中途採用で、JR西日本に転職したい、と考えている方は多いかと思います。西日本を代表する鉄道会社として、もはや知らない人はいませんね。
このページでは、JR西日本への転職について、どうしたら正確な情報を得られるか、そのうえで転職したいと思ったらどう対処すべきか、現役エージェントの知見から、JR西日本への転職について触れたいと思います。
ちゅうちゅう

新卒向けの内容は省き、完全に転職者・中途入社社員に特化した内容です。読んで損はないはずです。

リアルリアル

(JR西日本。うおォンうおォン。)

JR西日本の転職難易度は職種により中~高程度と言えます。最も転職しやすいのは運輸・車両・施設・電気系統で、高卒以上で社会人経験(パート・アルバイトを含む就労経験)があれば応募でき、未経験も歓迎しています。2023年度の中途採用比率は58%とかなり高いので、募集人数も多いと考えられます。
デジタル推進部門は2024年8月現在、約10件の求人が公式サイトにあります。例えばシステム開発では3年以上の上流工程設計経験や顧客・ベンダーとの折衝経験が必要であり、そのほかの職種も業務に関連する3年以上の経験が必要な場合が多いので、転職難易度は上がります。
法務、作業環境測定士の募集もありますが、弁護士資格や環境計量士(または薬剤師)の資格が必要なので、転職するのはかなり難しいと言えます。

2.JR西日本への転職についての所見まとめ

次章以降で詳細について触れますが、JR西日本への転職についての所見をまとめます。

転職を考える際、押さえるべきJR西日本の特徴

  • 西日本を中心に鉄道事業を展開しており、不動産賃貸・販売、地域ソリューション事業などを拡大中。
  • 安全に関して真摯に取り組む社風で、福利厚生は寮や社宅など住宅関連の補助が手厚い。
  • 鉄道施設技術職、電気技術者、データアナリスト、アプリの企画・開発などの募集がある。
  • 鉄道運行を支える各職種やスタッフ職では、業界未経験者や職歴が浅い人も歓迎している。
  • 非現業部門ではフレックス勤務など柔軟な働き方が可能。
  • 現場勤務の場合、夜間手当や緊急呼び出し時手当など各種手当が貰える。

JR西日本へ転職するために、押さえておくべきポイント

  • 現業部門と非現業部門とで、勤務形態や手当などが異なるので注意が必要。
  • 一般に公開されていない求人を知るためにも、転職エージェントを使うのがおすすめ。

3.JR西日本ってどんな会社?

項目 内容
会社名 西日本旅客鉄道株式会社
代表者 代表取締役社長 長谷川 一明
本社所在地 大阪市北区芝田二丁目4番24号
設立 1987年4月1日
資本金 226,136百万円(2023年3月31日現在)
主な事業内容 運輸業、流通業、不動産業などを展開。
従業員数 単体:21,727名 連結:44,897名(2023年3月31日)

事業内容

JR西日本は主にモビリティサービス分野(鉄道・交通、流通(物販・飲食等)、ホテル、旅行など)とライフデザイン分野(不動産賃貸・販売、ショッピングセンター、地域ソリューションなど)で事業を展開しています。グループ全体の収益のうち、約50%が運輸業によるもので、運輸業の中でも新幹線による収益が約50%を占めています。今後はライフデザイン分野のさらなる事業拡大を目指しています。

今後の事業展開

JR西日本は「中期経営計画2025」の中で、重点戦略として以下を挙げています。
  • 福知山線列車事故を原点とし、鉄道の安全を追求し続ける。
  • 北陸新幹線の開業効果の最大化や、大阪・関西万博を事業機会と捉える取り組み、インバウンド需要の取り込みなど。
  • 大阪駅周辺開発などを通じたまちづくりの推進。
  • オープンプラットフォーム(WESTER経済圏)の構築に向けたデジタル戦略の推進。
  • 自治体へのサービス展開やワークスペースの提供など、新たな事業の創出。

安全の取り組み

2005年、福知山線において極めて重大な脱線事故がありました。JR西日本では、このような事故を二度と起こしてはならないという決意のもと、レベルの高い安全を目指して日々取り組んでいます。例えば、ホーム柵の設置やホーム・車両間の隙間を狭くするための整備、従業員への安全最優先意識の浸透など、ハード・ソフトの両面から安全の取り組みをグループ全体で行っています。

4.JR西日本の現役社員・元社員からの評判は?(口コミ)

JR西日本の口コミや内部情報について、転職口コミサイトのOpenWorkenライトハウス転職会議キャリコネを参考に紹介します。新卒入社と中途入社では当然差があることを踏まえ、中途入社した人のみの内部情報です。
項目 コメント
給与・福利厚生
  • 若手のうちは、大手企業に比べると給与は低め。
  • 乗務員は手当てが多い。
  • 採用エリアによって、エリア手当に月数万円の違いがある。
  • 住宅補助、社宅、寮などの福利厚生がある。
ワークライフバランス
  • 有休は非常に取りやすい。
  • 泊まり勤務は体力的に辛い。
  • 不規則勤務で夜勤がある。
  • 非現業部門はワークライフバランスがとても良い。
社風
  • 国鉄気質な部分が残っている。
  • ルールを遵守する厳しい風土がある。
  • 学校のような人間関係がある。
  • 競争意識は低く、協調性のある社員が多い。
成長機会・キャリア開発
  • 調整能力がつく。
  • 育成制度を見直している最中。
  • 20代の成長環境としては少し物足りない。
  • インフラを支えているというやりがいがある。
入社後のギャップ
  • 給与が安定しているわけではない。
  • 思った以上に体力が必要。
  • ルーティンワークが多い。
  • 社会貢献を感じられる部署は限られる。
退職検討理由
  • コロナ禍で年収が大きく下がったから。
  • ルーティンワークに飽きたから。
  • 成長の機会が乏しい。
  • 不規則勤務が辛かった。
ワークスタイル
  • 間接部門は在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)が可能。
  • 間接部門はフルフレックスタイム制度が使える。
  • 短日数勤務制度がある。
  • 現業部門は不規則勤務となる。

給与・福利厚生

若手のうちは大手企業と比べると給与が低めのようですが、勤続を続けると世間一般を上回る額になっていくようです。職種によって給与に差があり、乗務員は手当が多く給与が高いが技術職は低いという意見がありました。高卒か大卒かによっても昇給の金額やタイミングが大きく異なるようです。
福利厚生は住宅関連が充実しているようです。賃貸の家賃補助、寮、借り上げアパート、社宅などが揃っており、急な転勤にも対応できる程度の余裕はあるようです。

ワークライフバランス

現業か非現業かによってワークライフバランスは異なるようです。現業部門は基本的に泊まり勤務があり、泊まり勤務の時は睡眠時間が4~5時間程度なので体力的にきついが、休みは多いという声がありました。非現業部門はバランスを調整しやすいようですが、人身事故や天候など自分でコントロールできない要因があることは認識しておいた方がいいという意見がありました。

社風

安全に列車を運行することを最優先としているため、時間厳守はもちろん、複雑なルールをしっかりと守る堅実な社風があるようです。他の鉄道会社とは比べものにならないくらい真摯に安全に対して取り組んでいるという意見もありました。また、縦割りの組織であり、クリエイティブな仕事よりも決められた枠内で決められた仕事をしたい人に向いているという声もありました。

成長機会・キャリア開発

若いうちに大きな成長を求める場合は物足りない環境という意見がありました。教育や研修は様々なものがあるようですが、訓話的なものが多く実務的な研修が少ないようです。育成制度については見直したばかりで過渡期にあるので、今後変わっていく可能性があるという口コミもありました。自ら意識してキャリア開発に取り組んでいる人は、若い世代でも成長できるようです。

入社後のギャップ

想像以上に体力勝負であるという声が複数ありました。夜勤の時は労働時間が長く、輸送障害などがあった場合は急な残業もあるので、体力的に大変なようです。また、鉄道会社は給与が安定しているイメージがあるが、コロナ禍による大幅な減収によりボーナスがカットされたので、絶対的に安定しているわけではなかったという意見もありました。

退職検討理由

入社後しばらくは給与が低いこと、コロナ禍により年収が下がったことを理由として挙げている人が多かったです。不規則勤務に慣れなかった、駅は様々な人が利用するのでストレスが溜まったなどの意見もありました。単調な仕事に飽きてしまったという理由も複数ありました。

ワークスタイル

間接部門(本社・統括本部・支社等)や一部の現業部門では、在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)やフレックス勤務が可能なようです。フレックスについては浸透しているが、リモートワークについては部署によって浸透していない、コロナ禍の収束後は出社に戻っている等の意見がありました。現業部門は夜勤があり、柔軟な働き方は難しいようです。
ちゅうちゅう

私たちの生活に必要不可欠なインフラを支えているという、社会貢献度の高さが魅力的な会社のようです。ワークライフバランスは、現業部門か非現業部門かによって異なるようです。

リアルリアル

(考えるな。感じるんだ。)