中途採用で、日本銀行に転職したい、と考えている方は多いかと思います。わが国唯一の中央銀行であり、もはや知らない人はいませんね。
このページでは、日本銀行への転職について、どうしたら正確な情報を得られるか、そのうえで転職したいと思ったらどう対処すべきか、現役エージェントの知見から、日本銀行への転職について触れたいと思います。
ちゅう
新卒向けの内容は省き、完全に転職者・中途入社社員に特化した内容です。読んで損はないはずです。
リアル
日本銀行の転職難易度はかなり高いと言えます。国内唯一の中央銀行であることから金融業界に興味を持つ求職者に人気があり、応募倍率は非常に高いでしょう。また、総合職では書類選考の際にテーマに沿った小論文の提出が必要であり、この小論文を書き上げる程度の知見がないと面接に進むのは難しいと言えます。
このように日本銀行は転職難易度が高い為、日本銀行だけに的を絞った転職活動はあまり現実的ではありません。金融業界に強みを持つ転職エージェントに登録して、小論文の添削をしてもらったり、並行して他のメガバンクなどの求人を検討したりするのがおすすめです。
2.日本銀行への転職についての所見まとめ
次章以降で詳細について触れますが、日本銀行への転職についての所見をまとめます。
転職を考える際、押さえるべき日本銀行の特徴
- わが国唯一の中央銀行であり、銀行券の発行・流通、金融政策の運営を行う。
- リスクを避ける堅実な社風で、社宅や寮などの福利厚生が揃っている。
- 総合職、SE、庶務職などの求人がある。
- 日本の為に働きたいという、パブリックマインドを持つ人材を求めている。
- 総合職では、繁忙期と閑散期で残業時間の差が大きい。
- 給与は基本的に年功序列で安定している。
日本銀行へ転職するために、押さえておくべきポイント
- リスクを嫌う堅実な働き方が望まれるので、ハイリスクでもいいから大きな成果を挙げたいタイプは注意が必要。
- 一般に公開されていない求人を知るためにも、転職エージェントを使うのがおすすめ。
3.日本銀行ってどんな銀行?
項目 |
内容 |
銀行名 |
日本銀行 |
代表者 |
総裁 植田 和男 |
本店所在地 |
東京都中央区日本橋本石町2-1-1 |
創立 |
1882年10月 |
資本金 |
1億円 |
主な事業内容 |
銀行券の発行・流通、金融政策の運営、国庫金の管理、国債関連業務など。 |
従業員数 |
4,552名(2024年3月末現在) |
事業内容
日本銀行は、わが国における唯一の中央銀行であり、「物価の安定」と「金融システムの安定」という2つの目的を達成するため、以下のような業務を行っています。
- 銀行券(お札)の発行・流通・管理
- 金融機関同士の資金決済を行うシステムの提供
- 金融政策の決定・実行
- 金融システムの安定に向けた取り組み
- 国庫金(国の資金)の管理業務
- 外国為替の売買、円貨資産の調達・運用への協力など、国際金融業務全般
上記以外にも、金融や経済に関する調査・研究、統計の作成・公表や整備、対外説明・広報などの業務を行っており、国民が安心して経済活動を行えるように社会を支えています。
運営基本方針
日本銀行は2024~2028年度までの業務・組織運営の基本方針の中で、以下の4つを経営指針として挙げています。
- 企画・立案力や調査・研究力、業務遂行力、これらを支える組織運営力を高めていく。
- 変化を的確に捉える分析力を磨き、丁寧な対話に努める。
- デジタル社会にふさわしい高度で安定的な中央銀行サービスを提供する(DX推進)。
- 中央銀行員としての誇りとやりがいを支える職場を作り、強い現場力を発揮していく。
また業務運営面では、金融システムの安定・機能度の向上、決済サービスの高度化・市場基盤の整備などに重点的に取り組むとしています。
国際業務
日本銀行は、外国為替の売買、外国中央銀行や国際機関等による円貨資産の調達・運用への協力などの国際金融業務を行っています。また各種国際会議において、金融市場安定化のための取り組みやグローバルな金融経済情勢の議論、市場環境整備などの作業に参画しています。このほかにも、為替介入など国際金融に関連した国の事務も行っています。
4.日本銀行の現役社員・元社員からの評判は?(口コミ)
項目 |
コメント |
給与・福利厚生 |
- 給与は基本的に年功序列。
- 企画役補佐で1,000万円前後。
- 賞与の割合が低い。
- 寮や社宅がある。
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ワークライフバランス |
- 休暇制度がしっかりしている。
- 繁忙期と閑散期の差が激しい。
- 有休を取りやすい雰囲気がある。
- 事務はワークライフバランスが良好。
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社風 |
- 堅実で保守的。
- 法令遵守意識が非常に高い。
- 公務員気質な職場。
- リスクを嫌う文化。
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成長機会・キャリア開発 |
- 選抜されれば1〜4年間の留学が可能。
- 分析スキルが身につく。
- リサーチ職はゼネラリスト志向。
- 優秀な同僚から学ぶことが多い。
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入社後のギャップ |
- お役所仕事のような部分がある。
- リサーチばかりしている。
- 入社後しばらくは支店勤務となる。
- 想像以上に仕事の進め方が民間と異なる。
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退職検討理由 |
- 他の場所でも通用するスキルを身に付けたいから。
- 新卒を重んじる文化があると感じた。
- よりミクロな視点での分析に興味を持った為。
- IT化が遅れている。
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ワークスタイル |
- 在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)は限られた部署で可能。
- フレックスタイム制度がある。
- 時間単位の有休が取得できる。
- 事情があれば時短勤務が可能。
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給与・福利厚生
基本的に年功序列の給与体系となっているようですが、管理職になるタイミングあたりから実力による差が出るようです。また、職種による給与の差が大きいという意見がありました。特定職や一般職はそれほど高くないようですが、総合職は30代半ばで年収1,000万円ほどになるようです。
福利厚生は基本的なものが揃っており、社宅や寮があるようです。条件によっては住宅手当が出るという口コミもありました。社員食堂が安く、とても助かるという声も見られました。
ワークライフバランス
ワークライフバランスは良いという意見が多くありました。本店ではほとんどの部署でフレックスタイム制度を導入しており、自分の裁量で勤務時間を決めることが可能なようです。また、有休の他にリフレッシュ休暇や看護休暇等の特別休暇があり、例えば子供が熱を出した時なども有休を使わずに休めるという口コミがありました。
社風
堅実に仕事を進める風土があり、リスクを取って高い成果を挙げるよりもリスクを最小限に抑えて成果を出すタイプの方が好まれるという声がありました。徹底的なリサーチや分析を行うカルチャーがあり、とにかく慎重な社風のようです。公的な使命感が強いという意見も見られました。
成長機会・キャリア開発
分析スキルやリスクゼロに向けてあらゆる事態を想定し徹底して対応を考え抜く姿勢など、多くのことが身につくようです。また、非常に優秀な人たちが集まっており、一緒に仕事をする中で学ぶことは多いという意見がありました。また、社内調整など大規模な組織での働き方が身につくという声もありました。
入社後のギャップ
思ったよりリサーチ業が多く、政策的なアクションを取る手段が少ないという意見がありました。また、公共性が高いだけあってお役所仕事に通じる部分があり、アグレッシブに仕事を進めたい人には物足りない環境かもしれないという声もありました。仕事の進め方が民間とは異なるようなので、公務員的な働き方に抵抗がある方は注意が必要かもしれません。
退職検討理由
中途入社者の口コミが少なく限られた意見となりますが、日本銀行は特殊な機関である為、一般的な企業でも通用するようなスキルを身に付けるのは難しいという声がありました。また、IT化が遅れていることに不満を持つ方もいるようです。リモートワークができない、IT環境が整っていないなどの意見がありました。
ワークスタイル
在宅勤務(テレワーク/リモートワーク)の環境は整備されつつあるようですが、限られた部署のみ可能なようです。セキュリティの問題もあり、今後もあまり普及しないのではないかという意見がありました。フレックスタイム制度は浸透しており、個人の裁量で勤務時間を決められるようです。
ちゅう
堅実でリスクを嫌う社風のようです。多少のリスクは気にせず大きな成果を挙げたい方よりは、念入りに調査してリスクを最小限に抑えたいと考える方に向いているかもしれません。
リアル
5.日本銀行は、転職者に対してどんな人材を求めている?
募集職種
中途採用で募集中の職種は、総合職、SEなどがあります。また、庶務職員や技術職員の募集を随時行っているようです。2024年8月現在では、自動車運転員、警備員、機械設備技師の募集があります。
総合職では、調査・分析業務、マーケット関連業務、国際金融業務、データサイエンスなどの経験やスキルが歓迎されます。SEの場合、3年以上のシステムの企画・設計・開発等の経験があることが応募資格となっています。
求める人材
- 粘り強さを持って地道に取り組む力を持った、チャレンジ精神あふれる人材を求めている。
- 日本の為に働きたい、人々の役に立ちたいという気持ちは、日本銀行の職員として重要な資質。
- 市場取引や金融に関する実務、調査分析、データサイエンス、IT・システム、法律、会計・税務など、様々なスキルや経験を持った多様な人材を求めている。
日本銀行がキャリア採用を通じて求めるのは、「これまでのスキルや経験を活かしつつ、中央銀行の一員として成長したい」、という意欲ある人材です。人々の生活を守るため、いまだかつてない環境変化がもたらす新たな課題に対し、しなやかな発想をもって粘り強く取り組むことのできる、チャレンジ精神のある方を求めています。
引用元: 日本銀行採用情報ページ
日本銀行の採用情報ページには、行員の方のインタビューや各業務の紹介が載っています。どこの部署の行員が、日頃何を考え、どのように仕事に取り組んでいるのか、人間性も含め感じることができるでしょう。あなたが興味のある業務に取り組む行員の方の意見は、書類・面接対策においても必ず目を通しておきましょう。
給料(年収)
平均年間給与:847万円(2023年3月末時点)
平均年齢:43.3歳(2023年3月末時点)
平均勤続年数:男性16.7年、女性13.3年(2023年3月末時点)
労働時間
平均残業時間:22~26時間/月
総合職だと繁忙期と閑散期の差が極めて激しく、労働時間が大きく異なるという口コミがありました。メリハリのある働き方をしたい人に向いているかもしれません。一般職はほとんど残業がなく定時退勤が可能なようですが、SE職は残業が多めであるという意見がありました。
ちゅう
社会貢献にやりがいを見いだせるような人材を求めているようです。残業時間は繁忙期・閑散期で異なるようなので注意が必要です。
リアル
6.日本銀行の求人情報にはどんな傾向がある?
転職サイトを各種調べたところ、警備スタッフなどの求人がありました。その求人を調べると、以下の傾向があります。
- 公開求人は非常に限られている。
- 過去(2023年)にビズリーチにて、総合職の公募があった。
ただ、これはあくまで一般に公開されている求人であり、非公開の求人というものがある可能性があります。
例えば、転職エージェントの
dodaの場合、
非公開求人が公開求人の3倍以上の規模に上るため、
dodaの
非公開求人の方には他の技術系・事務系職種も含まれている可能性があります。
ちゅう
現在公開されている求人は限られているようですが、隠れ求人の存在は気になるところです。
リアル
7.日本銀行の選考対策
日本銀行の面接では、即戦力となり得るような金融・経済に対する知見が十分にあるかを重視しているようです。書類選考の際にテーマに沿った小論文の提出が必要であり、日本銀行が求めるレベルの知識や経験があるか見ているようです。
また、日本銀行がどのような銀行でどのような業務を行っているのかについても聞かれるようです。日本銀行の歴史や金融政策などについて質問されたという口コミもあったので、幅広く勉強しておきましょう。その上で、なぜ日本銀行を志望するのかという理由を説明できるようにしておきましょう。
選考ステップ
日本銀行の選考ステップは、以下のように進みます。詳細に見ていきましょう。
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応募・書類選考
総合職に応募する場合、エントリー後に下記の応募書類をWebで提出します。
- 職務経歴書(600字以内)
- 志望動機書(1,000字以内)
- 小論文(1,000字以内)
<小論文の課題>
金融・経済に関する問題の中から、あなたが課題だと考える問題を取り上げ、その問題を取り上げる理由や論点を整理した上で、それに対して、あなたが適当と考える処方箋を述べてください。
小論文の課題が難しく、一人で書くと内容が偏る可能があるので、転職エージェントや金融に詳しい知人などのアドバイスを受けた方が良いという口コミがありました。
システムエンジニアに応募する場合、下記書類を郵送で提出します。
- 履歴書
- 職務経歴書(800字以内)
- 志望動機書(800字以内)
適性検査
選考の過程で、適性検査の受検が必要な場合もあるようです。口コミが少なく確かなことは分かりませんが、一般的なWebテストだったという情報がありました。それほど難しくないようです。適性検査の対策はほどほどにしておき、小論文や志望動機書に時間をかけたほうが良さそうです。
面接複数回
オンラインや対面で複数回の面接があるようです。職種や求職者の経歴により異なると思いますが、5次面接まであったという口コミがありました。選考期間は長めになると思っておいた方がいいかもしれません。
面接では実際に、以下のような質問がされたようです。
- 転職のきっかけ。
- 面接を受けてきた中で、日銀にどんな印象を抱いたか。
- 日銀の支店の役割とはどのようなものだと思うか。
- 日銀の歴史を調べてきたか。
- 日銀の金融政策をどう評価しているか。
- 最近の金融ニュースで興味のあったものは何か。
- 金融の今後のあり方、その中で日銀が取り組むべき課題。
- これまでの人生におけるターニングポイントは何か。
- 相性が悪い人とのコミュニケーションの取り方。
- 高校時代にどんな生徒だったか。
- これまでの困った経験、辛かった経験は何か。
転職理由や志望理由などのオーソドックスな質問に加えて、金融・経済・最近のニュースに関する質問が多くされるようです。日本銀行の業務内容を理解できているか試すような質問もされるという口コミがあったので、金融業界や日本銀行が果たす役割について理解を深めておきましょう。
選考の口コミ
エコノミスト
中央銀行がどういった業務を行っているのか理解しておくと良い。
アナリスト
なぜ日本銀行を志望するのかという部分は、よく練っておいた方がいい。
その他
事務
多くの質問をされるというより、一つの内容について複数の視点から深掘りされた。
日本銀行の面接は基本的に穏やかな雰囲気のようです。落ち着いた雰囲気の中、こちらが話しやすいように進めてくれた、優しい印象の面接官が多かったなどの意見がありました。一方で、堅い雰囲気だった、多方面から質問が飛んできて圧迫気味に感じたなどの意見もありました。面接の回数が多く複数の面接官と対面するので、人によっては厳しい雰囲気があるのかもしれません。
8.日本銀行への転職を成功させるには?
ここまで読んで、日本銀行への転職意欲は高まりましたか?
日本銀行に転職する方法で一番おすすめしたいのは、転職エージェントの活用です。
※転職エージェントとは?
「エージェント」というのは、いわゆる「代理人」です。転職エージェントは、転職希望者と中途採用の求人を出している企業とをつなげるのが役割です。転職エージェントは、採用が成功した場合に企業から手数料がもらえるので、転職希望者からはお金をもらいません。そのため無料で利用できるサービスです。これらのサービスは、サイト上で登録をすると転職エージェントの方から面談の誘いがメールで来ます。そのうえで日程を調整してその転職エージェントの企業に訪問し、面談を行います。面談では、「具体的に転職を考えているのか」「なぜ今の会社を辞めようと思っているのか」「どういった会社に移りたいと思っているのか」というような質問があり、それに答えていくかたちになります。転職エージェントに登録する転職希望者は、「一刻も早く転職したい」という人もいれば、「特にまだ転職は考えていないが、良い求人があれば転職したい」など様々な思いを抱いています。そのため、面談で「具体的に転職を考えているのか」という質問に対して、「今は情報収集している段階です。」と答えても、まずイヤな顔はされないと思って大丈夫です。
では、日本銀行に転職する場合に転職エージェントを活用すべき理由ですが、以下4点です。
- 一般には公開されていない、日本銀行の求人情報について入手できる可能性がある。
- 書類選考・面接について、日本銀行に特化した対策を行ってもらえる。
- 年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
- 転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。
一般には公開されていない、日本銀行の求人情報について入手できる可能性がある。
例えば
dodaの場合、サイト上で公開されている求人の3倍以上もの非公開求人を取り扱っています。
※転職エージェントはなぜ全ての求人を公開しないのか?
転職エージェントは全ての求人を公開しない、というよりは公開できないのです。これはなぜかと言うと、企業は人ありきとよく言われますが、あくまでビジネスあってこその人と言うこともできます。要するに、既存ビジネスの強化・新規ビジネスの創出を行うために人が必要なのです。そのため、特に新規ビジネスについては、開始する前、もしくは開始して間もなくは他社にそのことを知られたくありません。中途採用の募集を行ううえでも、自社のサイトはもちろん、転職サイトにもその情報を載せたくないのです。そうすると、転職エージェントにそのような中途採用求人が集まることになります。なぜ転職エージェントなのかと言うと、転職希望者個人と対面する必要があり、情報をオープンにする必要が無いからです。ちなみに、公開されている求人と比べて、戦略的な採用という色が濃いため年収やポジションも好条件のものが多いのが一般的です。
転職エージェントの大手であればあるほど、日本銀行の非公開求人も取り扱っています。
あなたのような転職希望者の適性に応じて提示してくれますし、適性に合う求人が無い場合でも、日本銀行に対して適性に合う求人が無いか、あなたを売り込みに行ってくれることもあります。
そのため、日本銀行のサイトや転職サイト・転職エージェントのサイト上の求人を見て、自分に合う求人が無い場合には、非公開で取り扱いが無いか、転職エージェントに尋ねてみることをおすすめします。
書類選考・面接について、日本銀行に特化した対策を行ってもらえる。
転職エージェントは、過去に多くの転職希望者の転職を実現させているため、転職人気企業であればあるほど、その機会に多く携わっています。そのため、選考スタイルや選考プロセスについて熟知しており、ノウハウが豊富です。
どんな人なら受かって、どんな人なら落ちてしまうのか。面接でどういう質問がされ、それにどう答えれば受かり、落ちる場合は答え方がまずかったのか、答える内容自体が間違っていたのか。そのような過去実績に基づく膨大なデータを保有しています。
その根拠データやノウハウを用いて、日本銀行の書類選考を突破するために、職務経歴書上でどんな内容をどんな風にアピールした方が良いのか、面接の段階では想定される複数の質問に対して、どう答えた方が良いのか、サポートしてもらえます。
さらに、面接担当者にはどんな傾向があるのか(結論から論理立てて話すようにしないと、60分の面接でも30分で終わってしまうなど。。)、求人情報ではまず触れられるはずのない情報も持っているため、転職サイトや企業サイトから応募するよりも圧倒的に有利に進められます。
なお、これは意外だと思いますが、このように転職エージェントは転職人気企業ほどパイプが太いため、仮に採用企業側が面接であなたを落とすと判断した場合でも、掛け合ってくれて通過させてくれることもあったりします。
基本的に、面接については終了後に転職エージェントに「面接終了しました。」と電話連絡を入れるステップがあります。その際、「おつかれさまでした。面接はいかがでした?」と面接の苦労を労ってもらえるとともに、「うまく答えられなかった質問はありましたか?」など丁寧にフォローを入れてくれます。その内容をもって、転職エージェントはあなたの代理となり、その後採用企業側にフォローを入れてくれるのです。
ただ、全ての転職エージェントがそういった対応を行ってくれるわけではありません。転職エージェントは良いところだけを選ぶようにしましょう。
年収など、求人企業との待遇面の交渉について代行してもらえる。
転職するうえで、重要なものの1つは年収でないでしょうか。 年収については、残業の有無と同様に面接で質問することは難しいと思います。
「年収〇万円以上」「年収〇万円~〇万円」という求人情報がほとんどですが、転職エージェントは、転職希望者の適性と過去の転職成功者の適正をマッチングして、「この人なら年収〇万円だろう」などとあたりをつけます。そのうえで、最終面接、もしくはその後に企業から実際の金額について転職エージェントに連絡が入ります。
その段階で、前もってあなたが事前に伝えていた金額よりも低ければ企業側と交渉してくれます。さらに、もしあなたが事前に伝えていた額と同等であった場合でも、それより高くならないか、掛け合ってくれるのです。
これは直接応募ではまず不可能なことだと思うので、転職エージェントに頼りましょう。
転職後に実際に配属される部署の実態について、詳しい情報を教えてもらえる。
これまで見ていただいたとおり、会社自体の情報は事前に仕入れることができても、実際に配属される部署についての情報を仕入れることは不可能に近い、というか不可能でしょう。
一緒に働くうえで、その部署の上司・同僚のタイプや新卒中途・男女の比率、他の関連部署との力関係、会社の中での位置づけなど、事前に知っておくことに越したことはありません。転職エージェントはそういった情報も保有していますので、気になることはどんどん聞いてみましょう。
併せて、気になった会社については、いろいろ悪い口コミ情報などもネットなどで見かけることがあるでしょう。そういった口コミ情報が正しいのか、間違っているのかについても、聞いてみるのが良いでしょう。
ちゅう
そもそも自分に合った会社なのか、合う場合、受かるためにどうしたら良いか、転職エージェントを味方につけるのが効率的ですね。
リアル
9.日本銀行への転職で、おすすめの転職エージェントは?
転職エージェントは有名な会社だけでも10社近くあります。
実際相手にする担当者との相性含め、当たり外れが多いのが実際のところです。登録や面談の手間、日ごろの電話・メール対応も考えると、どの転職エージェントと付き合うかについては、失敗は許されないと言っても過言ではありません。
日本銀行に転職するために登録すべき転職エージェントを、以下の観点で選びました。
- 日本銀行の求人について、取り扱い実績がある。
- 日本銀行への転職をサポートできるノウハウを持っている。
- 日本銀行以外の求人情報についても豊富に保有しており、そのような求人についても成功までサポートするノウハウを保有している。
これらの要素が全て当てはまる、具体的におすすめしたい転職エージェントは以下4社です。 登録自体は2~3分で済みます。無料なので費用面のリスクもありません。
|
登録すべきか |
特徴 |
リクルートエージェント |
◎ |
業界最大手。日本銀行への転職サポート実績多数。 |
doda |
◎ |
業界2番手。日本銀行への転職サポート実績多数。提案力に強み。 |
ビズリーチ |
〇 |
ダイレクトリクルーティングが活発で、職務経歴書が目につけば人事担当者が連絡してくる可能性あり。 |
ただ、この2社については最大手でもあり、他の転職希望者も多数抱えるため、対応スピードなどサポートに満足が行かない場合もあるかもしれません。それも踏まえ、『
ビズリーチ』も登録しておく方が良いでしょう。
ちなみに、登録完了後、転職エージェントから連絡が来るタイミングはマチマチです。早いところもあれば遅いところもあります。一方で、登録する内容については転職エージェントによる違いはほとんど無く、同じ作業の繰り返しです。
そのため、登録するエージェントが決まったら、一気にまとめて登録してしまう方が効率的です。
各社の特徴は、以下のとおりです。
リクルートエージェント|業界最大手・求人企業からの圧倒的な信頼度

若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。
業界最大手のため、日本銀行への転職実績は多数あり、以下のメリットがあります。
- 日本銀行への転職実績が多数あり、転職希望者へのサポートノウハウが豊富
- 日本銀行側からの信頼も厚く、非公開求人の充実につながっている。
日本銀行への転職に一番直結する転職エージェントと言えるでしょう。
doda|顧客満足度No.1(2022~2024年 オリコン顧客満足度®調査 転職エージェント 20代 第1位)・転職希望者に対する高い提案力

『
doda』は、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が運営する顧客満足度No.1(2022~2024年 オリコン顧客満足度®調査 転職エージェント 20代 第1位)の転職エージェントです。
若手からベテランまで、幅広いユーザーの転職サポート実績があります。 非公開求人は8万件、登録者数は370万人の規模に上ります。 拠点は全国に10カ所(※)あります。 ※東京、札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、京都、兵庫、広島、福岡
おすすめの求人を紹介してくれる段階になると、結構絞って紹介してくれます。 また、求人企業とのやりとりは担当が別なので、求人について細かい質問をした時など、その場で回答をもらえないこともあります。当然後からきちんと回答はもらえますので、聞きたいことは遠慮せずに聞いておくべきです。
転職希望者のニーズを掘り下げてくれるため、面談時間も2時間ぐらい見ておいた方が良いでしょう。
ビズリーチ|企業の採用担当者からダイレクトリクルーティングに強み
『
ビズリーチ』は、人材系ベンチャーのビズリーチが運営する転職支援サービスです。
特徴的なのは、ダイレクトリクルーティングという概念を日本にもたらした第一人者的な存在というところです。数多くの転職希望者のデータを求人企業に公開、転職エージェントなどを通さずに企業側が直接転職希望者にアプローチできる、画期的な取り組みです。この方法を取り入れる企業は拡大する一方のようです。なお、ダイレクトリクルーティングだけではなく、多数のヘッドハンターも利用するサービスのため、転職エージェントとは違う角度で求人を入手できる機会も望めるサービスです。
リアル
10.転職エージェントを上手に使いこなすには?
ここからは、実際に『
リクルートエージェント
』『
doda』『
ビズリーチ』のいずれか、もしくは全て登録完了した後の話になります。
転職エージェントの担当者から、面談の誘いについての連絡が入ります。その後面談を行うわけですが、そこからの注意点をお伝えします。
仕事観や人生設計含め、転職エージェントに対しては、本音トークを心がけましょう。
転職希望者にとって、転職は人生を賭けた勝負です。そのため、転職エージェントとは最初から本音トークを行いましょう。隠し事はもちろん遠慮して本音を伝えないと、後から「お互い時間の無駄」になってしまいます。
求人企業との面接とは違い、転職エージェントは橋渡し役の立場になるため、「どんな会社を受けたいのか、どんな会社は受けたくないのか」「どんな仕事がしたいのか、どんな仕事はやりたくないのか」この辺は遠慮なく伝えてください。
言ってしまえば、転職エージェントにとって、転職希望者は「商品」という位置付けです。そのため、転職希望者がどんな人間なのか?もちろん初対面ですから知らないわけで、それを知ることによって、提示される求人の精度が高まります。あなたにとっても、求める求人情報以外は提示されたくないと思いますので、遠慮なく最初に本音を伝えておきましょう。
また、複数の転職エージェントを利用する場合、その旨も先に伝えておきましょう。そうすることで、他の転職エージェントに勝つために、あなたへの対応優先度が上がる可能性があります。
転職エージェントから紹介された求人情報に断りを入れる際は、次につながる断り方をしましょう。
転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「うーん、この会社か、あんまりいい話聞かないな。。」とか「うーん、この会社にはすごく入りたいんだけど、この仕事はちょっとな。。」と思う時が必ず訪れるでしょう。その際は、転職エージェント側の気持ちを踏まえ、以下のように次につながる断り方をしましょう。
- 断りを入れる前に、その求人情報が自分に合うと、どの点で判断したのか聞いてみる。そのうえで、自分の希望に合わない点を伝えたうえで断りを入れる。
- その会社で働いている(働いていた)知人や友人がいて、内情を聞いている限りどうしても興味が湧かない、と伝えたうえで断りを入れる。
※「ネット上での口コミを見て興味が持てない」というのは、現実性に乏しく、あまりおすすめできません。ただ、その際はその口コミ内容を伝えたうえで、実際はどうなのか聞いてみると良いでしょう。また、転職エージェントの担当者によっては、「口コミサイトは当てにならないし、見ない方がいいですよ。」とあなたに言ってくる場合もあります。そういった担当者に当たった場合は、担当者を変更してもらうことも視野に入れたうえで興味が湧かず断りたい、と意思を表示しましょう。
逆に、以下のような断り方はやめましょう。
- 理由を伝えることなく断りを入れる。
- 最初の対面時ではなく、後日メールでの紹介があった場合、そのメールを無視して返信しない。
このような対応を行うと、その後紹介される求人がガクっと減ってしまうなど、担当者にとってのあなたの対応優先度が低くなってしまい損につながります。
転職エージェントから紹介された求人情報に興味を持った場合、その求人情報の背景を把握しましょう。
転職エージェントとの面談時、もしくはその後日、転職エージェントからあなたの希望に合うと思われる求人情報の紹介を受けます。その際、「お!これはぜひ受けてみたい!」という瞬間が訪れることがあるでしょう。その際は、転職エージェントに対して、あなたがその求人に興味を持っていることを伝えるとともに、併せて以下のように質問してみましょう。
- なぜ中途社員が必要なのか(例、新しいポジションか、既存社員が辞めた埋め合わせか、業績向上による人員増強か、など)
- いつ頃から募集しているのか。
- 現時点で決まっていない理由は何なのか。
- 面接に受かる人にはどんな傾向があるのか。逆に落ちる場合はどんな傾向があるのか。
このような確認を行い、得られた情報を書類選考・面接対策に反映することで、あなたの転職成功確率が高まることでしょう。
転職エージェントの担当者と合わない場合は、担当者変更を要求しましょう。
転職エージェントから求人情報の紹介が始まった後が一般的ですが、次のような場合は担当者に直接、担当者変更を依頼しましょう。
- うまく付き合おうと努力を重ねたが、人間としての相性も含め自分とは合わない。
- 見当違いの企業ばかり紹介してくる。
- 求人情報について、担当者自身が詳細把握できていない。
- メール返信等、対応がとても遅い。
転職エージェントにとっても、避けたいのはあなたが他の転職エージェントに逃げてしまうことです。そのため、その担当者に対して、思い切って担当者変更を依頼しましょう。
その際、注意点は以下のとおりです。
- (これは必須です!)これまでサポートしてもらった感謝の気持ちを伝える。
- 転職活動に慣れていないため不安が大きく、「他の担当者の意見も聞きたい」と伝える。要するに、その担当者に外れて欲しいのではなく、別の担当者の意見も聞きたいと伝える。
このように依頼すれば、悪い印象を与えることなく、スムーズな担当者変更につながるはずです。
主導権は転職エージェントではなく、あなたにあることをしっかり肝に銘じましょう。
これが一番重要なのですが、転職エージェントと面談を行い、その後コミュニケーションを続けていく中で、あなた自身の気持ちや担当者との相性によって、
「何のために転職活動をしているのか」よく分からなくなってしまう場合があります。
転職エージェントは転職のプロとして、あなたと対等の立場で接してくることが多いです。ただ、中には「どんどん応募しないといつまでも決まりませんよ。多少希望と違ったとしても、まずは受けてみましょう」など、とにかく数をこなすよう促される場合もあります。
その際、転職エージェントに振り回されることなど決して無いよう「主導権は自分にある」ということを肝に銘じましょう。「転職エージェントと上手に付き合う」というのは、「転職エージェントを上手に使いこなす」ということです。
決して高慢な態度を出してはいけませんが、「この転職希望者にはぜひ成功して欲しい!しっかり協力しよう!」と、気持ち良く仕事をしてもらうようにしましょう。担当者もあなたと同じ人間です。「最低限のビジネスマナーを守る」「約束は守る、できない約束はしない」「なるべく早めの対応を心がける」など、普段の仕事と同様の感覚で接しておけば間違いないと言えるでしょう。
ちゅう
転職エージェントはあなたの味方なので、本音で接しつつ協力してもらうためにきちんとビジネスライクに付き合えば何の問題もないってことですね。
リアル
ここまで読んでいただいた、あなたに
日本銀行への転職について、必要な情報は全て提示しました。
転職人気企業ですが、部署によっては激務だったりと、部署単位で満足度が異なる企業という側面もあります。会社としてだけで判断するのではなく、実際どんな環境で働くのか、部署レベルまで落とし込んだ情報収集を行い、そのうえでチャレンジしてみることを強くおすすめします。
日本銀行への転職に成功するために抽出した転職エージェント
転職が実現した後、どんな人生を描けるかが本当の勝負です。
「この会社に転職してみて、確かに大変なところもあるけど、それはある程度事前に知っていたことだ。決めたのは自分なんだから頑張って続けよう。」
そういった転職が実現できるよう、少しでも力になれましたら光栄です。
ちゅう
リアル