中途採用で、日立製作所に転職したい、と考えている方は多いかと思います。家電はじめ、日本を代表する電機メーカーとして知らない人はいませんね。
このページでは、日立製作所への転職について、どうしたら正確な情報を得られるか、そのうえで転職したいと思ったらどう対処すべきか、現役エージェントの知見から、日立製作所への転職について触れたいと思います。
ちゅうちゅう

新卒向けの内容は省き、完全に転職者・中途入社社員に特化した内容です。読んで損はないはずです。

リアルリアル

(日立製作所。うおォンうおォン。)

日立製作所の転職難易度は高いと言えます。世界的に有名な企業であることから人気も高く、中途採用者に求められるレベルも高いです。研究開発職は大学院以上の学歴が必要で、ACLレベルの国際会議への論文投稿経験が歓迎条件となっている求人もあります。SEも3~5年以上の実務経験や英語力を必要とされるものが多いです。
ただ、日立製作所は中途採用をかなり積極的に行っています。2023年度の経験者採用計画人員は600名、2022年度の中途採用比率は48%となっており、非常に多くの経験者を採用しようとしていることが分かります。2024年1月現在、dodaでは500件を超える求人があり、応募資格が厳しいものも確かに多いですが、業種未経験OKや学歴不問の求人もあります。
職歴が浅い方や転職経験がない方は、これだけ多くの求人票を見るのもかなり大変だと思いますので、転職エージェントに登録してサポートしてもうことをおすすめします。

2.日立製作所への転職についての所見まとめ

次章以降で詳細について触れますが、日立製作所への転職についての所見をまとめます。

転職を考える際、押さえるべき日立製作所の特徴

  • 社会インフラをはじめ、グローバルに幅広く事業展開を行う総合電機メーカー。
  • 穏やかで慎重な社風。
  • 子育て支援金、住宅補助、引っ越し補助など充実した福利厚生。
  • 研究開発、営業、エンジニア、設計など様々な職種で募集がある。
  • 全体の求人数が多く、ポジション単位での募集となっている。
  • 残業時間は部署によってかなり差があり、SEは多い傾向にある。
  • 裁量労働制の場合は、基本給の約3割が固定で加算される。

日立製作所へ転職するために、押さえておくべきポイント

  • 事業領域は広いが、事業部を跨ぐ異動は少ないようなので、入社前にキャリアプランを明確にする必要がある。
  • 一般に公開されていない求人を知るためにも、転職エージェントを使うのがおすすめ。

3.日立製作所ってどんな会社?

項目 内容
会社名 株式会社 日立製作所
代表者 取締役 代表執行役 執行役社長兼CEO 小島 啓二
本社所在地 東京都千代田区丸の内一丁目6番6号
設立 大正9年(1920年)2月1日
資本金 462,817百万円(2023年3月末現在)
主な事業内容 家電、重電、情報・通信システム、高機能材料、オートモティブシステムなどを手掛ける総合電機産業メーカー。
従業員数 単体:28,672名 連結:322,525名(2023年3月末現在)

事業内容

日立製作所は、社会インフラをはじめ幅広い分野の事業をグローバルに展開しており、以下の4つの事業体制を取っています。
  1. デジタルシステム&サービス
  2. グリーンエナジー&モビリティ
  3. コネクティブインダストリーズ
  4. 日立Astemo(オートモーティブシステム事業)
主力事業は、生活に必要不可欠な社会インフラを高度なIT・デジタルシステムで提供するフロントビジネスや、クライアントの業務のDX化をソリューションやサービスでサポートするITサービスなどです。家電・空調機器などのプロダクト事業や、昇降機をはじめとしたビル整備の提供なども売上収益が多く、重要な事業となっています。

今後の事業展開

今後の事業展開において、成長の中核を担うのは「Lumada」事業です。「Lumada」とは日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション/サービス/テクノロジーの総称で、クライアントのデジタルイノベーションを加速させ、課題解決に導きます。2024年度には「Lumada」事業で全社利益の3分の1を占めるようになるとしています。その他、コネクティブインダストリーズ事業では、北米を注力領域としてグローバル成長を続けるとしています。

海外展開

日立は100を超える国と地域で事業展開しており、海外売上高比率は59%となっています(2022年3月期)。グローバルな大型M&Aを通じて獲得した顧客フットプリントを中心に、各地域でさらに事業を拡大するとしています。2021年には約1兆円で、IoTシステム開発に強みを持つITベンダー、米GlobalLogicを買収しました。これにより、「Lumada」事業のグローバル展開を加速させていくとしています。

4.日立製作所の現役社員・元社員からの評判は?(口コミ)

日立製作所の口コミや内部情報について、転職口コミサイトのOpenWorkenライトハウス転職会議キャリコネを参考に紹介します。新卒入社と中途入社では当然差があることを踏まえ、中途入社した人のみの内部情報です。
項目 コメント
給与・福利厚生
  • 賞与は年二回で、6カ月分程度出る。
  • 裁量労働制が適用されると残業ではなく成果給になる。
  • 30歳位で年収700~800万円。
  • 子育て支援金、住宅補助、引っ越し補助など福利厚生は充実。
ワークライフバランス
  • 有休は取りやすく、長期休暇も取れる。
  • フレックス、在宅勤務は浸透している。
  • 部署による差が大きい。
  • 働き方改革により、以前よりバランスを調整しやすい。
社風
  • コンプライアンス意識が高い。
  • チャレンジはあまりせず、慎重な社風。
  • 全体的にはまじめで保守的。
  • 愛社精神の強い人が多い。
成長機会・キャリア開発
  • 海外志向が強ければ、海外赴任、海外出張の機会は結構ある。
  • 専門技術や知識を深められる。
  • 若いうちから仕事をどんどん任される。
  • IT分野ではトップクラスのキャリアを積める。
入社後のギャップ
  • 事務処理でアナログな部分が多い。
  • 思ったより年功序列感がある。
  • 若いうちから裁量権が与えられる。
  • 他部署と交流が少ない。
退職検討理由
  • 残業時間が非常に多い。
  • 何をするにも承認などで時間がかかり、スピード感がない。
  • もっと厳しい環境で自分の力を試したい。
  • 裁量のある仕事がしたかったから。
ワークスタイル
  • 在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)を推奨。
  • フルフレックスタイム制度がある。
  • 時短勤務や中抜け勤務もあり、柔軟な働き方が可能。
  • 主任になると裁量労働制になる。

給与・福利厚生

飛び抜けて高い給与ではないけれど、メーカーの中では恵まれているという意見がありました。評価は優劣が付きにくく、極端に低くなければ昇給があるようです。裁量労働制が適用されると、手当として基本給の3割程度が加算されるので、残業の多い部署でなければ得であるという意見がありました。
福利厚生はかなり充実しており、住宅補助が大きいという声が多くありました。独身者は30歳まで、既婚者は40歳まで家賃補助が出るようです。その他にも色々と福利厚生があり、入院時には独自の給付制度があって助かったという口コミもありました。

ワークライフバランス

所属部署や担当プロジェクト、職種により大きな差があるようです。リモートワークなどの働き方改革により、ワークライフバランスは取りやすくなっているという意見がある一方で、業務量が多く残業せざるを得ない、繁忙期は土日出勤があるなどの声もありました。基幹系システム(24時間365日ノンストップの場合もあり)の夜間休日のシステム保守など、職種の性質上ワ-クライフバランスは期待できないこともあるようです。

社風

日立語(社内特有の敬称表記ルールなど)に代表されるような社内独特のルールがあり、物事を進めるのに時間がかかるという意見がありました。企業文化は非常に真面目で堅実、冒険はあまり歓迎されない雰囲気があるようです。ただ、会社が大きいので部署によって差があり、挑戦的な姿勢を持つ部署もあるようです。その他、社内向けの資料作成が多い、会議が多いなどの声もありました。

成長機会・キャリア開発

専門性が身に付くスタイルのようです。常に成長を求められる環境であり、挑戦意欲があればいくらでも業務の幅を広げることができたという意見もありました。社内研修や教育プログラムが整っており、インハウスの教育機関もあるようです。特に20代への教育が手厚く、人材育成にお金をかけている印象という口コミもありました。専門的な高い知識を有する人材が多数所属している為、本人のやる気があればトップレベルの知識を学ぶことも可能なようです。

入社後のギャップ

入社後のギャップはないという意見や、若手に裁量権がない、若いうちから大きな仕事を任せられる、昔ながらの会社だった、自由度の高い会社だったなど、意見にバラツキが見られました。組織が大きい分、部署によってイメージが異なることがあるのかもしれません。その他、ニュースで報じられるような最先端の開発をしている部署もあれば、汎用系の開発といった昔ながらの技術に取り組む部署もあり、必ずしも先進的な経験が積めるわけではないという声もありました。

退職検討理由

組織が大きすぎて個人の力を感じられないという理由がいくつかありました。自身の仕事がどのように社会に貢献しているのかを感じにくい、自分の力ではなく会社の力で仕事をしている感じがしてつまらないという意見がありました。長時間労働が嫌で退職を検討した方も多いようです。部署やプロジェクトによっては残業がかなりあるようなので注意が必要です。

ワークスタイル

コロナ禍以降、在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)メインでの働き方が増えたようです。フルリモートの部署もあるようで、制度としてかなり浸透しているという口コミが複数ありました。自分の都合に合わせて時短勤務やフレックス勤務も可能で、非常に働きやすいという声もありました。また、独自のサテライトオフィス「Biz Terrace(ビステラス)」や「@Terrace(アットテラス)」があり、社外のサテライトオフィスサービス「ZXY(ジザイ)」の利用も可能です。
ちゅうちゅう

真面目で堅実な社風のようです。大企業らしく、福利厚生はとても充実しているようなので安心ですね。

リアルリアル

(考えるな。感じるんだ。)

5.日立製作所は、転職者に対してどんな人材を求めている?

募集職種

中途採用で募集中の職種は、研究開発、営業、エンジニア、設計、財務・経理、コンサルタントなど多岐にわたっています。現時点では幅広い職種で募集しているようです。
求人数はかなり多く、どの職種も万遍なく募集している印象ですが、特にデジタルシステム領域の求人が多いようです。ポジション単位の募集で、勤務地は様々となっています。

求める人材

日立製作所の採用ページには、以下のような採用メッセージが記されています。

時代は変わる。社会も変わる。それでも日立には、創業以来変わらず大切にしてきた理念があります。

「社会に貢献する」

日立で働くすべての人に受け維がれるこのDNA。理想と現実が対峙する現場で社会のために本当に成すべきことを考えたとき、ゆずれないものは人それぞれです。~中略~人も、会社も、損得より善悪を尊びながら、ゆずれないものを胸に前へと進んでいく。そんな日立だからこそ、必ず社会に貢献できる。日立が誇る仲間たちは、今この瞬間もそう信じて挑み続けています。

このメッセージから
  • 社会貢献に意義を見出せる人材
  • 他人の意見を尊重しつつ、共通の目標に向かって一致協力できる人材
  • 未知の領域に独創的に取り組もうとする人材
を求めていると考えられます。
そして日立は、デジタル技術とデータを活用して顧客のビジネス創出を支える「Lumada」事業を今後さらに拡大していく予定です。この「Lumada」事業を牽引していけるような専門性のある人材を必要としています。
日立製作所の採用情報ページは転職者インタビューやプロジェクト事例、研究開発に関するコンテンツが充実しています。どこの部署の社員が、日頃何を考え、どのように仕事に取り組んでいるのか、人間性も含め感じることができるでしょう。あなたが興味のある事業に取り組む社員の方の意見は、書類・面接対策においても必ず目を通しておきましょう。

給料(年収)

平均年間給与:916万円(2023年3月31日現在)
平均年齢:42.9歳(2023年3月31日現在)
平均勤続年数:19.3年(2023年3月31日現在)

労働時間

平均残業時間:33~37時間/月
部署によって残業時間にかなり違いがあるようです。SE職で顧客先に常駐する場合は、顧客やプロジェクト状況に左右されることがほとんどで、自分で労働時間をコントロールすることは難しいという意見がありました。PCがログ管理されており、残業時間や休日出勤は減ってきているようですが、部署によってはまだまだ残業が多いようなので注意が必要です。
ちゅうちゅう

多くの職種で募集があるようです。また、「Lumada」事業を牽引できるようなIT人材を求めているようですね。

リアルリアル

(いいじゃないか。)

6.日立製作所の求人情報にはどんな傾向がある?

転職サイトを各種調べたところ、営業、事業企画、人事、エンジニア、コンサルタントなど様々な職種の求人がありました。その求人を調べると、以下の傾向があります。
  • 求人数が非常に多く、種類も豊富にある。
  • 業種未経験歓迎の求人もある。
  • システムエンジニア、ITコンサルタントの求人が特に多くある。
ただ、これはあくまで一般に公開されている求人であり、非公開の求人というものがある可能性があります。
例えば、転職エージェントのdodaの場合、非公開求人が公開求人の3倍以上の規模に上るため、doda非公開求人の方には他の技術系・事務系職種も含まれている可能性があります。
ちゅうちゅう

多くの職種で募集があるようですが、隠れ求人の存在は気になるところです。

リアルリアル

(いわゆる裏メニューってやつか。悪くない。)

7.日立製作所の選考対策

日立製作所の選考ステップや経験者の口コミについて、転職口コミサイトのワンキャリアプラスOpenWorkを参考に紹介します。
日立製作所の面接では、志望動機や職務経歴などオーソドックスな質問をされるようです。その返答に対して「なぜ」を繰り返し、深掘りしていくタイプの面接のようです。ロジカルに答えられなかった時は質問を重ねられ、しっかりと回答するよう促されたという口コミもありました。
変わったことは聞かれないようなので、転職理由、志望動機、職歴の3つについて論理的・具体的に答えられるようしっかり準備しておくと良いと思います。また、ポジションが限定された中での募集なので、なぜ、その部署のそのポジションで働きたいのかを明確に答えられるようにしておきましょう。

選考ステップ

日立製作所の選考ステップは、以下のように進みます。詳細に見ていきましょう。
  1. エントリー・書類選考

  2. 1次面接

  3. 適性検査

  4. 最終面接

エントリー・書類選考

日立製作所に応募するには、大まかに3つの方法があります。
  1. 公式サイトから直接自分で応募する。
  2. 転職サイトや転職エージェント経由で応募する。
  3. 既に日立製作所で働いている友人・知人に紹介してもらう。
上記の他、アルムナイ登録(日立製作所で社員として1年以上勤務し、自己都合退職された方が対象)やキャリア登録(希望する募集職種がない方)も可能です。
口コミサイトを見る限りでは、多くの方が転職エージェント経由で応募しているようです。公式サイトからの応募も良いですが、現時点で求人がざっと500件近くあります。ポジション単位の募集となっており、募集内容が似ているものもあるので、自分のキャリアに最適な求人を一人で探して応募するのは少し面倒かもしれませんね。
転職エージェントに登録すれば、キャリアカウンセラーと相談しながら応募する求人を決められますし、過去に行われた日立製作所の面接での質問事例をもらうことも可能です。仕事をしながら転職活動を行っている方が多いと思うので、転職エージェントをどんどん活用して無駄なく転職活動を進めましょう。

1次面接

1次面接の前に、カジュアル面談を申し込むことも可能なようです。ビズリーチ経由でスカウトされた方によると、電話で先方からポジションの説明や企業説明を受けたようです。転職軸や転職理由を聞かれたという口コミもありました。
1次面接はオンラインで行われることが多いようです。職務経歴書の内容はかなり突っ込んで聞かれるので、具体的に話せるよう準備しておいた方がよいという声は複数ありました。基本的には、転職理由、日立を志望する理由、前職での経験を深掘りしていくタイプの面接のようです。一般的な質問が多く、トリッキーな質問はされないようです。
その他、募集業務に関する経験や知識の確認をされたが、実際に入社してみると詳細な業務レベルでは未経験者も採用されていたようなので、あまり細かいことに拘らず自分をアピールすれば良いという意見もありました。

適性検査

適性検査は、オンラインで玉手箱IIIが実施されているようです。内定者からの口コミによると、適性検査の結果はそれほど重視していないそうです。形式として実施している部分があり、よほど出来が悪くなければ適性検査の結果により選考に落ちることはないようです。落ち着いて解けば問題ないようなので、一通り一般的な対策をしておけばいいでしょう。

最終面接

1次面接とあまり変わらない質問がされるという口コミが多くありました。職務経験を中心に、苦労した点や工夫した点を聞かれるようです。志望理由は、なぜ日立なのかだけでなく部署を選んだ理由も質問されるようです。1次面接での質問に加え、希望通りの業務が出来なかったらどうするか、志望動機で話した内容は本当に日立で実現できるのか、などを聞かれたという口コミもありました。
また、会社側が期待している役割や業務の認識にずれはないか具体例を用いて詳細に説明された、求職者の会社に対する理解に誤りがないかなど念入りに確認されたようなので、すぐに辞めず長く働いてくれる人材を求めていると思われます。

選考の口コミ

SE(汎用系)

なぜ日立なのかを重視している印象を受けた。業界研究や同業他社との比較をしっかりやっておくべき。

プロジェクト管理

コミュニケーション能力の確認として、受け答えの仕方を見られていたと思う。

法人営業

年齢が若かった為、ポテンシャル(人当たり、体力、気力、学歴など)を見られていると感じた。

管理会計

将来的に何をやりたいか、どうなりたいかを重視していると感じた。転職理由は深掘りされるので対策が必要。

日立製作所の面接の雰囲気は、穏やかであるようです。選考を進める上での疑問に対しても丁寧に回答してくれた、落ち着いた雰囲気で誠実さを感じたなど、良い印象を持った方が多いようです。しっかりと応募者の話を聞いてくれるようなので、落ち着いて質問に答えましょう。

8.日立製作所への転職を成功させるには?

ここまで読んで、日立製作所への転職意欲は高まりましたか?

日立製作所に転職する方法で一番おすすめしたいのは、転職エージェントの活用です。

※転職エージェントとは?
「エージェント」というのは、いわゆる「代理人」です。転職エージェントは、転職希望者と中途採用の求人を出している企業とをつなげるのが役割です。転職エージェントは、採用が成功した場合に企業から手数料がもらえるので、転職希望者からはお金をもらいません。そのため無料で利用できるサービスです。これらのサービスは、サイト上で登録をすると転職エージェントの方から面談の誘いがメールで来ます。そのうえで日程を調整してその転職エージェントの企業に訪問し、面談を行います。面談では、「具体的に転職を考えているのか」「なぜ今の会社を辞めようと思っているのか」「どういった会社に移りたいと思っているのか」というような質問があり、それに答えていくかたちになります。転職エージェントに登録する転職希望者は、「一刻も早く転職したい」という人もいれば、「特にまだ転職は考えていないが、良い求人があれば転職したい」など様々な思いを抱いています。そのため、面談で「具体的に転職を考えているのか」という質問に対して、「今は情報収集している段階です。」と答えても、まずイヤな顔はされないと思って大丈夫です。
では、日立製作所に転職する場合に転職エージェントを活用すべき理由ですが、以下4点です。
  • 一般には公開されていない、日立製作所の求人情報について入手できる可能性がある。
  • 書類選考・面接について、日立製作所に特化した対策を行ってもらえる。
  • 年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
  • 転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

一般には公開されていない、日立製作所の求人情報について入手できる可能性がある。

例えばdodaの場合、サイト上で公開されている求人の3倍以上もの非公開求人を取り扱っています。

※転職エージェントはなぜ全ての求人を公開しないのか?
転職エージェントは全ての求人を公開しない、というよりは公開できないのです。これはなぜかと言うと、企業は人ありきとよく言われますが、あくまでビジネスあってこその人と言うこともできます。要するに、既存ビジネスの強化・新規ビジネスの創出を行うために人が必要なのです。そのため、特に新規ビジネスについては、開始する前、もしくは開始して間もなくは他社にそのことを知られたくありません。中途採用の募集を行ううえでも、自社のサイトはもちろん、転職サイトにもその情報を載せたくないのです。そうすると、転職エージェントにそのような中途採用求人が集まることになります。なぜ転職エージェントなのかと言うと、転職希望者個人と対面する必要があり、情報をオープンにする必要が無いからです。ちなみに、公開されている求人と比べて、戦略的な採用という色が濃いため年収やポジションも好条件のものが多いのが一般的です。
転職エージェントの大手であればあるほど、日立製作所の非公開求人も取り扱っています。
あなたのような転職希望者の適性に応じて提示してくれますし、適性に合う求人が無い場合でも、日立製作所に対して適性に合う求人が無いか、あなたを売り込みに行ってくれることもあります。
そのため、日立製作所のサイトや転職サイト・転職エージェントのサイト上の求人を見て、自分に合う求人が無い場合には、非公開で取り扱いが無いか、転職エージェントに尋ねてみることをおすすめします。

書類選考・面接について、日立製作所に特化した対策を行ってもらえる。

転職エージェントは、過去に多くの転職希望者の転職を実現させているため、転職人気企業であればあるほど、その機会に多く携わっています。そのため、選考スタイルや選考プロセスについて熟知しており、ノウハウが豊富です。

どんな人なら受かって、どんな人なら落ちてしまうのか。面接でどういう質問がされ、それにどう答えれば受かり、落ちる場合は答え方がまずかったのか、答える内容自体が間違っていたのか。そのような過去実績に基づく膨大なデータを保有しています。
その根拠データやノウハウを用いて、日立製作所の書類選考を突破するために、職務経歴書上でどんな内容をどんな風にアピールした方が良いのか、面接の段階では想定される複数の質問に対して、どう答えた方が良いのか、サポートしてもらえます
さらに、面接担当者にはどんな傾向があるのか(結論から論理立てて話すようにしないと、60分の面接でも30分で終わってしまうなど。。)、求人情報ではまず触れられるはずのない情報も持っているため、転職サイトや企業サイトから応募するよりも圧倒的に有利に進められます。
なお、これは意外だと思いますが、このように転職エージェントは転職人気企業ほどパイプが太いため、仮に採用企業側が面接であなたを落とすと判断した場合でも、掛け合ってくれて通過させてくれることもあったりします
基本的に、面接については終了後に転職エージェントに「面接終了しました。」と電話連絡を入れるステップがあります。その際、「おつかれさまでした。面接はいかがでした?」と面接の苦労を労ってもらえるとともに、「うまく答えられなかった質問はありましたか?」など丁寧にフォローを入れてくれます。その内容をもって、転職エージェントはあなたの代理となり、その後採用企業側にフォローを入れてくれるのです。
ただ、全ての転職エージェントがそういった対応を行ってくれるわけではありません。転職エージェントは良いところだけを選ぶようにしましょう

年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。

転職するうえで、重要なものの1つは年収でないでしょうか。 年収については、残業の有無と同様に面接で質問することは難しいと思います。

「年収〇万円以上」「年収〇万円~〇万円」という求人情報がほとんどですが、転職エージェントは、転職希望者の適性と過去の転職成功者の適正をマッチングして、「この人なら年収〇万円だろう」などとあたりをつけます。そのうえで、最終面接、もしくはその後に企業から実際の金額について転職エージェントに連絡が入ります。
その段階で、前もってあなたが事前に伝えていた金額よりも低ければ企業側と交渉してくれます。さらに、もしあなたが事前に伝えていた額と同等であった場合でも、それより高くならないか、掛け合ってくれるのです。
これは直接応募ではまず不可能なことだと思うので、転職エージェントに頼りましょう。

転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。

これまで見ていただいたとおり、会社自体の情報は事前に仕入れることができても、実際に配属される部署についての情報を仕入れることは不可能に近い、というか不可能でしょう。

一緒に働くうえで、その部署の上司・同僚のタイプや新卒中途・男女の比率、他の関連部署との力関係、会社の中での位置づけなど、事前に知っておくことに越したことはありません。転職エージェントはそういった情報も保有していますので、気になることはどんどん聞いてみましょう。
併せて、気になった会社については、いろいろ悪い口コミ情報などもネットなどで見かけることがあるでしょう。そういった口コミ情報が正しいのか、間違っているのかについても、聞いてみるのが良いでしょう。
ちゅうちゅう

そもそも自分に合った会社なのか、合う場合、受かるためにどうしたら良いか、転職エージェントを味方につけるのが効率的ですね。

リアルリアル

(う~ん、そうきたか。)

9.日立製作所への転職で、おすすめの転職エージェントは?

転職エージェントは有名な会社だけでも10社近くあります。
実際相手にする担当者との相性含め、当たり外れが多いのが実際のところです。登録や面談の手間、日ごろの電話・メール対応も考えると、どの転職エージェントと付き合うかについては、失敗は許されないと言っても過言ではありません。
日立製作所に転職するために登録すべき転職エージェントを、以下の観点で選びました。
  • 日立製作所の求人について、取り扱い実績がある。
  • 日立製作所への転職をサポートできるノウハウを持っている。
  • 日立製作所以外の求人情報についても豊富に保有しており、そのような求人についても成功までサポートするノウハウを保有している。
これらの要素が全て当てはまる、具体的におすすめしたい転職エージェントは以下4社です。 登録自体は2~3分で済みます。無料なので費用面のリスクもありません。
登録すべきか 特徴
リクルートエージェント 業界最大手。日立製作所への転職サポート実績多数。
doda 業界2番手。日立製作所への転職サポート実績多数。提案力に強み。
レバテックキャリア エンジニア向け。専門的なスキルを活かしたい場合は異常に強い。
特に『リクルートエージェント』『doda』の2社は登録を強くお勧めします。
エンジニア志望であれば、『レバテックキャリア』が実績十分のためまず登録して損はありません。
ちなみに、登録完了後、転職エージェントから連絡が来るタイミングはマチマチです。早いところもあれば遅いところもあります。一方で、登録する内容については転職エージェントによる違いはほとんど無く、同じ作業の繰り返しです。
そのため、登録するエージェントが決まったら、一気にまとめて登録してしまう方が効率的です。
各社の特徴は、以下のとおりです。

リクルートエージェント|業界最大手・求人企業からの圧倒的な信頼度

リクルートエージェント』は、リクルートが運営する業界No.1の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。
業界最大手のため、日立製作所への転職実績は多数あり、以下のメリットがあります。
  • 日立製作所への転職実績が多数あり、転職希望者へのサポートノウハウが豊富
  • 日立製作所側からの信頼も厚く、非公開求人の充実につながっている。
日立製作所への転職に一番直結する転職エージェントと言えるでしょう。
リクルートエージェント公式サイトhttps://www.r-agent.com/

doda|業界No.2・転職希望者に対する高い提案力

doda

doda』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する業界No.2の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。 非公開求人は8万件、登録者数は370万人の規模に上ります。 拠点は全国に10カ所(※)あります。 ※東京、札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、京都、兵庫、広島、福岡
おすすめの求人を紹介してくれる段階になると、結構絞って紹介してくれます。 また、求人企業とのやりとりは担当が別なので、求人について細かい質問をした時など、その場で回答をもらえないこともあります。当然後からきちんと回答はもらえますので、聞きたいことは遠慮せずに聞いておくべきです。
転職希望者のニーズを掘り下げてくれるため、面談時間も2時間ぐらい見ておいた方が良いでしょう。
doda公式サイトhttp://doda.jp/

レバテックキャリア|IT・WEBエンジニア経験者のキャリアUP支援に特化

レバテックキャリア』は年収UPやキャリアUPを狙う、ITエンジニア経験者の支援に特化した転職エージェントです。※エンジニア未経験者向けの求人は保有しておりません。

保有求人7,000件以上のうち約8割が年収600万円以上であり、WEB・アプリエンジニア,インフラエンジニア,PM,ITコンサル,SEなどIT特化ならではの専門性の高いハイクラス求人が豊富です。

また、サービス対象エリアは関東圏・関西圏・九州となっており、オンラインや電話でのカウンセリングに対応しています。平日夜や土曜日でも対応しているなど、不規則なIT業界のニーズに合わせた柔軟性もレバテックキャリアの強みです。

レバテックキャリア公式サイトhttps://career.levtech.jp/
ちゅうちゅう

リクルートエージェント』『doda』は大手だからまずオススメってことですね。転職エージェントは何社登録してもタダですしね。そのうえで、いろんな担当者と意見交換できるわけですし。

リアルリアル

どーだ、どーなんだ。)

10.転職エージェントを上手に使いこなすには?

ここからは、実際に『リクルートエージェント』『doda』『レバテックキャリア』のいずれか、もしくは全て登録完了した後の話になります。
転職エージェントの担当者から、面談の誘いについての連絡が入ります。その後面談を行うわけですが、そこからの注意点をお伝えします。

仕事観や人生設計含め、転職エージェントに対しては、本音トークを心がけましょう。

転職希望者にとって、転職は人生を賭けた勝負です。そのため、転職エージェントとは最初から本音トークを行いましょう。隠し事はもちろん遠慮して本音を伝えないと、後から「お互い時間の無駄」になってしまいます。
求人企業との面接とは違い、転職エージェントは橋渡し役の立場になるため、「どんな会社を受けたいのか、どんな会社は受けたくないのか」「どんな仕事がしたいのか、どんな仕事はやりたくないのか」この辺は遠慮なく伝えてください。
言ってしまえば、転職エージェントにとって、転職希望者は「商品」という位置付けです。そのため、転職希望者がどんな人間なのか?もちろん初対面ですから知らないわけで、それを知ることによって、提示される求人の精度が高まります。あなたにとっても、求める求人情報以外は提示されたくないと思いますので、遠慮なく最初に本音を伝えておきましょう。
また、複数の転職エージェントを利用する場合、その旨も先に伝えておきましょう。そうすることで、他の転職エージェントに勝つために、あなたへの対応優先度が上がる可能性があります。

転職エージェントから紹介された求人情報に断りを入れる際は、次につながる断り方をしましょう。

転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「うーん、この会社か、あんまりいい話聞かないな。。」とか「うーん、この会社にはすごく入りたいんだけど、この仕事はちょっとな。。」と思う時が必ず訪れるでしょう。その際は、転職エージェント側の気持ちを踏まえ、以下のように次につながる断り方をしましょう。
  • 断りを入れる前に、その求人情報が自分に合うと、どの点で判断したのか聞いてみる。そのうえで、自分の希望に合わない点を伝えたうえで断りを入れる。
  • その会社で働いている(働いていた)知人や友人がいて、内情を聞いている限りどうしても興味が湧かない、と伝えたうえで断りを入れる。
※「ネット上での口コミを見て興味が持てない」というのは、現実性に乏しく、あまりおすすめできません。ただ、その際はその口コミ内容を伝えたうえで、実際はどうなのか聞いてみると良いでしょう。また、転職エージェントの担当者によっては、「口コミサイトは当てにならないし、見ない方がいいですよ。」とあなたに言ってくる場合もあります。そういった担当者に当たった場合は、担当者を変更してもらうことも視野に入れたうえで興味が湧かず断りたい、と意思を表示しましょう。
逆に、以下のような断り方はやめましょう
  • 理由を伝えることなく断りを入れる。
  • 最初の対面時ではなく、後日メールでの紹介があった場合、そのメールを無視して返信しない。
このような対応を行うと、その後紹介される求人がガクっと減ってしまうなど、担当者にとってのあなたの対応優先度が低くなってしまい損につながります。

転職エージェントから紹介された求人情報に興味を持った場合、その求人情報の背景を把握しましょう。

転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「お!これはぜひ受けてみたい!」という瞬間が訪れることがあるでしょう。その際は、転職エージェントに対して、あなたがその求人に興味を持っていることを伝えるとともに、併せて以下のように質問してみましょう。
  • なぜ中途社員が必要なのか(例、新しいポジションか、既存社員が辞めた埋め合わせか、業績向上による人員増強か、など)
  • いつ頃から募集しているのか。
  • 現時点で決まっていない理由は何なのか。
  • 面接に受かる人にはどんな傾向があるのか。逆に落ちる場合はどんな傾向があるのか。
このような確認を行い、得られた情報を書類選考・面接対策に反映することで、あなたの転職成功確率が高まることでしょう。

転職エージェントの担当者と合わない場合は、担当者変更を要求しましょう。

転職エージェントから求人情報の紹介が始まった後が一般的ですが、次のような場合は担当者に直接、担当者変更を依頼しましょう。
  • うまく付き合おうと努力を重ねたが、人間としての相性も含め自分とは合わない。
  • 見当違いの企業ばかり紹介してくる。
  • 求人情報について、担当者自身が詳細把握できていない。
  • メール返信等、対応がとても遅い。
転職エージェントにとっても、避けたいのはあなたが他の転職エージェントに逃げてしまうことです。そのため、その担当者に対して、思い切って担当者変更を依頼しましょう。
その際、注意点は以下のとおりです。
  • (これは必須です!)これまでサポートしてもらった感謝の気持ちを伝える。
  • 転職活動に慣れていないため不安が大きく、「他の担当者の意見も聞きたい」と伝える。要するに、その担当者に外れて欲しいのではなく、別の担当者の意見も聞きたいと伝える。
このように依頼すれば、悪い印象を与えることなく、スムーズな担当者変更につながるはずです。

主導権は転職エージェントではなく、あなたにあることをしっかり肝に銘じましょう。

これが一番重要なのですが、転職エージェントと面談を行い、その後コミュニケーションを続けていく中で、あなた自身の気持ちや担当者との相性によって、「何のために転職活動をしているのか」よく分からなくなってしまう場合があります。
転職エージェントは転職のプロとして、あなたと対等の立場で接してくることが多いです。ただ、中には「どんどん応募しないといつまでも決まりませんよ。多少希望と違ったとしても、まずは受けてみましょう」など、とにかく数をこなすよう促される場合もあります。
その際、転職エージェントに振り回されることなど決して無いよう「主導権は自分にある」ということを肝に銘じましょう「転職エージェントと上手に付き合う」というのは、「転職エージェントを上手に使いこなす」ということです。
決して高慢な態度を出してはいけませんが、「この転職希望者にはぜひ成功して欲しい!しっかり協力しよう!」と、気持ち良く仕事をしてもらうようにしましょう。担当者もあなたと同じ人間です。「最低限のビジネスマナーを守る」「約束は守る、できない約束はしない」「なるべく早めの対応を心がける」など、普段の仕事と同様の感覚で接しておけば間違いないと言えるでしょう。
ちゅうちゅう

転職エージェントはあなたの味方なので、本音で接しつつ協力してもらうためにきちんとビジネスライクに付き合えば何の問題もないってことですね。

リアルリアル

(お頼み申します!)

ここまで読んでいただいた、あなたに
日立製作所への転職について、必要な情報は全て提示しました。
転職人気企業ですが、部署によっては激務だったりと、部署単位で満足度が異なる企業という側面もあります。会社としてだけで判断するのではなく、実際どんな環境で働くのか、部署レベルまで落とし込んだ情報収集を行い、そのうえでチャレンジしてみることを強くおすすめします。
日立製作所への転職に成功するために抽出した転職エージェント
転職が実現した後、どんな人生を描けるかが本当の勝負です。
「この会社に転職してみて、確かに大変なところもあるけど、それはある程度事前に知っていたことだ。決めたのは自分なんだから頑張って続けよう。」
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ちゅうちゅう

日立製作所の攻略がんばりましょう!

リアルリアル

(ごちそうさまでした!)