

NHKに転職したい方向けの記事です。ちょっと長いですが、読んで損はないはずです。

(NHK。うおォンうおォン。)
1.NHKへの転職についての所見まとめ
次章以降で詳細について触れますが、NHKへの転職についての所見をまとめます。
転職を考える際、押さえるべきNHKの特徴
- 公共放送を行っており、視聴者からの受信料によって運営されている。
- 部門ごとに風土は異なるが、浮ついた感じはなく落ち着いた社風。
- 各種手当があり、福利厚生は大手企業と遜色ないレベル。
- 中途採用で募集があるのは、記者のみとなっている。
- 公共放送の重要性を理解し、公平・公正であろうとする人材を求めている。
- 職種によってワークライフバランスの調整しやすさは異なり、記者、制作、報道部門は忙しい。
- 同年代と比較すると給与は比較的高水準であり、景気に左右されにくい。
NHKへ転職するために、押さえておくべきポイント
- 職種によっては、数年に一度の全国転勤(夏の異動)があるようなので注意が必要。
- 一般に公開されていない求人を知るためにも、転職エージェントを使うのがおすすめ。
2.NHKってどんな会社?
項目 | 内容 |
---|---|
会社名 | 日本放送協会(NHK) |
代表者 | 会長 上田 良一 |
本部所在地 | 東京都渋谷区神南2-2-1 |
設立 | 昭和25(1950)年6月1日 |
資本金 | ー |
主な事業内容 | 国内放送および国際放送、放送と受信の進歩発達に必要な調査研究、放送法に定められた業務など。 |
従業員数 | 1万318人(平成30年度) |
事業内容
NHKの主な業務は国内放送(総合テレビ Eテレ BS1 BSプレミアム BS4K・8K ラジオ第1・第2 FM)であり、最大の特徴は公共放送を行っている点です。NHKは政府から独立しており、視聴者からの受信料によって運営されています。
公共放送の中でも特に「防災・減災報道」は、NHKの最大の使命の一つです。地震・津波・台風などの災害が起きたとき、とりあえずテレビでNHK を見るという方も多いのではないでしょうか。
他に、NHKの役割として、「文化水準の向上に寄与すること」があり、一般的教養の向上を図る番組や、各種の芸能の育成に役立てる番組などを作り続けています。
今後の事業展開
2018年度から2020年度の経営計画として「NHKビジョン2015→2020」があります。グループ一丸となって「第一級のコンテンツ創造集団」を形成し、効率的で透明性の高い経営を実践することを目標として掲げており、以下の5つの重点方針を定めています。
<放送・サービス>
- “公共メディア”への進化
- 多様な地域社会への貢献
- 未来へのチャレンジ
<マネジメント>
- 視聴者理解・公平負担を推進
- 創造と効率、信頼を追求
「未来へのチャレンジ」では、2020年の東京オリンピック・パラリンピックで、最高水準の放送・サービスを提供するとしています。
8Kスーパーハイビジョン
「8Kスーパーハイビジョン」とは、NHKが中心となって研究開発を進めている次世代の放送メディアです。現行のハイビジョン放送の16倍にあたる約3,300万画素(水平7,680×垂直4,320)の超高精細映像と、22.2マルチチャンネルの3次元音響によって、まさにその場にいるような高臨場感が実現可能です。
NHKは8Kの映像と音響を体感するイベントを随時開催しており、各地放送局のロビーでも8Kを実際に体感することができるようになっています。今後も、2020年の本格普及を目指して様々な取り組みを加速していくとしています。
3.NHKは、転職者に対してどんな人材を求めている?
募集職種
現在、キャリア採用における2020年度の秋採用は募集終了となっていました。通年採用は記者だけとなっています。応募資格はシンプルに「社会人としての勤務経験がある方」となっていました。
求める人材
NHKは、できるだけ幅広い視点から視聴者に情報を提供することを目指しており、その基本姿勢となるのが、「自主・自律」、「正確」、「公平・公正」です。NHKの「放送ガイドライン」は、以下のように定めています。
『NHKは、公共放送として、憲法で保障された表現の自由のもと、正確で公平・公正な情報や豊かで良質な番組を幅広く提供し、健全な民主主義の発展と文化の向上に寄与する。
この役割を果たすため、報道機関として不偏不党の立場を守り、番組編集の自由を確保し、何人からも干渉されない。ニュースや番組が、外からの圧力や働きかけによって左右されてはならない。NHKは放送の自主・自律を堅持する。
全役職員は、放送の自主・自律の堅持が信頼される公共放送の生命線であるとの認識に基づき、すべての業務にあたる。』
引用元: NHK概要情報ページ
このメッセージから
- 公共放送の重要性を理解し、公平・公正であろうとする人材
- 公共放送の生命線は、放送の自主・自律が厳しく守られることであると認識できる人材
を求めていると考えられます。
学校放送番組や福祉番組など、視聴率だけにとらわれない公共放送だからこそできる番組があります。またNHKには、幅広い視聴者層に親しまれる番組、世界に通用する番組を制作し、新たな文化の育成・普及に貢献していくという理念があります。この理念に共感し、民放ではなく公共放送をやりたいという明確な理由を持っている人材を求めているとも言えるかもしれません。
NHKの採用情報ページには、社員インタビューや仕事内容などが職種別に紹介されており、若手社員の姿を様々な角度から伝える動画も配信されています。どこの部署の社員が、日頃何を考え、どのように仕事に取り組んでいるのか、人間性も含め感じることができるでしょう。あなたが興味のある事業に取り組む社員の方の意見は、書類・面接対策においても必ず目を通しておきましょう。
給料(年収)
平均年齢:41.2歳(2019年現在)
平均勤続年数:17.5年(2019年現在)
労働時間
技術職では残業代は全て支給され、残業が多くならないように業務量が調整されているという意見がありました。また、働き方改革を本気で推し進めようという空気があり、有休が取りやすくなったという意見も見られました。ただ管理職以上はこの限りではなく、労働時間は決して少なくないようです。
また、ディレクターは、その期間の仕事によってかなり残業時間が変動するとのことです。職種によっては昼夜の境なく働かなければならない時もあり、選挙や取材などがあって、土日に必ず休めるわけではないという意見もありました。
報道の場合、休日でも自宅周辺で待機していることが暗黙の了解で期待されているということなので、会社で仕事をしていなくても拘束されている感があるようです。

公共放送の重要性を理解し、公平・公正であろうとする人材を求めているようですね。現時点で、中途採用の募集は記者のみとなっているようなので注意が必要です。

(いいじゃないか。)
4.NHKの求人情報にはどんな傾向がある?
転職サイトを各種調べたところ、NHKの求人は見つかりませんでした。そこで、NHKの採用情報ページを確認したところ、キャリア採用における2020年度の秋採用は募集終了となっていました。記者は通年採用となっており、応募受け付け中となっています。
ただ、これはあくまで一般に公開されている求人であり、非公開の求人というものがある可能性があります。
例えば、転職エージェントのdodaの場合、非公開求人が公開求人の3倍以上の規模に上るため、
dodaの非公開求人の方には他の技術系・事務系職種も含まれている可能性があります。

現時点で、転職サイトにて公開されている求人はありませんが、隠れ求人の存在は気になるところです。

(いわゆる裏メニューってやつか。悪くない。)
5.NHKの現役社員・元社員からの評判は?(口コミ)※コロナ対策も更新中
口コミや内部情報を以下にまとめました。新卒入社と中途入社では当然差があることを踏まえ、中途入社した人のみの内部情報です。
項目 | コメント |
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給与・福利厚生 |
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ワークライフバランス |
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社風 |
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成長機会・キャリア開発 |
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入社後のギャップ |
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退職検討理由 |
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コロナ(感染症)対策 |
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給与・福利厚生
給与は基本給と残業代で構成されていて、基本給は成果に応じて毎年昇給していくようです。残業代は働けば働くだけ支給されるが、昨今の働き方改革で残業代を抑制する方向に進んでいるため、相対的に給料が下がってきているという意見がありました。また、給与は比較的水準も高く景気に左右されない面があるが、同業他社と比べて200万円から300万円ほど安いと感じるという意見もありました。
福利厚生に関しては、昔に比べればいろいろと削られ続けているが、住宅手当、家族手当、出張手当、泊まり勤務手当、多額の退職金など大企業の中でもかなり上位の好待遇という意見がありました。
ワークライフバランス
職種により、ワークライフバランスの調整しやすさは大きく異なるようです。記者、制作、報道部門はプライベートを犠牲にする局面が多いが、管理系はバランスが調整しやすいとのことです。
有休に関しては、取れないという意見と比較的取りやすいという意見が両方ありましたので、部署によって異なると言えそうです。ただ年に一回、平日5連休を取ることが義務付けられているので、長期休暇は取れるようです。
社風
極めて幅広い職種が存在し、かつ職種別の採用・育成が行われるので、部門ごとに風土がまったく違い、別の会社並みに距離があるという意見が多くありました。
また、公務員らしい堅さとテレビ業界らしい緩さが混在する会社であり、テレビ局特有の華やかさが少なく職員も浮ついたところがなく働きやすかったという意見もありました。
成長機会・キャリア開発
とにかく貪欲に学び取ろうとする姿勢が大事という意見がいくつかありました。チャンスは無限大にあるから、行動できる人間はぐんぐん伸びていくと感じている方もいらっしゃいました。海外出張も機会あれば、希望が叶うこともあるようです。
他に、成長やキャリアには直接繋がらないがNHKに在籍したという実績だけで、どこの会社の面接にも呼ばれるようになったという声もありました。
入社後のギャップ
ハードに働く人とのんびり働く人と、同じ会社の中でも非常に差があるという意見がありました。報道制作部門は概ねハードワークであり、できる人に仕事が偏るという声もありました。
他に、休みの日でも自分の管轄外へ出るときは上司の許可が必要なのでプライベートが保てないという情報がありました。ただ、これはNHKに限ったことではなく、記者の方に特有の制限のようです。
退職検討理由
数年に一度の全国転勤が辛く、生活設計が立てにくいという意見が複数ありました。4月異動ではなく夏の異動なので、保育園や学校などの手続きが大変だという意見もありました。
番組制作の方では、仕事がとてもハードだったからという理由がありましたが、逆に営業の方では毎日が退屈で退職を検討したとあったので、部署による業務量の差は大変大きいようです。
コロナ(感染症)対策
これまで、働き方改革で推奨されつつもあまり広がっていなかった在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)が、新型コロナ感染拡大により、一気に広がったという口コミがありました。リモートワークは自宅以外にも、都内に何カ所かあるサテライトオフィスで行うことが可能です。
また、多くの会議がオンライン会議に置き換えられ、今後もしばらく続く見通しのようです。

給与は景気に左右されず安定しており、福利厚生は様々な手当てがあるようです。会社の雰囲気は、テレビ局によくあるような浮ついた感じではなく、落ち着いた雰囲気のようです。

(考えるな。感じるんだ。)
6.NHKへの転職を成功させるには?
NHKに転職する方法で一番おすすめしたいのは、転職エージェントの活用です。
- 一般には公開されていない、NHKの求人情報について入手できる可能性がある。
- 書類選考・面接について、NHKに特化した対策を行ってもらえる。
- 年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
- 転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。
一般には公開されていない、NHKの求人情報について入手できる可能性がある。
例えばdodaの場合、サイト上で公開されている求人の3倍以上もの非公開求人を取り扱っています。
書類選考・面接について、NHKに特化した対策を行ってもらえる。
転職エージェントは、過去に多くの転職希望者の転職を実現させているため、転職人気企業であればあるほど、その機会に多く携わっています。そのため、選考スタイルや選考プロセスについて熟知しており、ノウハウが豊富です。
年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
転職するうえで、重要なものの1つは年収でないでしょうか。 年収については、残業の有無と同様に面接で質問することは難しいと思います。
転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。
これまで見ていただいたとおり、会社自体の情報は事前に仕入れることができても、実際に配属される部署についての情報を仕入れることは不可能に近い、というか不可能でしょう。

そもそも自分に合った会社なのか、合う場合、受かるためにどうしたら良いか、転職エージェントを味方につけるのが効率的ですね。

(う~ん、そうきたか。)
7.NHKへの転職で、おすすめの転職エージェントは?
- NHKの求人について、取り扱い実績がある。
- NHKへの転職をサポートできるノウハウを持っている。
- NHK以外の求人情報についても豊富に保有しており、そのような求人についても成功までサポートするノウハウを保有している。
登録すべきか | 特徴 | |
---|---|---|
リクルートエージェント | ◎ | 業界最大手。NHKへの転職サポート実績多数。 |
doda | ◎ | 業界2番手。NHKへの転職サポート実績多数。提案力に強み。 |
パソナキャリア | 〇 | もともとパソナとして派遣の方で取引実績があり、独特な非公開求人を持っていたりする。 |

リクルートエージェント|業界最大手・求人企業からの圧倒的な信頼度
- NHKへの転職実績が多数あり、転職希望者へのサポートノウハウが豊富
- NHK側からの信頼も厚く、非公開求人の充実につながっている。
doda|業界No.2・転職希望者に対する高い提案力
パソナキャリア|ここでしか取り扱っていないのでは、という独自の求人に強み


『リクルートエージェント』『
doda』は大手だからまずオススメってことですね。転職エージェントは何社登録してもタダですしね。そのうえで、いろんな担当者と意見交換できるわけですし。

(どーだ、どーなんだ。)
8.転職エージェントを上手に使いこなすには?

仕事観や人生設計含め、転職エージェントに対しては、本音トークを心がけましょう。
転職希望者にとって、転職は人生を賭けた勝負です。そのため、転職エージェントとは最初から本音トークを行いましょう。隠し事はもちろん遠慮して本音を伝えないと、後から「お互い時間の無駄」になってしまいます。転職エージェントから紹介された求人情報に断りを入れる際は、次につながる断り方をしましょう。
転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「うーん、この会社か、あんまりいい話聞かないな。。」とか「うーん、この会社にはすごく入りたいんだけど、この仕事はちょっとな。。」と思う時が必ず訪れるでしょう。その際は、転職エージェント側の気持ちを踏まえ、以下のように次につながる断り方をしましょう。- 断りを入れる前に、その求人情報が自分に合うと、どの点で判断したのか聞いてみる。そのうえで、自分の希望に合わない点を伝えたうえで断りを入れる。
- その会社で働いている(働いていた)知人や友人がいて、内情を聞いている限りどうしても興味が湧かない、と伝えたうえで断りを入れる。
- 理由を伝えることなく断りを入れる。
- 最初の対面時ではなく、後日メールでの紹介があった場合、そのメールを無視して返信しない。
転職エージェントから紹介された求人情報に興味を持った場合、その求人情報の背景を把握しましょう。
転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「お!これはぜひ受けてみたい!」という瞬間が訪れることがあるでしょう。その際は、転職エージェントに対して、あなたがその求人に興味を持っていることを伝えるとともに、併せて以下のように質問してみましょう。- なぜ中途社員が必要なのか(例、新しいポジションか、既存社員が辞めた埋め合わせか、業績向上による人員増強か、など)
- いつ頃から募集しているのか。
- 現時点で決まっていない理由は何なのか。
- 面接に受かる人にはどんな傾向があるのか。逆に落ちる場合はどんな傾向があるのか。
転職エージェントの担当者と合わない場合は、担当者変更を要求しましょう。
転職エージェントから求人情報の紹介が始まった後が一般的ですが、次のような場合は担当者に直接、担当者変更を依頼しましょう。- うまく付き合おうと努力を重ねたが、人間としての相性も含め自分とは合わない。
- 見当違いの企業ばかり紹介してくる。
- 求人情報について、担当者自身が詳細把握できていない。
- メール返信等、対応がとても遅い。
- (これは必須です!)これまでサポートしてもらった感謝の気持ちを伝える。
- 転職活動に慣れていないため不安が大きく、「他の担当者の意見も聞きたい」と伝える。要するに、その担当者に外れて欲しいのではなく、別の担当者の意見も聞きたいと伝える。
主導権は転職エージェントではなく、あなたにあることをしっかり肝に銘じましょう。
これが一番重要なのですが、転職エージェントと面談を行い、その後コミュニケーションを続けていく中で、あなた自身の気持ちや担当者との相性によって、「何のために転職活動をしているのか」よく分からなくなってしまう場合があります。
転職エージェントはあなたの味方なので、本音で接しつつ協力してもらうためにきちんとビジネスライクに付き合えば何の問題もないってことですね。

(お頼み申します!)

NHKの攻略がんばりましょう!

(ごちそうさまでした!)