職で、おすすめの転職エージェントは?

転職エージェントは有名な会社だけでも10社近くあります。
実際相手にする担当者との相性含め、当たり外れが多いのが実際のところです。登録や面談の手間、日ごろの電話・メール対応も考えると、どの転職エージェントと付き合うかについては、失敗は許されないと言っても過言ではありません。
京セラに転職するために登録すべき転職エージェントを、以下の観点で選びました。
  • 京セラの求人について、取り扱い実績がある。
  • 京セラへの転職をサポートできるノウハウを持っている。
  • 京セラ以外の求人情報についても豊富に保有しており、そのような求人についても成功までサポートするノウハウを保有している。
これらの要素が全て当てはまる、具体的におすすめしたい転職エージェントは以下4社です。 登録自体は2~3分で済みます。無料なので費用面のリスクもありません。
登録すべきか 特徴
リクルートエージェント 業界最大手。京セラへの転職サポート実績多数。
doda 業界2番手。京セラへの転職サポート実績多数。提案力に強み。
ビズリーチ ダイレクトリクルーティングが活発で、職務経歴書が目につけば人事担当者が連絡してくる可能性あり。
特に『リクルートエージェント』『doda』の2社は登録を強くお勧めします。
ただ、この2社については最大手でもあり、他の転職希望者も多数抱えるため、対応スピードなどサポートに満足が行かない場合もあるかもしれません。それも踏まえ、『ビズリーチ』も登録しておく方が良いでしょう。
ちなみに、登録完了後、転職エージェントから連絡が来るタイミングはマチマチです。早いところもあれば遅いところもあります。一方で、登録する内容については転職エージェントによる違いはほとんど無く、同じ作業の繰り返しです。
そのため、登録するエージェントが決まったら、一気にまとめて登録してしまう方が効率的です。
各社の特徴は、以下のとおりです。

リクルートエージェント|業界最大手・求人企業からの圧倒的な信頼度

リクルートエージェント』は、リクルートが運営する業界No.1の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。
業界最大手のため、京セラへの転職実績は多数あり、以下のメリットがあります。
  • 京セラへの転職実績が多数あり、転職希望者へのサポートノウハウが豊富
  • 京セラ側からの信頼も厚く、非公開求人の充実につながっている。
京セラへの転職に一番直結する転職エージェントと言えるでしょう。
リクルートエージェント公式サイトhttps://www.r-agent.com/

doda|業界No.2・転職希望者に対する高い提案力

doda

doda』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する業界No.2の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。 非公開求人は8万件、登録者数は370万人の規模に上ります。 拠点は全国に10カ所(※)あります。 ※東京、札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、京都、兵庫、広島、福岡
おすすめの求人を紹介してくれる段階になると、結構絞って紹介してくれます。 また、求人企業とのやりとりは担当が別なので、求人について細かい質問をした時など、その場で回答をもらえないこともあります。当然後からきちんと回答はもらえますので、聞きたいことは遠慮せずに聞いておくべきです。
転職希望者のニーズを掘り下げてくれるため、面談時間も2時間ぐらい見ておいた方が良いでしょう。
doda公式サイトhttp://doda.jp/

ビズリーチ|企業の採用担当者からダイレクトリクルーティングに強み

ビズリーチ』は、人材系ベンチャーのビズリーチが運営する転職支援サービスです。
特徴的なのは、ダイレクトリクルーティングという概念を日本にもたらした第一人者的な存在というところです。数多くの転職希望者のデータを求人企業に公開、転職エージェントなどを通さずに企業側が直接転職希望者にアプローチできる、画期的な取り組みです。この方法を取り入れる企業は拡大する一方のようです。なお、ダイレクトリクルーティングだけではなく、多数のヘッドハンターも利用するサービスのため、転職エージェントとは違う角度で求人を入手できる機会も望めるサービスです。
ビズリーチ公式サイト https://www.bizreach.jp/
ちゅうちゅう

リクルートエージェント』『doda』は大手だからまずオススメってことですね。転職エージェントは何社登録してもタダですしね。そのうえで、いろんな担当者と意見交換できるわけですし。

リアルリアル

どーだ、どーなんだ。)

10.転職エージェントを上手に使いこなすには?

ここからは、実際に『リクルートエージェント』『doda』『ビズリーチ』のいずれか、もしくは全て登録完了した後の話になります。
転職エージェントの担当者から、面談の誘いについての連絡が入ります。その後面談を行うわけですが、そこからの注意点をお伝えします。

仕事観や人生設計含め、転職エージェントに対しては、本音トークを心がけましょう。

転職希望者にとって、転職は人生を賭けた勝負です。そのため、転職エージェントとは最初から本音トークを行いましょう。隠し事はもちろん遠慮して本音を伝えないと、後から「お互い時間の無駄」になってしまいます。
求人企業との面接とは違い、転職エージェントは橋渡し役の立場になるため、「どんな会社を受けたいのか、どんな会社は受けたくないのか」「どんな仕事がしたいのか、どんな仕事はやりたくないのか」この辺は遠慮なく伝えてください。
言ってしまえば、転職エージェントにとって、転職希望者は「商品」という位置付けです。そのため、転職希望者がどんな人間なのか?もちろん初対面ですから知らないわけで、それを知ることによって、提示される求人の精度が高まります。あなたにとっても、求める求人情報以外は提示されたくないと思いますので、遠慮なく最初に本音を伝えておきましょう。
また、複数の転職エージェントを利用する場合、その旨も先に伝えておきましょう。そうすることで、他の転職エージェントに勝つために、あなたへの対応優先度が上がる可能性があります。

転職エージェントから紹介された求人情報に断りを入れる際は、次につながる断り方をしましょう。

転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「うーん、この会社か、あんまりいい話聞かないな。。」とか「うーん、この会社にはすごく入りたいんだけど、この仕事はちょっとな。。」と思う時が必ず訪れるでしょう。その際は、転職エージェント側の気持ちを踏まえ、以下のように次につながる断り方をしましょう。
  • 断りを入れる前に、その求人情報が自分に合うと、どの点で判断したのか聞いてみる。そのうえで、自分の希望に合わない点を伝えたうえで断りを入れる。
  • その会社で働いている(働いていた)知人や友人がいて、内情を聞いている限りどうしても興味が湧かない、と伝えたうえで断りを入れる。
※「ネット上での口コミを見て興味が持てない」というのは、現実性に乏しく、あまりおすすめできません。ただ、その際はその口コミ内容を伝えたうえで、実際はどうなのか聞いてみると良いでしょう。また、転職エージェントの担当者によっては、「口コミサイトは当てにならないし、見ない方がいいですよ。」とあなたに言ってくる場合もあります。そういった担当者に当たった場合は、担当者を変更してもらうことも視野に入れたうえで興味が湧かず断りたい、と意思を表示しましょう。
逆に、以下のような断り方はやめましょう
  • 理由を伝えることなく断りを入れる。
  • 最初の対面時ではなく、後日メールでの紹介があった場合、そのメールを無視して返信しない。
このような対応を行うと、その後紹介される求人がガクっと減ってしまうなど、担当者にとってのあなたの対応優先度が低くなってしまい損につながります。

転職エージェントから紹介された求人情報に興味を持った場合、その求人情報の背景を把握しましょう。

転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「お!これはぜひ受けてみたい!」という瞬間が訪れることがあるでしょう。その際は、転職エージェントに対して、あなたがその求人に興味を持っていることを伝えるとともに、併せて以下のように質問してみましょう。
  • なぜ中途社員が必要なのか(例、新しいポジションか、既存社員が辞めた埋め合わせか、業績向上による人員増強か、など)
  • いつ頃から募集しているのか。
  • 現時点で決まっていない理由は何なのか。
  • 面接に受かる人にはどんな傾向があるのか。逆に落ちる場合はどんな傾向があるのか。
このような確認を行い、得られた情報を書類選考・面接対策に反映することで、あなたの転職成功確率が高まることでしょう。

転職エージェントの担当者と合わない場合は、担当者変更を要求しましょう。

転職エージェントから求人情報の紹介が始まった後が一般的ですが、次のような場合は担当者に直接、担当者変更を依頼しましょう。
  • うまく付き合おうと努力を重ねたが、人間としての相性も含め自分とは合わない。
  • 見当違いの企業ばかり紹介してくる。
  • 求人情報について、担当者自身が詳細把握できていない。
  • メール返信等、対応がとても遅い。
転職エージェントにとっても、避けたいのはあなたが他の転職エージェントに逃げてしまうことです。そのため、その担当者に対して、思い切って担当者変更を依頼しましょう。
その際、注意点は以下のとおりです。
  • (これは必須です!)これまでサポートしてもらった感謝の気持ちを伝える。
  • 転職活動に慣れていないため不安が大きく、「他の担当者の意見も聞きたい」と伝える。要するに、その担当者に外れて欲しいのではなく、別の担当者の意見も聞きたいと伝える。
このように依頼すれば、悪い印象を与えることなく、スムーズな担当者変更につながるはずです。

主導権は転職エージェントではなく、あなたにあることをしっかり肝に銘じましょう。

これが一番重要なのですが、転職エージェントと面談を行い、その後コミュニケーションを続けていく中で、あなた自身の気持ちや担当者との相性によって、「何のために転職活動をしているのか」よく分からなくなってしまう場合があります。
転職エージェントは転職のプロとして、あなたと対等の立場で接してくることが多いです。ただ、中には「どんどん応募しないといつまでも決まりませんよ。多少希望と違ったとしても、まずは受けてみましょう」など、とにかく数をこなすよう促される場合もあります。
その際、転職エージェントに振り回されることなど決して無いよう「主導権は自分にある」ということを肝に銘じましょう「転職エージェントと上手に付き合う」というのは、「転職エージェントを上手に使いこなす」ということです。
決して高慢な態度を出してはいけませんが、「この転職希望者にはぜひ成功して欲しい!しっかり協力しよう!」と、気持ち良く仕事をしてもらうようにしましょう。担当者もあなたと同じ人間です。「最低限のビジネスマナーを守る」「約束は守る、できない約束はしない」「なるべく早めの対応を心がける」など、普段の仕事と同様の感覚で接しておけば間違いないと言えるでしょう。
ちゅうちゅう

転職エージェントはあなたの味方なので、本音で接しつつ協力してもらうためにきちんとビジネスライクに付き合えば何の問題もないってことですね。

リアルリアル

(お頼み申します!)

ここまで読んでいただいた、あなたに
京セラへの転職について、必要な情報は全て提示しました。
転職人気企業ですが、部署によっては激務だったりと、部署単位で満足度が異なる企業という側面もあります。会社としてだけで判断するのではなく、実際どんな環境で働くのか、部署レベルまで落とし込んだ情報収集を行い、そのうえでチャレンジしてみることを強くおすすめします。
京セラへの転職に成功するために抽出した転職エージェント
転職が実現した後、どんな人生を描けるかが本当の勝負です。
「この会社に転職してみて、確かに大変なところもあるけど、それはある程度事前に知っていたことだ。決めたのは自分なんだから頑張って続けよう。」
そういった転職が実現できるよう、少しでも力になれましたら光栄です。
ちゅうちゅう

京セラの攻略がんばりましょう!

リアルリアル

(ごちそうさまでした!)