

味の素に転職したい方向けの記事です。ちょっと長いですが、読んで損はないはずです。

(味の素。うおォンうおォン。)
1.味の素への転職についての所見まとめ
次章以降で詳細について触れますが、味の素への転職についての所見をまとめます。
転職を考える際、押さえるべき味の素の特徴
- うま味調味料「味の素」に代表される食品事業、動物栄養などのアミノサイエンス事業を展開する世界有数のアミノ酸メーカー。
- 安定感があり、穏やかな社風。
- 福利厚生は一通り揃っており、住宅手当、社宅手当などがある。
- 経理、税務関連の求人があるが、求人数は少ない。
- ビジネスレベル(中級程度)の英語力が問われる。
- 社外オフィス制度、スーパーフレックス制度などがあり、ワークライフバランスを取りやすい。
- 食品業界の中ではトップクラスの給与。
味の素へ転職するために、押さえておくべきポイント
- M&A投資を積極的に行うなどグローバル展開を推し進めているため、海外でのビジネスに興味がない場合は注意が必要。
- 一般に公開されていない求人を知るためにも、転職エージェントを使うのがおすすめ。
2.味の素ってどんな会社?
項目 | 内容 |
---|---|
会社名 | 味の素株式会社 |
代表者 | 代表取締役 社長最高経営責任者 西井 孝明 |
本社所在地 | 東京都中央区京橋一丁目15番1号 |
設立 | 1925年12月17日 |
資本金 | 79,863百万円 (2018年3月31日現在) |
主な事業内容 | 国内外で「食品事業」、「アミノサイエンス事業」を柱とした幅広い事業を展開。 |
従業員数 | 単体:3,464名 連結:34,452名(2018年3月31日現在) |
事業内容
1908年、池田菊苗博士が湯豆腐の昆布だしから「うま味」(グルタミン酸というアミノ酸の一種)を発見したことから、味の素の歴史が始まりました。味の素の代表的な商品は、社名そのものである、うま味調味料の「味の素」です。台所に常備している方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、世界一のアミノ酸メーカーとして高品質アミノ酸の独創的な製法・利用法の開発を通じて事業領域を拡大しており、食品事業、ライフサポート事業、ヘルスケア事業などを展開しています。ライフサポート事業の強みは世界最大の動物栄養グローバルネットワークであり、飼料のアミノ酸バランスを整えることで土壌・水質の負荷を低減する動物栄養事業などを行っています。
今後の事業展開
味の素は今後、動物栄養事業において、コモディティ素材生産を外部化しスペシャリティへの転換を加速するとしています。具体的には、リジン、スレオニン、トリプトファンなどのアミノ酸の自社生産を大幅に削減し、生産設備をスペシャリティ製品へ転換します。スペシャリティ製品には、アミノ酸で乳牛の栄養を改善するリジン製剤などがあります。さらに今後は高機能配合品だけではなく、ICTを活用した診断型ソリューションビジネスに取り組み、個体として価値の高い乳牛や豚を対象としたソリューションビジネスへシフトしていく考えです。
海外展開
味の素の主力事業は食品ですが、食品事業の中で海外比率は5割以上を占めています。味の素は戦略的M&A投資を積極的に行っており、海外で食品事業を重点的に展開する新興5カ国でのポートフォリオ強化や、欧州での拠点作りを推し進めています。既に北米では、味の素ウィンザー社の事業基盤をベースに冷凍食品事業を拡大しており、2017年にはフランスのラベリ・テレトル・スージェレ社を買収しました。これにより、フランスにおける冷凍食品事業基盤を拡充し、コンシューマー食品事業を一層強化し成長を加速するとしています。
3.味の素は、転職者に対してどんな人材を求めている?
募集職種
現在のところ、中途採用の募集は行っていないようです。不定期で採用活動を実施しているとのことなので、今後中途採用に関する情報が出てくるかもしれません。
求める人材
味の素には、グループ共通の価値観、仕事をする上での基本的な考え方、姿勢として「味の素グループWay」というものがあります。
『新しい価値の創造 Create New value
開拓者精神 Pioneer Spirit
社会への貢献 Social Contribution
人を大切にする Value People』
引用元: 味の素採用情報ページ
このメッセージから
- 豊かな発想と継続的革新で新たな価値を創造できる人材
- 現場レベルの粘り強い知恵と努力の積み重ねにより、新市場に挑戦し続ける人材
- 謙虚で誠実な態度をもって、社会的な価値の最大化を目指せる人材
を求めていると考えられます。
さらに、味の素は食品事業の海外展開を重点的に行っているため、海外でのビジネスに興味のある方、英語力に自信のある方に向いているかもしれません。また、味の素の採用情報ページには、社員インタビューや仕事紹介、キャリアモデルなどが載っています。どこの部署の社員が、日頃何を考え、どのように仕事に取り組んでいるのか、人間性も含め感じることができるでしょう。あなたが興味のある事業に取り組む社員の方の意見は、書類・面接対策においても必ず目を通しておきましょう。その他、事業紹介や社会解決ストーリーなどが載っており、具体的な仕事のイメージが掴めるかもしれません。
給料(年収)
平均年齢:43.1歳(2019年5月現在)
平均勤続年数:18.3年(2017年現在)
労働時間
会社を挙げて残業時間を減らすように取り組んでいるため、残業時間は短いようです。毎週水曜日をノー残業デーと定めたり、2017年4月からは「午前8時15分始業、午後4時30分終業」の「1日7時間15分勤務」を導入したりと、本格的に労働時間を減らす取り組みを行っています。また、フレックスや在宅勤務、社外オフィス制度などを活用し、柔軟な働き方が出来るという意見もありました。スーパーフレックス制であり、5:00〜22:00の間であれば自由に勤務することができるのも魅力のようです。

新たな価値を創造し、謙虚で誠実な態度をもって社会への貢献を考えられる人材を求めているようですね。現時点では、中途採用の募集は行っていないようなので注意が必要です。

(いいじゃないか。)
4.味の素の求人情報にはどんな傾向がある?
転職サイトを各種調べたところ、経理、税務関連の求人がありました。その求人を調べると、以下の傾向があります。
- 公開されている求人は少ない。
- ビジネスレベルの英語力が必要。
- M&A関連の実務経験があると歓迎される。
現在公開されている募集の必須条件は、大卒以上、中級程度の英語力となっています。将来的には、他部署・海外を含む関係会社等への異動の可能性があるようです。味の素は積極的に海外進出を行っているため、海外で働きたい方、英語を使って仕事をしたい方、M&A関連の知識・経験がある方に向いているかもしれません。
ただ、これはあくまで一般に公開されている求人であり、非公開の求人というものがある可能性があります。
例えば、転職エージェントのdodaの場合、非公開求人が公開求人の3倍以上の規模に上るため、
dodaの非公開求人の方には他の技術系・事務系職種も含まれている可能性があります。

現在公開されている求人は少ないようですが、隠れ求人の存在は気になるところです。

(いわゆる裏メニューってやつか。悪くない。)
5.味の素の現役社員・元社員からの評判は?(口コミ)※コロナ対策も更新中
口コミや内部情報を以下にまとめました。新卒入社と中途入社では当然差があることを踏まえ、中途入社した人のみの内部情報です。
項目 | コメント |
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給与・福利厚生 |
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ワークライフバランス |
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社風 |
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成長機会・キャリア開発 |
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入社後のギャップ |
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退職検討理由 |
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コロナ(感染症)対策 |
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給与・福利厚生
給与水準は食品会社の中ではトップクラスであり、ほぼ満足している方が多いようでした。年齢給と実力給で年次昇給が決まり、役職によって実力給は上限があるようです。課長職相当まではある程度年功序列で昇格する傾向にあるとの声もありました。また、海外駐在すると若手のうちから同世代より遥かに多くの給与がもらえるという意見がありました。味の素は働き方改革を全面に押し出している会社であり、残業時間を厳しく管理されるようになってきているので、残業代で稼ごうと思わない方がいいかもしれないという意見も見られました。
福利厚生については、一般的な制度は整っており、特に不満はないという意見がいくつかありました。単身の場合は寮、世帯持ちの場合は家賃7割ほどの住宅手当もしくは社宅手当があるようです。ただ、東京では住宅手当はなく、会社から離れた寮や社宅に入らなければならないという情報があったので、注意が必要かもしれません。
ワークライフバランス
勤務時間、有休取得率どちらの観点からも不満はなく、ワークライフバランスは非常に取りやすいという意見が多数を占めました。現在の社長の方針により、ここ数年で労働環境は劇的に変化したようです。働き方改革によって様々な制度がどんどん増えており、外部レンタルオフィス、フレックスタイム、在宅勤務などを使えば、隙間時間を有効活用して働く事が可能であり、5時~22時まで好きな時間に自由に働くことができるという意見もありました。子供のお迎え、銀行、病院などのプライベートイベントも組みやすく、自分自身のスキルアップや、趣味の為に使える時間は十分あるという声もありました。ただ一方で、部署によっては年中忙しく残業時間にも限りがあるため、家に持ち帰って仕事をしている方もいらっしゃるということなので、部署による差があると思われます。
社風
基本的には穏やかで働きやすい雰囲気であり、社員への面倒見はよく、のびのびと働ける会社のようです。その反面、社内での競争意識は低くモチベーションの低い社員もいるという意見もありました。以前は昔ながらの日本の大企業感があったようですが、現在の社長に変わってからは急速に改革を進めており、数年以内に大きくグローバル化が進むと思うという声もありました。一方で、良くも悪くも閉鎖的、国内食品業界という狭い世界の揺るぎない王者であると感じている方もいらっしゃるようです。営業に関しては、社内の飲み会が多く体育会系気質であるという口コミもいくつかありました。また、会社に対する愛情の強い人が多いという意見もありました。
成長機会・キャリア開発
外部セミナー参加等も含めて、上司の裁量でスキル開発のための投資は惜しまず援助してくれるとのことですが、自分自身でキャリア計画を立てる必要があるようです。異動を望む場合は自分で動くのが基本であり、自分で情報収集かつ希望異動先のキーパーソンに引っ張ってもらわないと、希望部署に異動するのは難しいようです。また、極端に悪い評価をされることは少ないため、それなりの評価で満足できるような保守的な社員にとってはいい環境であるが、バリバリ仕事をして仕事に見合った評価を受けたい野心的な社員にとっては物足りない環境であるかもしれないという意見がありました。一方で、成長志向があり成果と態度で示していく人にはどんどんチャレンジングな仕事が与えられるため、自立心のある社員はやりがいが感じられるという意見もありましたので、成長できるかどうかは自分次第のようです。
入社後のギャップ
想像以上にグローバル展開が加速しており、海外で働く気がないのであれば向いていないかもしれないという意見がありました。同様に、思った以上に海外への販売に力を入れていると感じるという意見が複数ありました。反面、営業部門はグローバル企業とは感じられず閉鎖的であるという声もありましたので、部署によりグローバル化の速度にバラツキがあるのかもしれません。入社後のギャップは特になく、長く働きたいのならば非常におすすめの会社であるという意見もありました。
退職検討理由
長く勤めたかったが、家庭の事情などにより退職したという意見がいくつかありました。実際、味の素が公表している2017年度の離職率は1.2%となっており、大変低い値です。他には、自身の専門性に特化したキャリア形成になっており、ゼネラリストとしてのキャリア形成は望めないと感じたからという意見がありました。研究職の方で、ガムシャラに成果を追求してもあまり評価されず、人との協調性をより重視され、その結果成果が出なくても問題とならないことに不満を感じたという方もいらっしゃいました。また、新卒で取った人間を長期的に育成しようとする考えのため、20代で短期間に成長したいと考えている人には向かないという意見もありました。
コロナ(感染症)対策
味の素は、企業活動の最優先事項として「従業員およびその家族の安全確保」を挙げています。本社・営業・研究部門の従業員の約9割を在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)とし、生産現場でのソーシャルディスタンス確保、公共交通機関の使用低減などを心がけています。
以前より、自宅やサテライトオフィスの他、セキュリティが確保され集中して勤務できる場所であれば、どこでも勤務できるテレワーク制度「どこでもオフィス」を導入しているため、新型コロナ流行後も混乱なくテレワークに移行できていると思われます。

給与は業界の中でもトップクラスであり、ワークライフバランスも大変取りやすい会社のようです。穏やかで働きやすい雰囲気の会社であり、長く勤める方が多いようです。

(考えるな。感じるんだ。)
6.味の素への転職を成功させるには?
味の素に転職する方法で一番おすすめしたいのは、転職エージェントの活用です。
- 一般には公開されていない、味の素の求人情報について入手できる可能性がある。
- 書類選考・面接について、味の素に特化した対策を行ってもらえる。
- 年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
- 転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。
一般には公開されていない、味の素の求人情報について入手できる可能性がある。
例えばdodaの場合、サイト上で公開されている求人の3倍以上もの非公開求人を取り扱っています。
書類選考・面接について、味の素に特化した対策を行ってもらえる。
転職エージェントは、過去に多くの転職希望者の転職を実現させているため、転職人気企業であればあるほど、その機会に多く携わっています。そのため、選考スタイルや選考プロセスについて熟知しており、ノウハウが豊富です。
年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
転職するうえで、重要なものの1つは年収でないでしょうか。 年収については、残業の有無と同様に面接で質問することは難しいと思います。
転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。
これまで見ていただいたとおり、会社自体の情報は事前に仕入れることができても、実際に配属される部署についての情報を仕入れることは不可能に近い、というか不可能でしょう。

そもそも自分に合った会社なのか、合う場合、受かるためにどうしたら良いか、転職エージェントを味方につけるのが効率的ですね。

(う~ん、そうきたか。)
7.味の素への転職で、おすすめの転職エージェントは?
- 味の素の求人について、取り扱い実績がある。
- 味の素への転職をサポートできるノウハウを持っている。
- 味の素以外の求人情報についても豊富に保有しており、そのような求人についても成功までサポートするノウハウを保有している。
登録すべきか | 特徴 | |
---|---|---|
リクルートエージェント | ◎ | 業界最大手。味の素への転職サポート実績多数。 |
doda | ◎ | 業界2番手。味の素への転職サポート実績多数。提案力に強み。 |
パソナキャリア | 〇 | もともとパソナとして派遣の方で取引実績があり、独特な非公開求人を持っていたりする。 |

リクルートエージェント|業界最大手・求人企業からの圧倒的な信頼度
- 味の素への転職実績が多数あり、転職希望者へのサポートノウハウが豊富
- 味の素側からの信頼も厚く、非公開求人の充実につながっている。
doda|業界No.2・転職希望者に対する高い提案力
パソナキャリア|ここでしか取り扱っていないのでは、という独自の求人に強み


『リクルートエージェント』『
doda』は大手だからまずオススメってことですね。転職エージェントは何社登録してもタダですしね。そのうえで、いろんな担当者と意見交換できるわけですし。

(どーだ、どーなんだ。)
8.転職エージェントを上手に使いこなすには?

仕事観や人生設計含め、転職エージェントに対しては、本音トークを心がけましょう。
転職希望者にとって、転職は人生を賭けた勝負です。そのため、転職エージェントとは最初から本音トークを行いましょう。隠し事はもちろん遠慮して本音を伝えないと、後から「お互い時間の無駄」になってしまいます。転職エージェントから紹介された求人情報に断りを入れる際は、次につながる断り方をしましょう。
転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「うーん、この会社か、あんまりいい話聞かないな。。」とか「うーん、この会社にはすごく入りたいんだけど、この仕事はちょっとな。。」と思う時が必ず訪れるでしょう。その際は、転職エージェント側の気持ちを踏まえ、以下のように次につながる断り方をしましょう。- 断りを入れる前に、その求人情報が自分に合うと、どの点で判断したのか聞いてみる。そのうえで、自分の希望に合わない点を伝えたうえで断りを入れる。
- その会社で働いている(働いていた)知人や友人がいて、内情を聞いている限りどうしても興味が湧かない、と伝えたうえで断りを入れる。
- 理由を伝えることなく断りを入れる。
- 最初の対面時ではなく、後日メールでの紹介があった場合、そのメールを無視して返信しない。
転職エージェントから紹介された求人情報に興味を持った場合、その求人情報の背景を把握しましょう。
転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「お!これはぜひ受けてみたい!」という瞬間が訪れることがあるでしょう。その際は、転職エージェントに対して、あなたがその求人に興味を持っていることを伝えるとともに、併せて以下のように質問してみましょう。- なぜ中途社員が必要なのか(例、新しいポジションか、既存社員が辞めた埋め合わせか、業績向上による人員増強か、など)
- いつ頃から募集しているのか。
- 現時点で決まっていない理由は何なのか。
- 面接に受かる人にはどんな傾向があるのか。逆に落ちる場合はどんな傾向があるのか。
転職エージェントの担当者と合わない場合は、担当者変更を要求しましょう。
転職エージェントから求人情報の紹介が始まった後が一般的ですが、次のような場合は担当者に直接、担当者変更を依頼しましょう。- うまく付き合おうと努力を重ねたが、人間としての相性も含め自分とは合わない。
- 見当違いの企業ばかり紹介してくる。
- 求人情報について、担当者自身が詳細把握できていない。
- メール返信等、対応がとても遅い。
- (これは必須です!)これまでサポートしてもらった感謝の気持ちを伝える。
- 転職活動に慣れていないため不安が大きく、「他の担当者の意見も聞きたい」と伝える。要するに、その担当者に外れて欲しいのではなく、別の担当者の意見も聞きたいと伝える。
主導権は転職エージェントではなく、あなたにあることをしっかり肝に銘じましょう。
これが一番重要なのですが、転職エージェントと面談を行い、その後コミュニケーションを続けていく中で、あなた自身の気持ちや担当者との相性によって、「何のために転職活動をしているのか」よく分からなくなってしまう場合があります。
転職エージェントはあなたの味方なので、本音で接しつつ協力してもらうためにきちんとビジネスライクに付き合えば何の問題もないってことですね。

(お頼み申します!)

味の素の攻略がんばりましょう!

(ごちそうさまでした!)