中途採用で、資生堂に転職したい、と考えている方は多いかと思います。日本を代表する化粧品会社として、知らない人はいませんね。
このページでは、資生堂への転職について、どうしたら正確な情報を得られるか、そのうえで転職したいと思ったらどう対処すべきか、現役エージェントの知見から、資生堂への転職について触れたいと思います。
ちゅうちゅう

新卒向けの内容は省き、完全に転職者・中途入社社員に特化した内容です。読んで損はないはずです。

リアルリアル

(資生堂。うおォンうおォン。)

資生堂の転職難易度は極めて高いと言えます。dodaの「業種別転職人気企業ランキング2023」においても2位にランクインするなど、転職者に非常に人気のある企業で、その知名度の高さからいっても応募人数はかなりの数になると予想されます。
資生堂のような大手人気企業は新卒採用がメインとなっており、以前から中途採用はかなりの狭き門です。経験豊富でハイスキル、即戦力となるような人材を、必要が生じた時に採用するという傾向があります。ただ近年では、専門性を持ったグローバル人材を積極的に中途採用する動きがあります。
また、総合職のうち「研究開発」と「Supply Chain」は就労経験5年未満であれば新卒枠で挑戦できるので、これらの職種に興味がある第二新卒の方は新卒枠を目指した方が入りやすいと思われます。

2.資生堂への転職についての所見まとめ

次章以降で詳細について触れますが、資生堂への転職についての所見をまとめます。

転職を考える際、押さえるべき資生堂の特徴

  • 化粧品業界において、国内トップシェアを誇る企業。
  • 穏やかな社風で、女性にとって働きやすい会社。
  • 出産や育児などへの会社の対応が手厚い。
  • 幅広い職種で募集があり、グローバルスタッフの募集もある。
  • グローバル化を急速に推進しており、中級以上の英語力が必要な求人も多い。
  • 残業時間は部署により差がある。
  • 年収における賞与の割合が大きいが、近年、基本給の改善傾向が見られる。

資生堂へ転職するために、押さえておくべきポイント

  • 華やかなイメージを持たれがちだが、社内向けの地道な仕事も多いので注意が必要。
  • 一般に公開されていない求人を知るためにも、転職エージェントを使うのがおすすめ。

3.資生堂ってどんな会社?

項目 内容
会社名 株式会社資生堂
代表者 代表取締役 会長 兼 CEO 魚谷 雅彦
本社所在地 東京都中央区銀座7-5-5
設立 1927年(昭和2年)
資本金 645億円
主な事業内容 化粧品、フレグランスなどの化粧品事業が中心。他に、資生堂パーラーを通じたレストラン事業、ザ・ギンザを通じた小売事業、医科向け化粧品の製造・販売などのフロンティアサイエンス事業などを展開。
従業員数 33,414名(2022年12月31日現在)

事業内容

資生堂はスキンケア、メイクアップ、フレグランスなどの「化粧品」を中心として、「レストラン事業」「教育・保育事業」など幅広く展開しています。
事業の要である「化粧品」では、プレステージ領域(デパートや化粧品専門店などでカウンセリングを通じて販売している高価格帯化粧品やフレグランス)を優先して強化しています。また、中国をはじめとするアジア地域では、日本発のブランドであるELIXIR、ANESSA、d programを集中育成しています。
その他、「資生堂パーラー」などのレストラン事業、「ヘア」「エステ」「ブライダル」のトータルビューティーで美をかなえる美容室事業、事業所内保育所の運営サポートを行う保育事業、美容人材を育成する教育活動や学校法人との連携活動などを行っています。

今後の事業展開

2023年から2025年の3ヵ年を中心に取り組む中期経営戦略「SHIFT 2025 and Beyond」を策定し、「守り」から「攻め」に転じる躍動的な事業展開を目指すとしています。
具体的には、
  • スキンビューティーカンパニーとしての基盤を構築し、収益性とキャッシュフロー重視の戦略へと転換を図る。
  • パーソナルな体験価値を向上させるビジネスモデル展開や、インドでのブランド展開の拡大など、多角的な事業展開を進める。
  • ブランド強化の為、2023年から25年まで3ヵ年累計で1,000億円超を追加投資する。
  • イノベーション加速のため、売上高比率の3%を研究開発費として投資。
などが挙げられています。

海外展開

資生堂は約120の国や地域に事業展開しており、海外での売上を年々伸ばしています。現在の海外売上高比率は5割を超え、国内の同業者と比較すると圧倒的な数字を誇っていると言えます。
2015年、アジアパシフィック地域におけるマーケティングを強化する目的でシンガポールに地域本社を設立し、日本、中国、アジア、米州、欧州、トラベルリテールの6つのセクションにおいてマネジメント体制を確立しました。このような地域本社体制を敷くことにより、円滑なグローバル進出を実現しています。また、近年ではインドでのブランド展開を拡大し、さらなる成長を見込んでいます。

4.資生堂の現役社員・元社員からの評判は?(口コミ)

資生堂の口コミや内部情報について、転職口コミサイトのOpenWorkenライトハウス転職会議キャリコネを参考に紹介します。新卒入社と中途入社では当然差があることを踏まえ、中途入社した人のみの内部情報です。
項目 コメント
給与・福利厚生
  • 年3回の賞与の割合が大きい。
  • 基本給は低めだが、近年改善傾向にある。
  • 年功序列の給与体系だが、営業は売り上げに応じたインセンティブがある。
  • 子育て世代や女性に優しい福利厚生。
ワークライフバランス
  • 連続休暇取得が推奨されている。
  • 在宅勤務ができるようになったため残業は減った。
  • マネージャー以上は休暇を取得しにくい。
  • 部署により調整のしやすさにばらつきがある。
社風
  • 体育会系の雰囲気はなく、風通しの良い社風。
  • 自社愛の強い社員が多い。
  • 歴史があり、文化を重んじる社風。
  • 企業理念をとても大切にしている。
成長機会・キャリア開発
  • 英語化、本社内の多様化が進んでいる。
  • 若いうちから責任のある仕事を任され、やりがいがある。
  • 女性のキャリアアップに前向き。
  • あらゆる分野の一流の人々と接する機会があり、視野が広がった。
入社後のギャップ
  • 英語化を含め、外資系のような会社になっている。
  • 過去のノウハウが整理されていない。
  • キャリア開発速度は速くない。
  • 化粧品が好きなだけでは務まらなかった。
退職検討理由
  • 社内調整的な仕事が大半を占めるようになった為。
  • 自分の裁量が大きく色々なことができるところで働きたいと思った。
  • 女性が優遇されすぎている。
  • 全国転勤し続けなければいけないことに疲れた。
ワークスタイル
  • 部署により差がある。
  • 社内会議は原則Web会議とする。
  • 在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)を基本とする。
  • フレックスタイム制度がある。

給与・福利厚生

夏と冬に基本賞与、春に決算賞与があるようです。年収における賞与の比率が高い為、会社の業績や個人の評価が落ちると年収に大きく響くようです。ただ近年では、この賞与比率が補正されてきているという情報もありました。管理職になると年収は上がるが、各種手当てがほぼ無くなり、年棒制となるようです。
福利厚生については、住宅手当、家族手当、交通費出張費手当などがあり大変満足している、出産や育児などへの会社の対応が手厚く女性にとって優しい会社であるという意見が数多くみられました。

ワークライフバランス

以前は有給休暇が取りにくい、残業申請をしにくいなどの雰囲気があったが、近年は改善され、他社と比較してもワークライフバランスは非常に良いと思うという意見がありました。また、連続休暇取得が推奨されており、有休5日間に2回の土日を繋げた、計9日間の休暇を取得することができるという情報がありました。結果を出すことが前提ではありますが、在宅勤務やフレックス制度も整っており、自分次第で仕事とプライベートとのバランスを調整できるという意見も複数ありました。

社風

女性にとって非常に働きやすい会社であるようです。管理職としてチームをマネジメントしている女性も多数おり、学閥学歴よりも現場での実力、コミュニケーション能力、行動力が重視されるという意見がありました。育児休業を取って、子育てしながら仕事を続けている勤続年数の長い女性も多いようです。
他に、旧来の企業文化から外資系の風土への過渡期であるという意見がありました。

成長機会・キャリア開発

各地域に拠点がある為、グローバルなキャリア開発が可能であるようです。本社には日本人以外の人材も増えており、海外ビジネスに触れる機会は多いという意見もありました。
特に女性のキャリアアップにはかなり前向きな会社であるという意見がありました。

入社後のギャップ

世間一般として華やかなイメージを持たれがちであるが、営業職に関して言えば非常に地道で泥臭い仕事であるという意見がいくつかありました。また、海外とのやり取りはダイナミックに行えたが、国内や同一部署内の調整や様々な駆け引きは一般的な日本企業以上のものがあり、コツコツとした仕事が多いという声もありました。

退職検討理由

女性にとって働きやすい会社である反面、男性社員から見ると女性が優遇されすぎていると感じることもあるようです。また、社風や企業文化が合わないという意見がありました。グローバル企業として変わっていく途中ではありますが、大企業ゆえの保守的な部分がまだ残っているようです。
他に、自ら会社を立ち上げるため、待遇のよさや居心地のよさを捨てて退職したというポジティブな理由もありました。

ワークスタイル

資生堂は2020年2月末より、在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)を基本とする働き方にシフトしています。2020年6月からは、工場生産や店頭販売を除く国内グループ会社の全社員を対象に、多様な働き方を取り入れています。
新型コロナの流行以降、リモートとオフィスワークを自分で組み合わせる等、さらに働き方の自由度が高まっているという口コミがありました。
ちゅうちゅう

出産や育児などへの対応が手厚く、女性にとって大変働きやすい会社のようです。また、グローバル化を急速に推し進めているようなので、英語が得意な方や海外でのビジネスに興味のある方に向いている会社かもしれません。

リアルリアル

(考えるな。感じるんだ。)

5.資生堂は、転職者に対してどんな人材を求めている?

募集職種

中途採用で募集中の職種は、ITストラテジスト、商品開発、マーケティング、デジタルマーケティング、コーポレートスタッフ、研究開発職、会計など多岐にわたっています。現時点では幅広い職種で募集しているようです。
エリクシール・アネッサ EC戦略ABMやプリオールブランドのマーケティングポジションなど、ブランド別の募集もあります。

求める人材

資生堂はグループすべての社員の心構えとして、” TRUST 8”を策定しています。

THINK BIG

広い視野から、大局を捉えて、物事を考えよう/クリエイティビティを発揮して、新しい価値を作り出そう

TAKE RISKS

リスクを恐れず挑戦しよう/Try & Error & Tryを実践しよう

HANDS ON

現場にある真実を理解し、意思決定しよう/自らが動き、汗をかき、手を動かそう

COLLABORATE

組織の壁を取り払おう/1人ひとりの異なる強みを活かし、協力し合おう

BE OPEN

本音を語ろう/“バッドニュース”も安心して共有できるチームになろう

ACT WITH INTEGRITY

いかなる時も、誠実で謙虚な心構えで行動しよう

BE ACCOUNTABLE

目標達成にコミットしよう/最後まで責任を持ち、やりきろう

APPLAUD SUCCESS

仲間の成功を喜び、皆でたたえ合うカルチャーを作ろう』

このメッセージから
  • 広い視野を持ち、大局を捉えて物事を考えられる人材
  • リスクを恐れず挑戦できる人材
  • 現場にある真実を理解し、自ら動き、汗をかき、手を動かせる人材
  • 多様な価値観や文化的背景を認め合い、イノベーションを創出することができる人材
を求めていると考えられます。
資生堂は、2018年10月より社内の公用語を英語としています。「世界で勝てる日本発のグローバルビューティーカンパニー」の実現を目指していることから、日本の価値観を大切にしつつ、グローバル目線でビジネスを考えられる方に向いている会社だと思われます。
また、資生堂の採用情報ページには社員の方のインタビューやキャリアパスなどが詳しく載っており、転職へのヒントを与えてくれると思います。社員インタビューは、学歴や文理、職種、働き方を選んで検索できるようになっています。どこの部署の社員が、日頃何を考え、どのように仕事に取り組んでいるのか、人間性も含め感じることができるでしょう。あなたが興味のある事業に取り組む社員の方の意見は、書類・面接対策においても必ず目を通しておきましょう。

給料(年収)

平均年間給与:717万円(2023年現在)
平均年齢:39.0歳(2023年現在)
平均勤続年数:11.9年(2023年現在)

労働時間

平均残業時間:14~26.6時間/月
部署や上司による違いがかなりあるようです。残業時間はあまりなく働きやすいという意見が多い中、休みの日もメールが飛び交うといった声もありました。グローバル化が進んでいる為、日本時間に関係なく仕事をする必要があるポジションもあるようです。ただ、かつては相当な残業をしていた部署も働き方改革により見直しがされてきたという意見もありました。
ちゅうちゅう

幅広い職種で募集があるようですが、英語でのコミュニケーションスキルが求められるものが多いようです。また、広い視野を持ち、リスクを恐れず挑戦できる人材を求めているようですね。

リアルリアル

(いいじゃないか。)

6.資生堂の求人情報にはどんな傾向がある?

転職サイトを各種調べたところ関連会社の求人は多くありましたが、資生堂本社の求人はほとんどありませんでした。そこで同社のサイトに掲載されている求人を調べると、以下の傾向があります。
  • ブランド推進、商品企画、マーケティング、会計、多くの職種で募集がある。
  • 中級から上級の英語力が必須で、流暢レベルと強調されている求人もある。
  • 職種により、細かな必要業務経験・資質が提示されている。
英語力を求められる求人が多いです。中級レベルでもTOEIC L/R 800点以上が望ましいと記載がある求人もありました。また、職種ごとに求める資質が明記してあり、採用に当たって明確な基準が各々あるようです。
ただ、これはあくまで一般に公開されている求人であり、非公開の求人というものがある可能性があります。
例えば、転職エージェントのdodaの場合、非公開求人が公開求人の3倍以上の規模に上るため、doda非公開求人の方には他の技術系・事務系職種も含まれている可能性があります。
ちゅうちゅう

幅広い職種で募集があるようですが、隠れ求人の存在は気になるところです。

リアルリアル

(いわゆる裏メニューってやつか。悪くない。)

7.資生堂の選考対策

資生堂の選考ステップや経験者の口コミについて、転職口コミサイトのワンキャリアプラスOpenWorkを参考に紹介します。
資生堂の面接では、志望動機やこれまでの業務経験、化粧品業界について等を聞かれることが多く、状況設定型の質問や特殊な質問をされることは少ないようです。業務経験を深掘りし、それがどのように活かせるか話せるようにしておきましょう。
また、中途採用に関して、人事と現場が「どんな経験・スキルのある人をどれくらいのレイヤーで採用したいのか」をすり合わせ、詳細な人材要件を作っています。募集ポジションによって具体的な人物像を明確に持っているので、何が必要とされているのか見極めることが重要です。

選考ステップ

資生堂の選考ステップは、以下のように進みます。詳細に見ていきましょう。
  1. 応募・書類選考

  2. 1次面接~2次面接

  3. 最終面接

応募・書類選考

資生堂に応募するには、大まかに3つの方法があります。
  • 公式サイトから直接自分で応募する。
  • 転職エージェント経由で応募、またはスカウトを待つ。
  • 既に資生堂で働いている友人・知人に紹介してもらう。
公式サイトからの応募はかなり難易度が高いと言えます。人気企業ゆえに応募書類の数も相当なものになるでしょうから、第一関門である書類選考突破の可能性は低いと考えた方が良いです。
資生堂の採用は、2016年度までは人材紹介会社経由が大半を占めていましたが、その後、スカウト型サービスを含めた企業から直接アプローチする採用の割合が年々増えています。このことから、自分で公式サイト経由で応募するよりも、ビズリーチリクルートダイレクトスカウトのようなスカウト型サービスを持つハイクラス向けの転職サービスに登録して、オファーを待つのが最も確実と言えます。 リファラル採用も活発に行っており、増加傾向にあります。

1次面接~2次面接

自社オフィスで30分~1時間程度の面接が行われるようです。
具体的には、
  • 過去の職務内容について、具体例を交えて説明。
  • スキルのない人と一緒に仕事をする場合、調和出来るかどうか。
  • 業務経験、使用するプログラミング言語、他部門と仕事をした際のエピソード、挫折経験など。
のように、一般的な質問が多いようです。業務経験のエピソードをいくつか用意し、入社した際にはそれらの経験を活かしてどのように活躍できるのか話せるようにしておきましょう。
また、化粧品業界特有の商習慣や業界知識を頭に入れておく必要があります。資生堂では業界関連やグローバル化についての質問をされる可能性が高いので、しっかり対策しておきましょう。

最終面接

最終選考も、これまでの面接で聞かれたような質問が多いようです。今後の業界について意見はあるか、入社したらどんな貢献ができるか、会社に入ったらどんなことをしたいか等を聞かれたという口コミがありました。
他には、仕事を進める上で困難なことがあった場合どのように解決していったか等、具体的なエピソードを多く聞かれるようです。これまでの業務経験を整理し、自分の能力を客観的に把握する必要がありますが、自分を客観視するのは難しいことですね。こういう時こそ転職エージェントを利用しましょう。新たな発見があるかもしれません。

選考の口コミ

リサーチ・データ分析

中期経営計画や決算書を読み、会社の方向性を捉えておく。過去の業務経験の棚卸しとアピールポイントを整理する。

プロジェクトマネージャー

選考ポジションへの理解が必要かと思います。ポジションによって場所の雰囲気などが大分違うので、予め把握しておくと進みやすいかと思います。 

データサイエンティスト

面接がカジュアルなので、自然体で臨むほうが良いと思います。

データサイエンティスト

Openworksなどで社風を調べておくこと、会社サイトで中期計画や財務諸表を読むこと、職務経験をわかりやすく相手に伝えることが重要です。

資生堂の面接は圧迫的な面接ではなく、和やか雰囲気の中で行われるようです。話もよく聞いてくれるようなので、リラックスして臨みましょう。
また、資生堂は「HR SUCCESS SUMMIT アワード2020」を受賞しています。これは「ビズリーチ」、「HRMOS(ハーモス)採用」の利用企業のなかから、企業成長のために人事・採用を変革し先進的な取り組みを行った企業に贈られるものです。このように資生堂は積極的な採用活動を行っているので、中途入社できるチャンスもあると言えるでしょう。

8.資生堂への転職を成功させるには?

ここまで読んで、資生堂への転職意欲は高まりましたか?

資生堂に転職する方法で一番おすすめしたいのは、転職エージェントの活用です。

※転職エージェントとは?
「エージェント」というのは、いわゆる「代理人」です。転職エージェントは、転職希望者と中途採用の求人を出している企業とをつなげるのが役割です。転職エージェントは、採用が成功した場合に企業から手数料がもらえるので、転職希望者からはお金をもらいません。そのため無料で利用できるサービスです。これらのサービスは、サイト上で登録をすると転職エージェントの方から面談の誘いがメールで来ます。そのうえで日程を調整してその転職エージェントの企業に訪問し、面談を行います。面談では、「具体的に転職を考えているのか」「なぜ今の会社を辞めようと思っているのか」「どういった会社に移りたいと思っているのか」というような質問があり、それに答えていくかたちになります。転職エージェントに登録する転職希望者は、「一刻も早く転職したい」という人もいれば、「特にまだ転職は考えていないが、良い求人があれば転職したい」など様々な思いを抱いています。そのため、面談で「具体的に転職を考えているのか」という質問に対して、「今は情報収集している段階です。」と答えても、まずイヤな顔はされないと思って大丈夫です。
では、資生堂に転職する場合に転職エージェントを活用すべき理由ですが、以下4点です。
  • 一般には公開されていない、資生堂の求人情報について入手できる可能性がある。
  • 書類選考・面接について、資生堂に特化した対策を行ってもらえる。
  • 年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
  • 転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

一般には公開されていない、資生堂の求人情報について入手できる可能性がある。

例えばdodaの場合、サイト上で公開されている求人の3倍以上もの非公開求人を取り扱っています。

※転職エージェントはなぜ全ての求人を公開しないのか?
転職エージェントは全ての求人を公開しない、というよりは公開できないのです。これはなぜかと言うと、企業は人ありきとよく言われますが、あくまでビジネスあってこその人と言うこともできます。要するに、既存ビジネスの強化・新規ビジネスの創出を行うために人が必要なのです。そのため、特に新規ビジネスについては、開始する前、もしくは開始して間もなくは他社にそのことを知られたくありません。中途採用の募集を行ううえでも、自社のサイトはもちろん、転職サイトにもその情報を載せたくないのです。そうすると、転職エージェントにそのような中途採用求人が集まることになります。なぜ転職エージェントなのかと言うと、転職希望者個人と対面する必要があり、情報をオープンにする必要が無いからです。ちなみに、公開されている求人と比べて、戦略的な採用という色が濃いため年収やポジションも好条件のものが多いのが一般的です。
転職エージェントの大手であればあるほど、資生堂の非公開求人も取り扱っています。
あなたのような転職希望者の適性に応じて提示してくれますし、適性に合う求人が無い場合でも、資生堂に対して適性に合う求人が無いか、あなたを売り込みに行ってくれることもあります。
そのため、資生堂のサイトや転職サイト・転職エージェントのサイト上の求人を見て、自分に合う求人が無い場合には、非公開で取り扱いが無いか、転職エージェントに尋ねてみることをおすすめします。

書類選考・面接について、資生堂に特化した対策を行ってもらえる。

転職エージェントは、過去に多くの転職希望者の転職を実現させているため、転職人気企業であればあるほど、その機会に多く携わっています。そのため、選考スタイルや選考プロセスについて熟知しており、ノウハウが豊富です。

どんな人なら受かって、どんな人なら落ちてしまうのか。面接でどういう質問がされ、それにどう答えれば受かり、落ちる場合は答え方がまずかったのか、答える内容自体が間違っていたのか。そのような過去実績に基づく膨大なデータを保有しています。
その根拠データやノウハウを用いて、資生堂の書類選考を突破するために、職務経歴書上でどんな内容をどんな風にアピールした方が良いのか、面接の段階では想定される複数の質問に対して、どう答えた方が良いのか、サポートしてもらえます
さらに、面接担当者にはどんな傾向があるのか(結論から論理立てて話すようにしないと、60分の面接でも30分で終わってしまうなど。。)、求人情報ではまず触れられるはずのない情報も持っているため、転職サイトや企業サイトから応募するよりも圧倒的に有利に進められます。
なお、これは意外だと思いますが、このように転職エージェントは転職人気企業ほどパイプが太いため、仮に採用企業側が面接であなたを落とすと判断した場合でも、掛け合ってくれて通過させてくれることもあったりします
基本的に、面接については終了後に転職エージェントに「面接終了しました。」と電話連絡を入れるステップがあります。その際、「おつかれさまでした。面接はいかがでした?」と面接の苦労を労ってもらえるとともに、「うまく答えられなかった質問はありましたか?」など丁寧にフォローを入れてくれます。その内容をもって、転職エージェントはあなたの代理となり、その後採用企業側にフォローを入れてくれるのです。
ただ、全ての転職エージェントがそういった対応を行ってくれるわけではありません。転職エージェントは良いところだけを選ぶようにしましょう

年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。

転職するうえで、重要なものの1つは年収でないでしょうか。 年収については、残業の有無と同様に面接で質問することは難しいと思います。

「年収〇万円以上」「年収〇万円~〇万円」という求人情報がほとんどですが、転職エージェントは、転職希望者の適性と過去の転職成功者の適正をマッチングして、「この人なら年収〇万円だろう」などとあたりをつけます。そのうえで、最終面接、もしくはその後に企業から実際の金額について転職エージェントに連絡が入ります。
その段階で、前もってあなたが事前に伝えていた金額よりも低ければ企業側と交渉してくれます。さらに、もしあなたが事前に伝えていた額と同等であった場合でも、それより高くならないか、掛け合ってくれるのです。
これは直接応募ではまず不可能なことだと思うので、転職エージェントに頼りましょう。

転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

これまで見ていただいたとおり、会社自体の情報は事前に仕入れることができても、実際に配属される部署についての情報を仕入れることは不可能に近い、というか不可能でしょう。

一緒に働くうえで、その部署の上司・同僚のタイプや新卒中途・男女の比率、他の関連部署との力関係、会社の中での位置づけなど、事前に知っておくことに越したことはありません。転職エージェントはそういった情報も保有していますので、気になることはどんどん聞いてみましょう。
併せて、気になった会社については、いろいろ悪い口コミ情報などもネットなどで見かけることがあるでしょう。そういった口コミ情報が正しいのか、間違っているのかについても、聞いてみるのが良いでしょう。
ちゅうちゅう

そもそも自分に合った会社なのか、合う場合、受かるためにどうしたら良いか、転職エージェントを味方につけるのが効率的ですね。

リアルリアル

(う~ん、そうきたか。)

9.資生堂への転職で、おすすめの転職エージェントは?

転職エージェントは有名な会社だけでも10社近くあります。
実際相手にする担当者との相性含め、当たり外れが多いのが実際のところです。登録や面談の手間、日ごろの電話・メール対応も考えると、どの転職エージェントと付き合うかについては、失敗は許されないと言っても過言ではありません。
資生堂に転職するために登録すべき転職エージェントを、以下の観点で選びました。
  • 資生堂の求人について、取り扱い実績がある。
  • 資生堂への転職をサポートできるノウハウを持っている。
  • 資生堂以外の求人情報についても豊富に保有しており、そのような求人についても成功までサポートするノウハウを保有している。
これらの要素が全て当てはまる、具体的におすすめしたい転職エージェントは以下3社です。 登録自体は2~3分で済みます。無料なので費用面のリスクもありません。
登録すべきか 特徴
リクルートエージェント 業界最大手。資生堂への転職サポート実績多数。
doda 業界2番手。資生堂への転職サポート実績多数。提案力に強み。
ビズリーチ ダイレクトリクルーティングが活発で、職務経歴書が目につけば人事担当者が連絡してくる可能性あり。
特に『リクルートエージェント』『doda』の2社は登録を強くお勧めします。
ただ、この2社については最大手でもあり、他の転職希望者も多数抱えるため、対応スピードなどサポートに満足が行かない場合もあるかもしれません。それも踏まえ、『ビズリーチ』も登録しておく方が良いでしょう。
ちなみに、登録完了後、転職エージェントから連絡が来るタイミングはマチマチです。早いところもあれば遅いところもあります。一方で、登録する内容については転職エージェントによる違いはほとんど無く、同じ作業の繰り返しです。
そのため、登録するエージェントが決まったら、一気にまとめて登録してしまう方が効率的です。
各社の特徴は、以下のとおりです。

リクルートエージェント|業界最大手・求人企業からの圧倒的な信頼度

リクルートエージェント』は、リクルートが運営する業界No.1の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。
業界最大手のため、資生堂への転職実績は多数あり、以下のメリットがあります。
  • 資生堂への転職実績が多数あり、転職希望者へのサポートノウハウが豊富
  • 資生堂側からの信頼も厚く、非公開求人の充実につながっている。
資生堂への転職に一番直結する転職エージェントと言えるでしょう。
リクルートエージェント公式サイトhttps://www.r-agent.com/

doda|業界No.2・転職希望者に対する高い提案力

doda

doda』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する業界No.2の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。 非公開求人は8万件、登録者数は370万人の規模に上ります。 拠点は全国に10カ所(※)あります。 ※東京、札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、京都、兵庫、広島、福岡
おすすめの求人を紹介してくれる段階になると、結構絞って紹介してくれます。 また、求人企業とのやりとりは担当が別なので、求人について細かい質問をした時など、その場で回答をもらえないこともあります。当然後からきちんと回答はもらえますので、聞きたいことは遠慮せずに聞いておくべきです。
転職希望者のニーズを掘り下げてくれるため、面談時間も2時間ぐらい見ておいた方が良いでしょう。
doda公式サイトhttp://doda.jp/

ビズリーチ|企業の採用担当者からダイレクトリクルーティングに強み

ビズリーチ』は、人材系ベンチャーのビズリーチが運営する転職支援サービスです。
特徴的なのは、ダイレクトリクルーティングという概念を日本にもたらした第一人者的な存在というところです。数多くの転職希望者のデータを求人企業に公開、転職エージェントなどを通さずに企業側が直接転職希望者にアプローチできる、画期的な取り組みです。この方法を取り入れる企業は拡大する一方のようです。なお、ダイレクトリクルーティングだけではなく、多数のヘッドハンターも利用するサービスのため、転職エージェントとは違う角度で求人を入手できる機会も望めるサービスです。
ビズリーチ公式サイト https://www.bizreach.jp/
ちゅうちゅう

リクルートエージェント』『doda』は大手だからまずオススメってことですね。転職エージェントは何社登録してもタダですしね。そのうえで、いろんな担当者と意見交換できるわけですし。

リアルリアル

どーだ、どーなんだ。)

10.転職エージェントを上手に使いこなすには?

ここからは、実際に『リクルートエージェント』『doda』『ビズリーチ』のいずれか、もしくは全て登録完了した後の話になります。
転職エージェントの担当者から、面談の誘いについての連絡が入ります。その後面談を行うわけですが、そこからの注意点をお伝えします。

仕事観や人生設計含め、転職エージェントに対しては、本音トークを心がけましょう。

転職希望者にとって、転職は人生を賭けた勝負です。そのため、転職エージェントとは最初から本音トークを行いましょう。隠し事はもちろん遠慮して本音を伝えないと、後から「お互い時間の無駄」になってしまいます。
求人企業との面接とは違い、転職エージェントは橋渡し役の立場になるため、「どんな会社を受けたいのか、どんな会社は受けたくないのか」「どんな仕事がしたいのか、どんな仕事はやりたくないのか」この辺は遠慮なく伝えてください。
言ってしまえば、転職エージェントにとって、転職希望者は「商品」という位置付けです。そのため、転職希望者がどんな人間なのか?もちろん初対面ですから知らないわけで、それを知ることによって、提示される求人の精度が高まります。あなたにとっても、求める求人情報以外は提示されたくないと思いますので、遠慮なく最初に本音を伝えておきましょう。
また、複数の転職エージェントを利用する場合、その旨も先に伝えておきましょう。そうすることで、他の転職エージェントに勝つために、あなたへの対応優先度が上がる可能性があります。

転職エージェントから紹介された求人情報に断りを入れる際は、次につながる断り方をしましょう。

転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「うーん、この会社か、あんまりいい話聞かないな。。」とか「うーん、この会社にはすごく入りたいんだけど、この仕事はちょっとな。。」と思う時が必ず訪れるでしょう。その際は、転職エージェント側の気持ちを踏まえ、以下のように次につながる断り方をしましょう。
  • 断りを入れる前に、その求人情報が自分に合うと、どの点で判断したのか聞いてみる。そのうえで、自分の希望に合わない点を伝えたうえで断りを入れる。
  • その会社で働いている(働いていた)知人や友人がいて、内情を聞いている限りどうしても興味が湧かない、と伝えたうえで断りを入れる。
※「ネット上での口コミを見て興味が持てない」というのは、現実性に乏しく、あまりおすすめできません。ただ、その際はその口コミ内容を伝えたうえで、実際はどうなのか聞いてみると良いでしょう。また、転職エージェントの担当者によっては、「口コミサイトは当てにならないし、見ない方がいいですよ。」とあなたに言ってくる場合もあります。そういった担当者に当たった場合は、担当者を変更してもらうことも視野に入れたうえで興味が湧かず断りたい、と意思を表示しましょう。
逆に、以下のような断り方はやめましょう
  • 理由を伝えることなく断りを入れる。
  • 最初の対面時ではなく、後日メールでの紹介があった場合、そのメールを無視して返信しない。
このような対応を行うと、その後紹介される求人がガクっと減ってしまうなど、担当者にとってのあなたの対応優先度が低くなってしまい損につながります。

転職エージェントから紹介された求人情報に興味を持った場合、その求人情報の背景を把握しましょう。

転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「お!これはぜひ受けてみたい!」という瞬間が訪れることがあるでしょう。その際は、転職エージェントに対して、あなたがその求人に興味を持っていることを伝えるとともに、併せて以下のように質問してみましょう。
  • なぜ中途社員が必要なのか(例、新しいポジションか、既存社員が辞めた埋め合わせか、業績向上による人員増強か、など)
  • いつ頃から募集しているのか。
  • 現時点で決まっていない理由は何なのか。
  • 面接に受かる人にはどんな傾向があるのか。逆に落ちる場合はどんな傾向があるのか。
このような確認を行い、得られた情報を書類選考・面接対策に反映することで、あなたの転職成功確率が高まることでしょう。

転職エージェントの担当者と合わない場合は、担当者変更を要求しましょう。

転職エージェントから求人情報の紹介が始まった後が一般的ですが、次のような場合は担当者に直接、担当者変更を依頼しましょう。
  • うまく付き合おうと努力を重ねたが、人間としての相性も含め自分とは合わない。
  • 見当違いの企業ばかり紹介してくる。
  • 求人情報について、担当者自身が詳細把握できていない。
  • メール返信等、対応がとても遅い。
転職エージェントにとっても、避けたいのはあなたが他の転職エージェントに逃げてしまうことです。そのため、その担当者に対して、思い切って担当者変更を依頼しましょう。
その際、注意点は以下のとおりです。
  • (これは必須です!)これまでサポートしてもらった感謝の気持ちを伝える。
  • 転職活動に慣れていないため不安が大きく、「他の担当者の意見も聞きたい」と伝える。要するに、その担当者に外れて欲しいのではなく、別の担当者の意見も聞きたいと伝える。
このように依頼すれば、悪い印象を与えることなく、スムーズな担当者変更につながるはずです。

主導権は転職エージェントではなく、あなたにあることをしっかり肝に銘じましょう。

これが一番重要なのですが、転職エージェントと面談を行い、その後コミュニケーションを続けていく中で、あなた自身の気持ちや担当者との相性によって、「何のために転職活動をしているのか」よく分からなくなってしまう場合があります。
転職エージェントは転職のプロとして、あなたと対等の立場で接してくることが多いです。ただ、中には「どんどん応募しないといつまでも決まりませんよ。多少希望と違ったとしても、まずは受けてみましょう」など、とにかく数をこなすよう促される場合もあります。
その際、転職エージェントに振り回されることなど決して無いよう「主導権は自分にある」ということを肝に銘じましょう「転職エージェントと上手に付き合う」というのは、「転職エージェントを上手に使いこなす」ということです。
決して高慢な態度を出してはいけませんが、「この転職希望者にはぜひ成功して欲しい!しっかり協力しよう!」と、気持ち良く仕事をしてもらうようにしましょう。担当者もあなたと同じ人間です。「最低限のビジネスマナーを守る」「約束は守る、できない約束はしない」「なるべく早めの対応を心がける」など、普段の仕事と同様の感覚で接しておけば間違いないと言えるでしょう。
ちゅうちゅう

転職エージェントはあなたの味方なので、本音で接しつつ協力してもらうためにきちんとビジネスライクに付き合えば何の問題もないってことですね。

リアルリアル

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資生堂への転職について、必要な情報は全て提示しました。
転職人気企業ですが、部署によっては激務だったりと、部署単位で満足度が異なる企業という側面もあります。会社としてだけで判断するのではなく、実際どんな環境で働くのか、部署レベルまで落とし込んだ情報収集を行い、そのうえでチャレンジしてみることを強くおすすめします。
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ちゅうちゅう

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リアルリアル

(ごちそうさまでした!)