

武田薬品工業に転職したい方向けの記事です。ちょっと長いですが、読んで損はないはずです。

(武田薬品工業。うおォンうおォン。)
1.武田薬品工業への転職についての所見まとめ
次章以降で詳細について触れますが、武田薬品工業への転職についての所見をまとめます。
転職を考える際、押さえるべき武田薬品工業の特徴
- 国内トップの製薬企業であり、シャイアー社の買収によりメガファーマの仲間入りを果たす。
- グローバル化が進んでおり、経営幹部は外国人が占めている。
- 福利厚生は整っており、家族参加型のイベントなども多い。
- 生産計画、研究、製剤技術など幅広い職種で中途採用の募集がある。
- 患者さんを第一に考え、誠実に仕事に取り組める人材を求めている。
- フレックス制が活用されており、ワークライフバランスは概ね調整しやすい。
- 給与は製薬業界の中でも高水準で、昇格すれば一気に給料が跳ね上がる。
武田薬品工業へ転職するために、押さえておくべきポイント
- 職種により残業時間がかなり異なる(MRは多め)ようなので、注意が必要。また、社内グローバル化により英語力は必須。
- 一般に公開されていない求人を知るためにも、転職エージェントを使うのがおすすめ。
2.武田薬品工業ってどんな会社?
項目 | 内容 |
---|---|
会社名 | 武田薬品工業工業株式会社 |
代表者 | 代表取締役 社長CEO クリストフ・ウェバー |
本社所在地 | 東京都中央区日本橋本町二丁目1番1号(グローバル本社) |
設立 | 1925年 ( 大正14年 ) 1月29日 |
資本金 | 779億円(2018年3月末現在) |
主な事業内容 | 医薬品等の研究開発・製造・販売・輸出入。 |
従業員数 | 単体:5,461名 連結:27,230名(2018年3月末現在) |
事業内容
武田の創業は1781年(天明元年)と大変古く、初代近江屋長兵衞が大阪で和漢薬の商いを始めたことに端を発しています。現在はグローバルな事業展開を行っており、売上収益の約5割は米国での収益となっています。
武田薬品工業はメジャーな領域をカバーしており、生活習慣病、神経精神疾患、オンコロジー(がん)、ワクチンなど幅広い領域で製品を提供しています。代表的な製品として、リュープリン(前立腺がん・乳がん・子宮内膜症治療剤)、タケキャブ(酸関連疾患治療剤)、アジルバ(高血圧症治療剤)などがあります。
一般用医薬品の分野でもブランド力が強く、ビタミン剤の「アリナミン」シリーズや感冒薬の「ベンザ」シリーズなどがあります。
今後の事業展開
武田薬品工業は、今後の指針として「ビジョン2025」を打ち出しており、「消化器系疾患(GI)領域でのNo.1」、「オンコロジー(がん)におけるトップ10」、「中枢神経系疾患(CNS)領域および新興国事業での強固なプレゼンス」を長期的な目標としています。
また、がん、消化器系疾患、中枢神経系疾患、ワクチン、血漿分画製剤にR&D投資を集中させ、山中伸弥教授が率いる京都大学iPS細胞研究所と共同研究を行うことなどにより、重点領域における革新的な医薬品の創出を目指すとしています。
シャイアーの買収
武田薬品工業は2019年1月、アイルランドの製薬大手シャイアー社の買収を完了したと発表しました。買収総額は6兆円を超えており、日本企業として過去最高額となっています。シャイアーは免疫系疾患、血友病、神経系疾患などを得意としているメーカーであり、2017年の製薬会社世界売上高ランキング20位と、規模としては武田薬品工業と同程度の製薬企業です。
シャイアーの買収により、武田薬品工業は日本の製薬企業として初の世界トップ10入りを果たしメガファーマの仲間入りすることになり、さらにグローバル展開を加速させるとしています。
3.武田薬品工業は、転職者に対してどんな人材を求めている?
募集職種
中途採用は、キャリア採用のための専用サイトがあり、そこでユーザー登録を行い、エントリーフォームからエントリーする流れになっています。製剤技術、データアナリスト、研究員、メディカルディレクターなど幅広い職種で募集がありました。
求める人材
武田薬品工業には、以下に示すような行動や判断の基準となる4つの重要事項があり、1から順に優先させるとしています。
『私たちは、4つの重要事項について、その優先順位に従って考え、行動や判断の基準とします。
- 常に患者さんを中心に考えます
- 社会との信頼関係を築きます
- レピュテーションを向上させます
- 1,2,3を実現したうえで、事業を発展させます。』
引用元: 武田薬品工業企業情報ページ
また、武田薬品工業にはタケダイズムと呼ばれる価値観(誠実・公正・正直・不屈)があり、これらの考え方から
- 患者さんを第一に考え、誠実に仕事に取り組める人材
- 優先順位に従って行動し、緊迫感、責任感を持って仕事に取り組むことができる人材
を求めていると考えられます。
製薬企業は、一般的な企業とは少し違う責任感があり、社会貢献の重要性を社員ひとりひとりが認識している必要があると思います。利益を得る前にまず、患者さんへの貢献を考え、結果としてビジネスの成功にもつながるという「患者さん第一」の考えを、武田薬品工業は大事にしていると考えられます。
武田薬品工業の採用情報ページには、社員インタビューや事業紹介などが載っています。どこの部署の社員が、日頃何を考え、どのように仕事に取り組んでいるのか、人間性も含め感じることができるでしょう。あなたが興味のある事業に取り組む社員の方の意見は、書類・面接対策においても必ず目を通しておきましょう。また、「ダイバーシティ&インクルージョン」として、様々な制度や実際の制度活用状況についての情報もありますので、武田薬品工業で働く具体的なイメージが掴めるかもしれません。
給料(年収)
平均年齢:40.8歳(2017年現在)
平均勤続年数:14.5年(2017年現在)
労働時間
職種により残業時間は異なるようですが、MRの方は特に忙しいようです。平日夜や不定期で土日にも研究講演会等があり、宿泊を伴う休日出勤もあるとのことです。また、部署によってはグローバル会議が多く設定され、夜遅い時間からの会議もしばしばあるようです。
研究開発の方では、やりたい場合はかなりの時間働いても問題ないが、強いられることは一切ないので要領よくこなすことができる人ならほとんど残業はしなくてよいと思われるという意見がありました。
他に、長時間残業していると上司に注意されることがあるという情報もありましたので、部署によって差がありそうです。

患者さんのことを優先的に考え、責任感を持って誠実に仕事に取り組めるような人材を求めているようですね。現在のところ、幅広い職種で募集があるようです。

(いいじゃないか。)
4.武田薬品工業の求人情報にはどんな傾向がある?
転職サイトを各種調べたところ、生産計画、研究、製剤技術、文書管理、データサイエンティスト、オンコロジーMRなどの求人がありました。その求人を調べると、以下の傾向があります。
- 幅広い職種で募集があり、特定の職種で多く募集があるわけではない。
- 専門的な業務経験が必要とされる。
- 英語力は中級から上級まで必要とされる求人が多い。
やはり、英語力はどの職種でも必要となってくるようです。海外との会議をリードできるレベル(TOEIC(R)テスト700点以上)や、英語である程度の意見を述べることが出来るレベル(TOEIC(R)テスト760点以上)のように、具体的に提示されているものが多くありました。
ただ、これはあくまで一般に公開されている求人であり、非公開の求人というものがある可能性があります。
例えば、転職エージェントのdodaの場合、非公開求人が公開求人の3倍以上の規模に上るため、
dodaの非公開求人の方には他の技術系・事務系職種も含まれている可能性があります。

幅広い職種で求人があるようですが、隠れ求人の存在は気になるところです。

(いわゆる裏メニューってやつか。悪くない。)
5.武田薬品工業の現役社員・元社員からの評判は?(口コミ)※コロナ対策も更新中
口コミや内部情報を以下にまとめました。新卒入社と中途入社では当然差があることを踏まえ、中途入社した人のみの内部情報です。
項目 | コメント |
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給与・福利厚生 |
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ワークライフバランス |
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社風 |
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成長機会・キャリア開発 |
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入社後のギャップ |
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退職検討理由 |
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コロナ(感染症)対策 |
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給与・福利厚生
製薬業界自体が他業界に比べて高給ですが、業界の中でもさらに高水準のようです。給与は満足のいく水準であり、不満はないという意見が多数を占めました。賞与は年2回、昇給は年1回あり、各種手当に関しては日当が支給されるという情報がありました。
福利厚生は、特別なものはないけれど、一般的なものは大体揃っているという意見が複数ありました。家賃補助があり、月1~2万円の自己負担で結構いい物件に住むことができるとのことです。
ワークライフバランス
ワークライフバランス向上のための取り組みが全社的になされており、概ね調整しやすいという意見が多くありました。生産現場以外のほとんどの職場は、フレックス制が導入されており、活用されているとのことです。また、年間の有休取得目標が設定されていて、有休を取得するよう会社側から呼びかけられるので取得しやすい環境のようです。
また、研究職では時間単位での在宅勤務制度が試験的に導入されており、ますます調整しやすくなってきたという意見がありました。育児・介護などのための時間短縮勤務制度もあるということなので、ワークライフバランスはかなり調整しやすい会社のようです。
社風
“グローバル”というキーワードが多く見られました。部長より上のポストは外国人が多く、経営幹部は外国人が占めている感があるようです。アメリカ市場での売上げの方が大きくなり、日本および日本人の存在感は薄いと感じている方もいらっしゃいました。
また、GMP((製造管理・品質管理基準)に則って、正しい作業を正しく行っていこうという企業文化が根付いているという意見もありました。
成長機会・キャリア開発
職場がどんどんグローバル化する中で、自然と英語コミュニケーションが増え鍛えられていく、海外出張の機会や海外現地法人での仕事の機会もあるという意見がありました。一方で、グローバル化に伴い、日本人従業員を長期に渡り育成していこうという考え方はなくなったという見方をしている方もいらっしゃいました。
他には、周囲に優秀な人材が揃っているため、刺激しあい切磋琢磨できる環境があるという意見がありました。また、ハナミズキプロジェクトという女性活用プロジェクトを推進しており、女性の管理職登用が盛んになっているようです。
入社後のギャップ
想像以上に、最近は日本人が重要な意思決定に入っていない、海外の指示に従うだけという意見がありました。また、安定した日本企業のつもりで入社したが次々と会社が変化していくので先が見えない、ここ数年で完全に外資系となり、本社に行けば多国籍の人々で構成されているため公用語は当然、英語となっているという情報もありました。
退職検討理由
研究職の方で、2016年の研究部門リストラ以降落ち着いて研究ができていないため、転職を検討中という意見がありました。他の部門の方でも、研究部門でのリストラが行われたため、自部門でも今後あるかもしれないと思い転職を決意したという方がいらっしゃいました。
コロナ(感染症)対策
口コミを見ると、完全フレックスタイム制度、在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)制度があり、1時間単位での有給取得もOKなど、フレキシブルな働き方が出来ているという声が多数ありました。武田製薬は2016年からテレワークを本格的に導入していた為、新型コロナの感染拡大で急な対応を迫られることはなかったとのことです。
以前からテレビ会議システムや社内チャットを活用する体制を構築し、管理職向けの研修などを実施して意識改革を進め、テレワークが浸透するよう取り組んできました。今回、営業(MR)活動もリモートで対応できる部分が可視化されつつあるため、さらにテレワークが進むと予想されます。

他業界より高給と言われる製薬業界の中でも、特に高水準を保っているようです。社内のグローバル化が進んでいるようなので、英語が出来ることが昇進への絶対条件となると考えられます。

(考えるな。感じるんだ。)
6.武田薬品工業への転職を成功させるには?
武田薬品工業に転職する方法で一番おすすめしたいのは、転職エージェントの活用です。
- 一般には公開されていない、武田薬品工業の求人情報について入手できる可能性がある。
- 書類選考・面接について、武田薬品工業に特化した対策を行ってもらえる。
- 年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
- 転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。
一般には公開されていない、武田薬品工業の求人情報について入手できる可能性がある。
例えばdodaの場合、サイト上で公開されている求人の3倍以上もの非公開求人を取り扱っています。
書類選考・面接について、武田薬品工業に特化した対策を行ってもらえる。
転職エージェントは、過去に多くの転職希望者の転職を実現させているため、転職人気企業であればあるほど、その機会に多く携わっています。そのため、選考スタイルや選考プロセスについて熟知しており、ノウハウが豊富です。
年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
転職するうえで、重要なものの1つは年収でないでしょうか。 年収については、残業の有無と同様に面接で質問することは難しいと思います。
転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。
これまで見ていただいたとおり、会社自体の情報は事前に仕入れることができても、実際に配属される部署についての情報を仕入れることは不可能に近い、というか不可能でしょう。

そもそも自分に合った会社なのか、合う場合、受かるためにどうしたら良いか、転職エージェントを味方につけるのが効率的ですね。

(う~ん、そうきたか。)
7.武田薬品工業への転職で、おすすめの転職エージェントは?
- 武田薬品工業の求人について、取り扱い実績がある。
- 武田薬品工業への転職をサポートできるノウハウを持っている。
- 武田薬品工業以外の求人情報についても豊富に保有しており、そのような求人についても成功までサポートするノウハウを保有している。
登録すべきか | 特徴 | |
---|---|---|
リクルートエージェント | ◎ | 業界最大手。武田薬品工業への転職サポート実績多数。 |
doda | ◎ | 業界2番手。武田薬品工業への転職サポート実績多数。提案力に強み。 |
パソナキャリア | 〇 | もともとパソナとして派遣の方で取引実績があり、独特な非公開求人を持っていたりする。 |

リクルートエージェント|業界最大手・求人企業からの圧倒的な信頼度
- 武田薬品工業への転職実績が多数あり、転職希望者へのサポートノウハウが豊富
- 武田薬品工業側からの信頼も厚く、非公開求人の充実につながっている。
doda|業界No.2・転職希望者に対する高い提案力
パソナキャリア|ここでしか取り扱っていないのでは、という独自の求人に強み


『リクルートエージェント』『
doda』は大手だからまずオススメってことですね。転職エージェントは何社登録してもタダですしね。そのうえで、いろんな担当者と意見交換できるわけですし。

(どーだ、どーなんだ。)
8.転職エージェントを上手に使いこなすには?

仕事観や人生設計含め、転職エージェントに対しては、本音トークを心がけましょう。
転職希望者にとって、転職は人生を賭けた勝負です。そのため、転職エージェントとは最初から本音トークを行いましょう。隠し事はもちろん遠慮して本音を伝えないと、後から「お互い時間の無駄」になってしまいます。転職エージェントから紹介された求人情報に断りを入れる際は、次につながる断り方をしましょう。
転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「うーん、この会社か、あんまりいい話聞かないな。。」とか「うーん、この会社にはすごく入りたいんだけど、この仕事はちょっとな。。」と思う時が必ず訪れるでしょう。その際は、転職エージェント側の気持ちを踏まえ、以下のように次につながる断り方をしましょう。- 断りを入れる前に、その求人情報が自分に合うと、どの点で判断したのか聞いてみる。そのうえで、自分の希望に合わない点を伝えたうえで断りを入れる。
- その会社で働いている(働いていた)知人や友人がいて、内情を聞いている限りどうしても興味が湧かない、と伝えたうえで断りを入れる。
- 理由を伝えることなく断りを入れる。
- 最初の対面時ではなく、後日メールでの紹介があった場合、そのメールを無視して返信しない。
転職エージェントから紹介された求人情報に興味を持った場合、その求人情報の背景を把握しましょう。
転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「お!これはぜひ受けてみたい!」という瞬間が訪れることがあるでしょう。その際は、転職エージェントに対して、あなたがその求人に興味を持っていることを伝えるとともに、併せて以下のように質問してみましょう。- なぜ中途社員が必要なのか(例、新しいポジションか、既存社員が辞めた埋め合わせか、業績向上による人員増強か、など)
- いつ頃から募集しているのか。
- 現時点で決まっていない理由は何なのか。
- 面接に受かる人にはどんな傾向があるのか。逆に落ちる場合はどんな傾向があるのか。
転職エージェントの担当者と合わない場合は、担当者変更を要求しましょう。
転職エージェントから求人情報の紹介が始まった後が一般的ですが、次のような場合は担当者に直接、担当者変更を依頼しましょう。- うまく付き合おうと努力を重ねたが、人間としての相性も含め自分とは合わない。
- 見当違いの企業ばかり紹介してくる。
- 求人情報について、担当者自身が詳細把握できていない。
- メール返信等、対応がとても遅い。
- (これは必須です!)これまでサポートしてもらった感謝の気持ちを伝える。
- 転職活動に慣れていないため不安が大きく、「他の担当者の意見も聞きたい」と伝える。要するに、その担当者に外れて欲しいのではなく、別の担当者の意見も聞きたいと伝える。
主導権は転職エージェントではなく、あなたにあることをしっかり肝に銘じましょう。
これが一番重要なのですが、転職エージェントと面談を行い、その後コミュニケーションを続けていく中で、あなた自身の気持ちや担当者との相性によって、「何のために転職活動をしているのか」よく分からなくなってしまう場合があります。
転職エージェントはあなたの味方なので、本音で接しつつ協力してもらうためにきちんとビジネスライクに付き合えば何の問題もないってことですね。

(お頼み申します!)

武田薬品工業の攻略がんばりましょう!

(ごちそうさまでした!)